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令和3年(2021年)4月21日 知事記者会見内容
記者会見項目
- 「令和3年度第2号補正予算」について
- 質疑応答
職員
お待たせしました。それでは、知事の定例記者会見を始めさせていただきます。最初に、知事からお願いいたします。
はじめに
知事
現在の大阪の感染状況ですけれども、非常に感染の拡大が大きい、感染として非常に厳しい状況が続いています。併せて、医療提供体制につきましても極めて厳しい状況になっているという状況です。
そういった中で、昨日、府の本部会議を開催いたしまして、緊急事態宣言の発出の要請をいたしました。現在、国とその詳細について協議をしている最中です。このウイルス自体は人と人との接触、ここで広がってきています。ぜひ、府民の皆さんにおかれましては不要不急の外出の徹底した自粛、そして感染機会をできるだけ減らしていく、お一人ひとりの感染症対策のより強い徹底をよろしくお願いいたします。
「令和3年度第2号補正予算」について ※この項目で使用した資料についてはこちら
今日の発表項目についてですが、補正予算についてです。感染症対策という点から、まん延防止重点措置期間における補正予算についてです。現時点におきましても、4月5日からまん延防止の措置が始まりまして、緊急事態宣言の要請をしておりますが、現在もその措置の期間中であります。ですので、緊急事態宣言が発令されれば少し変更になる部分もありますが、現時点における補正予算についての説明をさせていただきます。
専決処分を4月20日に行いました。予算規模としては1,653億円の補正予算になります。中身は新型コロナウイルスの感染症対策関係です。命を守る最大限の感染症対策、そしてくらしを支えるセーフティーネットの充実、この二つで1,600億円の補正予算を編成し、そして専決処分をいたしました。これを実行していきます。
まず、感染症対策における飲食店での徹底した見回り強化についてです。
まず、飲食店におきまして、やはり飲食の場の感染が広がりやすい場であることは間違いありませんので、そこを徹底するために見回りの調査をするということを現在やっています。5月5日までやるということで、午前11時から時短要請をしている20時までです。大阪市内の飲食店の4万店が対象になります。20時以降通常開店する店というのは合計合わせれば6万店あるわけですけども、時短要請の対象になっているという意味では4万店、20時までの営業をしている4万店を対象としています。
実施体制ですけど、150班300人体制で今、現状実施をしております。何をやるかというと、アクリル板の設置、消毒液の設置、換気の徹底をしているかどうか、CO2センサーの設置、マスク会食の徹底、そういった感染対策についての確認、調査、これを行う、この予算の中身が一つ。
もう一つが夜間です。20時までの時短要請をしています。時短要請にどうしてもご協力いただけないお店につきましては、これは協力してくださいということで、そのための現地確認、そしてその後の手続ということになってきますが、現地確認の見回りを今、しています。
これについて、100人体制です。こちらのほうは100人体制で、まず営業の短縮に応じていただいていない店をチェックして、現実にその店にお願いをしていくというのを府市の職員プラス警察でやっています。20時から21時半まで見回ってくれている、ここの予算規模が2億円ということになります。
それから見回り隊とは別に、見回り隊はお店に対して感染症対策のチェックをしていくわけですけども、それから協力関係をお願いしていくわけですが、それとは別に、外出している、外へ出ている方に対して、繁華街において外出自粛の協力の呼びかけをすると。呼びかけ隊というのをつくっていますが、これが19時半から20時半まで、大阪府の職員、市の職員、それぞれ1名ずつと、それと府警の1名を合わせて班を構成して、今、そういった繁華街で20時を過ぎたときに外出の自粛をお願いしますという呼びかけをしているという現状です。
協力金についてです。第4期の協力金としましては、4月1日から5月3日までの35日間、これは大阪市を除く大阪府内、大阪府全域に広げた分です。また、まん延防止措置としては4月5日から開始されています。5月5日まで、1店舗につき売上げに応じた支援金の額ということの支給の中身が定まっていますので、これについての補正予算です。これはほかのまん防、まん延防止等重点措置のエリアと中身は一緒です。1日の売上げが10万円以下のお店については4万円、そして10万円を超えてくる場合、25万円以下の場合は売上高掛ける40%、そして25万円を超える場合は1日10万円というのが支援の内容です。
大企業においては、売上げの減少額の40%で上限20万円ということも、これは選択可能ということで、この適用をしていると。売上げに応じた支援金の制度ということが、まん延防止の期間から始まっていまして、それを実施するということになります。この予算規模が1,200億円です。
そして、これまでの時短金の協力金について、再申請の受付です。受付期間を延ばしますということです。これはこれまでも発表していますが、改めてここで説明させていただきます。
時短のお願いをした1月14日から2月7日までの第1期の期間のものにつきまして、もともと申請期間が3月22日まででしたけども、申請を忘れたあるいは申請をされてないという方もいらっしゃいますので、再度申請を受付いたします。受付期間、再申請期間としましては、4月27日から5月14日まで受付をいたします。詳細は後日公表いたします。
そして、第2期につきましても申請期間を延長します。第2期は2月8日から2月28日までですけれども、そこについて、変更前は4月19日までが申請期間でしたけども、変更後としまして、3月8日から4月19日までが前ですけども、変更後は5月14日まで、この申請を受付いたします。申請期間中の申請をお願いいたします。
また、この申請、交付が遅れているという様々なご指摘もいただいています。ここにつきましては、できる限り早い交付を実行していきたいと思っていますので、体制を強化して、そしてできるだけ早い交付ということも実現させていきたいと思っています。
これは新たな支援策になります。感染により強い飲食の場づくりということで、アクリル板の設置やCO2センサーの設置をしたお店に対して、その補助、支援を実施していきます。予算額は116億円です。1店舗当たり上限10万円です。大阪市の独自の制度としまして、大阪市内の店舗においては、この10万円で足りない部分については上乗せをされるということです。これは大阪市の予算ということになります。
中身ですけども、感染防止に必要な備品です。これはアクリル板とCO2センサーの設置をお願いしていますので、それの購入、そしてそれを設置された場合が対象になります。
この期間ですけども、今回まん延防止になって、義務的なものとしてアクリル板の設置をお願いして、また任意の協力としてCO2センサーをお願いしていますが、その以前から、これはガイドラインにも一部入っている部分でもあります、以前から協力してくれて、アクリル板の設置等をしてくれている店も多くありますから、そういったお店との公平性という観点から、昨年の4月7日、第1回の緊急事態宣言を発出した以降に購入したアクリル板とかCO2センサー、これについても対象にするという中身で進めていきます。
ぜひ皆さんに取っておいていただきたいのは領収書です。領収書はぜひ保管しておいてください。確認方法は領収書と写真になると思いますので、領収書はぜひ保管をお願いします。申請の詳細につきましては、それが定まった段階でホームページで後日お知らせしますが、必ず領収書は保管しておいてください。申請の時期は5月の中旬ぐらいから開始する予定にしています。
修学旅行のキャンセルに伴う支援についてです。まん延防止期間における要請に基づいて、修学旅行を中止または延期したという場合に、生徒さん、保護者さんにキャンセル料を支援する、負担する、キャンセル料を支援していくという予算です。これは4月5日から5月5日までのまん防防止の期間中、感染拡大をしていることを理由に、これは我々からもお願いをしているわけですが、修学旅行を中止または延期した場合には旅行事業者にそのキャンセル料を支払う必要がある、その経費について支援をします。
公立については全額補助をいたします。そして、私立については1人当たり1万2,182円を上限に補助いたします。この補助上限額を超える部分については学校法人に負担をお願いしたいと思っています。この金額については、修学旅行のキャンセルがあった場合の補助金、前回の補助金と同様の金額です。対象については府立学校、そして私立の学校、小・中・高、専修学校を含むということになります。
