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更新日:2026年8月3日

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障害者の自立と完全参加をめざす大阪連絡会議 要望書(2)

(1) (2) ※2ページに分割して掲載しています。

要望書

【権利の実現に関する要求項目】

 障害者差別解消法・大阪府障害者差別解消条例が施行されて10年が過ぎました。しかし市民の法律・条例の認知度はまだまだ低く、さらに啓発を進める必要があります。また府内市町村における相談件数も延びておらず、障害当事者・支援者へ大阪府・各市の相談窓口の周知等を図り、相談機能を活性化させていかなければなりません。今年10月から事業者にカスタマーハラスメント対策が義務づけられますが、「合理的配慮の提供を求めること」は、ハラスメントとされることがないよう周知が必要です。また併せて障害特性による言動を理解するよう事業者へ働きかけることも必要です。
 障害者に対する住宅入居差別は未だ根強く残っています。障害者に対する明確な差別意識もまだまだ強いですが、障害者の入居に対して「漠然とした不安」を抱いて家主が拒否する事例も多くあります。また家主の意向を受けた宅建業者や保証業者が入居を拒否する例もあります。昨年10月に改正住宅セーフティネット法等が施行されました。福祉部局と住宅部局が強く連携し、居住サポート住宅を始めとする施策の推進と、障害者の実際の暮らしぶりや入居を支える仕組みを伝えるなど、家主や住宅関連業者に対する積極的・具体的な啓発を進めなければなりません。
 またこの間、府内市町村の公営住宅では、自治会役員が障害者に対して自治会活動を強要し、それができないなら退居を求める、住民に自身の障害状況を説明させる等の人権侵害が発生しています。その背景には住民の高齢化による自治会活動の継続の困難があります。そのようなひずみが、最初に障害者等の社会的弱者への差別につながる問題と捉え、障害の理解のための住民への啓発活動の継続実施とともに、自治会活動の外注を進める仕組みをつくる等、抜本的な解決策が必要です。
 旧優生保護法の下で行われた強制不妊手術の問題は、最高裁で被害者側の全面勝訴判決が下されて以降、首相の謝罪、補償金支給法の成立・施行等、救済に向けての動きが急速に進みました。しかし大阪府においては全国で5番目に多い619人、「同意」も含めれば1,238人に対して優生手術が行われたにも関わらず、「記録が残っていない」という理由等で、被害者の掘り起こしや、一時金・補償金の申請はなかなか進んでいません。行政の対応スピードが、超高齢化する被害者の残された時間に追いつかず、人権救済の仕組みの一つである補償金等の制度を被害者が知らないまま利用の機会を失うことは、ある意味新たな人権侵害と言えるのではないでしょうか。大阪府として多くの優生手術を行ったという事実を重く受け止め、国の指示を待つのではなく、一人でも多くの方の尊厳回復に向けできる限りの取り組みを進めなければなりません。
 生活保護については、2026年度までは生活扶助の特例的対応として、従前額の保障となっていますが、2027年度以降に向け「低い水準へ見直す」可能性は続いています。この間の急激な物価高騰への即時の対応とともに、抜本的な基準額の引き上げ等が必要です。また障害者の「健康的で文化的な最低限度の生活」を保障するためには、生活保護の引き上げ等とともに、障害基礎年金の増額等も必要であり、他の自治体とも連携して国に対して強く求めていかなければなりません。
 以上の認識に立ち、以下要求します。

  1. 府の差別解消条例、差別解消取り組みについて
    • (1) 府内全市町村で差別解消支援協議会が設置されるよう、また相談の人材育成や、市民への窓口周知等行うよう、市町村に強く働きかけを進めること。さらに大阪府として差別事例が複数発生している業種に対して、研修・啓発を行うこと。またその検討状況を示すこと。
    • (2) 今年10月から事業者にカスタマーハラスメント対策が義務づけられる。「合理的配慮を求める」ことは、差別解消法に基づく正当な権利であることを、国の指針に基づき充分周知すること。同時に事業者の障害理解のボトムアップを図り、障害特性による行動行為が安易にカスハラと判断されないようにすること。
       
