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令和3年(2021年)9月22日 知事記者会見内容
会見項目
- 「令和3年度第7号補正予算」について
- 新型コロナウイルスの感染状況等
- 第六波に向けた医療・療養体制の強化方針について(施策マップイメージ)
- 抗体カクテル療法の拡充に向けた今後の方針
- 抗体カクテル療法実施体制に対する大阪府の支援メニュー
- 「宿泊療養予約緊急コールセンター」の設置について(大阪市民に向けた試行的実施)
- 新設する2接種会場での予約開始について
- 営業時間短縮協力金 疑わしい申請への対応について
- マイ容器・マイボトルサービススポットマップ「Osakaほかさんマップ」
- 大阪府立農業公園について
職員
お待たせしました。それでは、知事の定例会見を始めさせていただきます。
最初に知事のほうから説明がございます。よろしくお願いします。
はじめに
知事
本日の定例会見、発表内容ですけれども、まず一つ目は、先ほど議会運営委員会でご報告させていただきました補正予算案の中身、議案上程いたしました中身について報告を、説明をさせていただきます。
また、新型コロナウイルス対策として、第6波に向けた強化策、ここについて説明をさせていただきます。
そして、ワクチンの新たな接種の予約と、それから営業協力金について、非常に疑義がある案件もありますので、そういった中身について説明をさせていただきます。
あと、府政一般案件として2件の説明をさせていただきます。
「令和3年度第7号補正予算」について ※この項目で使用した資料についてはこちら
まず1点目です。補正予算の案件についてです。令和3年度の7号補正予算について説明させていただきます。
この中には、コロナウイルス対策が含まれているわけですけれども、それが主たるものになりますが、その説明をさせていただきます。
まず、大きな方向性としまして、補正予算の規模、一般会計3,559億円の補正予算案になります。中身の主たる部分は新型コロナウイルス対策です。命を守る最大限の感染対策ということで3,206億円、あとは病床の確保等ですね。中身は、後ほど詳細に説明をさせていただきます。
それから、経済・雇用を支える取組ということで206億円です。
そして、暮らしを支えるセーフティネットのさらなる充実ということで144億円。
そして、コロナ外にはなりますが、大阪スマート・シニア・ライフ事業3億円。これは高齢者の皆さんにタブレットを貸与して、そして、情報格差を埋めていこうと。便利に、高齢者の皆さんにも、このデジタルをうまく利用していただけるような、そんな環境をつくっていこうと。難しいことをするのではなくて、簡単に便利なデジタルを目指そうと、そういうものです。
まず、病床の確保関係の予算についてです。これが一番大きな予算規模にはなります。病床の確保、これが一番重要だと、非常に重要だというふうに思っています。
病床確保、空床確保ですが、これについて、空床も含めた病床の確保ということになります。空床補償の分も含めた病床の確保になります。
予算規模は1,051億円です。病床確保計画の下で、今なお軽症、中等症も増やしていっていると。重症も500床以上超える確保計画になっていますが、今後この病床について、この病床を維持するために必要な費用を予算計上しています。
そして、趣旨は同じですけれども、宿泊療養施設の確保のための費用です。予算規模は136億円になります。第5波の到来と、また、今後、新しい大きな波が来る可能性もあります。現在、9月中旬に8,400室確保いたしましたが、それについて、確保、運用していく費用です。
もう一つ、いわゆる野戦病院的な施設についてです。大阪コロナ大規模医療・療養センター(仮称)ですが、その運営費用についてです。予算規模は34億円です。
これは、災害級の感染爆発が起きたときの、いざというときのための施設になります。初期費用については専決処分をし、9月30日に施設としては完成させるという形で今進めていっています。
今回、議会に上程させていただきましたのは、この施設、来年の5月末まで動かしていくということを考えていますが、11月分以降の運営費、約30億円について、この1,000床分の上程をさせていただきました。全体の見込額としては約84億円になります。一番最初に専決でやった部分が30億円、初期費用も含む。そして、11月以降、来年の3月末までの部分が34億円、そして、4月、5月、年度またぎの分が約20億円、ざっくりとそういう形になりますが、約80億円の予算になります。
次に、協力金についてです。予算規模としては1,875億円、これも非常に大きな予算になります。一番大きなところについては営業時間短縮協力金、ここです。これは、飲食店に対しての時短要請をお願いしている分についての協力金、これを継続してやっていくという前提で、11月から12月まで要請した場合の予算を確保しています。10月分までは、今既に予算で確保しています。
同じように、これは大規模施設等協力金ということで、今年の春に、大規模商業施設、遊興施設と、休業要請をお願いした時期がありました。そのときのできた協力金の制度ですけども、これも今後、いつ、どういった事態になるか分かりませんので、その予算も引き続き上程をしています。要請した段階で執行するということになりますので、要請しなければ執行しない予算になります。
ゴールドステッカー、店舗のインセンティブについてです。安全で、感染対策に強いお店を、飲食店を増やしていこうというのが基本的な府の方針です。
どうしてもこのウイルスというのは、マスクを外している場面で、特に飲食、おしゃべりをしているというときに広がりやすい、これはもう明らかです。ただ、おいしく食事を楽しんでいただこうと、感染に強いまちづくりをしていくためには、この飲食の場面が感染に強くなければならないと思っています。そういった意味で、ゴールドステッカーという認証制度を取り入れました。
今後、感染の状況にもちろんよりますが、感染が落ち着いてきたときに当然これは執行することになりますが、GoToEatを再開する場合は、ゴールドステッカーがある認証店舗に限って、このGoToEatについては再開するということにします。
プレミアム食事券への上乗せをやっていきます。そしてまた、さらに加えて、国のGoToEatの予算に上乗せをして、プレミアム分に上乗せをして、プレミアをつけていくという形で考えています。
府民の皆さんが安心して利用できる飲食店を増やしていくということをやりたいと思いますし、感染対策に強い飲食の場づくりを進めていこうという考え方です。
GoToEatの大阪については、事務局は大阪観光局がやっています。ですので、GoToEatとゴールドステッカーを合わせた、これから制度に変えていきます。
仕組みですけれども、現在のGoToEat、これまで、今、提示していますが、現状については、いわゆるブルーステッカーを発行しているところになっています。
ただ、今の感染状況ですから、皆さんご承知のとおり、GoToEatについては一旦、72万枚発行したところで、止まっています。国の予算として残り128万枚分の予算があり、そして、加えて60万枚追加で、国の予算も確保されています。
この128万枚分については、国の制度としては1万円で1万2,500円分買えるプレミアム券。追加の60万枚分については、1万円で1万2,000円分のプレミアムがついているというのが、今、国の制度ですが、それぞれ1万2,500円の分については、500円を上乗せして1万3,000円に、追加発行分の1万2,000円については、1,000円上乗せして1万3,000円に。だから、買う側としては一緒なんですけれども、1万円で1万3,000円分の食事券が買える、このGoToEatの制度にしていきます。
これは、最大、先ほど申し上げた60万枚と128万枚合わせて、残り188万枚、およそ、ざっくり約200万枚、あと発行するという形に、190万枚かな、190万枚発行すると、セットで販売するということになりますが、それは全て1万円で1万3,000円分の食事券になりますが、これについては、ゴールドステッカーの取得店舗でのみ利用できるものにしていきます。
ゴールドステッカー取得中の店舗、また、取得している店舗も多いですけれども、感染対策を徹底してやっていただきたいと思います。感染対策を取るために必要な費用の補助もあります。ちょっと複雑じゃないかという意見もありますが、やはり、飲食の場で感染が広がりやすいですから、飲食の場において発想を転換して、感染に強い店づくりということをお願いしたいと思います。それを個別に認証した店舗についてはゴールドステッカーを発行しますので、そのゴールドステッカーを発行した店に対してGoToEatの1万3,000円分のプレミアムの食事券が使えるということにしていきます。
ただ、何度も言うようですけど、執行の時期については、いわゆる飲食を推奨していくことに当然なりますし、これは感染がぐっと収まっている、一定程度それができる時期でないといけないというふうに思っていますので、今するものでもありませんし、何かこの時期になったらやるということを何か宣言できるものではありません。感染対策の徹底をお願いしたいと思います。
一方で、やっぱり、飲食店は非常にしんどい状況になっているのは間違いないので、それがある程度落ち着いてきて、執行できると判断した段階には、この飲食、GoToEatを再開、これは大阪だけじゃなくて、国全体でもやっていくことになると思いますが、そのときは、こういった制度の下で進めていきます。
もう一つです。公共交通機関としてのバス、それからタクシーの支援策です。
バス、タクシーについては、不特定多数の府民の方がご利用になられます。ですので、公共交通機関として、バス・タクシー事業者の皆さん、感染対策を一生懸命取っておられますが、それに対する補助制度です。
感染拡大防止するための備品や設備等を調達した場合に、補助をしてまいります。府内のバス事業者、タクシー事業者ですが、対象になります。補助対象の経費ですけれども、今年の4月以降に導入したものについては、遡って適用していきます。今後導入するものはもちろん適用します。
まず、車両内において感染拡大防止するための備品とか、その調達、設備の調達です。空気清浄機であったり、サーモグラフィーであったり、仕切り板であったり、CO2モニターであったり、これは様々あるかと思いますが、バスやタクシーにおいて感染拡大を防止するために調達した備品については、対象にしていきます。
そしてもう一つ、キャッシュレス化です。お金のやり取りを一切する必要なく、キャッシュレスで決済を済ませる、これも感染対策につながります。そういったキャッシュレス化に伴う環境の整備についても対象にしていきます。
補助額ですけれども、10分の10で執行していきます。ですので、全額補助ということになります。ただ、補助の上限額がありまして、バスについては1台20万円まで、そして、タクシーについては1台4万円までについて、補助をさせていただきます。
また、これとは別に、国の補助がありますが、国の補助を受けてやった場合は、これは対象外になりますので、何らかの補助を受けている人は、そちらのほうで補助を受けていただいて、補助を受けてない事業者について、この10分の10で府として補助をさせていただきます。
バスやタクシー、公共交通機関、安心して乗れるように、また、事業者の皆さんもぜひ感染対策、もう既にやっていると思いますが、徹底をお願いしたいと。そのための補助制度を設けていきます。
中小企業、それから個人の事業者、商売されている方を支援する制度です。これまで、新型コロナウイルスで非常に影響を受けている事業として、いろんな要請をしている飲食店を中心に支援をしてまいりましたが、飲食店以外でも本当にしんどい事業者の方がたくさんいらっしゃいます。業種を問わず、厳しい状況になっている中小企業、それから個人事業主の支援金の準備をいたしましたので、その支援金制度についてです。
まず、要件としまして、50%以上売上げが減少しているというのが対象になります。これは、実は国の月次支援金というのがあるんですけれども、個人事業主10万円、そして中小法人で上限20万円、それぞれ上限10万円、上限20万円でありますが、そこが対象店舗になります。対象事業者になります。要件は一緒です。50%以上売上げが減少したところ、それは前々年比含めてです。つまり、このコロナが発生する前と比較して大きくやっぱり減っちゃっていると、減っているよというところに、事業者を対象に支援をしていきます。
対象外ですけども、飲食店については営業時間の短縮協力金の制度がありますから、飲食店は対象外です。それから、大規模商業施設等の協力金を支給したところ、これについても対象外。そして、酒類販売事業者も特別の上乗せ金を既にやっていますので、対象外です。つまり、お酒の販売事業者であったり、大規模で協力金を受け取ったところであったり、あるいは営業時短の飲食店、今までそういった支援金がなかったところを支援するという制度です。なかったといっても国の制度があるわけですけども、そこに上乗せして支援をしていきます。支給額ですけれども、中小法人については50万円、そして個人事業主については25万円の支援をいたします。1事業者に対し1回の支給になります。予算規模は111億円です。
支援の手続の流れですけれども、先ほど申し上げたとおり、国の月次支援金の制度があって、要件は一緒ですから、国の月次支援金を受けていただいた方は国から証明書が来ますので、支給を受けたというはがきが来ますから、それを要件といたしまして、大阪府として一時支援金の申請をしていただければ、この上乗せ分の支給をさせていただきます。ですので、国の月次支援金の支援を受けている方はぜひ受けていただきたいと思いますし、対象であるのに受けていない方は、こういった国の制度もありますから、ぜひ受けていただきたいと思います。4月から8月分のいずれか受けていれば対象にさせていただきます。
