印刷

更新日:2025年7月31日

ページID:113686

ここから本文です。

大阪府保険医協会 要望書

要望受理日 令和7年7月7日(月曜日)
団体名 大阪府保険医協会
取りまとめ担当課 万博推進局
表題 要望書

 

要望書

大阪府知事 吉村洋文 殿

要望書


2025年7月3日
大阪府保険医協会
理事長

 大阪・関西万博の会場にある「ウォータープラザ」の海水と「静けさの森」エリアの人工池から指針値の最大20倍に当たるレジオネラ属菌が検出されたことが、万博協会の6月5日の会見で明らかになりました。
 レジオネラ属菌は、感染すると肺炎などを引き起こす場合があり、銭湯や温泉施設でレジオネラ属菌が検出されれば営業停止命令が出されるものです。しかし、万博協会は、保健所から子どもが遊ぶ場所である「静けさの森」エリアの人工池に関する検出結果の速報が5月28日に伝えられていたにも関わらず、5月29日夜まで対策をとらなかった上に、万博協会は6月5日まで公表しませんでした。5日の会見では、「(28日の)保健所からの助言は緊急性が必要だとは認識していなかった」と述べており、感染症への認識の甘さと危機意識のなさを露呈しました。
 以上のことから、24年1月には国立感染症研究所のリスク評価でもレジオネラ症について指摘があったにもかかわらず、リスク検討していなかったのではないかと疑わざるを得ない状況です。
 6月20日の会見では、精密に分析する「培養法」検査で「ウォータープラザ」の海水からは検出限界以下だったことから、「そもそも海水にレジオネラ属菌はいなかった」と結論づけたと発表しましたが、「培養法」と同時に行われた「生菌PCR法」においては、指針値を超える値160が検出されています。「生菌PCR法」はほとんどの水質検査で用いられていることからも、人体への影響がないとは言い切れないのではないでしょうか。特に噴水ショーは感染リスクが高く、ショーの再開には十分な対策と慎重な判断がが必要です。
 今回のレジオネラ属菌検出以外にも、ユスリカ大量発生、メタンガス、熱中症、ヒアリ等々、来場者・現地スタッフの健康・いのちに関わる問題が開幕前から指摘されていることから、以下のことを要望いたします。

一、万博協会は9日の会見で、体調不良を訴えた来場者について会場での菌の感染が認められた場合、補償に応じると明らかにしています。補償について、分かりやすい広報を行うこと

一、今回のレジオネラ属菌検出による来場者・現場スタッフへの健康への影響を、万博IDを利用するなどして調査し、公表すること

一、万博会場内で使用している飲料水や洗浄水の全てに対し管理責任を負い、適切な管理と検査を行うこと

一、国立感染症研究所のリスク評価で指摘されている感染症について、早急にリスク管理を確立すること

一、来場者・現地スタッフの安全性を第一に考え、会場内で発生した健康・いのちに関わる事象について迅速な対処と広報を行うこと

一、知事は万博協会副会長を兼任している立場でもあることから、万博協会任せにせず、誘致自治体として大阪府市が責任ある対応をとること

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?