そして、コロナウイルスの影響で不安や悩みを抱える女性に対する支援についてです。女性を取り巻く環境は非常に厳しい状況になっています。雇用の減少、女性74万人、男性35万人という、緊急アンケートでも生活に対する不安等が出ているということです。ですので、そういった悩みを抱える方との交流できる場をつくっていこうと。そして、きめ細やかな相談に乗っていくと。そして、協賛企業から提供いただいた衣類であったり、生活用品であったり、生理用品等について配付をいたします。期間については国の交付決定後、速やかに開始をしていきます。令和3年7月から令和4年3月ということになります。ドーンセンターで実施をいたしますので、よろしくお願いします。
次、お願いします。
経済的な困窮をされている方への支援についてです。まず、緊急小口資金、これはこれまであった制度ですけども、これを6月末まで延長いたします。そして、これもこれまであった制度ですが、住居確保給付金について、3か月間の再支給を実施いたします。
そして、ひとり親家庭への支援についてです。ひとり親世帯で非常に厳しい状況になっている方に、児童1人当たり一律5万円の給付をするという支援策。また、国においても、これはひとり親家庭以外でも支給しようということで今、検討中でありますが、現在、ひとり親家庭への支援ということで、この児童1人当たり一律5万円と。基本的には児童扶養手当の支給を受けている方が対象になりますけども、この支援をしていきたいというふうに思います。
僕からは以上です。
質疑応答
職員
知事からの説明は以上でございます。
それでしたら、これより質問を受けさせていただきます。順番に当てますので、挙手をいただきまして、お願いいたします。
学校のオンライン授業関連について
記者
朝日新聞の久保田です。
発表案件と直接関係なくて恐縮なんですけども、オンライン授業について、松井市長、これまでかなり前向きにオンライン授業の実施を発言されていたかなと思っているんですが、先ほどの囲みでは、基本的には学校に来てということで、松井市長との調整状況、どのようになっているのか教えてください。
知事
これは、大阪府でも方針、決定いたしましたけれども、子どもたちの学校については、まず、感染リスクがあり、そしてクラスターも見つかっている部活動、これについては原則中止をしていただきたいと。それから、感染リスクの高い音楽での合唱とか体育での活動、そういったことは控えてもらいたいということをやっていますが、通常の授業については、感染対策を徹底して行うと。そして、この感染拡大の状況ですから、そこに陽性者が発生していなくても、ちょっと学校には行きたくないという保護者さん、児童生徒、いらっしゃると思いますので、その方が休むことについて、これはもう十分選択できるようにしようと。そして、それを、できるだけオンラインを活用して、そういった授業の代替手段を確保していこうということが、まず大きな方向性です。
何でというと、やはり一斉休校すると、学校活動、ぐっと大きく止めてしまうと、それによる子どもたちの心身の影響、これが、物すごく大きなものが生じます。これは前回の一斉休校のときもやはり、これ、明らかにもなりました。
また、エッセンシャルワーカーの方や医療従事者の方の保護者もたくさんいらっしゃいますので、どうしても学校活動が止まってしまうと、その方々がそういった医療の現場で働けなくなってしまったりするという、そういった側面もあります。
プラス、これまで子どもから子どもへの感染というのが、この学校でどんどん、どんどん広がっているという状況でも、今の段階ではないということを考えると、これは、できるだけオンラインを活用しながらも、通常の授業を実施していくべきではないかというのが大阪府の考え方であり、それを全市町村に通知もさせてもらっているところです。
松井市長のお考えとして、できるだけオンラインを活用していこうということですけども、まさにこの大阪府の対応と、いつにしていこうということだというふうに思います。この辺りは、僕も松井市長とも昨日、電話で話をいたしましたけども、松井市長も、趣旨としてはそういう趣旨ですと。できるだけ選べるようにしたいということと、あとは大阪市でどうするか、詳細なところは市教委と松井市長で決定されるというふうに思っていますが、大阪市の方針も、ですので基本的には大阪府が出した大きな方針と同じ方針で進めていくということが松井市長の方針だと思っています。
記者
現状として、タブレットとかオンライン授業をやる環境は、知事としては、府内では整っているとお考えに。
知事
1人1台タブレットの配付については完了していると思います。あとは、市町村ごとで、やはり準備状況であったり、取組というのは度合いもやっぱり違うと思います。あと、やっぱり学年で考えたときに、高学年と、例えば入ってきたばっかりの小学校1年生にどこまでオンラインでできるかという問題もあると思いますし、そういった意味では、市町村ごとの状況というのは、やっぱり少し違いがあるのかなということもあるかなとは思っています。ただ、1人1台タブレットは完結しているので、環境は整っているのではないかなというふうには思います。ただ、その環境だけの面ではなくて、先ほど申し上げたような理由で、一斉に、全てオンラインにして、逆に原則休校というか、そういった措置をやっぱり取るべきではないのではないか。
ただ、これは今の時点の考え方です。4月8日から新しく学校が始まって、変異株の感染拡大が広がってきているのは今が初めてですから、既存株では子どもから子どもへの感染というのは非常に少なかったです。これが、変異株でもしそういったことが頻繁に見られるようになれば、仮に子どもが軽症であったとしても、今、子どもで重症はまだ出ていません。軽症であったとしても、無症状であったとしても、そこから家庭に逆流していくと、いわゆる学校が起点となって感染が広がってきたら、今の変異株だと家庭内感染はほぼ全滅の状態になりますから、そういった意味では、子どもから子どもへの感染というのが学校内で見られるようになってくれば、また別の対策というのは、デメリットも非常に大きいんですけども、休校すること、そういった可能性というのも当然、考えながらも。
ただ、現時点ではそこが、保健所の報告も含めても、もちろん学校で発生している事例はあるんですよ。でも、昨日の本部会議だと、やっぱり孤発例が重なっている場合が多いので、その学校はもうその時点で休校したり、対策は取るんですけど、そういう陽性者がいないところを一律休校というのは、まだその判断はすべきではないのではないかと思っています。
新型コロナウイルス感染症対策関連について
記者
もう1点、協力金についてなんですけども、緊急事態宣言でより強い措置として休業要請をする場合は、協力金も今、まん防でやっているような、売上高に応じた制度というのが望ましい、かつ、より強い措置になるので、これ以上のものを出すべきだというお考えでいいんでしょうか。
知事
まず、飲食店については、支援策の中身とすれば、これはどういう考え方でやっているかというと、売上高に応じてやるという考え方です。これ、何で40%なのというところなんですけれども、これは雇用調整助成金があるということを前提に、人件費を除いた固定費を考えたときに、売上げの40%を支援すれば固定経費は賄えるという判断です。だから、これはつまり、休業する場合でも固定経費が賄えるという支援策になっていると思いますので、まだ緊急事態宣言における対策をどうするかは国と協議中でありますけれども、この支援金制度については、一定、確立したものができているのではないかなと、飲食店に関してはそういうふうに思っています。
記者
飲食店以外はどうですか。
知事
飲食店以外も休業要請をするということになれば、これはもう支援の制度が僕は必要だというふうには思っています。ただ、どういった対象に休業要請をするのか、支援をどうするのかについては、今、これは国と協議中ですから、まだ今、最終確定になったものはありませんので、その中で判断されていくということになると思います。
記者
ABCテレビの堀江です。
見回り隊について伺います。アルバイトの方がやっていらっしゃるというケースが多く見られ、チェックが非常にずさんであるというような反応を飲食店側からもらうケースが随分あります。現状の認識と対策を教えてください。
知事
まず、民間に委託をいたしまして、この300名の方も民間委託をしています。その民間の委託先、これは大手会社ですけれども、そこにこの300名の見回り隊、そして、こういったことをチェックお願いしますということについてのチェック項目も含めて、この業務を委託していると。そして、できるだけ多く、これは見回っていこうと。もともと4万店ありますから、それをこのまん延防止の期間中に全て見回ろうというのが目標ですので、300名の大きな体制で、150班で組んで、今進めています。
ただ、その中で、今、ご意見あったようなご指摘があるのも、これは事実です。全てではないと思いますが、そういった声も届いているというのも事実だというふうに思います。今後、緊急事態宣言が発令されるということになれば、まだ発令されていませんけども、この飲食店に対する見回り隊の範囲も大阪府全域に広がってくるということになると思いますし、より対策は強化しなければならないと思っています。感染を防ぐためにやっているわけですから、それの実効性が薄いものになってはならないと思っています。