  2. 住宅の入居差別について
    • (1) 民間賃貸住宅での障害者の入居拒否や、グループホームに対する入居拒否等の差別が続いている。障害者に対する負の意識を変えるには長い取り組みが必要であることを認識し、引き続き住宅部局と差別解消担当が連携を強め、家主・宅建業者・家賃債務保証業者・管理会社等に対し、「問題がある事例、適切な合理的配慮の事例」を示す等、啓発・研修を継続すること。また差別が発生した場合は府として調査・指導を行うなど積極的な対応を行うこと。
    • (2) 入居差別の背景にはまだまだ障害者の暮らしぶりが知られておらず、「漠然とした不安」から拒否される例も多い。障害者やグループホームの暮らしの様子や入居支援制度を紹介するビデオ等の啓発媒体を作成し、不安の払拭に向けた具体的な啓発を進めること。また改正住宅セーフティネット法が昨年10月に施行されたことを受け、居住サポート住宅の供給促進、全市町村での居住支援協議会の設置に向けた取り組み等、施策の具体的進捗について明らかにすること。
    • (3) 公営住宅居住者の高齢化に伴う自治会活動の困難さから、各住宅で障害者とのトラブルが未だに続いている。一昨年より府営住宅全戸配布の冊子に障害の理解を進める啓発記事が掲載されていることは大きな進展であり、ゆるやかに全戸住民に浸透していくよう、毎年続けていくこと。また府営住宅の指定管理者にも障害者等の平等利用が伝わるよう、周知啓発を進めること。さらに自治会活動の一部(清掃等)を業者に委託し共益費として府が徴収する仕組みについては、住民の負担額などに注意を払いながら進め、その次の段階として、必要に応じ住民へ補助する仕組みを創設するなど更なる方策を検討すること。
       
  3. 旧優生保護法下における強制不妊手術に係る問題と、尊厳回復のための取り組みについて
    • (1) 大阪府として、障害者に不妊手術を強いた事実を重く受け止めること。改めて知事の謝罪を行い、被害者の人権救済は大阪全体の責務という意識を高め、一人でも多くの被害者を何としても掘り起こすよう、あらゆる手立てを講じること。
    • (2) 今年3月末に子ども家庭庁等から各都道府県に出された「個人記録の調査及び請求の勧奨」により、医療機関・生活の場(福祉施設、精神病棟等)の調査が行われるが、一人でも多くの被害者が明らかになるよう、福祉施設を国の示す施設以外にも、(現在入所している可能性がある)高齢者施設を含めて幅広く対象にする等、大阪府独自の方法等を検討すること。
    • (3) またこれまで大阪府が行ってきたアンケート調査についても、引き続き継続して行うこと。周知について様々なお知らせに同封する等を府内部・府内自治体と連携して実施すること。さらに広報は昨年より拡大すること。
    • (4) 2024年12月に出された「障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画」を踏まえ、障害者の人権を著しく蹂躙した旧優生保護法の歴史的事実について、全職員が理解を深めるよう、新人研修・昇格時の研修等で取り上げること。
       
  4. 障害者の所得保障について
    • (1) 生活保護については、2026年度まで「生活扶助の特例的対応」で従前額保障となっている。2027年度以降の基準作成に向け、引き続き他の自治体とも連携し、抜本的な基準額引き上げや、夏季加算等物価高騰への対応、また前回の議論であげられた級地区分の変更(実質的な引き下げ)を行わないこと、また障害者加算、介護加算、住宅扶助の締め付け等行わないよう、国に強く働きかけること。
    • (2) 障害基礎年金は、約40年前の障害福祉年金からの変更以降、抜本的な改正はされておらず、基礎年金で障害者の生活を支えるのは不十分な状態が続いている。国に対して、適正な認定とともに、対象範囲の拡大等含めた改正・増額を求めていくこと。

【交通・まちづくりに関する要求項目】

 アクセスは人権です。福祉の問題だけではなく、都市計画、交通政策、情報政策などあらゆる政策において、障害者を含む誰も取り残さない施策の推進を図るべきです。
 昨年策定された「第4次バリアフリー整備目標」には、「2000平方メートル以上の公共建築物の設計段階からの当事者参画が目標に加わりました。また、当事者参画を元にした基本構想のスパイラルアップも掲げられています。また、心のバリアフリーについては、社会モデルの考え方の理解を進めることであると定義されました。バリアフリーにおいて目指される社会的障壁の除去は、何が障壁なのか当事者の意見を踏まえながら進めることが必要です。当事者参画、基本構想、心のバリアフリー等の数値目標が大阪府でどう達成されるのか注視する必要があります。
 一方で、障害者のアクセシビリティがないがしろにされている実態は今も多くあります。鉄道駅の無人化は事業者都合で一方的に進められ、代替え連絡手段として設置されているインターホン等にアクセスできない障害者はまだ数多く存在しています。駅での無人の時間帯の公表さえ進んでおらず、これでは、安心して利用できず、市民生活に大きな支障をきたしています。府は、障害者の社会参加・自立生活を守るための措置として、鉄道事業者へ強く働きかけを行う必要があります。
 また、今年4月に大阪府福祉のまちづくり条例と、そのガイドラインが改定されました。内容は、2025大阪・関西万博のユニバーサルデザインガイドラインも参考とされ、一定評価できるものですが、義務対象は新築・個別建築物です。既存施設や再開発等のバリアフリー化の問題は残されたままです。他都市事例も参考に、当事者参画の仕組みや、補助事業の創設について、検討を進める必要があります。
 府営公園出入口バリアフリーについて、交渉を開始してから今年で10年となります。障害者も他の人と同じように、場所や時間を選ばず公園が利用できるよう、具体的な対策が求められます。
 以上のことから、以下を要求します。

