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更新日:2021年7月30日

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令和3年(2021年)7月28日 知事記者会見内容

会見項目

  • 新型コロナウイルスの感染状況等
  • 「大阪府民の森」における新たな指定管理者の公募について
  • 大阪産(もん)の美味しい野菜を食べよう!
  • 質疑応答

職員

お待たせしました。それでは、知事の定例会見を始めさせていただきます。
最初に知事から説明がございます。

新型コロナウイルスの感染状況等 ※この項目で使用した資料についてはこちら

知事

まず僕からですけど、3点です。
1点目は新型コロナウイルスの感染状況についてのご報告と、そして府民の皆さんへの呼びかけについてです。
まず、現状の新型コロナの感染状況ですが、大阪においても、やはり変異株、デルタ株の置き換えが進んできているという状況の中で、感染が非常に拡大しているという傾向にあります。東京、首都圏の報道が非常に多いわけではありますが、増え方という意味では、大阪においてもほぼ同様の増え方、倍加速度、この増える速度については、ほぼ首都圏と同じような状況になっているという状況でもあります。何とかこの感染の急拡大を抑えていかなければなりません。ぜひ府民の皆さんのご協力をお願いしたいと思います。
まず、客観的にどういう状況になっているかということですが、これが第4波です。本当に府民の皆さん、事業者の皆さんの協力で、抑えることができましたが、今、7月の中下旬に入り、デルタ株の置き換えも進み、人の動き、人出についても非常に増えているという現状です。
今の人出の状況ですけれども、3月のまん延防止になる前、ちょうどこの辺りですけれども、その頃とほぼ同じような状況になっています。日中についてはほぼ同じ、100%の状況です、そこと比較して。夜間について、飲食店の皆さん等にお願いしているまん延防止の効果がありますが、ただ、ここも人出という意味では10%減ぐらいにとどまっているという状況です。つまり、まん延防止も緊急事態もやっていなかった3月の当初のときとほぼ同じような人出の状況になっているというのが現状です。夜間だけ10%程度減というのが現状で、人出も非常に多いと、デルタ株の置き換えも進んでいると、そういう中で、やはり感染が増えているという傾向にあります。
感染者の倍加速度ですけども、1.4倍、1.9倍、1.5倍ということで、倍々に増えている状況です。4連休がありましたが、連休明け、昨日は700人台ということで、前週の曜日と比較すれば2倍以上に増えているというような状況でもあります。今週、感染の拡大状況が続くというふうにも予想をしています。現状としては感染が急拡大していると。1週間平均で約1.5倍程度です。直近1週間の平均でいうと1.5倍です。
内訳として、どの世代で増えているかということですが、これはもう20代、30代が圧倒的にやっぱり高いです。この上のブルーのラインが20代、30代ですけれども、これは第4波、そして、これが今現在です。現在の増え方については、このブルーのラインがかなり高い角度で増えていっています。そして、緑、これは40代、50代ですけども、ブルーにつられて徐々に増えていっているという状況です。このレッドのラインが60代以上、高齢者ですが、ここはワクチンの影響なのかもしれませんが、反応していないというような状況です。第4波と比較しましても、第4波のときはブルーが一挙に立っていて、その後、グリーンが、40代、50代が立って、そして、同様に60代以上、赤い層も立ていったわけですけれども、今回は赤い高齢者層は立っていないんだけれども、ブルーが同じように立っていっていると、そして、それにつられて40代、50代も後を追うように立っていると、やっぱりワクチンが行き届いていない層の中において感染が広がっているという状況だというふうに思っています。
療養状況です。重症者と、そして軽症・中等症に分けています。
まず、重症者ですが、ここはあんまり増えていません。数について見ても、第4波、一番多いときが449人でしたが、今は62名という状況です。ちょっと前までは42名。重症者については、感染者数は右肩上がりになっているんですけど、今の時点で重症者が、ぐっと増えている状況ではないということです。これも原因として考えられるのは、やはり重症化しやすい高齢者のワクチンが一定程度進んでいるということが想定されます。ただ、これも40代、50代は重症化しますので、感染が増えて、40代、50代が増えてきて、中等症が増えてくると、今度はその後を追うように、年代は変わると思いますが、重症者も増えてくると予想しています。
一方で、中等症・軽症についてですが、ここについては、やはり増えている傾向にあります。これが第4波になりますけれども、第5波として、感染者が今、ぐっと上がりつつありますから、そういった状況の中で、軽症・中等症については増えていっていると、増加カーブに乗っているという状況です。
そういった状況の中で、やはり軽症・中等症、これまでもやってきたわけですけども、医療体制の強化というのを徹底してやってまいりました。この会見の場でもそうですし、いろんな場でも発信もしてきましたけども、実際にやっていることについて、そして、軽症・中等症の確保も、重症については580のベッドを確保しているという状況でありますが、軽症・中等症について、やはりこの状況から見ても明らかなとおり、軽症・中等症、ここがまず増えてくるということです。さらなるフェーズの引上げと病床の確保を、本日医療機関に要請いたします。