ちなみに、8月分についていくと、国の月次支援金の申請期間というのは対象月の翌月から2か月間ですので、8月分であれば9、10末までが国の申請制度になっています。今からでも当然申請できますし、既に国の月次支援金を受けている方、売上げ50%減になってしまっている事業者の方への支援金制度を新たに設けましたので、これで当然十分ではないとは分かっていますけれども、支援をさせていただきたいと思います。
観光事業者に対する支援です。今回の新型コロナウイルスで、明らかにゴールデンウイークもそうですし、夏休み期間中含めて観光事業者の方がものすごくダメージを受けています。観光事業者の方に対して支援をしていくと。
支援の仕組みですけれども、これは利用者に対して割引とクーポン券を発行するという形になります。
まず、対象ですけれども、昨年やりました大阪いらっしゃいキャンペーンに非常に近いものになりますが、いらっしゃいキャンペーンと違うところは、利用者が府民に限った上で、その先も府内に限ると。非常にマイクロツーリズムの原点のような話になりますけれども、府民の方が府内のホテルであったり旅館であったり宿泊された場合に適用させていただきます。そこで土産物屋さんであったり、あるいは観光施設で使用可能なクーポン券を配布いたします。非常に感染で厳しくなっている観光事業者を支援するために、府民の皆さんが府内を旅行した場合に、この旅行商品とか宿泊サービスに対して割引、そして、加えて使用可能なクーポン券を配布いたします。
中身ですけれども、宿泊代金の2分の1を割引いたします。上限は5,000円です。ですので、例えば1万円の宿泊プランを予約された方は、まず宿泊料金が5,000円で泊まれるということになります。宿泊つきプランは2連泊です。このプランは宿泊施設とか旅行業者でつくってもらいます。それから、日帰りプランも対象です。バスツアーなんかもつくったときに、それも対象にしていきます。
加えて、この宿泊代金を2分の1割引だけではなくて、このクーポン券について最大3,000円分を配布いたします。既に1,000円分については府市の当初予算で措置済みですけれども、加えて今回の補正予算で3,000円分まで配布をいたします。つまりどういうことになるかというと、1万円のプランでホテルを予約したというときには、5,000円でそのプランを購入することができて、そして、その宿泊先チェックイン時で3,000円のクーポン券がもらえると。ですので、実質2,000円という形になります。例えば、箕面でちょっと1泊泊まろうというふうになったときに、そこで1万円のプランをやれば、実質2,000円で、8,000円分のメリットを受けることができるという仕組みです。割引については5,000円まで半額、そしてクーポン券を3,000円分お渡ししますので、ぜひ旅行を満喫してもらいたいと思います。もちろん、これは大阪ですので、大阪市内、USJなんかもありますし、大阪市内中心にホテルがたくさんありますので、そういったところも全て対象になりますが、府民が府内で利用した場合ということになります。
クーポン券の対象店舗はお土産屋さんとか観光施設というのが典型的ですけど、大阪は食のまちですから飲食店でも使えるようにします。その使える飲食店についてはゴールドステッカーを取得したところに限らせていただきます。感染対策をきちっと取ってお客さんを迎えようというところに限ります。
どのお土産物なの、どの観光施設なのということについては、この手続をやるときに事業者から申請して認証していきますので、そこで詳細なものをつくって判断していきます。ただ、大きな中身としたら、観光とか宿泊とか、そういったものを支援するという仕組みになります。
以上が補正予算の中身についてです。
新型コロナウイルスの感染状況等 ※この項目で使用した資料についてはこちら
引き続いて、新型コロナウイルス対策についてです。
まず、感染の状況ですが、非常に大きく減少しています。これは週ごとですけど、ピークだった週から見ると、最初は0.83倍となり、そして今は0.59倍、0.51倍、約半分ぐらい倍々で減少しているというのが今の状況です。
ブルー、これは年代別ですけども、これも同じように、まずは20代、30代のところからぐっと下がって、その後、40代、50代が下がってきて、10代以下も下がってきています。ほぼ全ての世代で下がってきているという状況です。
病床の状況ですけれども、現在、重症病床と軽症中等症になりますが、まだ高い水準にありますが、傾向とすれば、感染者が減っていますから改善傾向になっています。引き続き、やはり新規陽性者を減らしていくということが病床逼迫の改善につながりますから、ぜひ徹底した感染対策にご協力をお願いいたします。感染者が減れば、間違いなくその後、病床についての逼迫は改善されてくることになりますし、感染者が増えれば、その後、病床が逼迫してくることになると。今、感染者がまさに減ってきているので、まだ高い水準にありますが、非常に減少傾向にあります。
同じです。宿泊療養と自宅療養についても同様です。大きく宿泊療養について、8,400室はもう既に確保済みになっていますが、使用率としては19%です。また、自宅療養についても最大1万8,000人までいきました。第4波よりも多かった自宅療養者ですけど、今は5,000人ということと、減少していますから、今後もさらにぐっと減少するということが見込まれます。
第六波に向けた医療・療養体制の強化方針について(施策マップイメージ) ※この項目で使用した資料についてはこちら
今は感染状況の説明ですが、第6波に向けた医療提供体制、方向性についてです。ここが非常に僕自身としては重要だと思っています。
第4波、春からこの夏にかけて、第5波にかけて何に力を入れてきたかといえば、病床の強化です。特に重症病床の強化について力を入れてまいりました。結果、これは医療機関の協力も得て、今、重症病床の確保病床は605床と、非常に多くの重症病床を何とか確保できています。また、医療機関、宿泊療養施設についても、医療従事者の皆さん、また、関係者の皆さんでこの対応をしてまいりました。病床についてもさらなる拡大というのを目指していきたいと思いますが、やはり医療資源は限界があります。今の法制度の下でやっていく、法制度の延長線上でコロナの病床をプラスアルファで増やしていっているというのが実態ですけれども、やはりこのやり方では限界がある。これを本質的に変えていくには国の議論が必要になると思いますが、今の制度の中ではかなり多くの医療従事者、医療機関の皆さんにご協力をいただいていると思っています。ですので、第4波から第5波にかけて、どちらかというと川下の部分を強化すると同時に、できるだけ早く軽症中等症病院にも入院してもらって、早く退院するというのを第5波では心がけてきました。つまり重症化を防ぐと。どうしても重症になる方を重症で受けていると、最後は重症病床が足りなくなると。ここを特に第5波では中心に力を入れて、早期治療を目指しながら重症化を防ぐというのでこの第5波についてはやってまいりました。
今後、やはり第6波を想定しなければなりません。そのときに、この第4波、第5波も経験して僕自身も思います。これは医療部とも考え方は一致なんですけれども、やはり第6波に向けては初期治療だと思います。特にワクチンが進んできていますから、ワクチンを打てていない人、あるいはワクチンを打たない人が一定出てきます。リスク要因をお持ちの方、できるだけ早く早期治療介入し重症化を防ぐ、ここがポイントだと思います。これを徹底してやっていくことで、もちろん重症病床の確保等は非常に重要なんですけれども、医療の範囲内である程度感染が拡大しても抑えていけるような体制をつくると。そのためには重症化を防ぐ、ここが一番重要だというふうに思っています。そのための早期治療介入、そしてリスク要因がある方、特にいろんな疾患をお持ちの方とか、BMIが高い方とか、40代以上、50代以上の方が対象になると思いますけれども、その中でワクチンを打てていない人、打っていない人をいかに早くキャッチして早期治療介入していくのか、ここが僕は極めて重要になってくると思っています。
そのために、その大きな考え方の下で、この三つの方針を立てました。
まず一つ目ですけども、初期治療体制の強化です。これは、入院の場面でも、宿泊療養の場面でも、そして自宅療養の場面でも、それぞれのフェーズがあるわけですが、いずれのフェーズにおいてもできるだけ早く初期治療をやっていく、その体制を充実するということです。
二つ目は、圏域ごとのネットワーク体制の構築です。つまり、できるだけ小さな身近な範囲でこの初期治療を完結させていくということです。今は大阪府単位で見ていっていますけれども、これからこのコロナと向き合っていく中で、できるだけ身近な医療機関で身近に治療を受けることができるようにする、これが重要だと思っています。例えば、僕らがインフルエンザになったとしても、例えば阪南でインフルエンザになった人がわざわざ大阪市内で外来に来ることはあまりないわけです。それぞれの地域、身近なところでネットワークをつくり、そして、できるだけ早く初期治療をやるということが重要だと思っています。これは、さっき申し上げた距離の話だけじゃなくて、時間の話、ここが非常に重要になってくると思います。
方針2、これは面の話ですね。圏域ごとのネットワーク体制の構築ですけど、方針3は、逼迫時に備えた保健所連絡前の医療へのアクセスの確保、これは時間軸との話になります。要は、感染が急拡大すると保健所も逼迫します。つまり、逼迫するのは医療機関だけじゃなくて、保健所も逼迫します。保健所の体制というのは、この間ずっと強化をしてきていますが、それを超える感染拡大が起きたときには、必ず保健所は逼迫してきますので、であるならば、発想を変えて、もう保健所を通じなくても早期治療が受けられるようにしよう、リスクの高い人にはそうしていこうということの発想の転換が必要だと思います。もちろん保健所の強化も必要なんだけど、発想の転換も必要だというふうに思っています。そういった意味から、逼迫時に備えて、保健所が介入せずとも医療にアクセスして早期治療を受けられる仕組み、これをできるだけつくりたいと思っています。特に、感染拡大期に保健所をいち早く支えることにもつながりますし、自宅療養者のアクセスを確保することにもなります。
感染が拡大してくると、非常に重たい方も出てきます。保健所はどちらかというとそういったところに力を入れているうちに、ほうっておけば重たくなってしまうけど、その時点では軽い方という方がやっぱり保健所を通じることで医療へのアクセスの時間が長くなって、結局重症化してしまうという悪循環が起きますので、治療が遅れれば遅れるほど重症者が増えると。そうすると、医療がより逼迫するという悪循環に入っていきますから、できるだけ好循環のうちに早く回すと。早く早期治療を介入するということが重要だと思っています。だから、今回のプランを立てました。第6波に向けた考え方です。
まず、患者、陽性者の方の発生届が出て陽性判明して、通常保健所からこちらに行きますが、保健所連絡前にも、これは方針3ですけど、アクセスできるようにする。後でちょっと説明します。そしてもう一つは、方針1ということで、入院や自宅宿泊において、それぞれ早期治療が受けられるようにすると。そして、方針2ですけれども、これは身近なエリアで、医療圏のそれぞれの身近な範囲内でできるだけ早く治療を受けれるようにするということが考え方です。
抗体カクテル療法の拡充に向けた今後の方針 ※この項目で使用した資料についてはこちら
そのうちの方向性として重要になってくるのが、やはり外来だと思っています。抗体カクテル療法、これは軽症者早期治療として使われますが、これが今のところ唯一の薬ですけれども、軽症者に対しては。非常に高価の高い薬剤でもあります。これをどうやって広げていくかと考えたときには、やはり僕自身は外来が非常に重要になると思っています。もちろんその往診、自宅往診も重要になると思っていますが、そういった外来や往診でカクテル療法が受けれるようにするということが非常に重要だと思います。
入院すれば、入院先機関というのはコロナの受入医療機関ですから、もうこれは当然抗体カクテル療法は受けることができます、対象者については。設備も整っていますし、お医者さんもいらっしゃるし、できる。今もやっています。今、一番多いのは、カクテル療法をやっているのはもちろんこの入院者の医療機関です。100病院以上が登録して、もう既にやっています。
どうしても感染が広がってくると、この抗体カクテル療法というのは発症して7日までの人ですし、できるだけ早い段階で投与したほうが、抗体を投与するわけですから効果も非常に高いです。7日を過ぎると適応外にもなるとということで、どうしても遅れてくるので、先ほど申し上げた早期の治療介入という意味では、僕自身はやはり外来だと思っています。外来と往診だと思っています。
どういうふうにしていくのかということですけれども、まず、外来の受入医療機関、これを拡充していきます。この数、つまり、外来でコロナの治療を受けることができる医療機関を増やしていくということが非常に重要だし、それができれば、身近なところでその外来を受けることができるようにもなります。
そして、大切なこととして、ある意味保健所を介さなくても、検査をした医療機関でそのまま抗体カクテルを受けるようにできるようにする。あるいは、その後がクリニック等でなかなかそういった施設がなかったら、そこで陽性になったと分かった瞬間にその近くの病院で抗体カクテルを受けれるようにすると。そこに保健所は介在してないわけですけども、そういったことをやっていきます。