  1. 駅ホームの安全な利用、無人駅への対策検討について
    • (1) 障害者の駅利用の利便性や安全性が著しく損なわれている現在の鉄道駅無人化について、鉄道事業者に対し「駅係員の配置が望ましい」という府の考え方を示すと共に、国の「駅無人化に伴う安全・円滑な駅利用に関するガイドライン」を最大限尊重し、無人駅の機能向上に資する取組を適切に実施することや、機能向上に向けては、様々な障害特性を尊重し、誰もが取り残されないものとなるよう、障害当事者団体等と十分な意思疎通を図るよう、鉄道事業者への働きかけを引き続き行うこと。
    • (2) 無人駅化に伴い整備されている機能(インターホン・券売機等)は、未だ使用が困難な当事者がおり、駅員配置を代替する機能とは言い難い。この課題について、「大阪府重点整備地区バリアフリー推進連絡会議」の場等を活用し、当事者からの意見を聴取し鉄道事業者に伝える等、府としても改善に向け引き続き取り組むこと。
    • (3) 時間帯を含む駅無人の情報を公表している事業者は少なく、障害者は時間通りの移動ができず、生活に支障をきたしている。鉄道事業者へ早急にWeb等で無人時間帯の公表を行うよう、働きかけること。
    • (4) 第4次バリアフリー整備目標で、2030年までに4000番線のホーム柵設置及びホームと車両の隙間・段差解消が示された。今後進められるこれら事業に、JR「森之宮」駅等、障害者利用が多い駅が優先されるよう、配慮されたい。
    • (5) 万博の取り組みで高い評価があったshikAI(シカイ)、NaviLens(ナビレンス)について、交通機関の安全な利用に資する設備として、試験導入を検討するように各鉄道事業者に働きかけること。
       
  2. 大阪府福祉のまちづくり条例(以下「府条例」)関係
    • (1) 大阪府福祉のまちづくり条例ガイドライン(以下ガイドライン)について、関係団体等を通じて周知し、既存建築物のバリアフリー化を推進すること。なお、推進の方策として、改修のための相談窓口や他県でも例のある当事者相談員の登録制度の創設などを検討すること。
    • (2) 既存の小規模店舗のバリアフリー化を推進すること。推進にあたっては、とりわけ、商店街や小規模店舗が多いテナントビルのバリアフリートイレ設置や、居抜き店舗のバリアフリー化について、啓発を行うこと。なお、推進の方策として、小規模店舗のバリアフリー改修助成金制度の創設を検討すること。
    • (3) 府条例改正・ガイドラインの周知を図り、府有施設及び府外郭団体所有・管理施設において、車いすトイレへの介護ベッド、フラッシュライトの設置、府営住宅における車椅子駐車場の設置、劇場、スタジアム、ドームなどのスポーツ施設等におけるカームダウン・クールダウン・センサーリールームの設置、サイトライン等が確保された車椅子席の整備を図ること。整備にあたっては、新築についてはもちろんのこと、既存建築物についても計画的に整備を進めること。なお、市町村においても率先垂範し推進するよう依頼すること。
    • (4) 建築プロジェクトにおける当事者参画を促進するために、大阪府として、当事者参画のプロジェクトの選定、実施方針についての検討状況、具体的な2026年度の対象建築プロジェクトを明らかにすること。なお、当事者参画については、単体の建築物のみならず、新大阪地区、大阪城東部地区、京橋地区の再開発など広域拠点事業や市街地再開発事業についても対象とすること。
    • (5) 万博を機に整備された各バリアフリー情報サイト(おおさかユニバーサルデザインマップ、鉄道のバリアフリー情報、ホテル・旅館のバリアフリー情報、ユニバーサルツーリズム情報サイトなど)について、引き続きの充実を図ること。
       
