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多民族・多文化社会を求める実行委員会 要望書
| 要望受理日 | 令和8年8月25日(火曜日) |
|---|---|
| 団体名 | 多民族・多文化社会を求める実行委員会 |
| 取りまとめ担当課 | 府民文化部府政情報室広報広聴課 |
| 表題 | 要望書 |
要望書
大阪府知事吉村洋文様
大阪府教育委員会教育長水野達郎様
2026年8月25日
多民族・多文化社会を求める実行委員会
構成団体
大阪多文化情報センター代表
同胞保護者連絡会会長
学びをひろげるわたしと〇(まる)人の会代表
民族教育ネットワーク共同代表
民族教育をすすめる連絡会代表
要望書
日々、大阪府における外国人の人権・教育にかかわる政策に取り組んでいただき、ありがとうございます。
「帝国」日本による台湾50年・朝鮮35年の植民地支配、無謀な侵略戦争から敗戦後81年を迎えました。そんな中で日本政府・地方自治体の政策の不十分さに苦しむ外国人府民も少なくありません。
特に、高市早苗政権発足以降、推し進める外国人「排外」政策により、日本に暮らす外国人が暮らしにくくされています。前川喜平さん(文部科学省元事務次官)の言う「官製ヘイトスピーチ」がまかり通っています。
三重県では2025年12月25日の知事定例記者会見で、一見勝之(いちみかつゆき)さんが県職員採用において「国籍要件復活」すなわち外国籍者の排除を検討していることを表明しました。そして、その賛否について日本国籍を持つ県民1万人にアンケート調査をおこないました。これを受け、県内外から反対の声が上がりました。
こうした官製ヘイトスピーチを許さず、誰もが排除されることなく、安心して暮らせる社会をつくり守るため、6月11日、一見勝之さんを相手取り、津地方裁判所に住民訴訟が提起されました。
そんな中、県の諮問機関である三重県差別解消調整委員会が「不当な差別」と認定し、アンケートを非公表とした答申に対し、8月7日、一見勝之さんは、「差別ではない」「アンケートは公表する」と、知事の諮問機関の決定を完全否定する「助言」を自らに出しました。一体どうなっているのでしょう?
また、あろうことか泉南市市議会議員が外国ルーツの人の経営するイベント会社の在日朝鮮人の役員に対し、SNSを悪用したヘイトスピーチをおこないました。2024年8月に名誉棄損等の損害賠償請求裁判を起こし、控訴審では、賠償額の増額など一定の判断が示されましたが、原告が一貫して訴えてきた民族差別という判断は出ませんでした。そして、原告は上告しました。
こういったことをなくすために、特に教育現場においては在日コリアンや外国にルーツを持つ子どもたちはもとより、日本人の子どもたちも安心して教育を受ける環境を整えていかなければなりません。大阪府は行政として早急に対応が求められています。今まさに私たちが暮らし、つながってきた大阪の特性や良さを日本政府・大阪府・大阪市が連携しながら再度見直すことが求められているのではないでしょうか。
「差別扇動/ヘイトスピーチ」「歴史修正主義」に対しては毅然とした姿勢を示し、外国籍者も含めたすべての府民の生存権・幸福追求権について知恵を集める時だと考えます。
「多文化」共生というよりも、今こそ日本人府民と外国人府民が手を取り合って、「多民族」共生を目指す時代に来ていると言えるでしょう。
また、外国籍の高齢者・障がい者が制度的無年金の状況に置かれている問題については、行政による長年の不作為の結果だと言わざるを得ません。特に高齢者については、すでに「待ったなし」の状況にまで来ています。将来に禍根を残す様々な課題が府内ではいまだに残されたままになってはいないでしょうか。
「大阪SDGs行動憲章」(2021年1月22日策定)には、「誰一人取り残さない、持続可能な社会の実現」をめざすという目標が掲げられています。「大阪SDGs行動憲章」の趣旨に賛同し、私たちは大阪府と協働して、課題を見つけ出し、出自や年齢、民族・国籍や性別・セクシュアリティ・身体的特徴等によって不利益を被る大阪府民を一人でもなくしたいという願いを込めて、以下の要望を提出します。よろしくご検討ください。
1 労働・民族差別一般に関する課題
1.1 職員採用
1.1.1 外国籍職員採用及び在職状況(人数、職種、国籍、本名使用状況)を資料提供してください。また課長級以上に昇進した外国籍職員の昇進年度及び在職状況(人数、職種、国籍、本名使用状況)を教えて下さい。