現状ですけれども、新型コロナの受入医療機関、これは現在180の病院がやってくれていますけれども、入院を受け入れていますが、そのうち抗体カクテルも外来で約38病院がやってくれています。既にこれは開始されています。残り約150病院に要請をしていきます。入院に加えて、ぜひ外来でのカクテル療法をお願いしますということを要請していきます。
それから、これは新規になりますが、コロナ患者の入院は受け入れない、あるいは受け入れられないけれども、外来はやってくださいと、外来をお願いしますということの要請もかけていきます。
加えて、全部で大阪に500の病院があって、約200の病院がコロナの入院を受け入れていますけれども、残りの300全部かというと、そういうわけじゃなくて、300のうちでも今検査をやってくれているとこがあります。ですので、そういう検査をやってくれているとこについては、ちょっとそのままその病院で陽性が出て対象者については抗体カクテルを受けれるようにしてくださいと、これが一番早いんです。検査で分かった瞬間抗体カクテルを投与しますから。もちろん医者の判断でやるということになるので。これは大体100病院ぐらいありますから、これの要請をしていきます。
ただ、国がそういった、今は試行実施で大阪府はやっていますけども、正式にコロナ患者を受け入れていない病院で外来をしてもよいというのは判断していませんから、この判断を求めると同時に、それが判断されたときにはすぐ開始できるように、その準備の要請をします。今は試験、試行実施をやっている段階なので、本格実施にまだ入っていません。それは国の考え方ですけれども、我々としては国にも強くプッシュしていきたいと思いますし、やはりキーはここだと思っています。
その趣旨と似ているんですが、この新規の下のほうです。診療所の外来で同じように抗体カクテルを受けることができないかということです。今、診療所、クリニックで、これももう既にコロナの検査をやってくれているとこが対象になります。コロナの陽性検査をやってくれているところ、発熱外来をして陽性検査をやってくれているところの中で、全部で1,600かな。1,600ぐらいあるわけですけれども。1,600で大丈夫ですかね、あるわけですけれども。
病院とか医療機関も入れたら全部で1,600あるわけですけれども、クリニック系でいくと、今1,400の診療所が検査をしてくれています。この1,400のクリニック系の診療所にも準備の要請をします。もちろんこれは1,400といっても、皆さん、大体想像してもらったら分かりますが、小さなクリニック、小さな診療所ではなかなか、その点滴治療をやって2時間そこで診れるかというと、なかなかそういう場所すら確保できないとこもあると思うので、できるところについてはぜひお願いしたいということで、全てということはならんとは思いますが、ぜひ多くのそういったクリニック系、診療所系のコロナの検査をしている医療機関には協力をお願いしたいと思います。
ここについても準備の要請をします。趣旨としては病院の要請と同じで、もうコロナで発熱検査をして、コロナ陽性かどうかまで判明するんだったら、判明したときに、この人はもう50代以上ですねと。今は非常に軽症だけども、50代以上だから、ロナプリーブを打ちましょうということを提案してもらって治療してもらえば、重症化率が極めて下がると。ワクチン2回打っていますかと。打っていれば別かもしれませんが、打ってないと。50代以上ですね、やりましょうと。BMIは高いですね、やりましょうと。そこで判断して最初に治療すると。最初に分かるのは検査場で分かりますので、その検査場で治療しようよという発想です。ぜひこれを広げていこうと思います。
もう一つは、もう既に試行実施を始めましたが、往診です。この往診で抗体カクテルができるようにしようということで、これは自宅、施設等の往診してくださっているお医者さん、これ、医師会と今協力して進めています。また範囲を広げようということで、往診してくださるお医者さんを広げていこうというのを、今、医師会と協力しながら進めているところです。
また、医療機関で、クリニック系じゃなくても医療機関でもそういった往診をしていただくと。どういうことを想定しているかというと、高齢者施設とか障がい者施設、そういったところでクラスターが発生したときに、施設を自宅と見立てて抗体カクテルをやっていただけないかということです。この辺り、医師会、病院団体を通じて要請をしてまいります。
仕組みとしては、ここにありますけれども、まず、この仕組みをやろうと思うとバックアップ病院が必要になります。つまり、24時間のうちに何か異変が起きたときに急遽対応できる大きな入院できる病院が必要なりますから、抗体カクテルのバックアップ病院、これも大阪府で要請をして、指定をしていきます。そして、それがあることを前提にして、それぞれ抗体カクテルの実施医療機関で検査をするとともに、もうそこで中和抗体薬を投与してもらうということです。
今認められての抗体カクテルですけども、もう既に厚労省の別の抗体治療薬、ソトロビマブか。新しい抗体薬、これも点滴薬ですけども、認可申請されている状況ですから、これは間もなく認可されるんだろうと思います。そういった薬剤が出てきていますので、いろいろ数の問題等ありますが、今は重症者を防ぐ、社会をできるだけ元の状態に戻す、ここが非常に重要だと思っていますので、積極的に活用していきたいと思います。
そのために、この抗体カクテルの実施医療機関をできるだけ多く増やして、そして、地域の皆さんが地域でできるだけ受けれるようにする。外来で受けれるようにする。コロナで陽性と分かったら受けれるようにすると。保健所から連絡をずっと家で待つ状態にはしないようにすると、ぜひこれを目指していきたいと思います。
もちろんこれは保健所が中心になりますが、最後、健康観察とか抗体カクテルをやっても入っていくことには当然なりますが、最初の初期治療の段階で全ては保健所を通さないとスタートしないという仕組みを変えていこうと思います。
そのためのもう一つの仕組みとして、バックアップ病院が必要になります。これは厚労省からも言われていますが、抗体カクテルをやる以上、バックアップ病院を指定してくれということがあります。今は試行実施していますから、試行実施の範囲でのバックアップ病院はもう既に指定していますが、これをやっていこうとなると、それぞれの医療圏ごとに、二次医療圏ごとに1か所以上はこのバックアップ病院が必要になってきますから、その整備をします。この抗体カクテルを安全に実施していくためのバックアップ病院になります。
基本的にはその地域での拠点となるような病院、新型コロナの患者の入院を受け入れている医療機関等がまずベースになります。一つは重点拠点病院、約10病院ありますが、非常に大きな巨大な病院です。重症者を受け入れている病院。それから、中等症・重症一体型病院、これが約70ありますけれども、そこの病院。そして、地域医療支援病院を想定していますが、こういった比較的大きな病院でバックアップをしていくと、こういうことになります。
先ほど申し上げた診療所とかコロナを受け入れていない医療機関で外来をして、そして、抗体カクテルを投与して、24時間以内に何かあったときは緊急入院を受け入れる、その体制を確保していきます。ここについては、バックアップ病院を大阪府からも要請をいたしまして、指定を今後していきます。
中等症・重症一体型病院で50ですけど、一体型病院(2)もあるから、それで70ぐらいですね。大きな病院でバックアップ病院をする。これは大阪府として指定をしていきます。
これから広げていかなきゃいけないのは、コロナを受け入れていないそれほど大きくない病院で、やっぱりカクテル療法、これは受けてくださいということと、それから、入院を受け入れている150の病院でも、入院だけじゃなくて外来もお願いしますということと、あとは、検査をやってくれている診療所、クリニックで可能なところは外来を受け入れてください、この働きかけをしていきます。
そうすることで何とか外来をする病院を増やして、陽性と分かったら、ハイリスク者でワクチンを打てない人は、すぐにでもこのロナプリーブが打てるようにするという体制を整える。そのことで重症者を一人でも減らして病床の逼迫を防ぐことができれば、これは重症者を防ぐというのは、その人にとって物すごい大きなメリットだし、そして、病床の逼迫がなければ、これはある程度数が増えても、新規陽性者が多くても、それに耐えられる社会になってくると思います。
抗体カクテル療法実施体制に対する大阪府の支援メニュー ※この項目で使用した資料についてはこちら
そのための様々な補助金について整えていますので、これについてです。
簡単に説明しますと、まずは、外来診療ということで、抗体カクテルの外来の診療病院になってもらった場合には、当然その設備についてはこちらのほうで補助をします。簡易の診察室であったり、防護服も当たり前ですけれども。例えば何かこういう病院もあるんですけど、自分のこの診療所ではそういうベッドをつくるのは難しいから、コンテナなんかを駐車場に置いて、そこで抗体カクテルを打つというようなことを準備してくれる、考えているような病院もあったり、小さな病院もあったりもして、そういったことも様々、いろんなエリアによって、あるいはその病院によって違うと思いますが、この抗体カクテルを打つために何か整備が必要だということについては、その補助をしていきます。
そして、もう一つが、投与後に要は健康管理を行うという場合に、24時間でいざとなったら入院できる体制を整えるというものについては、これも前に既に説明済みですけども、外来を、大きな病院であるときに説明済みですが、そういった補助金、自院投与型のそういった管理体制を強化するための補助金もつくっています。
そして、抗体カクテルの往診です。往診をしていただいた場合、往診をしていただけるお医者さん、そこでカクテルを打っていただけるお医者さんを広げていきますが、そこの協力金、そして、診療所については当然設備の補助金ということで、幾つかこういったメニューを準備しています。
また、バックアップ病院については、これも新しい補助金ですけれども、ほかの病院について、ほかの診療所とか医院が抗体カクテルを打つときにバックアップ病院としてなってもらえるというところについては、それのための補助金月額120万円、これについて補助をさせていただきます。
以上が、まず、第6波に向けた非常に大きな外来、往診における初期治療の強化についてです。ここは非常に力を入れてまいりたいと思います。
「宿泊療養予約緊急コールセンタ―」の設置について(大阪市民向けに試行的実施) ※この項目で使用した資料についてはこちら
次ですが、宿泊療養の予約緊急コールセンターを設置します。これは大阪市民向けにまずは試行的に実施します。どこまでうまくいくかどうかという課題はありますけれども、これに取りかかります。
どういうことかというと、感染が急拡大、爆発拡大したときには、どうしても保健所の業務が逼迫します。保健所の業務が逼迫して、本来宿泊療養に早く入ってもらったほうがいい方も、なかなか連絡が行かない場合もあります。ですので、確認が遅れるケースが出てきますので、その場合は保健所を介さずに、このコールセンターを介して宿泊療養に一時的に入っていただきます。
まず、そのための専用コールセンターを設置します。9月27日の月曜から10月22日まで試行的に、まず、この専用ダイヤルを設置します。
当面の間ですけれども、これは試行実施ですので変えていきますが、当面の間は、陽性が判明してから3日経過しても保健所から連絡がない大阪市民の方で、宿泊療養を希望される方は、この対象にしていきます。ですので、非常に状態が重くなっているような方ではない方が基本的には対象になります。
宿泊療養に入っていくということになりますので、この間、やっぱり保健所でどうしても患者が多くなると、重たい患者であったり、急を要する患者、ここにどんどん力を入れていくことになるので、そうじゃないけども、重症予備軍のような方もいらっしゃいます。早い段階で介入できたらいいんですけど、現実それが難しい場面も出てきますので、そういったものについては、ここの宿泊療養予約緊急コールセンターに連絡していただいたら、一時的な避難というか、一時的にこの宿泊療養に入っていただきます。その後、保健所で正式に決定を、最後決定する権限は保健所にありますから、これは大阪市の保健所が最後決定しますけれども、一時的に、これはもう自宅じゃまずいという方については、宿泊搬送システムも整っていますから、大阪市の保健所を介さずに宿泊施設まで搬送します。
これは、時間の短縮に加えて、保健所の負担の軽減、そして、患者さんの不安の負担に応えると、不安の払拭にも寄与するというふうに思っています。
このコールセンターについては、大阪府の本庁本館に設置をします。午前9時から夕方の6時までです。センターの体制は府の職員がまずはやります。3名から5名体制でやりまして、対象としては、陽性判明日から3日経過しても大阪市の保健所から連絡がなくて、自分がどうなるかも分からない、そして、ただ、家族にうつしてもよくないので宿泊療養したいというような方を対象にします。発生届が出ていることが前提なので、発生届が出ていなかったらこちらでも把握できませんから、当然まず、発生届が出ているということ。幾つかの手続がありますけれども、そういった手続の中で、できるだけ早く宿泊療養に入っていただくと。安心をしていただけるように、また、同居の家族にうつす場合が非常に多いですから、同居の家族にうつすリスクを少しでも減らすために、こういった制度を試行的に実施します。
この3日が非常に長いじゃないかという意見もあるかもしれません。場合によってはこれは2日になるかもしれないし、何日になるかというのは試行実施をやりながら考えていきたいと思います。