今後の方針といたしまして、この見回り隊、民間委託している300名に加えて行政職員、これは府と、それから府下の市町村との合同体で、プラス300名。つまり、600名の体制にしまして、そして、今、現状では、見回り隊というのは民間に委託して、民間の2名の方が1班を組んでいるわけですけど、民間だけにやってもらうんじゃなくて、民間の方1名、そして行政職員が1名、この班体制で進めていきたいと思います。きちんとその中に行政職員が入って見回っていくと。そうすることによって、班の体制は全部で300班の体制になる、2人1組で300班の体制になると思います。その300班の体制で大阪府下全域、この見回りの体制の強化、そして感染に強い飲食の場づくり、チェック内容、チェックの在り方についてもより厳格に実施していくということをやる必要があるというふうに思っていますので、体制についてはそういった意味で倍増に強化し、そして行政職員もその班に、位置に入る形にして、この見回りの体制の強化をしていきたいと思っています。それは今日、決定をしました。
記者
確認です。そうすると、各市町村の職員ということですね。
知事
その300名の職員については、150名を府の職員、残りの150名の職員を各市町村の職員から応援で出していただいて、やっていきたいというふうに思っています。なので、府と市町村、1対1で職員を、ある意味応援を出して、その班をつくっていく。つまり、例えば具体例でいうとどういうことかというと、例えば松原市でチェックしていくときに、松原市の職員と民間委託先の民間の調査員の2人1組体制で松原市を回りながら、また別に大阪府の職員1名と民間の方1名を足した1班が松原市の中を周りながらと、府の職員は大阪府域全域に広がっていきますけども、それぞれの市町村の職員にも協力してもらって、行政職員と民間の委託先、これを足した形で見回り体制を強化していきたい。300人150班体制を600人300班体制、そして班の中には必ず監督者としての行政職員が入っているという形で進めていきたいと思っています。
記者
よく分かりました。これは、緊急事態宣言が発出された場合ということですね。
知事
はい。もう既に準備に入っていますので、緊急事態宣言が発出された場合、直ちにそれを実行していくというふうに思っていますし、緊急事態宣言が発出されなくてもこれはやっていかなきゃいけないことなので、その場合は今、まん延防止は大阪市内ですから、大阪市内からということになると思いますが、ここはいずれにしても強化はしていきたいというふうに思います。ただ、やはり今のこの状況と緊急事態宣言が発令されることになれば、恐らく時期もほぼ準備と合わせて合ってくると思いますし、やっぱり緊急事態宣言が発令される以上、より強化しなければならないというのが僕自身の考え方ですから、緊急事態宣言の発令に合わせて、今ちょっと準備に入りましたから準備しています。発令に合わせて、ただ、発令に合わせてって、まだ発令されていないし、発令も決定されていないから僕が判断できないわけですけども、その時期にできるだけ合わせて、見回り隊についてはそこから全市町村でスタートできるように準備していきたいと思っています。今日からその準備に入りました。
記者
もう1点お願いします。その緊急事態宣言なんですけれども、官邸の関係者によると、大阪はちょっと過激なのではないかという考え方を持っていらっしゃるという報道が今日されました。例えば、飲食店の全面休業に対しては慎重な姿勢を示しているようですし、デパートの休業についても効果を疑問視する旨もあるようなんですが、こういった国側の考え方にある意味、国の財政状況などもあるのかもしれませんけれども、ちょっとそこまで難しいのではないかという疑問視についてはどのようにお考えですか。
知事
まず、飲食店につきましては3パターンの提案もさせてもらっています。全面休業の場合、それから2パターン目として、これは昨日もお話ししましたけれども、酒類の提供、お酒の提供をもうやめてください。あわせて、土日、祝日の休日については休業をお願いします。3パターン目が、時短をお願いします。加えて、お酒の提供は控えてくださいというこの3パターンを提案しています。これは大阪府からの提案です。そこについて今、国と協議をしているという状況です。まだ最終決定はしていません。それ以外の大型の百貨店であったり、地下街であったり、ショッピングモール、デパートの休業要請について、僕自身はやはり飲食店はもちろん今まで強化してきたわけですけど、これからも強化していかなければならないわけですけども、こうやって感染が拡大している状況、緊急事態宣言というような状況になれば、やはり人流を抑制する、人の動きをある意味止めていく、街における人と人との接触の機会、街における人流、人手を抑制するということが僕は今、必要な時期ではないかと思っています。この考え方に変わりはありません。これを府の考え方として今、国と協議をしています。協議が最終、まだ整ったわけではありません。今、協議中ですので、その考え方自身は僕の中では全く変わっていないし、それが必要だと思っています。
記者
ありがとうございました。
記者
読売テレビの尾木です。
今の質問にちょっと関連するんですけれども、この3案についてなんですが、国が全面休業にやはり慎重だから知事として複数案出したということなんですかね。
知事
いや、これについては様々な考え方があるというふうに思うんです。どうしても飲食の場面というのはライフラインの部分があるというのも事実だと思うんです。感染対策を考えると、やっぱり全面休業というのは一つの大きな選択肢。でもこの飲食の場面というのは、まさにライフラインとして、皆さんも1日3食食べているとおり、ライフラインの側面があります。ですので、そこをどうするかということも考えなければならないと思っています。その中で、やはりお酒の提供については、感染との関係で言っても、お酒を飲むとそもそもマスクするのも当然難しくなるし、声も大きくなるし、感染リスクはかなり大きく高まるというふうに思っていますから、お酒の提供は自粛をお願いしますというのを一つの選択肢にして、ライフラインという面も含めて大阪府として考えられる3案を国に提案しているという状況です。ですので、この辺りをどうするかというのは国と協議をして最終的に決定していくということになろうかと思っています。だから、それは何で3案なんですかといったら、飲食のライフラインという面をどう評価するかということで、この3案を感染対策との実効性というのを合わせて、今、その中身を協議しているという最中です。
記者
実際に飲食店を取材していますと、やはりお酒の提供が、飲食店というよりも居酒屋を取材していると、お酒の提供ができないぐらいだったらやっぱり休業要請のほうがいいというお声ですとか、そういった声もあるのと、知事自身、より強い措置を集中的にとおっしゃっていたと思うんですが、やっぱり3番目の案だったりするとかなり中途半端なのかなという印象も受けるんですが。
知事
飲食店でお酒の提供を、特に居酒屋でお酒の提供を控えるとなると、これはもう居酒屋の酒という文字が入っているとおり、お酒の提供もある意味、そこでお酒をのもうという人もたくさんいるわけで、それはちょっと、それだったら休業するよというお店がいるのは、やっぱりそれぐらい強い措置なんだろうというふうに思います、裏を返せば。なので、お酒の提供の自粛をお願いするということ自体も非常に大きな、僕は要請だというふうに思っています。
あとは、僕はやっぱり、今やらなきゃいけないのは人流の抑制だというふうに思っています。飲食店については8時までの時短のお願いをして、前回の緊急事態宣言と同じことを今回、まん延防止でお願いしているわけです。陽性者数についても、その中で倍加速度は下がっているという側面はあるにしても、非常に大きな数が今、出ているという中で、やはり人流を抑えるというのが、僕はもうそういうステージだと思っていますし、それが必要だと思っていますから、そう考えたときに、ある意味、人が集まる目的となるような施設、イベント、そういったものについては一旦中断していただくと。お願いするということ、これは社会経済としても非常に大きなことですけども、それとある意味セットでやっているから、ある意味僕はかなり強い措置を国に対してお願いしているというふうに思っています。
記者
自宅療養に関してです。昨日も自宅療養中に亡くなった方が1人いまして、これで第4波で自宅療養もしくは調整中に亡くなった方は8人になります。これに関して担当部局に問い合わせても、年代ですとかその具体的な状況というのが一切教えていただけなくて、ただ、やっぱり若い人が例えば多いのか、高齢者が多いのかでもかなり意味合いが変わってくると思うので、その辺り、どういった事情で亡くなっている方が多いのかというところをちょっと公表していただけないかなと思うんですが。