1.1.2 外国籍職員を積極的に採用し、本名使用の意義を踏まえ、「本名原則」の意味を正しくとらえ、本名原則を徹底してください。また本名を使用しやすい環境づくりをどのように進めているか教えてください。
1.1.3 採用後の国籍による任用差別及び昇進差別を撤廃してください。
1.1.4 在日韓国・朝鮮人についての問題を府の職員採用試験問題に継続して出題してください。
1.1.5 職員募集のポスター、パンフレットや冊子に、応募資格に国籍条項のないものについては「国籍条項は撤廃されている」ということを何か所かに大きく明記してください。
1.2 就職差別
1.2.1 ハローワーク、大学就職課など、各関係機関に問い合わせて、民間企業での在日外国人に対する就職差別をしない取り組みや差別があるならその実態を調査し、教えてください。
1.3 ヘイトスピーチ問題
1.3.1 民族差別・排外主義を助長する団体や個人の府内の活動実態や、インターネット上SNS等による府内の人権侵害の実態を調査し報告してください、また選挙運動に関するSNS・YouTube等で展開されている言動の中で大阪府「人種又は民族を理由とする不当な差別的言動の解消の推進に関する条例」に抵触する可能性のあるものが無いかを調査され、その結果も報告してください。
1.3.2 大阪府の「人種又は民族を理由とする不当な差別的言動の解消の推進に関する条例」の目標実現のため、差別をあおる宣伝活動を禁止や、公共施設の使用制限してください。また、企業内レイハラから府民を護る施策をより充実させて下さい。
さらに、「差別的言動の解消の推進に関する条例」を大幅に発展させ、禁止規定や制裁規定も明記した「人種・民族差別禁止条例」として再構築し、人種・民族差別の被害を受けた府民の救済手続きや、独立性ある専門的な審議・救済機構をも整備して下さい。
1.3.3 前述の「人種又は民族を理由とする不当な差別的言動の解消の推進に関する条例」の普及・府民啓発のためのパンフレットを今後も引き続き発行してください。
1.3.4 ネット上の差別を無くすため、インターネットモニタリングを実施し、問題記述の削除要請を法務省に削除指導を要請するとともに、プロバイザ等への直接の削除要請を府自らの手で実施して下さい。また、その結果も差別事象別に情報提供してください。
1.4 差別実態調査
1.4.1 日本で初めて実施された、当事者に直接質問した法務省の「外国人住民調査」の対象地区になったのは府内では3市です。その調査結果の地区別集計のうち2018年に大阪市、堺市、東大阪市に送付されたデータを府内の外国籍者差別の実態を把握する貴重な第一次資料として引き続き活用して下さい。また府としての活用例を具体的に情報提供してください。
さらに、在留外国人の状況及び在留外国人が抱える職業生活上、日常生活上、社会生活上の問題点を的確に把握し、外国人に関する共生施策の企画・立案に資することを目的とした「在留外国人基礎調査」を法務省2020年度以降毎年度実施しています。この調査対象になった府内各市の調査結果も、府内の外国籍者差別の実態を把握する貴重な第一次資料として併せて府内の対象市から入手され、外国人府民施策の参考資料として活用してください。
1.4.2 大阪府内の民族差別の状況を調査・分析し、解消のための施策をより積極的に実施して下さい。特に、前述の法務省調査結果のうち、入居差別や就職差別の実態に関する部分の「日本人の保証人がいないことを理由に入居を断られた率」は全国平均41.2%、大阪市は47.2%、東大阪市はほぼ平均値。「外国人であることを理由に就職を断られた」人の率は全国平均25.0%、府内各市も平均値に近い状況にある状況を重くとらえられ、解消施策を強化して下さい。
また、前述3市は勿論、府内他市も含めた民族差別の状況について現在の外国人府民の状況について、国と同様の「外国人住民調査」を実施してください。
1.4.3 政府が進めている「多文化共生総合相談ワンストップセンター」の大阪府内の相談センターや「大阪府外国人情報コーナー」を全ての外国人府民が容易に来所利用できるための方策を検討してください。また、ワンストップセンターの現状、昨年度と今年度の予算概要(府費・国費別)を教えてください。
1.5 制度的無年金者の人権保障