今、感染が非常に減少してきていますので、今はあまり活用されることはないかもわかりませんが、ここは試行的に実施をして、感染がどのぐらいになったらどのぐらいの人が電話で来てというようなことも取りながら、適切な制度にしていきたいと思います。いざというときは、感染爆発、感染が非常に拡大したときにこれがうまく機能するような体制を整えることで、保健所業務が逼迫しても全く連絡がないということがないようにしたいと思います。
ないようにしたいと言っても、増えたらこれは今の感染症のやり方だとなかなか厳しいところはあるわけですけども、できる限りの対応をしていきたいと思います。
新設する2接種会場での予約開始について ※この項目で使用した資料についてはこちら
ワクチンの接種の予約、新規ワクチンの予約について、予約開始日が決まりましたので、その説明をさせていただきます。
まず、2会場を新たに設置しまして、前、既に報告しましたが、一つはやはりリスクの高い方でまだワクチンが打てていない方、40代、50代以上の方が対象です。もう一つは受験生が対象です。9月25日、1時から開始をいたします。これは大阪府庁の新別館のほうで予約を開始します。接種開始は9月29日からです。
ちなみに現時点で、40代、50代でワクチンを1回目接種済みの方は61.2%です。2回目接種の方が44.1%、9月21日時点です。61%の方が既に1回目を受けていますから、まだ1回目を受けていないけど予約済みの方も多いだろうと思います。
ぜひ、40代、50代の方は早く受けてもらいたいと思います。重症化リスクがありますので、早く受けてもらいたいと思います。それでもなお、既に60%の方が1回目を受けていますし、予約している方も多いと思いますが、まだ予約もできてないよという方、40代、50代に限った優先枠をつくりますので、こちらのほうで早く接種をお願いしたいと思います。
趣旨は同じです。10月4日、これは大同生命さんのご協力を得て、3か所目になりますけれども、接種は10月11日からになりますが、これも40代、50代の方を対象に月曜日から金曜日までやります。大同生命の本社ビルでやります。
こちらは大阪府庁の新別館の南館で行います。最寄り駅は谷四で、こっちの大同生命のほうは肥後橋になります。
趣旨とすれば、先ほど申し上げたとおり、これから若い方へのワクチン接種を進めていくという、お願いするというふうになっていきますが、僕自身はこのワクチンについては重症化予防効果が極めて高いと思っていますし、冒頭申し上げた抗体カクテルも、趣旨は重症化リスクのある人を一人でも減らしていく、また、重症になる一歩手前でできるだけ早く治療するということです。40代、50代はその年代でもありますし、重症化する年代でもありますから、ワクチンは非常に高い重症予防効果があります。ぜひ、まだ打てていない人、ほとんどの人が打つか予約済みだと思うんですが、まだ打てていない人はこちらで予約をしていただきたいと思います。
営業時間短縮協力金 疑わしい申請への対応について ※この項目で使用した資料についてはこちら
営業時間時短の協力金についてですが、非常に疑わしい申請等もあります。こういったことはぜひやめてくださいということと、こういう事例があるということを皆さんにご報告をさせていただきます。
こういった事例が増えてくると、時短の審査自体が長引いて、純粋に協力金を受けたいと思っている真面目にやっている業者さんの支給が遅れることになりかねませんので、不正受給はやめてもらいたいと思いますし、それは犯罪行為でもありますので、厳正に対処していきたいと思います。
まず、第1期から第4期についてはほぼ支給を完了しています。支給について体制を強化して、一時期少し遅いという時期もありましたが、支給のスピードについてはかなりこれは迅速化して、スピード、至急対応できる体制を今整えて、それを実行済みです。
その中で、現在98%、1期から大体ずっと98%ぐらいになってきているんですが、その残りの2%ってどんなの。例えば1期の場合を見ますと、不支給、これはそもそも書類の偽造とか、そういったものがあるものについては不支給にしています。予定も含んで約500件。それから、書類の確認・補正でずっとやり取りして、これは何とか支給できる可能性があるのが100件。そして、判定に非常に時間がかかっている案件、これは疑義案件です。これは不正じゃないの、ということの確認が非常に必要な案件が400件。大体これで2%ぐらいになります。1,000件ぐらいです。
どういうのがあるかということなんですけども、非常に手の込んだ案件も出てきています。金額も比較的大きいというのもあって、あるかもしれませんが、非常に詐欺的なものも多いし、非常に問題があるものも多いと。いろんな声も届いていて、あの店、たしか、もともと閉店とか廃業していたはずなのに、何であの申請しているんですかと、そういう意見が届いたりすることもありますし、全く内装も什器もないけどオープンしたことになっているとか、テイクアウト専門の店がなぜかイートインの申請をしているけども、イートインのスペースなんかどこにもないよねと。単純にテイクアウトの店なのに、それをごまかして申請すると、そんなんも出てきています。また、手の込んだ案件として、同一店舗を別の店舗として申請したり、あるいは明らかにこれは廃墟やんかと思われるようなビルで新規開店したというふうに申請をしたり、あるいは閉店・廃業していた店からの申請であったり、いわゆるそういったものについては厳正に対処をしていきます。当然、現場確認等も実施をして対応するようにしていきますが、こういったことがどんどん増えてくると、真面目に申請している方に対する支給が遅れますので、ぜひやめていただきたいし、これは犯罪行為ですので、やめてもらいたいと思います。
例えば事例ですけれども、店舗が一つしかないんだけども、複数店舗として、しかも極めて不自然な利用の仕方で申請されているようなものです。もちろん一つの店舗で昼と夜に分けてとか、そういった店も当然あるのはあるんですけれども、明らか、これはおかしいやんかと。例えば、同じ店であるにもかかわらず、申請書が何個も出てくると。そして、何が違うかというと、例えば食堂として17時から21時まで使います、スナックBとして21時から22時まで1時間だけこれを使います、バーCとして22時から23時まで1時間だけこの店を使います、ラウンジDとして23時から零時までこの店を使います。明らかおかしいわけですけど、1店舗で何件も申請してくる。店も変わっているし、事業主体、これも変わっていると。営業時間をよく見ると1時間だけずれていると。営業時間がずれたら営業許可書はルールでは取れることになるので、そういった意味でこれは実態どうなの、というような、こんな案件もあります。短時間で店の名前が切り替わってしまうというようなものですね。
これは明らかに廃墟やんかというような建物のそれぞれの各室を店舗としてオープンさせていきますということを申請して、スナックX、何々ビル101号、スナックY、何々ビル102号、スナックZ、何々ビル103号ということで、この廃墟が申請主体になっているというようなところです。
既に、申請書の中では現況写真としてお店をやっているようには申請がされるわけですけども、ただ、実際にはもう閉店・廃業して、明らかに店やってないよねというようなところ、こういったところもあります。
幾つか、非常に手の込んだ申請もあります。ぜひ、こういったことはやめてもらいたいと思います。我々としても協力金、協力いただいているお店にできるだけ早く、的確に協力金をお渡ししたいと思っています。こういったことが増えたり、多くあると、審査に時間がかかって結局支給が遅れることになりかねませんし、この申請自体が虚偽申請、詐欺行為にもなりますので、ぜひそれはやめていただきたい。また、我々も厳正に対処していきたいと思います。
マイ容器・マイボトルサービススポットマップ「Osakaほかさんマップ」 ※この項目で使用した資料についてはこちら
話題は変わりますが、使い捨てのプラスチックごみの削減についてです。大阪府においては大阪市と共同でプラごみゼロ宣言を行っています。これはG20大阪サミットでも、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンの実現に向けて、マイボトルの普及とかプラごみの削減の取組を進めています。国もやはりそれを進めています。その中で、コロナ禍でやはりテイクアウトのお店も広がってきます。そのときに使い捨てのプラごみが非常に増加する傾向もあります。
使い捨てプラごみの現状ですけども、令和2年で、やはりコロナ禍で非常にテイクアウトも増えたというので、非常に増えています。ですので、マイ容器とかマイボトルでお買物をするというところをぜひ広げていきたいと思います。
そのためにOsakaほかさんマップを公開します。ほかさんマップって何か名前が、物すごいここだけ大阪弁が入って、ほかすって言っても多分分からへん人、多いと思うんですけど、ほかさへんよということでほかさんマップということです。使い捨てのプラごみをほかさないために、捨てないために、マイ容器とかマイボトルでお持ち帰りができるお店を検索できるウェブサイトをつくります。Osakaほかさんマップを作成して、このお店、自分の家の近くで、ここはマイボトルを持っていったり、あるいはマイ容器を持っていくことで、自分でタッパーみたいなのを持っていって、タッパーってあれ、大阪弁なんかな、分からないけど。タッパーって言うかな、でも。入れ物ですね、自分の入れ物を持っていって、マイ容器を持っていってやれば、そこに入れてもらえるようなお店についてはプラごみも減っていくだろうということで、それを一覧するような地図を作ります。これがOsakaほかさんマップです。令和3年10月1日から開始します。
これは掲載事例ですけど、こうやってランチのときに自分のタッパーを、自分のマイ容器を持っていったら、そこに入れてもらうとか、あるいは自分のマイボトルでコーヒーを入れてもらうとか、あるいは洗剤とか、そういうのもマイボトルで入れてもらうと。こういったところができるところを掲載していきますので、ぜひマイ容器、あるいはマイボトルで買物をしていただいて、プラごみの削減にご協力をお願いします。
大阪府立農業公園について ※この項目で使用した資料についてはこちら
これが最後です。大阪府立公園の開園についてです。これまで募集もしていまして、農業公園をこれから新たな大阪府立農業公園、「かいづか いぶきヴィレッジ」として、11月にオープンをしていきます。ポストコロナ社会において、農業の新たなライフスタイルの実現ということと地域農業の活性化を目指していくというのがコンセプトです。
もう一つ、非常にこの事業で指定管理になっていただいた事業者の特徴的なのが、障がい者雇用に非常に熱心に取り組まれているところにこの事業に参加していただきました。ですので、ここで障がいのある方がお仕事をし、あるいは農業のそういったことをやりながらスキルを身につけて、そして将来的には農家のほうにも就職してもらえるように、その訓練も備えた障がい者雇用の拠点エリアとしてもやっていこう、また府民の皆さんにも楽しんでもらおうという、この二つを目指していこうという、非常に新しい取組だというふうに思っています。
11月のプレオープンには、まず一つは貸農園です。これは大阪、大都市部も非常に多いですから、大都市部の方が、やっぱりちょっと農園も趣味でやりたいとかいう方が農園できるようにしていったりする貸農園を造ると。それからグランピング、非常に今流行っていますけども、グランピングの施設なんかも11月からプレオープン。来年春のグランドオープンには15棟のグランピングの施設を造っていきます。それからバーベキューサイトであったり、フレンチカフェレストランであったり、地元野菜を直売していたり、小川で遊んだりということで、子どもたちも家族で非常に楽しめる、また週末の農家というか、週末にそういった畑を楽しんだりすると。そういった大阪という大都市の中でも非常に緑を楽しめる、それでいながら障がい者雇用の非常に強い支援策にもなるということを目指しているところです。
来年春のグランドオープンをしましたら、季節の果物とか野菜の収穫体験であったり、あるいはレセプション等であったり、釣りであったりボートの池遊びと、様々楽しめる施設にしていきたいと思います。役所チックじゃないような、そうでいながら障がい者雇用に力を入れる拠点になります。
事業内容、どんなことをするかということですけれども、多様性と大阪・関西万博のSDGsにも貢献する理念、それを、農業の「農」と福祉の「福」と宿泊ですね、グランピング、それから「食」を通じて、みんなで楽しみながら進んでいこうというものです。
まず農業の収穫体験としては、果物とかハーブとか季節の野菜、あるいは貸農園、興味のある方も多いと思います。それから地域野菜を直売していきます。
そして福祉の部分については就労支援をしていきます。ここで障がいのある方の就労訓練をいたします。障がい者雇用を検討する企業から研修を受け入れて、そこで訓練をして、その企業であったり、あるいは農家に就職したりということで、ここに行くと、レストランなんかでもそうですけど、障がいのある方が働いているというようなことになります。
そして宿泊ですけれども、グランピング、非常に大自然ですから、自然の中でのワーケーションであったり、農業体験がセットになっているグランピングとか、そういったことも進めていく。
食については地域の野菜を使ったフレンチカフェレストラン、様々な食と農のイベント等、プロの料理人による食育イベントとか、様々な取組をしていきます。