知事
まず、お亡くなりになられた方のご冥福を心からお祈りを申し上げます。今回のこのコロナウイルスについて、亡くなられた方の公表の仕方をどうするかということについては、これは他府県もそうですけども、個人のプライバシー、そういったことをやっぱり最大限に配慮してと、これは大阪に限らずです。第3波のときも自宅療養で亡くなる方が多く出たところもありますけども、個人のプライバシーを最大限に配慮して対応するということをされてきていますし、大阪府としてもやはりそこを尊重して対応していきたいと思っています。
ただ、自宅療養の対策については昨日の本部会議で発表したとおり、自宅療養中に、自宅療養者の方は物すごく数が増えていますから、その中での、いわゆるオンライン診療であったり、薬の処方であったり、そういったパルスメーターもそうですけど、いろいろな対策というのは強化をしていきたいと思っています。
記者
プライバシーに配慮というのは私たちも重々承知しているところなんですけれども、例えばどういった状況で、救急車を呼んでも、例えば5時間も6時間も搬送されなくて、搬送先が見つからなくて亡くなっている方が多いですとか、そういったところ、ある程度8件という数も出てきているので、分析、どういうふうにされているのか教えていただくことはできますか。
知事
個人の方のプライバシー、ここは最大限に配慮した中身での対応というのをしてまいりたいと思っています。
記者
最後に1点なんですけれども、昨日の会議の中で緊急事態宣言の解除の基準について、朝野さんが、重症病床が50ではなく20まで下げるべきだと、20ぐらいまで下がるまで解除すべきでないというお話があったと思うんですが、知事の見解をお教えください。
知事
現時点で緊急事態宣言が発令されていませんので、緊急事態宣言の発令を求めていきたいと思いますし、その対策としてもより強い対策を集中的に行うと、期間をぐっと集中して行うことが必要だというふうに思っています。なので、現時点で、発令もされていない内容の中で、こうなったら解除しますというのは、現時点で言うのは適切ではないと思っています。まずは感染を抑えると。緊急事態宣言の発令をお願いして、そして、その中身をより実効性のあるものにし、短期集中的に府民の皆さんに訴えかけていくということをやっていきたいと思っています。
記者
日経新聞の古田です。
感染症法に基づく病床の要請について伺いたいんですけれども、1,100床ということで、今日が締切りの期限だと思うんですけれども、現時点でどれぐらいの病床数を確保できる見通しが立ったのかということをお願いします。
知事
これは今日が締切りになると思いますけれども、健康医療部でまとめている最中だというふうに思います。まだ僕のところに具体的に病床数までは上がってはきていません。
記者
それと、緊急事態宣言の期間のことなんですけども、東京都のほうではゴールデンウイーク中で調整しているということで、長くても5月16日ということになっていると思うんですけど、知事は昨日、3週間から1か月程度というふうにおっしゃっていましたけども、これは最終的に決めるのは国だと思うんですけど、仮にゴールデンウイーク期間中となった場合、それで抑え込めると思われますか。
知事
期間として、僕自身は3週間から1か月、より強い対策を集中的に行うことが必要だというふうに思っている、そういう考え方です。ただ、その期間については、やはりより強い内容を集中的に行うということが重要だと思っています。期間を最後どのぐらいにするかということについては、これは緊急事態宣言ですから、もうすぐ発令するとなれば、国において決定されることになるんだろうと思いますけども、いずれの期間が決定されたとしても、そこはより強い措置をぜひ僕はお願いしたいと思っていますし、それを集中して行うということを府民の皆さんにお願いをしていきたいと思っています。期間については先ほど僕が申し上げたとおりです。ただ、最終決定権者ではありませんので、そこは、最後、国において判断されることになるだろうと思っています。
記者
分かりました。ありがとうございます。
記者
NHKの佐藤です。
先ほどの質問でも、より強い措置を集中的にという、より強い内容を集中的にという話だったと思うんですけれども、今、大阪府から国のほうにこういう措置をというのを要請していると思うんですけれども、報道ではいろいろ反応があるというようなことが書かれていますが、実際、大阪府のほうに、もしくは知事のほうに、大阪府からの要請に対して国からどういう反応があるかというのをお聞きしてもいいでしょうか。
知事
これは、今、様々協議中でありますから、まさにずっと今も協議が続いているという状況です。協議の内容が確定すれば、発表させていただきたいと思います。
記者
産経新聞の佐藤です。
ゴールデンウイーク期間中の検査体制、また医療体制についてお伺いしたいんですが、年末、昨年末から年始にかけては、医療機関、医療体制がある程度、連休中、縮小するということで、対策、受入れ医療機関などを限定して公表されたりもされましたが、似たような措置、もしくは連休中の措置を取られるご予定があれば教えてください。
知事
現状、病床についても、計画確保数をまさに上回る、特に重症なんかの大きく上回る病床確保をお願いし、そして、今まさにそれを実行していっている最中です。軽症・中等症なんかについても、力のある病院では重症の治療をしていただいていますから、その分、中等症・軽症の病床が厳しくなると。当然、一番多いのは、感染者が一番多いから大変な状況になっているわけですが、病床のさらなる増床、感染症法に基づいてお願いしているという、まさに僕は緊急非常事態だというふうに思っていますので、そこは病院の皆さんを、その状況だというのは共有をしていますから、年末年始、手薄になるというのは、平常時はあると思うんですけど、今まさに通常の力以上にお願いをしている最中なので、そういう時期ではないだろうというふうに思っています。
検査体制については、これは1日1万件以上、多いときは1万7,000件、これは日本で一番多い検査数になっていると思いますけど、検査体制というのは、今、そういう意味で、拡充をしてきたわけでありますから、ゴールデンウイーク中も対応できるというふうに思っています。
記者
発表にもありましたが、協力金の関係でお伺いしたいんですが、協力金の支給体制を強化されるというお考え、期間もこういうふうに増やしてということだと思うんですけれども、支給体制の強化、一方で支給が遅れているというご指摘もありますが、今後、具体的に強化する策が、お考えがあれば教えてください。
知事
支給体制の強化ということで、人数も400人体制に強化して、今、人員も増強しています。それから、府の職員もそこに入りながら、迅速な支給というのを、今、強化しているという状況です。この第1期の協力金もありますし、第2期の協力金もあります。審査上、書類が整って、第1期で支給をさせていただいた事業者については、第2期も同じように、支給があれば、これはある意味どんどん支給をしていくということで、支給速度を早めていきたいと思います。
どうしても書類の不備があったりするとやり取りをしなければならないので、その第1期の協力金についても、どうしても書類のやり取りをしていて、まだ支給もできていないところもありますけど、第1期が終わってから第2期、第3期と移っていくわけじゃなくて、第1期の中で支給した事業者については、一つ審査は終わっているわけですから、あとは同じように期間は延びているということになりますので、ここは最低限の審査で、どんどん第2期も含めて支給を早めていこうというふうに思っています。どうしても税の支出の側面もありますので、書類が整っていないような状況でどんどん支給するというのはなかなか難しいんですけれども、第1期が終わって第2期とか、そういう発想はやめて、書類が整っているところはどんどん支給していくということで支給のスピードを早めていきたい。あとは、人員の強化を図っていきたいと思っています。
記者
早期支給に向けて、府だけでするのではなくて、市町村に一部事務委託をしたりとか、そういうお考えはありますでしょうか。
知事
現状、この受付を大阪府でやっていますので、大阪府の人員体制、緊急事態になりますから、そこも強化しながら進めていきたいというふうに思っています。
記者
最後に1点だけ。
緊急事態宣言が出た場合の飲食店への要請に関して、先ほど3パターンというお話がありましたけれども、この3パターンをそもそもつくられた経緯といいますか、この間、どういうお考えによってその3パターンが出てきたんでしょうか。
知事
これは、担当部とも協議する中で、酒類の提供、お酒の提供についてはちょっとリスクがあるのではないかとか、そういった様々な情報から、あとはライフラインの側面もあるよねとか、そういったことを踏まえて、この三つの案を、これは担当部で検討して、そして僕自身もそれで了としているということです。