1.5.1 在日外国人障がい者などの制度的無年金者に対する大阪府重度障害者特例支援給付金の支給額(1カ月につき2万円)について、支給対象を日本人並み〈身体障害者手帳(1~3級)・療育手帳(A・B1)・精神障害者保健福祉手帳(1~2級)の所持者〉に拡大し,支給額を市町村給付金と合計して日本人の障害基礎年金(2026年度1級が1,059,125円、2級が847,300円)と同等になるよう増額してください。
又、大阪府重度障害者特例支援給付金受給者が、厚生年金や共済年金を受給している者であっても併給出来るように細則を改訂して下さい。厚生年金•共済年金との併給が可能になる制度改革は先進自治体が既に実施済みである事を重視していただき、府の特例支援給付の初心を考慮していただければ、細則の改訂は遅きに失していますが、今年度からでも早速実施して頂きたく思います。
1.5.2 在日外国人高齢者の「制度的無年金者」の方たちに、日本人と同等に「老齢基礎年金」(2026年度年額847,300円)相当額の援助金を支給してください。日本国家による戦前戦中の植民地主義と戦後処理政策によって、まさに歴史の荒波に翻弄され続け、あらゆる意味で本人の意思と無関係に無年金状態に置かれてしまった方たちです。府内の対象者は、2019年には146人、2020年には116人、2021年には82人、2022年は55人、2023年は35人、2024年は24人、2025年は16人で現在98歳を過ぎておられます。あと数年で対象者は殆ど亡くなられるのではないでしょうか。大阪府は、意図的に「その」時間を待っているとしか思われません。行政の不作為をこれ以上続けぬためにも、「残された期間はもうない」と捉えて、一日一刻も早い解決策を下されることを強く要望します。
1.6 要望書
1.6.1 要望書に対して文書での事前回答を行ってください。
2教育に関する課題
2.1 民族差別
2.1.1 高等学校及び市町村小・中学校における差別事象を把握し、その背景を分析し、具体的な指導を行ってください。また、歴史認識や差別事象の把握、及び啓発を目的としたワークシートを活用し、教職員の差別に対する意識向上への取り組みや教材や資料の活用状況の把握を行ってください。
2.2 就学案内
2.2.1 府内全市町村において、在日韓国・朝鮮人に対する就学案内に本名原則が明記されるようにして下さい。また、民族学校の紹介を行っている市町村を把握し、市役所窓口に民族学校の学校案内やパンフレットなどを置くようにすすめてください。また、民族学校を紹介する研修をおこなうようにはたらきかけてください。
2.2.2 各市町村において、「府内外国人学校一覧」が配布されるように、その重要性について市町村に伝えてください。また、具体的な配布物を示してください。
2.3 民族学校
2.3.1 在日韓国・朝鮮人が日本で暮らすにあたって、普通教育とともに、民族の言葉や歴史・文化を学ぶための民族教育を受ける権利の保障がされなければなりません(参考:中谷潤子/大阪産業大学教授「台湾ではもともと本土言語である台湾語、客家語そして原住民言語の学習が必須化されており、2019年より新住民言語と言われる東南アジアの7言語の学習も導入された」)。そのために民族学校(大阪朝鮮学園幼初中高級学校・白頭学院建国幼小中高校・大阪金剛インターナショナル小中高校・コリア国際学園中高校など)に進学することは、日本の公立学校に学ぶことと同等の学ぶ権利を保障するものであるという観点に立ち、日本学校に通う生徒・保護者などに学校紹介・案内への便宜と就学援助制度の適用を府内市町村で図ってください。
2.3.2 各種学校である朝鮮学校が不利になることのないようにしてください(ちなみに朝鮮学校には朝鮮籍・韓国籍の他に、日本国籍の児童生徒もいます)。朝鮮学校については、全国5か所(大阪・東京・愛知・広島・福岡)で行われていた無償化裁判はすべて最高裁の棄却によって終了しました(大阪地裁のみ全面勝訴)。そのことによる経済的・精神的ダメージは相当大きなものとなっています。マイノリティゆえに、少子化も進み、日本学校以上に、朝鮮学校の統廃合が止まりません。朝鮮学校に対し高校授業料無償化(就学支援金)からの排除、および「幼・保無償化措置」からも排除したことをやめるよう日本政府にも働きかけてください。
また「補助金」については、兵庫県(斎藤元彦知事は必要な補助金は出し続けると言っています。「朝鮮学校への補助金継続 全国最大規模の兵庫県 斎藤知事「子供に罪はない」」『産経新聞』2023年8月1日)・愛知県・静岡県・長野県が自治体として独自に補助金を支給しています。