まず、運用フェーズの引上げですけれども、今、フェーズ2にあります。1,700床の運用。これは確保病床じゃなくて運用病床です。運用病床について、フェーズ2の状況にありますが、今、このデルタ株の感染拡大の伸び等を踏まえても、やはり準備を整えなければなりませんので、フェーズ4、2,350床に引上げをいたします。現実の運用病床数、今、1,861床、現実の運用数です。入院患者さんは745名と、軽症・中等症について。それを2,350まで引き上げていきます。運用病床のフェーズを引き上げます。
そして、もう一つが、24条9項特措法に基づく、さらなる病床の確保についてです。許可病床数について、許可病床数に応じた病床の確保というのをこれまでお願いもしてきていますが、それについて、まだ確保が難しいと言っている、そうおっしゃる病院に対して、さらなる再要請をかけていきます。今後、軽症・中等症をさらに確保することが必要になってきますので、これについて、病床の確保、コロナ病床にご協力くださいということを改めてやっていきます。
まず一つは、既に今、軽症・中等症を受け入れてくれている40の病院と、中のうちの約40の病院と、そして二次救急をやって、内科、呼吸器科がある約40の病院、ここについて、500床の要請をしていきます。まずは24条9項について要請をしていきます。これから軽症・中等症が増えてくることが想定されますから、さらなる病床確保について努めてまいりたいと思います。現時点で2,500確保していますので、これは第4波の前は1,700だったと思いますから、軽症・中等症の確保としてはしているわけですが、さらに3,000まで確保したいというふうに思っています。
宿泊療養と自宅療養についてです。こちらが宿泊療養、こちらが自宅療養です。現状、宿泊療養が、右肩に上がっています。我々の基本的な方針として、自宅療養、宿泊療養、いわゆる軽症の方、入院する必要がないと保健所で判断した方についてですが、陽性者が増えますから、自宅療養者もこれから増えてくると思います。ただ、我々としては、できるだけ自宅療養者ではなくて宿泊療養を増やしていきたいというふうに思っていますので、跳ね方としても、自宅療養者はほぼ横ばいの状況になっていますが、宿泊療養については右肩に、ぐっと上がっていると。これは積極的にホテル療養に促しているということの現れです。
ホテル療養の場合は常駐のお医者さんもいらっしゃいます。看護師さんもいらっしゃいます。常駐でいるお医者さんは一つの拠点病院に、拠点ホテルにいて、ほかのホテルでオンライン診療を受けられる、24時間体制でそういう体制を組んでいます。また、看護師さんが24時間、全てのホテルにいるという状況です。また、酸素投与の機材も置いていますし、様々な宿泊療養の体制というのは強化をしていますので、できるだけ宿泊療養に持っていきたいと。ただ、どうしても自宅療養を希望される方も非常に多くおられますし、ほとんど無症状、軽症の人がたくさんいらっしゃいますので、ちょっとホテルは控えたいという人も非常に多いわけですけども、できるだけ宿泊療養にすると。先日発表しました、できるだけ早く宿泊療養につなげていくという基幹システムについても、もうワークしていますので、かなり多くの方を迅速に宿泊療養に案内できる状況になっているというふうに思っています。
夏休み期間中のお願いですけれども、やはり感染が急増しているという状況にあります。感染が急増しています。オリンピックについて、今、真っただ中ですけれども、ぜひ、自宅で応援をお願いします。いろんな人が集まって、お酒を飲んで騒いだりすると、そこに陽性者が1人いればほぼ全員にうつっていくということになります。オリンピックについては自宅で観戦、応援をお願いいたします。お酒を飲む場面であったり、あるいは自宅であったとしてもいろんな人が集まってきて大勢でやると、それは結局一緒ですから、自宅で、テレビに向かって応援をしていただきたいと思います。そうしている限りは感染が増えるということにはならないと思いますので、ぜひ、オリンピックは自宅で応援をよろしくお願いします。
それから、感染が急増しています。感染対策のさらなる強化をお願いします。都道府県を越えた移動はできるだけ控えてください。また、ふだん会わない人であったり、大人数、長時間での飲食というのは感染のリスクが非常に高いですから、これも控えていただきたいと思います。感染力の強い変異株に置き換わりつつある今、現状、感染は第5波に既に入っていると思いますけど、この感染の拡大の山を何とか抑えていくということが重要だと思います。それに対してはお一人おひとりの感染対策、最後はそこに尽きるということになると思いますので、ぜひ、お一人おひとりの感染対策の徹底をお願いします。とりわけ若い世代の方、20代、30代の方が急激に増加していますので、20代、30代、若い世代の方の感染対策の徹底をお願いしたいと思います。自分はええやんか、あるいはかかっても軽症やんかと思われる方は多いかもしれませんが、後遺症も非常に多くの方で出ているという状況でもあります。また、感染が広がると40代、50代が重症化していく、60代以上でもワクチンを打っていない方も当然いらっしゃいます。今、感染が広がりつつある状況でありますから、ぜひ、特に若い世代の方を中心に感染対策の徹底をお願いします。

