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大阪府肢体不自由児者父母の会連合会 要望書
要望受理日 | 令和7年6月4日(水曜日) |
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団体名 | 大阪府肢体不自由児者父母の会連合会 |
取りまとめ担当課 | 府民文化部府政情報室広報広聴課 |
表題 | 令和7年度 要望書 |
要望書
令和7年6月4日
大阪府知事 吉村 洋文 様
大阪府肢体不自由児者父母の会連合会
会長
令和7年度 要望書
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は当会に格別のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。また、障害福祉施策向上のために鋭意に取り組んでいただいておりますこと深く感謝いたします。
日本における人口動態を見ると、今後一層、担い手となる生産年齢人口の減少が加速します。現在でも福祉人材の確保が難しい中、これから先、障害のある私たちの子供はどう生きていけば良いのでしょうか。
民間企業においては、物価高騰を踏まえ賃上げが図られました。福祉分野では、報酬改定は行われましたが、職員に対しては充分な賃上げが行われたとは言えず賃金格差はさらに拡大しています。一方で、障害の多様化などから障害者生活は一層深刻化し、より専門的な人材が必要となっています。
従前より要望を重ねております“障害児者が生まれ育った地域で安心、充実した生活を送っていく”ためには、いざと言う時にでも対応できる平時からの体制整備が急務となっています。大阪府の障害福祉理念である「人が人間(ひと)として支えあい共に生きる自立支援社会づくり」の実現に向け以下の事項を要望いたします。
- 障害児者に対応できる看護師不足が深刻です。
看護職員の確保について、養成・再就業支援などの取組や、医療的ケア対応支援加算・医療連携体制加算で看護師配置が進んだのでしょうか。
障害児者福祉施設は常に看護師不足のため、重症心身障害児者や医療的ケアの必要な方が利用できません。
看護協会や看護専門学校などに働きかけ、障害児者の医療的ケアを理解し対応できる看護師を育成する取組を進めていくようお願いします。
大阪府として看護師不足解消を目的に、大阪府立病院機構と連携し看護師登録制度(看護師バンク)のような新しいシステムの構築、また現在ある大阪府医療的ケア児支援センターのような機能に加え、各市にある夜間も対応できる医療機関を活用し在職の看護師を各事業所に派遣できるなど医療が必要な障害者を支援できるセンター的な役割を担う機関をつくってください。 - 医療型障害児入所施設(重心施設)を各福祉圏域につくってください。
入所施設から地域移行を進められていますが、重症心身障害児者、特に医療的ケアの必要な方の受け入れが地域には皆無です。医療型障害児入所施設は24時間、支援が必要な拠点として、絶対に必要です。
ここ数年大阪府立の医療機関が建替えや新設が行なわれていますがこれらの機関と連携を取り、医療的ケアのある重度障害児者が入所できる設備を併設することはできないのでしょうか。
実態調査の結果を検討材料にするとのことでしたが、今後の取り組みについて教えてください。法人からの相談を待つのではなく、府が中心となり医療型障害児入所施設を福祉圏域に1つはつくってください。 - ショートステイを整備してください。
相変わらず、重症心身障害者や医療的ケアの必要な方は、ショートステイをなかなか利用できない状態が続いています。
昨年、杉本議員(当会顧問)による「なぜ医療的ケアの必要な方が入れるショートステイがないのか、府の説明ではショートステイが増えていると言っているが私たちが利用できるものではない、なぜ足りないのか、増やすためにどうするのか、理解がないのか、財政の問題なのか、どこに問題があるのか、どうしていくのか。」
これらの指摘について答えてください。私たちはどうすればいいのでしょうか。
福祉型強化短期入所サービス費については、そのサービスのメリットを積極的に個々の事業所へ直接説明をして、事業所が医療的ケアの方を受け入れることへの不安を払拭させ早急にショートステイの整備をお願いします。
福祉型強化短期入所サービス費の加算を利用して医療的ケアのショートステイを受け入れている事業所の公表と医療型短期入所事業所(23ヶ所)の公表をしてください。 - 重症心身障害者(医療的ケアを含む)のグループホームを整備してください。
グループホームは、障害者の地域における住まいの場として重要な役割を担っているものと認識していただいており補助金などの施策を講じておられますが、まったく増えていません。大阪府として重症心身障害者に対応できるグループホームについて、昨年の回答と同じではなくグループホームの整備に対して新たに講じられたことをお聞かせください。 - グループホームの家賃補助をお願いします。
親の高齢化などで今後の生活に大きな不安を抱えている人は多くいます。そういった人達の暮らしの場としてグループホームは大変重要な役割を果たしています。しかし、家賃が高く国からの家賃補助を受けても年金生活の障害者にとって余暇活動や日用品に使う費用でさえ節約しなければなりません。
その中、兵庫県では以下のように県が積極的に障害者の生活を支えています。
※助成金(月額)=(当該利用者が支払う家賃金額−10,000円)×2分の1(1円切捨て) 上限15,000円
何故、大阪府はできないのですか。どうか大阪府も府独自の家賃補助を行なってください。
以上