そういった中で、貸農園の利用者の募集を今回行います。10月1日から10月14日までが募集期間です。区画については60平米ということで、1区画、利用料は月6,000円です。ただ、管理がなかなか自分で頻繁に行けないということで、管理つきの場合は月1万5,000円になります。契約期間は1年間です。ただ、初年度は11月から始まりますので、11月1日から令和5年の3月までということで1年5か月、この後は1年ごとの更新になります。お問合せメールはこちらですので、ぜひこの趣旨にも賛同していただけて、また貸農園で自分が週末楽しみたい、車を止める施設なんかもありますから、当然大阪府内どこからでも来て、自分の貸農園のところに車をとめてというところです。
これが全体像になります。ここら辺かな、貸農園がありますけど、農産物の直売所であったり、バーベキュー施設だったり、フレンチカフェレストランだったり、いもほり園、果物つみとり園、グランピング、しいたけ園、ドッグランと様々なところがありますが、指定管理者のSDGs LABO、一般社団法人FUKURO様、三和建設の共同体で、福祉事業なんかに積極的に取り組んでいらっしゃるところですけれども、こういった貸農園の利用者を募集しますので、興味のある方はぜひ応募をよろしくお願いします。
僕からは以上です。
職員
知事からの説明は以上であります。
ちなみに、タッパーは大阪弁じゃなくて広く使われているそうです。
そしたら、これから質問を順次お受けしますので、私のほうで指名させていただきますので、手を挙げていただければと思います。
令和3年度第7号補正予算関連について(1)
記者
NHKの佐藤と申します。
一つ目の発表項目にあった補正予算についてお聞きしたいんですけれども、今回、病床確保などに加えて、GoToであったり自粛への支援であったり、様々なものを盛り込んで3,500億円以上に上っています。この補正予算への知事の思いと狙いというのをお聞かせください。
知事
まずはやはり新型コロナウイルス対策に徹底して感染予防を行っていくと。そして病床等を含めて、新型コロナウイルス対策に力を入れるというのが一つ。もう一つは、それで非常に疲弊している飲食店であったり、観光事業の皆さんであったり、あるいはそれ以外の事業者の皆さんを広く支援する制度、予算にしています。
この間、ワクチンや、あるいは治療薬も見えてきているところです。今回の予算でコロナ対策、この徹底を図るとともに、非常に厳しい状況になっている飲食店や観光業、それ以外、広く事業者を支援することで何とか元気な大阪を取り戻したいと思っています。そういう予算です。
記者
ありがとうございます。
新型コロナウイルス感染症対策関連について(1)
あと、二つ目の発表項目に関連してなんですけれども、感染状況について説明があったと思うんですけれども、感染状況は大きく減少しているとおっしゃっていましたが、それに関連して、来週緊急事態宣言が期限を迎えると思うんですけれども、それについての扱いについて、これまで知事はシミュレーションどおりでいけば9月末には緩めることができるんじゃないかということもおっしゃってきたと思うんですけれども、この宣言の扱いについて、知事はどのようにお考えかお聞かせください。
知事
今週末までには方向性としては判断したい。今週末までに方向性を判断したいと思います。また、これは当然、最後は国が判断されることにはなりますけれども、国も自治体がどう考えているのかというのは、国の判断における判断材料にはなってくると思いますので、僕自身としても来週、週明けに国で方向性を決定づけるというふうな話もありましたから、という意味では今週末までに、遅くとも週明け月曜日には緊急事態宣言がどうあるべきか、僕自身の考え方、ここはしっかりした上で国に伝えたいと思います。
今の段階ではまだ確定しているものではありません。ただ、感染者の状況もここにあるとおり非常に減少傾向にありますし、医療も50%基準を、重症病床はもともと50%に達してないですけれども、国基準でいくと少し達したところがありましたが、もともと確保病床ベースでは達してない。また今も当然それより下がっていますが、こっち側の軽症中等症のほうについてはまだ50%を超えているので、これは運用病床だから、ちょっと数字として、これは比較するものじゃないんだけど、ただここで、ちょっと離れますけど、軽症中等症を含めた全体の病床という意味では、まだ50%を少し超えている数字なので、そういった意味ではまだ病床も逼迫しています。今の現状で占有、病床の逼迫度とすれば、重症病床が36.6%、これは重症病床もかなり確保しましたので、もともとやっぱり50%以下ですけれども、全てを足した病床については55.5%なので、基準が50%ですから、ただ、減少傾向に向かっているのは事実なので、そういったことも踏まえて、また感染状況も含めて、今週末あたりには判断したいと思います。
府民の皆さんには感染対策の徹底をお願いします。まだ緊急事態宣言期間中ですし、大きなリバウンドを防ぐということが非常に重要になってくると思います。感染対策の徹底をお願いします。緊急事態宣言についてどう考えるべきかについては、今週末に判断します。
記者
すみません、今週末に判断をされるということで、なかなかお答えは難しいかもしれないんですけれども、今回緊急事態宣言がもし解除されるとか弱まる場合には、まん延防止を経るべきなのか、それともそれを経ずに解除してもいいとお考えか、それもまた今週末になるかもしれませんが、お考えをお聞かせください。
知事
まさにそこを今週末に判断したいと思います。既に一部報道で緊急事態宣言が解除じゃないかという議論も出ています。この状態で緊急事態宣言を続けるということは確かに、なるのかならないのかちょっと分からないですけれども、そこも含めて判断したいと思っています。
記者
読売新聞の太田です。
先ほどの緊急事態宣言に関連してなんですけども、月曜日までには考えをしっかり伝えたいということですが、例えば解除の際にまん延防止等重点措置に移行して対策を続けるべきというお考えはありますでしょうか。
知事
そこがやっぱり検討する一番重要なポイントになってくると思っています。
令和3年度第7号補正予算関連について(2)
記者
あともう1点、発表内容なんですけども、独自の上乗せを行うGoToEatのゴールドステッカー認証店舗での使用可能ということなんですけども、これに関して、要するにゴールドステッカー認証店舗かどうかという担保について、例えばどのような措置を取るとお考えですか。例えば飲食店が換金する際にゴールドステッカーが交付されているかどうか確認して、交付されていなければ換金の手続を行わないとか、そういったことをするんでしょうか。
知事
換金の手続とすれば、そういうことになると思いますね。このお店から申請があったときに、こちらでクーポンと引換えに支援金を渡すということになると思いますが、ゴールドステッカー店舗等の登録店舗じゃなければそれはやらないということになると思います。
職員
ゴールドステッカー、登録のときに確認をしますので、そこでしっかりとゴールドステッカーの前提ということで確認を取ります。
抗体カクテル療法関連について(1)
記者
あともう1点、抗体カクテルのバックアップ病院なんですけども、府内に八つある2次医療圏ごとに1か所整備できるというめどが既にあるという理解でよろしいのかというのをお願いします。
知事
そこはもう、八つの2次医療圏がありますけれども、そこは確保できると思っていますし、我々の考え方としてはこれをもっと増やしたいと、増やしていくべきだと思っています。今の数、そもそも外来できるところが38病院ということで、38病院自体も大きな病院ですからあれですけど、今後目指すべき姿って先ほど僕が申し上げたとおりなので、できるだけ近くのところで増やしていくという意味では、バックアップ病院自体も、2次医療圏に1か所というよりは、できれば複数箇所を設置していきたいと思っています。そこは確保できるだろうと思います。多分、確保が難しいのは外来をやってもらえる、コロナ外来やってくれる、ロナプリーブ投与とか、新しい抗体薬を投与してくれる病院、診療所をいかに増やすか、ここが一番重要になるだろうと思っています。そのためのバックアップ病院は確保できると思います。
第六波に向けた医療・療養体制の強化関連について(1)
記者
あともう1個、フリップ11の方針2のところにある圏域ごとのネットワーク体制の構築というのがあると思うんですけども、それについては具体的にどういったことを目指しているんでしょうか。
知事
この方針2が、まさにここに書いてあるところです。ですので、その圏域ごとに、まずは、例えば入院のバージョンであれば、病院連絡会を実施して、これは、例えば新しいものでいくと、入院調整を一部実施する。今、入院フォローアップセンターでやっていますけれども、じゃあその圏域で、自分たちで入院調整が確実にできるのかどうか、身近なところで、この病院連絡会なんかもつくって、ただそこがあぶれてしまうようであってはいけませんので、あぶれてしまうような状況に対応するために我々は入院フォローアップセンターをつくっているわけなので、そうならないぐらいきちっとした体制を、本来であればその地域でできれば一番いいので、例えば入院であれば実施している連絡会で、さらにそういった医療機能の過不足がどこにあるのか、我々の医療圏というのは入院これだけ少ないよね、入院もっと外の病院で増やしてよとか、そういった自律的なコロナの小さな圏域で、2次医療圏といったら大きいんですけど、それぞれの圏域で確立させていくべきだと。自宅療養なんかについても、抗体カクテルのバックアップ病院を確保したり、あるいはその地域における往診体制、これを増やしていこうと。宿泊療養について、どうしても今、市内に中心になっていますから、府内全域でうまくバランス取れないかとか、そういったことが個別論点としては出てきますけれども、基本的な方針とすれば、圏域ごとにできるだけコロナのネットワークをつくって、できるだけその地域でコロナ治療を完結できないか。例えば外来なんかでも、そこで陽性の判明が出たら、Aクリニックの近くにある、そこから徒歩圏内にある病院で連携をして外来を受けられないかと、それができれば、ほかの、これまでの病気に近づいてきますので、そういったことをこれからは面で、できるだけ小さな範囲で、うまくこの病気をコントロールできないかということと、あと時間をいかに短縮して、ある意味保健所を介さずとも治療ができないか、そういったところのアクセスを強化する。だから、府民から見たアクセスを強化するということです。
ただ、それもちゃんとした仕組みができなかったら、逆に本来入院できる人が入院できなくなっちゃったりしたらよくない、縦割りになると。だからそこはちょっと注意しなきゃいけないんだけれども、本筋でいくと、できるだけ近くで、自分が陽性になったら、近くの病院で外来を受けられたらいい。入院もそのままできればいいですけど、入院ができなかっても、ただそこは全体をきちんと調整をした上で入院できるような、そんな全体最適が当然必要なわけですけれども、例えば大阪市の圏域だけでいったら、大阪市民、絶対あぶれますので、非常に難しいところはあるんですが、できるだけ近くで、近くの圏域で初期治療を早く、身近でやると、ここが重要だと思っています。
新型コロナウイルス感染症対策関連について(2)
記者
産経新聞の尾崎です。
何点か伺いたいんですけれども、まず、その直近の感染状況の点で、一時3,000人ぐらい1日当たりの新規感染者数が出たような中で、この3週間、急減していると思うんですが、この辺り、知事として、以前ウイルス側の事情もあるんじゃないかという話もおっしゃっていたと思うんですけど、改めてどういう要因でこれだけ減ってきたのかというのを伺えますでしょうか。
知事
これはちょっとメディアの皆さんから専門家に聞いていただきたいなと。僕が言ってもまた吉村が勝手なおかしなこと言い出しているということになりかねないし、正直申し上げて分からない部分はあると思います。分からない部分があるとか言ったら無責任じゃないかという議論も出てくると思いますが、ただ幾つかの複合要素は重なっているんだろうと思います。今、僕自身が、やっぱり、こんないろんな対策をする中で思うこと、これは当然医療部とか、府の専門家の意見も踏まえた上でいろいろ判断するところとすると、やはり夏休みの時期に人が大きく動いて、感染が広がったと。特にお盆休みのとき、一番我々としても分析でも一番感染が広がったのはお盆休みの前後のときに広がっています、多かったですから、ふだん移動しない人たちが移動して、そこで感染が広がった。ただ、お盆休みが終わって、夏休みが終わって、移動の機会が減ることによって接触機会が減ってきますから、それで感染が減少したというのが一つあると思います。
二つ目は、やはりワクチンはあると思います。ワクチンで全て語れないです。20代、30代、ワクチンそんなに、そこまで大きく広がってないけど、20代、30代が大きく減っていますから語れないけども、やっぱりワクチンは、そうはいっても先ほど申し上げたような比率、40代、50代でももう60%ぐらい打っていますので、やはりワクチンの効果は一定あると思います。
もう一つ、僕はこれが一番強いんじゃないかなと思っているのが、やはりオリンピックも終わって、多くのメディアが、「これ、入院できないんじゃないか」と、非常に病床が、まず東京首都圏中心に極めて逼迫している状況で、もしコロナになっても入院できないよと、非常に厳しい状況になっているということを、これは自宅療養の人とかも含めて、散々報道されましたから、その事実を多くの国民が受け止めたときに、これは、デルタ株は非常にまずいと、感染対策をやっぱりきちんと取ろうと、それが一人一人、少しずつ感染対策を強化したこと、これが僕はつながったんじゃないかなと。