  3. 府営公園のバリアフリーについて
    • (1) 車いす利用者等が利用時間制限なく、他の府民と平等にすべての出入口を利用できように改善することを最終到達目標と設定すること。それを実現するために、以下のことを行うこと。
      • バイク対策を出入口の制限に依存するのでなく、住民等への啓発、監視カメラや警告灯の設置、見回り、警察への協力依頼などの可能な対策を前提として十分に行うこと。
      • 公園ごとに出入口の時間制限の撤廃や出入り可能箇所数の増加等の改善年次計画(ロードマップ)を策定すること。とりわけ、電車の駅、バス停への最寄り出入口の開放を優先すること。
      • 府営公園の出入口のバリアフリー化要領のバリアフリー基準等について、引き続き、障害者の実態を踏まえた検討を行うこと。
    • (2) 公園の官民連携事業においては、役割分担と連携を明確にしてバリアフリー化が後退しないようにすること。とりわけ再整備される久宝寺公園プールは、障害者が利用しやすいものとなるよう、引き続き障害者との意見交換の場を設け設計段階から障害者の意見を反映すること。
    • (3) 全ての公園施設において、当事者参画・評価の仕組みづくりを行うこと。

【教育・保育に関する要求項目】

 新型コロナが一般の感染症対策とまとめられる一方、コロナ発生以降安心安全を理由として場を分けることが当たり前に継続し、「安易な分離」が日常的になっているのではないか、さまざまな場面において「分けて対応するのではなく、分けずに対応できる方策を考える」という、ともに学ぶ考え方そのものが、弱くなりつつあるのではと、懸念する事例の出現が目立ちます。
 2022年4月末に文部科学省から出された「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」は府内の市町村に大きな影響を与え続けています。通知が出て以降、支援学級在籍者は一旦は減少しましたがその後また増加に転じました。結果として「場を分けることが普通」に一層の拍車をかけているのではないでしょうか。この状況を打開するため、「分けない」ことを強く掲げ、クラス定員の更なる縮小等、様々な要望を国にあげるとともに、府独自の施策を更に拡充することが求められます。
 障害者権利条約の総括所見で、特別支援学校を廃止する方向性が出されましたが、文科省は特別支援学校を始めとする、多様な学びの場を整備する方針は変えていません。「特別支援学校設置基準(省令)」施行と相まって、大阪でも狭隘化等を理由に特別支援学校の整備が進められています。「ともに学び育つ教育」を進めている大阪として、国に対して特別支援学校を縮小する方向性を求めるなど、毅然とした態度を示すべきではないでしょうか。児童生徒総数が減少する中で「現状に応じて増設する」ではなく、本人や保護者が不安なく地域の小中高校で充実した学びを進めていける施策を進めるのが、大阪府教育庁の責務です。
 高校進学では、自立支援コースの倍率が高い状況で推移する一方、大阪では定員内不合格を出さない状況が20年程続いているにもかかわらず、公立高校への進学につながっているようには見受けられません。授業料無償化が進み、高校での学びが保障されていく中、障害のある生徒が地域の高校で安心して学べる環境が保障されるべきです。
 そのためには定員内不合格を出さないことを堅持するとともに、支援が必要な生徒が入学した際に府独自の教員配置の検討を行うことや、当面の方策として、現在の介助員等の制度の改変・拡充が不可欠です。また府立高校の統廃合が進んでいますが、通学に支援が必要な障害のある生徒もいる中で、選択の幅を狭くすることがないよう、統廃合を一旦止めるべきです。
 小中学校でともに学び一般高校への進学を希望しても、さまざまな理由で支援学校を選択せざるを得ないのは、構造的な差別が続いていると言えます。希望するすべての生徒が高校で学べるよう、仕組みの抜本的な見直しも含め検討することが、「ともに学び・ともに育つ」教育を掲げ、続けてきた大阪府が乗り越えるべき大きな課題ではないでしょうか。以上の認識に立ち以下要求します。

  1. 就学における本人・保護者の意向尊重、および就学指導について
     障害児の就学にあたっては、地域で「ともに学び・ともに育つ」という原則に立ち、本人ならびに保護者の意向を最大限尊重した就学相談を実施するよう、また支援学級に在籍する場合「支援学級で学ぶ時間数」など条件付けを行わないよう、府内各市町村教育委員会への指導助言を徹底すること。また就学通知を対象年齢児全員に対して年内に発出する自治体を増やすよう、先進事例等を示すなど、市町村教委に働きかけを行うこと。
     