記者
読売新聞の太田です。
今日、発表事項にあった1,653億円の補正予算の専決処分に関してちょっとお伺いしたいんですけども、新型コロナウイルス対策で緊急を要するものだとは思うんですが、一部の専門家の中からは、コロナ禍で全国の自治体で専決処分が度々連発していることに関して、議会軽視ではないかという声もあるんですけども、知事としては、この専決処分に対するお考えはどういった考えをお持ちでしょうか。
知事
迅速な対応を打っていくという意味でこの専決処分をさせてもらっているというのが1点と、もう一つは、この中身についても、どちらかというと、まん延防止措置の支援策もそうです。ある意味、このまん延防止措置が適用されれば、支援金の中身等についても、ある意味、国で一定定められたものについて行うと。府の独自の施策という部分については、非常に、例えばアクリル板の設置とかは府の独自になりますけど、それ以外については、おおむね国が、いろんな施策、基本的対処方針等の中で定めていくものだというものでもありますし、やはりスピード感、それを徹底していかなければならないという判断もあります。
あわせて、議会の様々な会派の皆さんからも要望等もいただいています。そういった要望等も加味しながら、この施策をつくっていっているという側面もあります。例えばアクリル板設置の補助も、本来は4月1日からという予定でしたけど、いろんな議会からのご要望も、これは維新の会、公明党、自民党を含めて、様々ご要望も折々にいただいています。それを反映させて、昨年の緊急事態宣言の発出日からにしたいとか、そもそもこういったことに支援を、アクリル板とかに支援を打つべきではないかとか、そういった議会の皆さんのご要望も受けながら、そして、大阪府としてもやっぱりスピード感を持ってこれは対応していかなければならないという判断で今回進めているということです。
金額規模が大きくなるのは、多分、都心部になればなるほど、金額規模はそういう意味では大きくなってくると思います。今回の1,653億円のうちで一番大きいのはまん延防止の支援金ですけども、支援金の額について、1,200億円ですから、そういった意味では、ただ、ここにあるのはほぼ国で定められた中身でもあります。できるだけスピード感を持って、このコロナウイルス対策を実行していきたいと思っています。
記者
関西テレビの鈴村です。
緊急事態宣言が発令された場合の休業要請に関してなんですけれども、知事は人流を抑える、多くの人の目的となるというところを制限したいとおっしゃっていると思うんですけれども、運動、遊戯施設などのいわゆるスポーツジムであったりですとかなんかについては、知事はどのようにお考えでしょうか。
知事
多くの人が集まる目的のある施設、人流を抑えていくということが非常に重要だというふうに思っています。個別の店舗をどうするか、個別のスポーツジムをどうするか等々については、今、国とまさに緊急事態宣言の中身について協議している最中ですから、それが決定すれば、報告させてもらいたいと思っています。
記者
あくまで知事は、多くの方にとっての目的となる場所という基準が一番大事であると、そのように考えられているところですか。
知事
そうですね、やっぱり規模が大きいところ、あとは多くの人が集まる目的となるようなもの、イベント、そういったものを抑えて人流を抑制していくということが非常に重要ではないかと思っています。
記者
あと1点なんですけれども、ゴールデンウイークなども宣言が出された場合、宣言期間として必要ではないかという考えを示されていたかと思うんですけれども、新大阪駅での検温など、ゴールデンウイークに特に強化したい体制など現時点で考えられているものがあれば教えてください。
知事
もし緊急事態宣言が発令されれば、今、僕自身が国にもお願いして、いろんな場でも発信もさせてもらっていますけど、やはり人流を抑制する、人と人との接触の場を抑制していく、町に出る機会を大きく抑えていく、これが非常に重要だと思っています。そのために、これまでも不要不急の外出自粛を呼びかけてきましたが、この呼びかけで応じていただける方もいらっしゃるし、そうじゃない方もいらっしゃる、その中で、そういった目的となる施設の休業をお願いもせざるを得ない状況だと判断しています。
そういった意味では、当然これはゴールデンウイークで旅行シーズンだとかというような状況ではありませんから、ある意味、施設の休業をお願いしている、閉まっているというような状況になると。緊急事態宣言が発令されてもしそういった休業要請があれば、そういう状況になると思いますので、とにかく基本的には生活の維持に必要なもの以外は外出を控えていただくような状況になるのではないかと思っています。
ゴールデンウイークの特別な呼びかけが必要かどうか、またゴールデンウイーク前に判断したいと思いますけど、ただ、僕が今お願いしているような休業要請になれば、町全体がある意味、人の動きが大きく止まってくるのではないかと思っています。だから、蔓延防止の期間がそのまま延長になる中でゴールデンウイークを迎えれば、ゴールデンウイークのときにどうすべきかという議論が出たかもしれませんが、もし緊急事態宣言になれば、そういう状況ではなくなってくるのではないかと思っています。
記者
大阪日日新聞の山本です。
アクリル板とCO2センサーの補償についてお聞きしたいんですけれども、先ほど知事は「領収書を取っておいてください」ということでおっしゃっていましたけれども、1年前から遡って今回適用されるということで、仮に領収書等々を紛失もしくはなくされた方なんかについては、例えば写真等で申請というのはできるんでしょうか。
知事
申請方法については、今後詳しく大阪府のホームページで詳細を詰めた上で発表していくことになります。個別案件については相談窓口もつくりますので、そこでの相談をお願いしますということになると思います。ただ、領収書についてもこれは再発行できないものではありませんし、ぜひ領収書は持っておいていただきたいと思います。紛失された方は再発行を先にお願いするとか、やっぱり支払いの証明がないと写真だけで税である補助金の支給というのは難しいのではないかと思いますが、個別の事案については相談窓口を設置して対応してまいります。
記者
毎日新聞社の石川と申します。
知事としても緊急事態宣言の発令を一日も早くということでおっしゃっておられましたけれども、京都府が緊急事態宣言の意向を報道されている中で、今日緊急に18時から対策本部会議を開かれるとのことでして、何か京都のほうにも決定を急いでほしいとか府から働きかけをされたのでしょうか。
知事
緊急事態宣言の発令の要請をしますということについては、西脇知事にお伝えをしました。これは皆さんにも質問があってお答えしたとおりですけど、その後、僕自身から京都府の西脇知事に働きかけをしたということはないです。
記者
ありがとうございます。
次に、飲食店の時短なんですけれども、昨年11月27日からエリアを拡大したりとか、終了時間を前倒ししたりだとか、そういうことを繰り返しながら今ずっと時短が続いている状況です。4月5日にまん延防止等重点措置が適用されましたけれども、基本的にはできる範囲というのは時短の延長線上の措置ということで、この辺りもう一歩踏み込んだ措置が難しかったりだとか、感染を抑える対策が難しかった部分というのはありますでしょうか。
知事
やはり飲食の場というのが、ライフラインの側面があるということが一つあるのかなとは思います。ただ、飲食の場で感染が広がりやすいというのも事実だと思いますので、そういった意味で飲食店の皆さんに本当にご負担をおかけしているわけですけれども、今回の緊急事態宣言、もし発令されるということになれば飲食の場における感染対策の強化というのは必要だろうと思っています。その中身について今、国と協議をしています。
記者
ゴールデンウイークなんですけれども、非常に人流が大きく動く可能性があるということで、今回、緊急事態宣言3回目ということで、当然府民の宣言への慣れというのも懸念されると思うんですが、その辺り期待する効果が大型連休中に得られそうかどうか、知事のお考えをお聞かせください。
知事
まず、府民の皆さんには日々1,000人を超えるという陽性者が発生している、重症病床含めて病床が極めて厳しい状況になっているというのは、まさにそのとおりでありまして、日々報道されているとおりでもあります。府民の皆さんには、そういった感染の機会を減らす、不要不急の外出を控えていただくということをぜひお願いしたいということは、これからもずっと言い続けたいと思います。ただ、それを言い続けることに加えて、やはり緊急事態宣言の中身が非常に重要だと思っています。ゴールデンウイークがどういう対応になるかということも含めて、今回の緊急事態宣言の中身というのを、やはり町における人流を抑制するぐらいの強いものにしていくと。厳しいもの、強いもの、そういったものを集中して行うと。そこにゴールデンウイーク期間中も入っているわけですけど、それが必要だと思っていますし、そういう措置をすればゴールデンウイーク期間中における人出というのも大きく減少できると思っています。
