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要望書
要望受理日 | 令和7年3月31日(月曜日) |
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団体名 |
カジノに反対する団体懇談会 |
取りまとめ担当課 | 万博推進局 |
表題 | 2025年大阪・関西万博とIR建設に関する質問・要望書 |
要望書
大阪府知事 吉村 洋文 様
団体名:カジノに反対する団体懇談会
代表
2025年大阪・関西万博とIR建設に関する質問・要望書
貴職の日夜の業務遂行に敬意を表します。
私たちは、大阪関西万博やIR・カジノ誘致問題を考える市民団体です。
今年4月13日開催予定の大阪・関西万博について、種々の問題点や課題が指摘されながら解決策が示されないまま開催一辺倒で進められていますが、半年間の万博開催のための地下鉄延長など、5年後開業のIR開設を見通したものとしか考えられない施策もあります。
大阪府・市・町村の将来財政や市民生活に起きな影響をもたらす事項も多く、推進する各自治体や各機関において、一度立ち止まって真摯な議論をすべきではないかと考えます。
そこで、下記要望・質問事項についてお答えいただきたく、お願い申し上げます。
(要望・質問項目)
1,児童・生徒の万博への「遠足」・「招待事業」について中止をすること
(1)安全性が危惧される夢洲「万博」に、こどもを招待する事業や「遠足」などは、子ども、保護者、教員に負担をかけます。遠足事業は中止
してください。
(2)夏パスの公費負担の予算計上は取り消してください。
2,会場内及び周辺の安全確保の徹底を行うこと。
(1)万博協会は、会場内及び周辺の「メタンガス」発生濃度を、地区ごとに毎日測定し、毎朝報道機関に公表する予定だと聞きます。測定は、
1区、2区ともの測定実施を求めます。また、結果次第での安全確保をどのように公報するのかお示しください。 具体的には爆発危険濃度 (VOL)のガス抜き管が判明した場合、入場・立ち入り禁上の措置等を取られるのでしょうか。 さらに1区は「火気厳禁」だと聞きますが、
食品提供する店については、ガスボンベが許可されるなどと聞きおよびます。ガスボンベが「火気厳禁」の中で使用されるのは危険です。
ガスボンベの許可を取り消してください。
(2)台風や豪雨の襲来が予想される場合、襲来予想の2日前から「休業」してください。また気温35度以上の「猛暑」が予想される場合は児童・
高齢者などの集団入場を中止してください。
(3)万博開催中、会場内及び各駐車場から会場間の、医師・看護師の配置される救急医療施設がわずか3か所、まったく不足しています。更な
る「強化対策」を検討してください。同時に「緊急搬送」の対策及び受入病院などを明確にしてください。
(4)南海トラフ型巨大地震の近未来発生が予測されている今、地震が夢洲を直撃した場合の緻密な避難計画が示されていません。同じ埋め立て
地である関西国際空港の避難計画では、具体的な避難計画が示されています。万博開会中に東南海地震が起こった場合、世界各国からの来
場者の命と健康を守る実践的避難計画を、今の時点で明らかにすることが必要であり、具体的避難計画を作成・公表して下さい。
(5)会場内で提供される外国産食品の安全基準についての対応を示してください。
(6)夢洲には下水処理場が無いため、40ヵ所と言われているトイレの汚染水(清掃用の水も含め)は個々に設置される浄化槽に貯めて処理され
ることになっています。この方式で毎日約10数万人が使用するが使用する大量の汚水を処理できるとは到底考えられませんので、直ちに改善して下さい。また、夢洲駅構内にはトイレは一ヵ所しか設置されておらず、明らかに不十分です。不十分との認識がおありですか?
(7)万博会場内での、上水道の安全基準点検は毎日の作業が必要です。その体制がありますか?具体例を示してください。
3,万博関連費用の定期的公表と対策方針を明示すること。
(1)万博開幕時点、及び以降2ヶ月ごとに、「建設費用」、「インフラ費用」、前売入場券を含めた「入場料収入」、「運営費」などを含めた財政状
況を公表してください。
(2)万博運営費の「赤字」、及び建設費やインフラ整備費用、また終了後の原状復帰費用等で、予算額を超えた「費用負担」を、地元の大阪府・
市に求めないでください。
(3)1970年大阪万博の基金(21世紀協会が管理運営)について、95億円を今回の万博のために取り崩す案が提起されていますが、基金の趣旨・
目的を定めた「21世紀協会」の定款を大きく逸脱するものであり撤回してください。
(4)万博関連構造物の撤去費用について、出展者との契約の内容を公開してください。大屋根については、解体、再利用の費用の見通しをお示
しください。
4,万博跡地の開発施策について再検討を行うこと。
(1)万博跡地の開発について、大阪府市は「2つの案」を採用しましたが、2案とも今回の万博の「レガシー」として無理押しするもので「い
のち輝く未来社会のデザイン」とは、大きくかけ離れた案であり、再検討してください。
(2)夢洲の都市計画変更(用途変更)で失われた廃棄物最終処分機能は、大都市大阪の経済・生活・環境保全上重要な役割があり、取り戻すよ
う、検討してください。
5,夢洲への「交通対策」ついて「物流」の停滞を惹起させないようすること。
(1)万博開催が2ルートしか無い交通網の中で物流停滞を引き起こす可能性は高く、市民生活及び大阪経済に影響を与える「物流」の停滞を招
かないようにする立場を示してください。具体的な検討策を検討の上、公表して下さい。
(2)万博開催中のIR関連工事、本体工事を完全に中止することを貴協会としてIR業者及び工事会社に申し入れしてください。たとえ2mの塀を
設置したとしても、汚染土壌の粉塵による健康への影響は防げません。
(3)万博期間中、夢洲内、夢舞大橋、夢咲トンネル、阪神高速湾岸線のNOX(窒素酸化物)濃度、及び騒音レベル値を1週間ごとに測定し、公表
してください。
(4)万博のためのタクシー営業区間の拡大緩和、ライドシェアの24時間営業などの緩和措置は「安全性」の面からも問題があり、方針を撤回
してください。
(5)コスモスクエアと夢洲間の運賃について90円が加算されていますが、如何なる算定に基づくものか根拠について説明してください。
以上について、文書にて4月21日までに回答を求めます。