裁判の判決(4要件)にかかわらず、子どもたちの民族教育を受ける権利を保障する視点から、大阪府として「救済措置」を取り、大阪府として長年にわたって支給していた「外国人学校振興補助金」の再交付をおこなってください。そもそも無理難題の3要件(財務報告を除く)をつけること自体が不当です。大阪朝鮮学園が申請を出せば受理して、再交付の検討をしてください。
2.3.3 大阪府独自の「私立高等学校等授業料支援補助金」を朝鮮学校が適用されるためにはどうすればいいかを検討して、教えてください。
2.3.4 現在、各種学校である朝鮮学校が国庫による「私学助成」の給付を受けられるようにするにはどうすればいいか、各種学校認可の権限を持っている大阪府でも考えてください。
2.3.5 2019年10月に施行された「幼・保無償化措置」について、朝鮮学校幼稚班は対象から排除されました。府内の自治体ではそれに対する支援策をおこなっているところと、そうでないところがあります。それらを調査して、このような不均等是正し、支援への対策を行ってください。
2.3.6 大阪府教育庁私学課の担当者は昨年10月に大阪朝鮮中高級学校へ行かれました。申請通りに新校舎ができているかのチェックをするためでした。大阪朝鮮学園の理事長が校内を案内したとのことです。その際に高級部の教室に朝鮮民主主義人民共和国の政治指導者の写真が掲示されていたことを確認されました。大阪府はこのことを補助金不交付の理由にしていますが、大変な越権行為であると考えます。朝鮮学校の教育の実態を知るための視察・見学・授業参観をしてください。それなしで、朝鮮学校について議論することはできません。実際に朝鮮学校を見ていただくために、見学会を企画したいと思います。積極的に参加してください。詳細については調整させてください。
2.4 本名指導
2.4.1 それぞれの段階での適切な本名指導、本名実践をすすめ、取り組みが進んだ事例や取り組みが進まない理由と具体的な対応について教えてください。
A 入学時の指導
(1)小学校就学前における本名指導の徹底と施策の実施、本名使用が低下している事例への対策
(2)中学入学時の小・中連携の具体的な取り組みと、小中の本名使用率の差をなくすための対策
(3)高校入試における入学志願書の本名原則の徹底と入学説明会での本名指導
B 在籍時の指導
(1)本名にかかわる教材の作成とその充実
(2)府が制作した教材の活用
C 卒業時の指導
(1)卒業証書、成績証明書の本名記載
(2)進路指導における本名指導
2.5 民族学級
2.5.1 府内各市町村で行われている民族学級・民族クラブ等について以下の項目について教えて下さい。
(1)外国(韓国・朝鮮)籍児童・生徒の在籍状況
(2)韓国・朝鮮にルーツを持つ日本国籍などの児童・生徒の在籍状況
(3)参加児童・生徒数の内訳(韓国・朝鮮籍及び日本国籍)
(4)指導者の待遇
(5)設置年月日
2.5.2 韓国・朝鮮にルーツを持つ日本国籍などの児童・生徒の在籍状況を把握してください。
2.5.3 「覚書」における府費民族講師を本来の身分である「教諭並み待遇」に戻してください。
2.5.4 民族学級設置校、及び取り組みのある地域や学校に外国人教員を積極的に配置し、配置状況について教えてください。また外国人加配(支援加配)校における外国人教育主担の役割を明確にしてください。
2.5.5 府(市)費常勤講師配置校での本名使用率を教えて下さい。本名原則を徹底してください。
2.5.6 大阪市・堺市への税源移譲に関わらず、これまでの府費民族講師が従来と変わりなく教育活動に専念できるようにしてください。
2.5.7 府内の各地域において、これまで積み上げてきた在日韓国朝鮮人教育や国際理解教育の取り組みの意義を踏まえて、後退することがないように実態を把握し指導してください。
2.6 国際理解・道徳教育・教科書採択
2.6.1 各市町村の小中学校及び府立高校において、人権教育、多民族多文化共生教育の教育課程内での取り組みを進めてください。近年、教育現場では「領土教育」において、韓国・朝鮮をはじめ外国にルーツを持つ子どもが傷つくような、配慮に欠ける事例が見られます。そのようなことが起こらないように教員研修を充実させ、市町村教育委員会に周知徹底してください。前回、「教員研修の充実」について多くの研修が行われていることを示していただきましたが、「領土教育」に関しては「配慮に欠ける事例」を具体的に取り上げながら研修しない限り、改善されないと思われます。研修の内容を具体的に教えてください。