  2. 義務教育段階の支援等について(小中学校)
    • (1) 障害のある児童生徒が地域の学校で学びやすくなるよう「市町村医療的ケア等実施体制サポート事業」を更に拡充し、市町村教委へ通学支援補助等に活用するよう働きかけるとともに予算増に努めること。
    • (2) 通常学級・支援学級関係なく、インクルーシブ教育(ともに学び・ともに育つ教育)を理解するため、全教職員に対し、機能的な障害等による学習上の困難の軽減・克服という医学モデルの考え方を、「社会モデル」の考え方に変えるための研修を計画的に進めること。
       また2024年12月に出された「障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画」にあるよう、旧優生保護法の歴史的経緯等を学ぶ研修の実施を検討すること。
       
  3. 医療的ケアが必要な児童・生徒について(小中学校)
    • (1) 医療的ケアが必要な児童生徒が、親の付添いなしで学校教育全ての活動(授業・校外活動・放課後活動等)に参加できるよう、また原学級での学びを希望する場合、支援学級籍であっても、文科省通知の影響を受けることなく原学級で学べるよう、市町村教委を指導助言すること。
    • (2) 医療的ケアが必要な児童生徒が在籍する学校で、全職員対象の医療的ケア研修を行うよう市町村教委を指導すること。また緊急時・災害時への備えも含め、医療的ケア実施者を増やすために、教員・支援員等、学校関係者が「府教育庁が実施する第三号研修」に参加できるようにすること。
       
  4. 肥大化が続く特別支援学校に関する課題について
    • (1) 特別支援学校設置基準が国で定められて以降、知的障がい支援学校の新設や増設などが更に進んでいる。「ともに学ぶ教育」と逆行しないよう、特に「支援学校の新設」については、見直し・撤回を含めた具体的な検討を行うこと。
    • (2) 義務教育年齢において、地域の学校から支援学校の転籍者数、及びその逆の転籍者数を示すとともに、支援学校における地域の学校への転籍に向けた取り組みを示すこと。
       
  5. 障害のある生徒の高校問題 入学以前について
    • (1) 府立高等学校再編整備計画が示されているが、障害のある生徒が支援学校ではなく府立高校に進むことを念頭におき、計画を策定するべきである。3年間定員内の状態が続き改善の見込みがないという考え方でなく、障害により通学範囲も限られるなども踏まえ、学校配置等を中心に整備を行い、公立高校が減ることがないようにすること。
    • (2) 高校授業料の無償化が進み、障害のある生徒も私立を希望するケースも出てきている。進学相談時の不適切な対応や、入試の合理的配慮やそれに向けた建設的対話が不十分であることは、障害者の権利侵害であることを認識し、私学への指導助言等を継続すること。
    • (3) 障害のある生徒を含む、希望するすべての中学生が公立高校に進学できるよう、入試制度に替わる新たな仕組みを創設すること。また当面の間、中学在学中の使用機器を認めるなど、入試の合理的配慮を更に広げることや、自立支援コースの校数・入学者数の拡充等を行うこと。
       
  6. 障害のある生徒の高校問題 入学後について
    • (1) 府立高校入学後、支援員等が、必要に応じ配置されるよう、予算を拡充すること。支援員等の配置の仕組みは、障害福祉事業所との連携が可能なように、登録制度や単価等を見直し、現在継続している試行的取り組みを、早急に制度化すること。
    • (2) 医療的ケアが必要な生徒の入学に際し、看護師配置を早急に行う仕組み等を検討し、入学式から学校に通え、授業が受けられるようにすること。また設備上の問題があっても、障害者が他の生徒と一緒の場で学べるよう、様々な合理的配慮を行うことを、学校に伝えること。
    • (3) 校外学習や修学旅行などにおいて、障害があるが故に必要となる、リフト付きバスやヘルパー等については、本人・家族負担とせず、教育庁として負担するよう検討し結論を出すこと。また医療的ケアだけでなく、府立高校に通学支援が必要な生徒への対応を検討すること。
       
  7. 府立高校のバリアフリー整備について
     昨年8月文科省から「学校施設におけるバリアフリー化の一層の推進について」が出された。これは公立小中学校のことであるが、府立高校についてもこの通知に則して、バリアフリー整備を進めていくこと。またエレベーター利用が必要な生徒が未設置の高校に入学した場合、どのように対応をしているのかを示すこと。

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