例えば、普通やったらじゃあ3人で食事行こうというところを、ああいった感染がわっと広がって、今、救急車で運ばれないよというような報道がされた。ちょっと食事をやめようかとか、ちょっとした一人一人の感染対策の行動が僕は感染減に大きくつながっていると。多分あの報道がなかったら、また違った事実があるんじゃないかというふうにも思っていますので、やはり東京首都圏を中心に医療が極めて逼迫したということが報道され、そしてそれに基づいて、全国放送ですから、やはりデルタ株の脅威というのを皆が感じ、一人一人が感染対策を行ったと、少しずつ強めたということが大きく感染の減少につながったのではないかと思っています。専門家によっては、行動がそうやって収まる中でもううつし切ったというか、自分がもう新たな行動を起こさないからうつす範囲の人にはもううつして、そこから広がらなかったという専門家の意見もあるという医療部からの報告を受けていますが、それも現象としては多分似ていると思うんですけど、要は一人一人の感染対策が、入院できない、自宅で亡くなる方も増えてきている、運ばれる先がないという厳しい報道の中で、少しずつ感染対策を強めた結果があると思っています。
この三つが大きいと思っていますが、あとは、ウイルス側の事情もあるのかなと、ここからは僕の本当に推測になるので何とも難しいんですけれども、このウイルスというのは、増えるときに一挙にわっと増えて、熱を持ったときに、うっと何かの理由で増えて、そしてそれはずっと指数関数的に増え続けるんじゃなくて、どこかの頂上になったときに同じように下がっていく。去年の最初のあたりに中野先生がK値モデルというのを出されましたけど、これはボールを上に投げて落ちてくるのと似ていると。一気に上がるけども一気に落ちてくると。それが正しいかどうかは僕もまだ分かりませんけれども、これはそういったことをおっしゃる阪大の先生がいるという一つの意見ですが、一人一人の感染対策とか、ワクチンとかというのが影響しているのは事実だと思うんですけど、それだけで本当にこれ説明できるんですかと言われると、ここまで下がってきている説明にはなるのかなと、僕も客観的に見て思います。ひょっとしたらこのウイルスというのは、増えるときは増えるんだけども、減るときも、人の行動とか接触には当然関係するけれども、何らかのウイルス側の事情によってその力をなくすというか、広がりが止まるというようなこともあり得るんだろうなと僕は推測しています。でも、ここは本当に専門家に分析してもらいたいですので、ぜひメディア皆さんもぜひ専門家に当たってもらいたい。
僕の、前者の考え方でいくと、単にウイルス側の事情だけで増えたり減ったりするという論が少し危険だなと思うのが、それでいくと、人の感染対策ってあんまり関係ないよねということになりますよね。今回、僕がやっぱり一番大きいなと思っているのは、やっぱり首都圏であれだけの医療逼迫の報道がされて、一人一人の感染対策を取ったことが東京でも減少につながり、東京が減少すれば大阪とかその周りに広がるのも減ってきますからつながるし、情報は、キー局で流すのは全部こちらに、全国に流れるので、共有していますから、一人一人の感染対策がつながるということになったと、そこが原因だとすると、あの状態って本来はやっぱりできるだけ起こさないまま波を抑えるのが理想であって、起きてからだとやっぱり非常に逼迫度が増してしまうので、そういった意味では、そうなる前にやっぱりできるだけ抑えていかなきゃいけないですから、単にウイルス側の事情で上がったり下がったりするという推論が事実だったら、それに基づいた対策も我々は取るんだけど、それに頼ってしまうと、いや、一人一人の行動がやっぱりメインだったとしたら、もう行動対策を取らないよってなったときに、また同じように多くの人が医療からあぶれ、救える命が救えなくなってしまうので、ちょっとそこはウイルス側の事情であったり季節性であったり、そういったことだけに頼るというのは、僕はちょっと危険だろうなと。現場でやる立場として。増えたら我々対応せなあかんし、医療も対応するのは、増やすのは我々なので、専門家とかコメンテーターだったら言いっ放しで終わるけど、増えたときに下を向いていたら分からへんふりもできますけど、僕らはそれをできないので、そこにだけ頼るというのは僕は違うと思うけれども、やっぱりここは、何らかのウイルス側の事情があるかどうかというのは、ぜひ専門家の意見を聞きたいですね。
もしそうだと仮定するならば、さっきの緊急事態宣言の解除にもつながってくるんですよ。全部解放してやって、また今度いつか必ず増えるわけだから、そのときまでは対策を準備しておいて、増えたら増えて対応する。それも、波にある程度抗うことなく行ったほうがいいんじゃないかというような意見も出てくると思うけど、それに乗るのは僕は、知事としては、非常に危険だろうと。テレビで言いたい放題言うだけであったらいいですけど、それは難しいと思っています。というのも、誰も証明してないから。だから、まずその辺は、それこそ本当に専門家が、賛成派、反対派はいると思うけど、やってもらいたいと思います。
だから、僕自身は、先ほど申し上げた三つの事情が一番多いし、プラスアルファでウイルス側の事情があるかもしれないけども、それを見越した対策を取るつもりはあまりないです。逆に、それで増えたときに対応困難になるので、やっぱり原則としては、人と人との接触がない限りウイルスが広がらないので、人と人との接触の機会とかちょっとした意識だとか、そういったことが非常に重要だと思っています。
新設する2接種会場での予約開始関連について
記者
その中でも今回、感染者が多かったものの、やはりワクチン効果というのが一つあって、重症者の数は第4波と比べると、割合でいうと大分少なくなった思うんですけれども、その一方で、今10代の子たちが結構感染が多いという話があったりする中で、10代のワクチン接種をどうするかというところで、大阪府としても今回、受験生に向けては心配を払拭するという部分も含めて29日から始められると思うんですけども、実際これが全部、今回の別館でやるやつがフルでできた場合は受験生どれぐらいにワクチンを接種できるかということと、あと実際そういう受験生に打てる環境をつくることの意義、あと10代の接種を今後どうするかという部分を伺えればと思います。
知事
まず1日1,000回、ここに書いてないですか、1日1,000人分打ちますから、土日で2,000人ずつ打っていくということになります。それから、ここでよく言うのは土日で2,000人ずつ打っていくということになりますが、これはアナウンスしていますので、ここだけじゃなくても、いろいろ受験生優先でやっている市町村も出てきていますから、そういったところの利用も促進される、複合的だと僕自身は思っています。そうじゃなくても、例えばクリニック系でも個別接種をやっていますので、ぜひ、そういったことがあるから早めに受けてくださいということを考えています。
ここで受けれるのは、1日1,000人分を合計で2万人の方にたしかここは接種するんですけれど、40代、50代も入れて。そこは予約の埋まり具合でいろいろ変えてもいいかなとは思っていますが、そういったことを今想定しています。だから、全部ここでやろうというのは考えてはないですが、できるだけ、こういうことをするので、いろんな接種会場があるから早くお願いします、どうぞということの趣旨も含んでいます。
それと、何でしたっけ。
記者
受験生に打ってもらうところの意義と、あと、10代の方の感染が増えてきている中で、ワクチン接種というのをどう考えているかという部分をお伺いします。
知事
まず受験生については、やはり人生で非常に重大な1回きりの勝負の試験のタイミングであるわけですから、そのときにコロナにかかったらどうしようとか、その前、直前にコロナにかかったらどうしようだとか、コロナにおびえながら勉強するというのはやはり酷だと思いますし、そういったことを避けるためにも、ワクチン接種の優先枠をつくって、自分の一発勝負の場面である大学等の受験に力を思う存分発揮できるようにしたいという思いでこの枠を設置いたしました。ぜひ希望者の方は利用していただけたらと思います。
それから10代のワクチン接種については、僕自身は、先ほど申し上げたとおり、ワクチンの重症化予防効果に非常にやはり注目していますので、まず40代、50代、それから若い世代でもBMIが高い人とか、特別枠をつくっていますけど、基礎疾患がある人とかハイリスクの方にはぜひ受けてもらいたい。まずそこだろうと思っています。加えて、10代の方が受けるに当たっては、希望の方ができるだけ早く受けられるようにする体制を整える必要があると思っています。ですので、今の段階では、できるだけハイリスク者の方に受けてもらいたいというのが僕の考え方です。
抗体カクテル療法関連について(2)
記者
最後、抗体カクテルのお話で、これもやはり重症化防止の中で非常に大きな効果があると思うんですけれども、今回、診療所外来での抗体カクテルというので、その上にある新型コロナ非受入れ医療機関における実施というのはたしか試行実施の中でも入っていたと思うんですが、診療外来に関して、これまで、そういったところにもなかったかなと思ったんですけれども、実際、国側の例えば事務連絡が必要であるとか法的にこういうところがハードルがあるとか、逆に在庫の問題、開業医の方がどれぐらい参加してくれるかとかその辺りの課題、知事として、これを実際やっていくに当たって、どういうところが課題だと考えていますか。
知事
まず国に認めてもらうのが課題だと思っています。どの点が認めてないのかというと、今認めているのは、既に38病院でやっていますけども、新型コロナの入院患者を受け入れている病院で外来をするのはオーケーですというのが8月末ぐらいに認められたから、僕は即座にやったわけですが、そこでずっと、診療所とかでもいろいろ受けれるようにすべきだと要望はしています。
まだ認められてないのが、新型コロナ入院患者を受入れていない病院では、入院施設があっても駄目だよというのが今の現状です。それから診療所、クリニックにおいても駄目だよというのが今の国の考え方です。
ただ、例外的に、試験実施ならオーケーというので大阪で手を挙げて始めた。皆さんもいろいろ報道されているとおり、あれは1個1個この病院でやりますとか国に報告しているんです。バックアップ病院がここですというのもちゃんと説明して、いろんなきちんとした手続を踏まえて、一つ一つ報告して、了解を得ながら進めているというのが今の試行実施だから、数は増えません。ただ、今後はやはり数を増やしていかなきゃいけないので、個々の診療所でできるところであったり、コロナを受け入れていない病院でも外来はやるようにするとかということを増やす必要があると思っています。
僕は、課題とすれば、バックアップ病院をきちんとつくればできると思っているので、今は多分、現実の実務の運用とすれば、薬剤の路地周り、どうやって運搬するかとか、そういうところがまだ整理できてないんじゃないかと思っています。この必要性については国も認めてくれていると思うし、僕は絶対必要だと思うから、これは国に強く要望していますので、あとは製薬会社も含めて、どこの病院に、配布先が増えてきますから、どういうふうにやっていくんですかみたいなところを今、実務的にいろいろ検討してくれているんだろうと思います。我々としたら、国が認めてくれるという前提で準備をしてくださいというのを要請している。だから、ここに準備の要請と書いている。現実にまだできてないけど。
何の準備をするんですかというと、さっき言ったとおり、例えばコンテナをつくって、ここで陽性患者の点滴を打ちましょう、自分のクリニックのほかの患者と分けましょうとか、何かいろいろ設備、ある程度やるときは時間がかかりますから、それは今からでもやってください、その補助金は出しますと。いつ波が来るか分かりませんから。そうこうしている間に、恐らく僕は、国が認めると思います。こういう方向に持っていかないと駄目ですから、これは僕も政治家としても働きかけをしていきます。僕は、ここが絶対目指すべき方向性だと思います。
第六波に向けた医療・療養体制の強化関連について(2)
記者
関西テレビの鈴村です。
先ほど発表事項で第6波の医療体制の方針について示されたかと思うんですけれども、現在、大阪府では大規模療養施設の準備が進められていると思うんですけれども、その進捗状況と、併せて第6波での大規模療養施設の位置付けというのを改めて教えてください。
知事
まず進捗ですけれども、9月30日、今月いっぱいまでには、第1期分については完成させる予定で今進めています。また、その手続も今のところ進んでいます。第2期分についても、これは10月中にできるように今進めています。1,000床の施設とすれば、まずは500床部分を9月末に、そして残りの500床、中等症200床も含めた設備分については10月中に完成、これを実現できると思います。
それから、運営事業者を決定する際に様々議論して決定していますので、それを動かしていくための人の確保、これは清掃であったり、あるいは弁当をどうするの、食事をどうするのとか、レッドゾーンに入って清掃するのをどうするのとか、あとはコールセンターはどうするんですかとか、そういったことも、これは準備としては9月末以降、確保できると思っています。その準備は整えることができます。
ただ、現実にどういう位置づけで、どういうときに人を入れるのですかということに関して言うと、やはりこの野戦病院的な施設、大規模医療療養施設は、想定を超える災害級の感染爆発が起きたときの、いざというときのための施設として位置づけていきます。そうなってない状態の中で陽性者を入れるということはないと僕自身は考えています。宿泊療養であったり、あるいはホテルがあぶれるような状況になって、これは行き先がない、想定を超える感染爆発のときに稼働できるような準備体制を整えていくというものとして考えます。