もちろん、ゴールデンウイークの前にもし緊急事態宣言が適用されていれば、3府県での共同であったり、国との共同であったり、様々なメッセージ発信等はあり得ると思います。今はゴールデンウイーク期間中も含めた緊急事態宣言を検討しているわけなので、より内容の実効性あるものをぜひやっていくべきではないかと思っていますし、その内容を国とも協議しているという状況です。
記者
最後1点、すいません。昨日、重症病床の実運用率が99%台に達しまして、また、軽症・中等症病床もマンパワー不足で事実上9割ぐらい埋まっているような状況という話も出ています。また、先ほどお話が上がっていましたように、自宅療養者に関しても昨日も死者が1人出られたということで、なかなかこの辺り、先ほども個人情報のお話がありましたけれども、自宅療養に関しても「保健所の対応は問題なかった」ということは事務方もおっしゃっていただけるんですけれども、具体的にいつ頃陽性が判明して、どのぐらいのタイムラグがあった後に亡くなられたとか、その辺の情報をお聞きしても出てこないということで、これは個人情報とはまた別で、今、医療体制とか保健所の体制がうまく回っているのか等も含めて、その辺りを確認する、チェックするとかそういった疑念を払うという意味でも、一定程度やっぱり情報は開示していただきたいと思うので、そこは私も読売テレビさんと同じで、もう少し情報を開示していただきたいと思っています。
それと併せて、今、病床が非常に逼迫して保健所業務も逼迫している中で、日々亡くなられている方がたくさんいらっしゃるということで、本来、十分な医療提供が行われれば、救える命が救われないような事態というのが起きていないかというのをちょっと懸念しているんですが、その辺りの知事のご認識をお願いします。
知事
病床については極めて厳しい状況が続いていると思っています。その中でも特に医療従事者の皆さん、命を救う必死の活動をしてくれています。今この瞬間もしてくれているという状況です。重症病床も224床というのが、大阪の状況を考えても極めて、全体のICUを含めても限界ではないかということで、計画を立ててやってきましたけど、今はそれを超えて重症病床も確保し、大きな病院では命を救う活動をやってくれていると。
中等症・軽等症も力のあるところでは、人工呼吸器をつけて重症の治療をやっていただいているという状況です。なので、医療従事者の皆さんが、まさに命を救う活動をずっとやっていただいてくれていますし、そういった医療従事者、病院を、今まではコロナについてはやっていない病院も含めて、随分協力はしてくれているんですけど、そういったことも感染症法に基づく知事の権限として要請もかけているところです。その病院、病床というのをできるだけ増やして、コロナの治療で命を救おうと思っていただける医療従事者の方に1人でも多くご協力いただけるように、今、府庁挙げてやっていると。また、医療界もそういった活動をしてくれていますので、1人でも多くの命を救うということに全力を挙げていきたいと思っています。
まず、やっぱりこれは感染しないということが最も重要ですから、まさに今、医療はそういったご指摘のような状況にありますから、府民の皆さんにおいては感染リスクを下げる、感染の機会を減らす、不要不急の外出はなくしていく、そういったことにぜひご協力をお願いしたいと思います。
記者
ありがとうございます。
記者
毎日放送の梅田と申します。
医療提供体制に近いお話になるとは思うんですけども、現状、入院先、あと療養先の調整を待っている人が昨日時点でおよそ2,500人ほどいらっしゃると。我々取材している中で、陽性というPCRの結果が出てから、4日たってもまだその後どうなるのかというのが保健所から連絡も来ていないという方もいらっしゃるという話も聞いています。恐らく保健所が回っていないというところになるとは思うんですけれども、知事としては、この辺り今後どう改善していくのか、どう対応していくのか教えてください。
知事
まず、日々1,000人の陽性者が出ている状況ですから、今日1,000人出て明日ゼロではなくて、明日も1,000人、これは今後増えていくか減っていくかはあれにしても、今1,000人単位で積み上がってきているというのが状況です。ですので、今2,000人を超える入院調整中の方もいらっしゃるという中で、できるだけそこは、保健所も非常に厳しい状況ではあるんですけども、命を救うという観点から、できるだけどんどん対応を回していくということを今、取り組んでいるわけでありますし、その体制も強化しながら1人でもそこを減らしていく。
ただ、日々発生するのが、明日1,500、その次3,000とかになってきたら、入院待機中も必ず増えてきますので、やっぱり陽性者の数を減らしていくということが最も大事だと思っていますし、併せて保健所におけるそういった入院の振り分けもできるだけスムーズに、スムーズというか業務は逼迫しているんですけれども、できるだけ1人でも多くの方を速やかに方針決定していけるよう、今、鋭意やっている最中です。
記者
先日の囲み会見の中で、シオノギのスタッフの方が研修を受けてサポートに入られると、50人ほどだったと思うんですが、そういうお話もあったと思うんですが、現状さらにそこに保健所をヘルプするために何か研修を行ったりとか、そういう辺りというのは、今、議論としては上がっているんでしょうか。
知事
研修というのも、保健所のメンバー一人一人が自分の業務で物すごく激務の中で、今、対応してくれている状況です。塩野義さんについては、平時のときであったからこそ、研修をして、習っていただいて、今、入ってもらっているという状況です。誰が行ってもできるという仕事ではなくて、保健所のメンバーじゃなくてもできるのは、今、外注に出して実際やっていますから、それは今までの仕組みの中で随分合理化もしてきている中で、やっぱり感染者が増えてくるとどうしても業務が逼迫してくるという状況でやっていますので、役所の中での体制強化ということについては、これは進めていますけれども、何か研修をするというような状況ではちょっと今はないというふうに思っています。
記者
すみません、もう1点だけ。
少し話は変わるんですけども、知事が百貨店ですとか大型施設にも休業要請を行いたいというような、もちろん国と協議してというところですけど、考えを表明されている中で、百貨店協会が営業継続の要望書というのを国と大阪府に出したという話をされています。それに対する受け止めですとか、今後、休業ということをお願いしていきたいという中で、何か影響というのはあるんでしょうか。
知事
その要望書については僕自身も読ませていただきました。中身についてもおっしゃるとおりだと思います。百貨店で、クラスターが発生しているんですかと言えば、クラスターは発生していないです。明確なクラスターというのが何か百貨店で出ているわけでもないし、感染症対策も一生懸命取られている。それはそのとおりだというふうに思います。
今回お願いするというのは、百貨店でクラスターや感染リスクが、百貨店そのものが高いというわけではないんですが、先ほど申し上げたとおり、こういう大都市において人流を抑制しなければならない、そういう時期に来ていると。そういうときに、多くの人出の目的になる施設については、人流を抑制するという意味でご協力をお願いしたいというのが僕自身の考え方です。
「緊急事態宣言は出してほしくない」「休業要請はすべきでない」という声も物すごく僕のところに届いています。もちろん、「緊急事態宣言を早く出すべきだ」という意見も当然届くし、「緊急事態宣言はやるべきでない」という意見も当然僕のところにも多く届きます。その方については、もちろん社会において皆さんいろんな立場がある中で、そういった要請が、両方から僕のところに届いていますが、ただ、今の感染の拡大の状況、医療の逼迫状況というのを考えたときには、やはりこれは緊急事態宣言を出すべきだという判断をしていますし、そういった意味では、前回の緊急事態宣言と同じような内容では、これは、まん延防止でやりましたけども、この変異株においては特に大きく抑え込めるということはなかなか見えてこない中で、やっぱり今は人流を抑えなければならない状況になっていると思いますから、そこのご理解をお願いしますということをお願いしていくしかないし、そして、その中身についてどうするかということについては、今、国とも協議しながら、国は国でいろんな専門家ともいろいろ協議することになると思うんですけども、最も効果的な対策ということを実行していかなければならないと思っています。
記者
読売新聞の太田です。度々すみません。
今、一部報道で、政府のほうが23日に緊急事態宣言の発令の手続を実施するという報道も出ているんですけども、確認したいのは、府のほうとしては、政府のほうが緊急事態宣言の発令を決定後、即座に対策本部会議を実施して具体的な要請を行うということでよろしいんでしょうか。