2.6.2 教科書採択にあたっては、府教育委員会が参考として作成する「選定資料1」にはこれまで通り必ず「人権」の項目を入れてください。「選定資料2」は、市町村教育委員会の採択に影響を与えるような、特定の項目を取り出した資料にはしないでください。また、詳細な「選定資料2」の作成は、おもに現場教員で構成される教科書調査員に大きな負担となる場合があります。そのようなことにならないように、市町村教育委員会の担当者への説明会では適切な説明をしてください。
2.6.3 道徳の教科化に伴って、小学校・中学校道徳教科書には「日本人としての自覚」とか「日本人の誇り」を強調した教材が多く見られ、「日本人」でない子どもに「同化」を強制する危険性があります。大阪府下には在日韓国・朝鮮人やその他の外国人、外国にルーツを持つ子どもが多い中で、どのような指導や配慮をおこなうのか具体的に教えてください。
2.6.4 道徳では「22の内容項目」を年間35時間で教えることとされていますが、道徳教科書には子どもの実態にそぐわないなど使いにくい教材もあります。しかし市町村によっては道徳の時間は全て教科書を使用しなければならないかのように指導しているところもありますので、子どもの実態に合わせて各種の自主教材も使えることを市町村教委に徹底してください。
2.6.5 小泉防衛大臣は8月4日の記者会見において、2026年度の『まるわかり!日本の防衛』(『こども防衛白書2026』)の配布について、「文科省とも相談の上で、本日から都道府県教育委員会及び都道府県の私立学校主管部局への相談を順次開始する。冊子での配布を希望する教育委員会や学校に配布する。希望する各教育委員会や学校は、ぜひ積極的に防衛省から案内するメールアドレスにご連絡いただければ」と話しました。この2026年度版は、2025年度に配布された2024年度版と同様に、「中国・北朝鮮・ロシア」を危険な国と名指しし、子どもたちに敵対心を持つように煽っています。多文化共生に取り組む大阪府において、子どもたちに亀裂を生むような冊子を配布することは許されません。しかし、2026年度版の冊子の問題はそれだけにとどまりません。軍備を拡大しても「軍事大国にはならない」と強調し、教育委員会も学校もだまして、とにかく冊子を子どもに配布させようとしています。すでに日本の軍事費はGDPの2%に近づき、「殺傷能力のある武器の輸出」が解禁されました。政府は「非核三原則」を堅持していると言いつつ、小泉防衛大臣は核兵器について「タブーなく議論しなければならない」と踏み込みました。今、日本はあきらかに「戦争国家」に脱皮しようとしています。戦前、学校と教員は軍国主義教育によって若者を戦場に送り込み、自国民にもアジアの人々にも多大な被害をもたらした悲惨な侵略戦争に加担しました。その反省日本国憲法が作られ、日本は「平和国家」として再出発したはずです。大阪府教育委員会は防衛省、文科省からの「配布」の働きかけを毅然と拒否し、「配布を希望」しないでください。
2.7 高等学校の韓国・朝鮮語教育等
2.7.1 韓国・朝鮮語教育を推進するためには、昨今比率が増加している私立高校における韓国・朝鮮語の状況を把握することが不可欠です。府立高校の開設状況に加えて、私立高校に対しても調査を行い、韓国・朝鮮語、中国語の開設状況を教えてください。
2.7.2 韓国・朝鮮語の指導には在日韓国・朝鮮人を積極的に配置してください。その際必要とされる免許状には柔軟に対応してください。
2.7.3 韓国・朝鮮人生徒が多く学ぶ、多数在籍校に韓国・朝鮮語を開設してください。
2.7.4 朝鮮文化研究会(朝文研)、韓国・朝鮮に関わるクラブ等に対して財政的に支援してください。
2.8 教員採用
2.8.1 在日韓国・朝鮮人に関わる問題を府の教員採用試験問題に出題してください。
2.8.2 1996年度から2026年度までの大阪府内(大阪市、堺市を含む)の小・中・高での採用人数と外国籍教員の国別採用人数と本名使用数・率を教えてください。また2027年度の外国籍の採用予定数を教えてください。
(1)府費教員の校種別採用予定数と本名使用率(国籍別)<年度別経年変化と2026年度>
(2)事務職員の校種別採用予定数と本名使用率(国籍別)<年度別経年変化と2026年度>
(2)2027年度の府費教職員の採用予定数と本名使用数
2.8.3 募集要項の「外国籍の場合、本名使用明記」にあるように、採用時の本名原則を徹底してください。また、本名で受験した教職員が採用された後に「通称名」を使用する矛盾をなくし、「通称名」を希望することがないよう、本名指導を行ってください。