ひょっとしたら将来、新たな波が来ないじゃないか、使わない施設になるんじゃないかという可能性もあり得ると思いますが、僕はそれはそれでいいと思っています。社会的には大きな波が来て、今の医療やホテルの中でぐっと入るのであれば、それが一番いいことですから。社会的にはね。ただ、リスク管理の観点から、いざ、それがどうなるかという予測できないので、予測を超えるような爆発的感染拡大が起きたときの施設として準備をします。9月末には完成しますけど、いきなりそこで、少ない状態で陽性者を入れるということは、する予定は今ないです。
確保についてですけれども、200床の中等症の部分、ここについての医療従事者はまだ確保のめどは立っていません。やはり軽症と中等症で全然違いますから、そこの中等症の医療従事者をどうするのかということについては、引き続き確保のスキーム、仕組みについて検討していきたい、実現できるようにしたいと思っています。
ただ、ここは非常に高いハードルであることは分かっていますが、やらなかったらただの展示場のままだったはずですから、やらなきゃゼロなので、こうやって動かすことで施設もできて、軽症者であれは今9月末以降でも入れようと思ったら入れれるような状況にも動かせますので、そういった意味では、いざというときの施設、福井もいざというときの施設としてまだ使ってないと思いますけど、そういった施設として、大阪の場合は1,000床で数も違いますけど、もともと人口規模も違いますから、いざというときの施設として位置づけていきたいと思ってます。
新型コロナウイルス感染症対策関連について(3)
記者
ありがとうございます。
もう1点なんですけれども、先ほど緊急事態宣言が解除されたときの措置は、検討するのが一番重要だということをおっしゃっていたかと思うんですけれども、今後解除するにしろ蔓延防止に移行するにしろ、措置というのは何らか必要になるのかなと思うんですが、現状で、知事はどういった措置は継続して必要だと思われるのかというのと、どういうところに力を入れていくべきなのかというのを、今の現状のお考えを教えてください。
知事
やはり、感染が広がりやすい場面を抑えていくということが重要だと思っています。それは、飲食が悪いわけでは全くないんですけれども、ただ、どうしても飲食の場面ってマスクを外して、御飯を食べて、マスクでの会食をするとしても外す場面も出てくるし、もともとおしゃべりしてみんなで食事するときというのは、おしゃべりすることも目的なので、おしゃべりの機会もやっぱり増えるし、お酒が入れば大きな声になってくるし、マスクをやり続けるというのも難しくなる人もやっぱり多いという意味では、感染が広がりやすい場面というのは飲食の場面、あとは共同生活の場面とか、ある程度やっぱりそういった場面であることはほぼ、これは明らかなので、そういったところについて感染対策を徹底していく。ただ、その感染が非常に減少傾向にもあるので、そこをどこまでどうするかというのが論点になるんだろうと思っています。何か新しい対策のこれをすべきというのはないですが、それをどこまで緩和するなり、あるいは現状維持するなりということが判断のポイントになるんだろうと思います。
さっきの話、質問に戻りますけど、人の行動と感染が上がったり下がったりするのは全く関係ないんだったら全部解放してもいいはずですけど、全部解放して、医療を超えるような感染爆発が起きたときに、誰が困るのというのは、府民が困るわけですし、最後責任を取るのは、我々大阪府が責任を取っていくべき話なので、あまり根拠、不確かな評論家、専門家、評論家の意見はなかなか取り入れられないなと、知事の立場としてね。僕がコメンテーターだったらいろいろ言っているかもしれないけれども、知事としてやっぱりそこを最後担っていかなきゃいけないので。そういった意味では、今、感染リスクが高いと言われている部分については、やはり大きなリバウンドを防ぐための措置は必要だと思っています。
令和3年度当初予算編成関連について(3)
記者
ABCテレビの木原です。
補正予算の中の飲食店の支援と観光業者の支援の開始時期は感染状況を踏まえてとなっておりますけれども、飲食店のほうは国がGoToEatを始めてからということだと思うんですが、観光事業のほうは、これは府単独の事業なので府が判断することになるんだと思いますが、これは緊急事態宣言やまん延防止措置が出ている間はやらないけれども、両方とも解除されれば始めるという考えでよろしいんでしょうか。
知事
それだけの事情じゃなくて、ワクチンがどのぐらい行き届いているかというのをやっぱり考えるべきだと思っていますし、さっきの質問にもちょっと戻るところがあるんですけど、これは何で減少しているんですか、何で増えているんですかというところで、僕も専門家の意見が本当に欲しいなと思うんですけど、これが今なくて、ちょっと対策もなかなか難しいなと思っているとこもあります。
振り返って、事実ベースで考えてみると、確かに増えている時期というのは、第1波はちょうど3月、4月のあの時期なんです。第4波も3月、4月、あの時期とほぼ重なっています。第2波もちょうど夏休みに入るときに重なって、第5波も、減少まで少し時間はかかりましたけれども、やっぱり7月の下旬から8月の上旬にかけてが波で、波の時期って全く合致しているんですね。
次はどこなのと言ったら、年末年始だと。あの辺りで急激に増えて、下がっていくというのが予測がつく。逆に言うと、10月とかそういった時期というのはあまり増えてない時期なので、増えないと予測もできるんですけど、ちょっとそこは、それだけで判断するのはなかなか難しいところはあるので。
このGoToEatであったり、あるいは観光・宿泊の支援策についても、どちらかというと人の動きを活性化させて、感染としては広がりやすいほうに傾くのは、これは事実だと思うので、そういった感染がこれまでの経験上増えている時期にこれを利用するのはどうなのかなというのは今の時点では思うとこはあります。
ただ、今の感染の減少がずっと低い水準で続いたら、やっぱりどこかの段階で、しんどい事業者がたくさんいるので、やる必要があるとも思っていますし、またいつか波が来るかもわからないので、何とも言えないですけど、もちろんこの緊急事態宣言とかまん延防止をやっている最中にこれをやるものではないと思っています。あとはそれが終わった後に、どのタイミングでやるんですかとなると、いろんな、さっき言ったワクチンの進捗とか、波が起きやすい時期とか、そういったところも頭に入れながら、そのときの感染状況を踏まえて判断すると。非常に難しい判断になると思いますけれども、どこかの段階で、そういう状況が来れば判断はしたいと思っています。ただ、今の段階でいつとは、そういう意味でなかなか言いにくいですね。
記者
もう1点は補正予算全体について伺いたいんですけども、3,559億円は、多分今年度の補正としては最大規模だと思うんですが、このうち国が手当てしない府の純粋な持ち出し分はどれぐらいかというのと、その財源は財政調整基金ですかね。そうすると、現状、財政調整基金、どれぐらい残っているのかというのがもし分かれば教えていただけますでしょうか。
知事
まず、財政調整基金を財源として使う必要が出てくるということになります。府の一般財源とすれば約50億円です。一般財源は約50億。財調基金から使いますから、財調基金の残高は、それを使ったとしたら、680億円が財調基金残高で残ります。
記者
全部の合算。
知事
50億円が一財で、財調基金の残高の見込みが680億円になります。ただ、680億円でも、国に返さなきゃいけないお金とかいろいろ、そこは財務部で計算してますので、ここからさらに引かれるような金額もあったりするので、財調基金としてはしんどい状況にあると思ってます。
それ以外のところについては、国でほぼ手当てしてもらえるものが多いということですね。例えば野戦病院的な施設についても、これは国にもお願いをして、国が支援するということが決まりましたから、ここは基本的に国が対応、事業費としては対応してもらうという話になっています。野戦病院的な施設、どこでもやっているのかといったら、やっていないわけですから、我々の予算の組み方というのは、どうしても国が駄目だというものについては一財を投入したりしてやっていくわけ、一財投入、単費でやったりもしますけど、基本的には、財政論でいくと圧倒的に国のほうが力を持っているわけなので、これをやるから認めてくれというような話をやって予算をつくっていくというのもまた実は知事の力として結構重要なポイントで、今回の野戦病院的施設についても、これはぜひ国で見てもらいたいというのを、こういうのをアンダーでやりながらね。僕は表でわあわあ言っているところだけが見られがちですけども、アンダーではそういったところもやりながら、これはちゃんと見てもらえると分かった段階で進めたりだとかするのが多い。
あとは、ほかの事業でも、これは国に認めてくださいねというようなことを、事業費の範囲として入れるようなものでお願いしますというようなものを、予算組みをしながら。どうしても一財が必要なところ、何%は一財で持ってくださいねとかいろんなルールがあるので、そういったところについては一般財源を使う、それが約50億円ということになります。
財調の残高は680億円だけれども、ここから何百億円かは引かれたり、返さなあかんお金もあったりするので、財調としてはちょっとしんどいですけれども、何とかそういったことを考えながら予算組みをしているという状況です。
記者
私も今は出し惜しみすべきではないとは思いますけれども、将来的な見通しとして、その財調もいずれ底をつくと思うので、長期見通しとしてはどうお考えなのかお聞かせ願えますか。
知事
財調が底をついてしまうと独自の政策を打てなくなってきますので。ただ、そう言っても、今、非常にしんどい時期でもありますから、できるだけそういった国に働きかけをしながら財源も受けれるようにする、予算組みをして、いろんな政策を打ち、財調も、これは完全に底を打ってしまうと、次、いざというとき対応できなくなりますので、そういったこともぎりぎり確保しながら予算組みをしていく。またこれは、今後もそういう形で、非常に来年度の予算も含めて厳しい状況が続きますけれども、何とか予算を組んでいきたいと、そういうふうに思っています。これは大阪市長時代からもやっていますけれども、財政は非常に重要な部分ですし、あまり目立たない分野ですけど、僕も何か表向いて発表することはほとんどないですけれども、そういったことも考えながら府政運営をしています。
記者
今年度当初の時点で財調の残りが1,000億で、今年度末の見込みが500億ぐらいだったので、今のところ、そこのラインからは踏み外してはいないという理解でよろしいですか。
知事
そうです。ただ、今度、予算を組んでいったら分かるんですけど、予算と決算の乖離というのが出てきたりもして、予決乖離というんですけど、そこで最後、決算で余りが出てくるとこなんかもあったりもします。大体これが何ぼぐらいかなというのも当然頭に入れながら予算組みというのはやっています。
非常にこのコロナが続くとしんどい状況が続くのは間違いないですけれども、予算組みとすれば何とかぎりぎりのところで回していける範囲内で予算を組んでいるということです。赤字財政に転落することがないように。ちょっと今後どうなるか分かりませんが、赤字財政に転落することがないようにしていきたいと思って、今、予算組みをしています。また、次世代にできるだけツケを回さないような予算組みが必要だという思いの中で今やっています。
テレワーク(フレックスタイム)関連について
記者
時事通信の八木です。
新型コロナの影響で、テレワークの推進など働き方改革も今までと異なるものになってきているかと思います。その中で、府では職員のフレックスタイム制の導入など検討されているかと思いますが、その狙いについて知事のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。
知事
今、府庁の職員も非常に忙しいです。特に、通常業務に加えてコロナ業務が新たに発生していますので、コロナ対策の応援に入ってくれている職員も多いですし、非常に、府の業務としてはなかなか忙しい状況になっていると。また、めり張りもつけた業務体制、組織体制というのを意識しながら、今、進めているところです。
完全になかなかテレワーク100%というのは行きづらい。こういうのを経営者側が言うとあんまりよくないから、絶対無理というわけじゃないんですけれども、公務としての業務になる中で、できる範囲のところは当然テレワークをお願いするし、また、公務員の仕事を考えたときに、フレックスタイム制というのがなかなか導入されてないので、フレックスタイム制を導入することで、共働きの人が仕事をしやすくなったりすると。自由な働き方というのは目指していきたいと思っていますので、フレックスタイム制も導入しながら、ワーク・ライフ・バランスが確保できるように、集中して仕事をして、集中して自分の時間を楽しむ、そういった働き方をぜひやってもらいたいと。それができる仕組みをできる限りつくっていきたいと思います。
非常に今、業務が多忙になって、府の職員も一生懸命やってくれていると思います。できるだけ僕も業務を減らしたいという思いがありますけど、どうしても、コロナ業務を含めて、様々な業務をやらなきゃいけない中で、本当にそういった仕組みも導入しながら。ただ、役所全体の業務の力とすれば、きちんと対応できるように、できるだけそこは目指していきたいし、職員も自分の時間を何とか保てるように、部署によっては当然非常に忙しいとこもあるんですけれども、それは何とか意識をしてやっていきたいと思っています。
ワクチン接種関連について
記者
ABCの堀江です。
