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きょういくニュース 第284号(2025年12月) 2ページ
特色ある学校づくり「東大阪みらい工科高等学校」
大阪府立東大阪みらい工科高等学校
〒578-0976 大阪府東大阪市西鴻池町2-5-33
TEL:(06)-6745-0051
WEBページ:https://www2.osaka-c.ed.jp/higashiosakamirai-t/
学校Instagram:https://www.instagram.com/mirai_kouka/
学校案内パンフレットはこちらから(外部サイトへリンク)

学校概要
本校は、“ものづくりのまち”東大阪市に、城東工科高校と布施工科高校の歴史と伝統を継承して、令和7年度に誕生した新しい工科高校です。
本校では工業系の知識と技術を基礎からしっかりと学び、デジタル技術などを活かした教育を通じて実践力を身に付けることができます。
総合募集(機械工学系・電気情報工学系・都市住宅系)の1年生は幅広い分野にふれながら基礎を学び、2年生からは3系6専科に分かれて専門性を深めます。
単独募集の工学系(大学進学専科)では、機械工学・電気情報工学・都市住宅分野を総合的に学びながら、普通科の学習にも力を入れて大学進学をめざします。
さらに企業や大学との連携、国際交流、地域とつながるプロジェクト、インターンシップなど、社会と直結した学びを多く提供しています。
技術力の習得に加え、人と協働する力や主体的に考え行動する力を育むことで、未来の産業と地域に貢献できる人材を育成します。

<入学後のイメージ>
学校の様子
開校式・入学式
4月8日(火)、東大阪みらい工科高等学校の開校式及び入学式を挙行し、満開の桜に彩られた晴天のもと、みらい工科第1期生222名が新たな一歩を踏み出しました。
希望に満ちた表情が並ぶ式典は、本校の「みらい」を感じさせる大変晴れやかなものとなりました。

体育祭
6月5日(木)、晴天のもと、生徒たちは力を合わせ、時には競い合いながら全力で競技に臨みました。
優勝発表では歓声や拍手、時折ため息も聞かれ、真剣に楽しんで取り組んだ様子が伝わってきました。
得意・不得意に関わらず一生懸命に挑む経験の積み重ねが、技術と人間力の成長につながると感じられる一日となりました。

文化祭
11月1日(土)、今年の文化祭では、THE・工科高校らしい多彩なものづくりが各教室で披露されました。
各クラスは事前に話し合いを重ね、アトラクションや展示などの出し物を企画。
買い出しやレイアウト作成に奔走しながらも準備は順調に進み、放課後も残って取り組んだ成果が、当日にしっかりと形となって表れました。

特色のある取組み
ものづくり技術で世界とつながる高校
国際交流(ユネスコスクール)
令和7年6月にUNESCO本部から正式にユネスコスクールとして認定を受け、ASPネットワーク(※)校として活動しています。
校内に「ユネスコ国際交流委員会」を組織し、2つの課題研究班を中心に積極的に国際交流に取り組んでいます。
交流の目的は言語学習ではなく、ものづくり技術を通した異文化理解を深めることを主なテーマとしています。
米国メモリアル高校との文化交流イベントや、「EDU-Portニッポン応援プロジェクト」に採択され、ものづくり技術をテーマにしたエジプトとの交流、さらに大阪府教育庁の姉妹校提携事業の助成を活用して韓国の「水素エネルギー高等学校」「サムイル工業高等学校」と姉妹校提携を結びました。
今後はマレーシアや台湾の学校への訪問も企画しています。
※ASPネットワーク
ユネスコの理念を教育現場で実践するために1953年に発足した国際的ネットワーク。
平和・人権・持続可能な開発などをテーマに、学校間交流や教育手法の開発を進めています。


「みらい」を切り拓く、挑戦する学び
みらいプロジェクト
主体的に学習を進め、自らの技能を高めつつ、粘り強く学びに取り組む態度を養うことを目標とし、生徒が自己実現や進路実現、将来に向けて自己研鑽に励むことができる自由選択科目です。
本科目では、資格検定の勉強や社会人基礎力の習得を行います。
1年生で開講している講座は「第2種電気工事士」「配管3級」「数検」「TOEIC Bridge」の4種類です。
2年生からは、さらに多くの講座を開講する予定です。

<1年生(みらい工科生)のTOEIC Bridge 講習の様子>
マイステップ
年2回の実力テストの結果をもとに、生徒一人ひとりが端末を活用して得意でない分野を個別に学習します。
これにより、自分のペースで学びを進めながら、学習の習慣を身につけ、基礎学力の向上をめざします。
1人1台の端末を使い、自分だけの学習プランに取り組む生徒たちの姿が見られます。

<マイステップでの学習の様子>
大学・企業とともに、挑戦と探究の学びのフィールドを広げる
高大連携
- キャンパスツアー
大阪産業大学、摂南大学、大阪工業大学、大阪電気通信大学などへのキャンパスツアーを実施し、大学進学に向けて自分の適性を知り、必要な学力を身につける機会を提供しています。
こうした体験を通じて、興味・関心を広げ、積極的に学びに取り組む姿勢や、他者と協働できるコミュニケーション力など、これからの社会に求められる資質を育みます。
生徒自身が進路を主体的に考え、「みらい」への扉を力強く開いていくための取組みです。
今後は、こうしたツアーに加え大和大学をはじめとする大学の研究室訪問も予定しています。

- 大学生による夏期講習会
夏休みには大学生に来校してもらい、基礎学力の向上を図るため夏期講習会を開催しました。
身近な大学生との学びや経験が、自分の「みらい」を具体的に描くきっかけとなり、自己実現への一歩を踏み出すことにつながります。

デュアルシステム
実践的な技術・技能を学ぶため、本校では学校での教育と並行して生産現場等で学ぶ長期インターンシップを実施しています。
専門人材の育成に重点を置いた企業の現場での長期実習を通して、大阪の産業を支えるものづくり人材やプロフェッショナル人材を、産学官の連携により育成するシステムの構築をめざします。
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の申請に向けて
本校は、実践的なものづくりを通した探究活動により、知と技術の融合を実現し、未来社会の構築に貢献できる人財を育成することをめざし、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定校取得に挑戦します。
2年生では、地域企業との連携を主軸にした実践的な探究活動に取り組みます。
生徒たちは企業での体験や社長へのインタビューを通して、ものづくりの現場や経営の実際を学びます。
こうした学びをもとに校内で企業体験発表会を行い、自分たちの気づきや成果を整理して発表することで、実践力や課題解決力、コミュニケーション力を育みます。
地域とつながりながら、未来の産業を支える力を養います。
3年生では、3年間の学びの集大成として、企業や大学との共同研究にチャレンジします。
ものづくりを通して自ら課題を設定し、試行錯誤を重ねながら解決に挑むことで、実践力や探究力を大きく伸ばすことができます。
課題研究発表会では地域や企業、大学の方々にもお越しいただき、自身の成果を発表・共有するとともに、フィードバックを受けることで研究が深まります。
生徒たちが自分のアイデアを形にしていく過程は、「みらい」の可能性を切り拓く体験です。

終わりに
本校では、これからのものづくりを担う人材の育成をめざし、生徒たちが企業や大学等への進路を実現できるよう、「最高の友達と 最高のみらいへ」をキャッチコピーに新たな取組みを進めています。
一人ひとりが「世界に羽ばたくエンジニア」になれるよう、東大阪みらい工科高校でしかできない教育活動を展開してまいります。
(教育振興室 高等学校課)