2.8.4 講師登録時での本名記載を徹底し、教育実習での本名原則を各市町村に周知してください。
2.8.5 学校現場で外国籍教員が「期限を附さない常勤講師」であることで生じている問題について教えてください。
2.9 在留資格
2.9.1 外国人登録法の廃止と住民基本台帳法への移行(2009年の入管法改定)にかかわる在留資格関係の罰則強化等についての周知を対象者とその保護者に、高校生は勿論のこと中学校在籍中にも行ってください。とりわけ、日本語理解が不十分な生徒や保護者にも十分理解していただくための方策も講じてください。
また「高校無償化授業料支給要件を外国籍生徒の在留資格別に厳格化せよ」との政府方針に対して、府としての外国人生徒間の差別化緩和のための方策を研究し実現を目指してください。
2.9.2 法務局入管局が「家族滞在」の者が日本の義務教育を経て高校を卒業した者の在留資格を「定住」に変更を「許可方向」で検討するよう通知していること(「平成29年3月3日付初国教第217号」による文部科学省からの依頼)と申請が許可されている状況を府内の中学・高校に周知徹底して下さい。
特に、この救済措置を徹底するため生徒の在留資格を正確に知る方策を市町村教委に連絡し、それを徹底して下さい。また、この文科省からの依頼の府内の各教委及び学校での実施状況を調査し結果を提供してください。
2.9.3 文科省よりの「就学中の16歳未満の外国人が所持する在留カード等の有効期間更新手続きに関する周知について」(「30受初国教第2号平成30年6月4日」)協力依頼の確実な周知徹底と、これを実施するためには、児童・生徒の在留資格の正確な把握が不可欠であることを指導・助言してください。また、この文科省からの依頼の府内の各教委・府立学校の実施状況を調査し結果を提供してください。
2.9.4 上記2.3の文科省の依頼を徹底し、生徒の日本継続在住希望と国内就職希望を実現するため、市町村市民課と教委が連携して児童生徒の在留資格を調査・確認し学校に連絡できる体制の構築を市町村教委に指示して下さい。府立高校については、綿密な中高連絡により、入学した外国人生徒の在留資格把握に努めるよう指導して下さい。
また、2022年5月に発刊された「外国にルーツをもつ生徒のための進路選択リーフレット」(大阪府教育庁教育振興室高等学校課)を2024年8月に改訂された「外国につながる生徒のための進路選択ブックレット」(指導用)の改訂の不十分さについては近年の応接で要点のみですが説明済みです。その指摘についての検討結果、若しくはリーフレットの再改訂検討の経過について教えて下さい。
2.10 ヘイトスピーチ問題
2.10.1 大阪府教育庁が作成した資料「ヘイトスピーチ問題を考えるために」〔2024年9月再改訂〕を基にした研修の進め方を教えて下さい。また「研修内容の報告」の要点を教えてください。府内でも発生しているヘイトクライム事件から児童生徒が身を護るための方策をどう教えるのかの職員研修資料を作成してください。
2.10.2 ヘイトスピーチ解消法第5条第2項の「地方公共団体は、(中略)本邦外出身者に対する不当な差別的言動に関する相談に的確に応ずる(中略)よう、必要な体制を整備するよう努めるものとする」及び、大阪府人種又は民族を理由とする不当な差別的言動の解消の推進に関する条例第四条の「府は、前条に定める基本理念(中略)にのっとり、人種又は民族を理由とする不当な差別的言動の解消の推進に関する施策を実施する責務を有する」に則り次の2点の事業を早急に実施してください。
(1)移民・外国人排斥や『日本人ファースト』等の政治的プロパガンダが子どもたちに拡大したときに、外国にルーツを持つ子どもたちが受ける大きな打撃を軽減するための方策に特化した教職員研修を早急に開催してください。
(2)ヘイトスピーチ防止のため東アジアを理解するための視点からの副教材を新しく作成してください。
2.10.3 朝鮮民主主義人民共和国によるミサイル発射実験に関して、日本政府の一方的な見解、それを無批判に垂れ流すメディアの報道などにより、韓国・朝鮮への恐怖感や憎悪感を植え付け「身を守る」ということからは程遠い時代錯誤的な「弾道ミサイル避難訓練」を学校に持ち込まないようにしてください。また「Jアラート対処訓練」についても児童生徒に韓国・朝鮮への敵愾心を植えつけないような配慮の具体例の提示をお願いします