ワクチンの話、先ほどもちょっと出た部分と若干近いんですけれども、岸和田のだんじりの取組なんですけれども、予約不要で、とにかくどんどん来てくださいと、結構派手なポスターをつくっているようなんですけれども、知事もツイッターで推奨しています。びっくりするようなやり方かなとは思うんですけれども、こういうやり方はいかがでしょうか。
知事
当初、職域接種で開始されて、広く府民の方に打っていただけるということは、この接種の機会が増えるということは僕はいいことだと思っています。打ちたくてもなかなか打てない府民の方もいらっしゃるので、そういった中で、予約不要で、どんどんワクチン接種をしていく、スピード感を持って進めていく、こういったことに取り組んでいる職域接種会場、だんじりの会館でやる接種会場について、広く府民の皆さんに接種していただけるので、僕はそこはぜひやっていただきたいと思っています。
実は職域接種で、想定を超え、想定と違うような状況が出てワクチンが余ったらどうなるかというと、一旦、国に返すという制度もあるんです。また国が差配するという制度もあります。それで、国に返すと何も問題がないかのようにはなるわけですけれども、僕とすれば、一つのまとめのホームページもつくりましたけど、そういった職域接種をやる中で余りが出ると、あるいは何か状況も変わっているというようなとこがあれば、どんどん府民の皆さんに開放していただきたいと思っています。岸和田の接種会場の経緯はちょっと僕は詳しくは知らないわけですけれども、今、現時点、事実として、府民の皆さん、広く接種可能になっていますので、これはお医者さんがやってくれていますから、ぜひ僕はそれを、そういった場を生かして、多くの人、多くの府民の皆さんに早く接種をしていただきたいと思ってます。
記者
ありがとうございました。
新型コロナウイルス感染症対策関連について(4)
記者
日本経済新聞の山下です。宣言の扱いについて2点お伺いします。
まずは、宣言の扱いを今週末までに判断したいということだったんですけど、例えば、感染者数が何日連続で何人以下とか、病床使用率が何%以下とか、何を具体的に基準にして判断されるおつもりなのかというのが1点。
もう1点は、その扱いを今週末までに判断するということですが、その判断をされる前にコロナ対策本部会議は開かれるのかどうか、開くとしたらいつ頃になりそうかということをお願いします。
知事
まず、緊急事態宣言、今あるのがどうなるかというのがもちろん大切なことで、そこについては解除基準というのを国がもう定めていますから、その解除基準に照らして、解除するのが適切かどうかの判断をしたいと思っています。
解除基準も幾つかあるわけですけども、例えば先ほど申し上げた病床の逼迫でいくと、50%以下になっているかどうかも一つの基準です。全てがそれで決まるわけじゃないと思いますけれども、そういったことも、ちょうど今その辺りにいるわけですし、重症はもう随分下がっていますけど、全部足した病床でいくとちょうどその辺りにいてるわけですし、それ以外、減少傾向にあるのはどうかというと、確かに減少傾向にもあるし、その辺りの基準をベースにしながら、感染が広がりやすいという大阪の特性も踏まえた上で判断をしたいと思います。
この判断については、最後は国が判断しますので、大阪府としてどうかということなので、その意見をきちんと国には伝えようと思っています。一つのやり方として、もう何も意見を言わずにずっと黙っとく、国が最後、決めるの待っとくというやり方もあるかと思います。ただ、僕自身は、大阪府としては、やっぱりこうすべきじゃないかというのはしっかり意見は出そうと思っています。それが府民の皆さんに、こう考えていますということがやっぱり伝わることにもなるし、ルール上でいくと、何ももうずっと黙っとくこともできるんですけど、これまでもそうでしたし、この感染状況で、こういう医療逼迫状況で、こう考えているというのは国には伝えたいと思っています。
その分析も、当然、部も交えて進めていくわけですけれども、感染状況を含めて判断していきますが、特に本部会議を開いてやろうということは考えてはないです。国の本部会議が決まった後に、どういった措置をしますかという本部会議は開きますけれども、だから、それは来週になると思いますが、今週、本部会議を開くというのは考えてないです。しかもそれは、今、緊急事態宣言がどうなるかという最終決定ではないので、府としてこういうふうに考えているというのは、伝えることは伝えるとは思いますけれども、本部会議で決定は、現時点ではそれをする必要は、そこまで開催するというのは現時点では考えてはないです。
ここも、やり方はあると思います。かつて、やはり大阪府でも、まず、解除を要請するかどうかという本部会議を開いて、そこで決定してやる場合ももちろんありましたし、そうじゃない場合もありましたけど、今回どうするかということについても、全国で非常に多くのエリアで緊急事態宣言が適用されている中で、国においても様々な考え方があると思いますし、我々、本部会議で開くというよりは、僕自身は、ただ、大阪府としてこう考えています、最後の判断は国がやるという中で、府の考え方は伝えたいと思うし、それが決まれば皆さんにもお伝えをしたいと思います。
記者
エルマガジンの岡田です。
次の波についてなんですけれど、すいません、まだ宣言も解除されていない中での予想の範囲なんですけれど、現在、これだけ万端に準備を進めていらっしゃるんですけれども、前回の対策本部会議では、今後、医療体制がどんどん強化されていくと、1日の新規陽性者がかなりの数、例えば5,000人6,000人でも社会として容認していくことが必要になるといったようなご発言を伺っていますし、もし第6波が年末年始に万が一発生した場合にどういったことを目標に持たれているか、例えば、第6波が来た場合でも、医療体制の好循環を維持して宣言を出さないようにするといったりとか、何かこういうふうに終わらせればという目標などが、お考えがあればお願いします。
知事
どこを超えてはいけないか、どこを守らなければならないかというところの考え方を、やはりきちんと府民の皆さんにお伝えする必要があると思っています。僕はそれは、医療体制、特に重症病床だと思っています。つまり、生きるか死ぬかの瀬戸際にある方の命を守る最後のとりでが重症病床です。重症病床がオーバーフローするような状況になると、救える命も救えづらいような状況になってくるので、それはできるだけ避けたい。救える命を一人でも救いたい、救えなくなるのを防ぎたい、ここはやっぱり一番大切なポイントだろうと思っています。
重症病者の入院が困難になってくると、今度は当然、中等症の病院で重症を見たりとか、あるいは自宅の方が病院先へ運べない、だから救急車でも運び先がない、そんな状態もやっぱり出てくるわけです。それはみんなが許容するかというと、僕はやっぱり許容しないところだし、知事としてもそこは何とか守りたい。感染症なので何が起きるか分かりませんから、何か保障できるものではないんですけれども、守るべき最後の線というのはそこだと思っています。
病床が逼迫してくると、やっぱり最後、重症病床がきつくなってくる。中等症とか軽症病床は、だんだん重たい人が入ってくるようになると。最後どうなるかというと、やっぱり重症病床がオーバーフローしてくると。これはそうだと思います。そこを何とか防ぐために何が必要かという行動を起こす必要がある。これは、第4波、5波を経験してそう思います。
まずは当然、重症病床自体を確保して広げていく、これは最も大切なことです。ただ、やっぱり限界があります。そもそも大阪のICUは500から600床で、日本全体で見てもそういう集中治療室を取れるような施設というのは実はあまりないです。だから、実際の重症病床の確保数というのは、それぞれの都道府県にどのぐらいあるか見てもらったらよく分かるんですけど、日本の今の医療システムは、そんなたくさんなかなか確保できない。それを確保すればするほど、極限を超えて確保すれば、それは一方で何を意味するかというと、ほかの病気で救える命を救えなくなる。ここを社会が許容しなければならないというのが、やはりいわゆる三次救急、そしてICUとかそういった重症病床の手当てをするところだと思っています。
もうかなり限界に近い数字、大阪で605床というとかなり限界に近い数字ですけど、それを前提にしてそこからまたさらに増やすということになると、これは、ほかの病気で救えない、命の重さとすれば、やっぱりコロナ以外でお亡くなりになる人もいるわけですから、それを許容するわけにいかないので。そうすると、やはり無限には増えないということを考えたときに、重症病床とか医療の病床を確保することが一番重要だけれども、それを超えるような事態になれば、これはやっぱり大きく社会経済も止めていかなきゃいけないし、いざというときのことを考えた対応が必要になると思います。
そうならないようにするためには、分母としての重症病床を確保するだけじゃなくて、重症化率を下げることが極めて重要になってくると思います。今まで、重症化率を下げるという手段が第4波まではなかったわけですけれども、第5波以降は、重症化率を下げる手段としてワクチンがもう既に出てきて、多くの人が広がりつつあります。これはかなり重症化率を下げることができます。もう一つは、抗体療法の治療薬も出ています。これもかなり重症化率を下げることができます。だから、これまでは、分母が増えたらそのまま掛け算して重症者が増えてくるんですけど、掛け算する重症化率を下げていく努力というのが非常に重要になる。そしたら、分母としての重症病者も生まれにくくなれば、新規陽性者が何千人で出たとしても、分母としての重症者が少ないのであれば、それはそれに耐えられる社会になっていっているということなので、ここが目指すべき姿だろうと思っています。
先ほど申し上げた、重症化を防ぐための外来であったり、往診であったり、保健所を介さない仕組みであったりというのをどんどん充実させていって、とにかく早期治療、早期介入、重症者を防ぐ、多少、新規陽性者がぐっと増えても耐えられる社会を目指す。これが、今後、第6波に備えて目指すべき方向性だと思っています。
予想を超えた場合にどうするかというので、ロックダウンとかそういうのもやっぱり準備しておく必要があるし、野戦病院的な施設、これは重症病床を診れないんですけど、そうなる前に何とか、ほかのところももういっぱいになっているような状態だったら、そこでプランBとして考えると。プランAとプランBがあるとよく言うんですけど、プランBは野戦病院的な施設とかロックダウンとかですけど、プランAとしたら、やっぱり重症化を防ぐ。重症病床の充実をかなりやってきたので、これから第六波で大事なのは、重症化率を減らす、そこだと思います。
だからワクチンも、結局、40代、50代、打ってない人、打ってくださいねとかいうのもそうですし、そこに全部つながってくるのが今の僕自身の考え方であり、進め方です。
営業時間短縮協力金 疑わしい申請への対応関連について
記者
もう2点なんですけど、時短協力金の疑わしい申請についてなんですけれども、これまでこういった疑わしい案件で支払った実績というのは把握できていらっしゃるんでしょうか。
知事
現時点で、そういう疑わしいものについては不支給にしています。判断に時間がかかる案件だと支払いを留保しています。今、我々が把握している限りでは支払い済みのものはないですけれども、実はだまされてたというのはあるかもしれません。だったら詐欺ですから、警察に、適正に対処していきます。
職員
商工労働部です。今、知事から申し上げましたとおり、疑わしい案件につきましては、審査を重ねまして、慎重に内容を検討しているということでございますので、我々が気づいていないうちに何かそういう形になっていたというものがあれば別でございますけれども、基本的には審査を止めて慎重に判断している状況でございます。
基本的に、今の状況で把握している限りではそういう状況です。
知事
だから、98%、もう既にこうやって支払い済みとかがほとんどですけど、いや、まだ大阪は支払い遅いやんか、まだ受けてないでという一面だけがネットに出たり、あるいは報道されるときってあるかもしれませんが、実はこういうのもたくさんあるんだよというのはぜひ知っていただきたいと思います。審査のスピードについては、体制を強化して他都市よりも速いスピードで支給しています。
ただ、やっぱりこういった不正案件は、税ですから厳しく対応したいと思いますし、随分昔の協力金についてまだ支給されてないというのが、何かあたかも遅いかのように言っている人がいるとするならば、その裏の事情はないかというのはよく取材をしていただきたいと思います。
マイ容器・マイボトルサービススポットマップ「Osakaほかさんマップ」関連について
記者
最後の質問なんですけども、Osakaほかさんマップについてなんですが、今現在、スポットが500店なんですけれど、今後増やしていく予定があるのかという点、教えてください。
知事
これは、将来的には増やしていきたいという話でいいんですよね。
これは将来的に、今は500店舗集まったので10月1日からもうオープンしますけれども、これからどんどんこういった加盟店を増やして広げることは可能なので、どんどん広げていきたいと思います。
職員
今後も増やしていきます。
記者
ありがとうございます。
知事
これ、増やし方として、大阪府にあったらここに入れるんですか。どうやったら入れるんですか、このマップの中には。
職員
本日、報道提供しておりますが、ホームページから申込みができます。
知事
ほかさんマップに入って、こうやって、SDGsの観点からこういうのに協力しますという飲食店とか給水スポットとか小売店があったら、ぜひぜひどんどん情報提供していただけたら、我々もマップを充実させていこうと思います。
職員
よろしゅうございますか。
そしたら、これで会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。