知事
ええ、そういうことになります。一日でも早く緊急事態宣言を発出していただきたいということは政府に今お願いをしていますし、政府が手続の中で判断をされるというのが当然これは条件ですから、政府が判断された後に、直ちに大阪府も本部会議を開き、そして方針の発表と実施をお願いしていくということになると思います。その日、同じ日にやるということになると思います。いつかというのは聞いていないですよ。
記者
同じ日にそのまま、政府が決定する日に会議を開いて決定するということで。
もう1点、ごめんなさい、ワクチンに関連して1点だけ質問したいんですけども、昨日、自民党の二階幹事長のほうが小池知事と会談した際に、東京都など感染が広がる地域で優先して接種を進めるように提案されたそうなんですけども、それについて大阪府知事としてはどのように受け止められますか。
知事
ワクチンが全国民の皆さんになかなか十分に行き届くのは時間がかかるという状況の中で、どういうふうに配分するのが一番、国における感染拡大を防ぐことになるのかという観点でもう一度僕は整理すべきではないかというふうに思っています。
この点については、最後は政治家が判断すべきだと思いますけれども、まずは、やっぱりみんなワクチンを打ちたいわけですよ。それは別に日本国民みんな一緒だと思うんです、どこに住んでいようが。なので、ここは政治家が全面的にというよりは、まず医学的な見地から、あるいはウイルス学的な見地から、疫学的な見地から、日本においてワクチンはどういうところから打っていったほうがこの感染の拡大を抑えることができるんだろうか、被害を最小限に抑えることができるんだろうかというのを、ちょっと政治的な色合い抜きに、ぜひ、専門家の中でご意見の提案というのをぜひしていただきたいというふうに思っています。それを受けて最後判断するのは、政治が判断すると。政治家は皆さんいろんなところでそれぞれ有権者から一票一票を受けてやっていますから、我田引水みたいになってはやっぱりよくないし、でも、ワクチンが限られているということなのであれば、これは、じゃ、どういう打ち方をしたほうが日本において最も適切なんだろうかという議論は、僕はやっぱり今すべきではないかと思っています。火元があれば、そこに消火器を向けるのが当たり前だということをおっしゃる識者の方もいらっしゃいますけども、まさにそのとおりだろうと。火元のないところに一生懸命消火器をかけるより、大きな火事になるところにかけるべきだというのが、普通に考えたらそれは一つの考え方だし。でも、一方で、みんな一人一人、ワクチンをやっぱり打ちたいわけですから、そういった意味で、あまり政治家が前面に出るというよりは、そういった政治的な色合いを抜きに、国家の戦略として、どうすればそういったウイルス、特に変異株で状況も変わってきていますから、若い人が重症化し始めていますのでね。40代、50代が重症化する。50代以下の重症化率が約2倍に増えていますから、既存株と比較して。今まではどうしても、重症化するのはかなり高齢者に偏っているということがありましたけども、そうじゃないというデータも出てきていますので、そういった意味では、やっぱり政治的な色合いを抜きに、ウイルス学的、疫学的、医学的な観点から、限られたワクチンであれば、どこから打ち始めるのが、あるいはどこに集中するのが被害を一番最小限に抑えられるだろうかという議論を、これは純粋に政治色抜きで、1回専門家の中でぜひそこは議論していただきたいなというふうに思っています。それを実行するかどうかについては、これはいろんな批判も伴いますし、いろんな意見も出てくるから、最後は政治の世界で決めていくべきことだと思うんですけども、まずそういった科学的な見地に基づく提案というのがやっぱり僕はやるべきではないかというふうに思っています。
記者
そういった議論というのは、政府の中で専門家を招いてやるべきということですか。
知事
そうですね。これは国の国家戦略にもなってきますから。今、国の専門家にもウイルス学の非常に第一人者の方もたくさんいらっしゃいますので。そのメンバーとか、僕は誰とかは言いませんけども、純粋に政治的な色合いを抜いて、そういう医学的、ウイルス学的、疫学的見地からの、限られたワクチンをどう打っていくのが最も日本にとって被害を最小限に抑えられる可能性が高いのかということを専門的な見地から議論し、一定程度の方向性を出すということが僕は重要ではないかと思っています。それに応ずるか、あるいは、今までどおり全国民に平等にやっていくのかというのがいいのか、そこは最後政治判断にはなるというふうには思いますけども。ちょっとここは、今までどおりのまま、そのまま走ったほうがいいのかどうか、1回立ち止まってよく考えたほうがいいと思います。ワクチンが潤沢に入ってくるのであれば別ですけど、そうでないのであれば、やはりそれが必要。
というのも、やはりこの変異株の感染拡大の状況を見ていると、今、何とか抑えようということで緊急事態宣言の要請もしましたが、変異株はなくならないわけですよね。なので、ワクチンで、打てば大きな状況変化になると思いますけど、いずれにしても、ワクチンのない中での闘いがしばらく続くと。5月の連休明けに高齢者分については全国で一定程度広がるということですけども、しばらく続くという中で、そういう状況も考えると、一度、日本国家としてどうすべきかというのは、専門家の意見を踏まえて判断したほうがいいのではないかと思っています。
記者
共同通信の井上です。
2点あるんですけれども、まずは飲食店への休業要請についてなんですが、3案ある中で、知事ご自身が昨日の時点で一番折衷案が望ましいのではないかということをお話しになりました。先ほどの話の中でも、緊急事態宣言中に府下全域で見回り隊を強化するというお話もありました。実際問題として、全面的な休業要請は難しい、実現可能性としてちょっと低いのではないかというお考えでしょうか。
知事
僕自身は、昨日も考え方を述べさせてもらったとおり、2案が適切ではないかというふうに思っています。ただ、見回り隊は緊急事態宣言になればより強化していきたいと思っていますし、緊急事態宣言が終わればそれで見回り隊が終了というものではなくて、やっぱり、先ほどもご指摘もあって、我々もちょっと走りながらやっていますから、不備な点があったら強化するというのをやりながら、やっぱり、より強めていかなければならない。強めるというか、強化していかなければならない。結局は、飛沫リスク、感染リスクをいかに抑えるかということなので、そういった意味では、僕は、飲食の場における感染対策に強い場づくりというのは、緊急事態宣言期間中はもちろんだけども、その後もやっぱり継続してやっていくべきことなんだろうと、ワクチンが一定程度広がってくるまでは。そういう観点で見ています。今回の緊急事態宣言期間中の案としては、僕は案2が適切ではないかと思っていますし、それは政府に投げていますけれども、投げて協議をしていますけども、まだ最終それは当然決定ではないし、いろんなほかの案が出てくる可能性も当然あるし、ここは、今、まさに政府と協議中としか言いようがないんですけど。そういう現状です。
記者
案1の全面休業ではなく、なぜ案2を推されたんでしょうか。
知事
これは昨日も言って、今日も何度もご説明していますけど、やはり飲食にはライフラインの側面があるということです、飲食店において。ただ、お酒の提供については、ちょっとこの時期は、居酒屋といえば「お酒」って名前がついているやんかという、さっきのご質問もそのとおりなんですけれども、この期間中についてはお酒の提供は控えていただきたいと、お店でのね。もちろん休業という考え方もあるんですけども、居酒屋でお酒の提供がなくなったら、これは食事をする場所になるんじゃないかと、様々なご意見はあると思いますけども、ただ、やっぱり食事をする上でもライフラインの側面があるのは間違いないとは思ってますし、そこを、今、僕としては考えているということです。
記者
ありがとうございます。
もう1点、救急患者さんがなかなか入院先が見つからずに救急車内で長時間待機するということが問題になっていて、昨日の対策本部会議でも、入院患者待機ステーションを整備されるということでしたけれども、準備の状況を教えていただけますでしょうか。
知事
これは、大阪市消防と話がまとまれば、すぐできる体制はもう整えてます。場所も決まってますし、それから施設も整えています。あとは市消防との関係で、入院待機ステーションの合意を市消防さんにいただければ、もうできるという状況になってます。
確定次第できるだけ速やかに、今日もまさにやってると思いますけども、そういった意味で、それができれば今日にも明日にもすぐできるという状況ですし、これは一日も早くやらなきゃいけないと思ってます。
記者
ありがとうございます。
記者
エルマガジンの岡田です。2点、質問します。
大型商業施設、テーマパーク、百貨店に休業要請を出すと損失などがかなり大きくなると思うんですけれども、その点の補償に関してはどうあるべきか、また、もし一部の補償などを国に要望されたり、国からの何かこうあるべきだといった考え方など、もしあればお願いします。