「大阪府民の森」における新たな指定管理者の公募について ※この項目で使用した資料についてはこちら

次に2点目です。大阪の府民の森についての指定管理の新たな公募についてです。
先日、大阪の府営公園についてPMO方式等による公募をいたしました。服部緑地、二色の浜公園、それから浜寺公園、そして住吉公園についてやりました。今回は、府民の森における新たな指定管理の募集の仕方についての公表と公募についてです。
PMOというわけにはなかなかいきません。府民の森については、非常に自然豊かな場所にあるわけですので、そこで民間の力だけで運営していくというのは非常に難しいということにもなります。ただ一方で、やはり民間の皆さんの力を借りて、また、民間の皆さんにもお金を出していただいて、大阪府民の皆さんが深い緑の中で、よりいろんなことを楽しめるような、そういった府民の森にしていきたいと思っていますので、少し公募方法を変えます。
今回の公募のポイントですけれども、指定管理者の投資、これは税じゃなくて民間投資をやっていただきます。指定管理者に投資をしていただいて、そこでにぎわい施設の整備等を提案してもらいたいと思います。
例えばですけども、ここに書いていますが、非常に自然の深いところにありますから、自然や地形を生かしたジップラインであったり、あるいはアスレチックなどの整備です。そして、既存、今あるキャンプ場とかバーベキュー場を整備してきれいにしていただいてリニューアルしていただくと。あるいは夜の開園をしていただいて、ナイトウォークであったりライトアップ等、あるいはその地域の特産品販売のマルシェであったり、地域のイベントと連携したフェスティバル、植樹祭等々、様々、民間の知恵、工夫を凝らしたにぎわい策というのがあると思いますが、ぜひ、それを提案していただきたいと思っています。それをするために、指定期間5年では難しいですから10年に延長いたします。PMOほど長い期間ではありませんが、10年間というスパンの中で指定管理者、民間の皆さんには投資をしてもらいたいと思っています。
それから、北河内地区、そして中河内地区に7園地あるわけですが、これを一体で管理運営していただきたいと思っています。それぞればらばらにやるより、7園地を一体で管理運営するほうが非常に投資もしやすいということになるかと思います。この辺りはマーケットサウンディングで聞いた内容でもありますけれども、七つの園地を10年間に延長した期間の中で、これは指定管理の皆さんの民間投資も含めて、府民の皆さんがそこに行ったときに非常に楽しめる、深い緑と一緒に楽しめる空間をぜひつくってもらいたいと思っています。
まず、府民の森ですけども、昭和43年頃から整備を始めて、身近で豊かな自然に親しめるようにということで開設した自然公園施設になります。金剛生駒山系に8園地、和泉葛城山系に1園地ということで、それぞれ、交野市のくろんど園地であったり、ほしだ園地の星のブランコ、四條畷市のむろいけ園地、東大阪市のなるかわ園地、場所としてはこういうところ、北河内と中河内に7園地、それぞれありますが、これを一体で公募の対象地区にいたします。ちはやと泉南のほりご園地について、今回は対象外にいたします。指定管理期間が少しずれているというのもありますし、北河内と中河内、これを一体で公募していきます。
スケジュール感ですけど、マーケットサウンディングを実施いたしました。そして、この間、公募内容を検討して詰めてまいりました。現在はここです。新たな指定管理者の公募を令和3年度に実施いたします。そして、令和4年度に新たな指定管理者による管理運営を開始していくという形になります。
日程ですけども、7月28日の水曜日、本日から募集要項を配布いたします。10月1日から10月7日までの間に申請を受け付けて、そして、令和4年4月1日から10年間の指定期間で始めていただきます。
候補者については令和3年、今年の12月に決定いたします。
今日から募集要項を配布いたします。また、現地説明会であったり施設案内というのを実施していきます。詳しくはこちらのホームページをご覧いただけたらと思います。ぜひ、府民の森をにぎわい豊かで自然を楽しめるすばらしいものにしていきたいと思いますので、そういう意欲のある皆さんの提案をお願いしたいと思います。