知事
前回、第1回目の緊急事態宣言のときも様々お願いをして、ぐっと人流を抑えるような休業要請をしたところでもあります。支援金の中身について、支援金をどうするかについては、まさに今、協議している最中でもあるので、それが確定すれば報告させてもらいたいと思います。支援については必要だと思います。百貨店の場合は中にたな子さんもいらっしゃいますから、そこをどうするのかという議論は当然必要だし、今まさに協議中ですので、まだ確定してないものを言うと、またいろんな情報が出て混乱してはあまりよくないですから、確定すればご報告させていただきます。
記者
知事としては、どのようにあるべきだと考えておられますか。
知事
大規模商業施設、百貨店、ショッピングモール、地下街を含めて、休業のお願いをまずすべきだというふうに思っています。そもそもこの時点での賛否はあると思います。やっぱり業界からそういったご意見も出ているというのも十分わかるし、さっき質問でありましたけど、その中で、今、僕はこれはどうしても必要だという考え方です。その場合の支援策はどうするのとか、様々、実務的にやっぱり判断していかなきゃいけないところもありますから、そこについては、今現在、協議中ということです。
記者
もう1点、発表項目で、女性への支援なんですけども、これを女性に限定した理由と、この事業に対して改めて期待することをお願いします。
知事
やはりコロナ禍において女性の方が非常に影響を受けている、また、雇用については非正規の方が影響を受けている状況というのも多くあります。女性の方で、どうしてもこの影響を受けている方をやっぱり支援していく必要があるという考え方から、様々な悩み相談であったり、サポートであったり、生活用品であったり、生理用品であったり、衣類であったりといういろんな支援をするステーションを、やっぱり造るべきではないかという考え方で対応いたしました。
なぜ女性かと言われると、いろんな調査をすると、コロナ禍では女性のほうがコロナの病以外のところでのいろんな影響を受けているというのが、もうデータ上で明らかになっているので、その支援策を強化したいということです。
記者
フリーの横田一です。
神戸大の岩田健太郎教授は、第4波は自然現象・天災のようなものではなくて、人為的要因が引き起こした人災のようなものだと、原因としては、変異株の日本での対策が海外に比べて緩かったと指摘しているんですが、まさに今回、大阪府と政府、菅政権が足並みをそろえて緊急事態宣言を早期解除したのに該当すると思います。2月末ではなくて3月末まで1か月、解除を遅らせて長引かせておけばこんな事態にならなかったと容易に想像できるんですが、反省、後悔、判断ミスだったというふうにお考えになってないんでしょうか。以前も同じ質問をしたんですが、こういう事態を招いて、変異株をちゃんと評価していればもうちょっと判断が違ったんじゃないかと、岩田健太郎教授のような医療関係者の意見がちゃんと反映されるような意思決定システムになっていれば今回のような事態は避けられたんじゃないかと、そういうお考えがあればぜひお伺いしたいんですが。
知事
この解除に関しては、もともとは3月7日の解除の予定、期間の予定で、2月の末に解除したわけですけども、解除した時点での1日の陽性者は50名という状況、感染状況もステージ2という状況、そしてまた、専門家の意見を聞くというのも基準に入れていましたから、専門家の意見を聞いて、専門家もこれは解除相当だという意見の中で解除いたしました。仮に3月7日、1週間後に期間満了で解除しても、今回の事態は避けられたかというと、そう簡単には避けられなかったというふうに思っています。
変異株における感染の拡大力、そして重症化率が高い、どういった方に重症化するかというのは、大阪でまさにこの知見が積み上がってきているという状況だと思います。それまで日本の中で知見もないような状況の中で、今、大阪でまさにそういった状況になってきている。N501Yについては、世界もそうですけども、必ず既存株にやっぱり置き換わってくると思いますので、そういったことも含めて、今回の緊急事態宣言の要請もそうですが、より強い対策で抑え込んでいかなければならないというふうに思っています。
記者
岩田教授は、昨年末に変異株の感染力の強さはもう既に分かっていたと。にもかかわらず、今おっしゃったのは、従来の基準に基づいて解除してしまったと。変異株のことを考慮すれば、当然、別のより厳しい対応が可能だったと、2月末の解除じゃなくてもっと遅らせるという結論になったと思うんですが、それについては判断ミスではないと、いまだにお考えなんでしょうか。
知事
全国的な解除になったのは3月21日だというふうに思ってまいす。そこでも様々な専門家の意見も聞かれて東京も解除になっているという状況です。変異株の感染の拡大ということについて、今まさにこの大阪で起きている状況を踏まえて、緊急事態宣言等、強い措置をもって対応しなければならないというふうに思っています。
記者
その専門家の聞く範囲が、岩田健太郎教授みたいな厳しい意見を言う人があまり入ってなくて、何か大阪府の追認する御用学者と言うと言い過ぎかもしれないんですが、そういう人ばかりなので今回の事態を招いたとはお考えになってないんでしょうか。その辺、改善しようとは考えてないんですか。
知事
解除したのは大阪府だけではなくて、兵庫も解除し、愛知も福岡も解除し、そしてまた東京も3月21日に解除し、そして、解除の判断については、大阪府だけでは当然なくて、国も、専門家、分科会の意見を聞いて解除するという判断をしています。これだけ感染力の強い変異株ですから、今まさに大阪でこういう状況になっているということなので、より強い緊急事態宣言の措置が必要だというふうに思っています。
記者
あと2点目、五輪中止の検討要請を政府にしないのかと以前もお聞きしたんですが、その後、二階幹事長の五輪中止選択肢発言が出たということと、山梨県知事が同調するお考えを述べたということと、今発売中の「文藝春秋」の「東京五輪はバッハ会長の喰い物にされた」という記事の中で、開催によって感染爆発が起きればはるかに莫大な費用がかかると、国富の流出であり、国民の命を危険にさらすという指摘をしているんですが、変異株の脅威を目の当たりにした吉村知事が、菅総理に太いパイプを活用して五輪中止検討要請をするお考えはないんでしょうか。
知事
五輪については、国と東京都において適切に判断されるというふうに思っています。
記者
大阪府知事として、府民を含めた国民の命を守ると、また、五輪開催で東京から全国各地に感染爆発が広がるおそれは容易に想像できると思うんですが、そういうことは全くなされるお考えはないんでしょうか。
知事
大阪府における府民の命を何とか守るべく、この緊急事態宣言の要請も今してます。大阪府における対策の徹底と、僕の政治的なパワーはそこに集中していきたいというふうに思っています。また、大阪の変異株における知見というのは、我々、全てオープンに公表していますから、今、全国でまさに共有しているというふうに思っています。
記者
今回の事態を招いた結果責任についてはどうお考えになっているでしょうか。枝野代表は。
テレビ番組に公務として出演されたときのやり取りで、枝野代表の、辞任ものだと、菅総理と一緒に辞めるべきだという指摘に対して、知事選で出るべきだと、2年間は知事ポストにそのまま辞めることなくとどまるということをおっしゃっているので、そのお考えの変わりはないんでしょうか。
知事
知事として様々な判断はあると思いますけども、ベストを尽くしていきたいと思います。
記者
1点確認なんですけど、日日新聞の山本ですけれども、知事がおっしゃっています飲食店のライフラインなんですが、こちらは、つまり、会食という意味ではなくて、例えばお一人の方がご自分の食事のために利用せざるを得ないというイメージで、ライフラインということをおっしゃっているという。
知事
そういうことです。
記者
分かりました。その場合、知事、2案が現時点では望ましいということなんですけれども、例えばそういう場合であれば、どうしてもお店を開けておいてしまうと、会食でご利用される方もいないとも限らないんですが、例えばテークアウトだけに限定するとかということも、この3案を出される間でご協議されたということはあるんでしょうか。
知事
やっぱりお酒ですね、お酒をやめてもらうと。やはり複数、例えば家族で行かれる場合も当然あるんでしょうし、子連れの場合もあるでしょうし、様々、必ずしも1人とは限らないと思いますけれども、お酒を飲んで、わーわーやるというのはやめてもらいたいというふうには思いますし、お酒がなくなればそういうことになるのではないかというふうに思っています。
記者
ありがとうございます。
職員
以上で会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。