大阪産(もん)の美味しい野菜を食べよう ※この項目で使用した資料についてはこちら

次です。大阪産(もん)についての紹介と案内です。
大阪産(もん)のおいしい野菜を食べようということで、まず一つ目は、しゅんぎく(きくな)についてです。大阪府では水なすに続く第2の特産品にするべく非常に力を入れていますが、しゅんぎく(きくな)は、全国で出荷量が一番多いのは実は大阪府になります。しゅんぎく(きくな)といえば、大体、皆さん、冬のイメージだと思いますが、実際、冬に出荷量も多くて、夏場は非常に激減します。でも、実はきくなというのは夏も栽培する、そういった技術も、今、大阪にはあって、夏のきくなも楽しめる、非常においしい夏のきくな、泉州のきくなを体験していただきたいと思います。
「泉州きくなプロジェクト」ということで、それぞれ安定生産と品質向上による販売単価の向上であったり、認知度向上であったり、新規生産者の育成等、様々なプロジェクトをやっていますが、ぜひ、今回は夏のきくなを楽しんでいただきたいと思います。
泉州のきくなは非常に柔らかくてサラダでも食べられる。そして、これに関連して、泉州きくなのレシピのコンテストを行います。募集期間は8月5日まで。泉州きくなを使ったこんなレシピはどうかというコンテストを開催いたします。夏のきくなキャンペーン、これは販売キャンペーンですけど、8月23日から29までやります。詳細はホームページで紹介していきますので、冬の鍋のイメージが非常に強いわけですけど、夏のきくなも非常においしいですから、ぜひ、この場を通じて広げていきたいと思います。
それから、大阪産(もん)の野菜についての二つ目ですけども、堺の鷹の爪がなにわの伝統野菜の申請第1号として、本日、認証いたしますので、その案内と紹介です。
大阪産(もん)は非常においしい野菜がたくさんあります。大阪の伝統野菜の復活に取り組んで、様々、地産地消を推進して地域の活性化にも寄与しているというところです。今年度からは、なにわの伝統野菜、これまで大阪府が行政として主体になって、文献等で指定して認証してきたわけですが、令和3年5月からは個人・団体のほうから申請をして、そして、大阪府において認証することを可能にするということに制度を変更いたしました。
ただ、条件はもちろんありまして、おおむね100年前から大阪府内で栽培されてきた野菜であって、そして、その大阪独自の品目であるということ、府内で生産されている野菜と幾つか要件がありますが、個人・団体からの申請が可能になりました。
今回その申請を受けて認証する第1号が、この「堺 鷹の爪」になります。これがその鷹の爪になるわけですけど、これは堺市内で明治時代から作られてきたものでもあります。明治時代から栽培が始まって、120年間守り続けた唐辛子でありますが、これを認証していきます。
これは他の品種の倍以上の労力が摘み取りにかかるということで、非常に希少なものですが、通常の唐辛子より約3倍の辛みで、しかも香りがいいということで、今、改めて人気が出てきつつあると、こういうものであります。昔、1903年頃から随分栽培面積が減って、非常に少なくなって希少化してきていますが、ある意味一部で非常に人気が出てきているということころでもありますので、改めて広くPRをしていきたいと思います。品質もすばらしいということでPRをしていきたいと思います。
まず、この鷹の爪を学ぶということで、日程は9月の中旬から下旬ぐらいにこの鷹の爪の講座と摘み取り体験ということを、ハルカスファーム、阿倍野のハルカス・ウイング10階屋上等で行います。
今後、この大阪の希少な野菜を知って味わう場面、この「堺 鷹の爪」を広げていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
僕からは以上です。

質疑応答

職員

知事からの説明は以上でございます。
そしたら、順番に質問をお受けいたしますので、挙手をお願いいたします。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(1)

記者

幹事の時事通信の今泉です。
まず、コロナの感染状況についてお伺いいたします。本日、首都圏の埼玉、千葉、神奈川が国に緊急事態宣言の要請をする方向で調整に入るという報道がありました。大阪の感染状況もこの首都3県とほぼ同じような状況にあるわけですが、今後、例えば酒類の提供停止ですとか国の緊急事態宣言の要請などをどういったタイミングで行うのかという知事の考えがあればお聞かせください。

知事

まず、現状として東京都で起きていること、首都圏で起きていることということについては、大阪でもこれは時間をずれて起きる可能性が非常に高いと思っています。ただ、そこを何とか変えていかなきゃいけない。今、第5波の山が起きているわけですけど、それを何とか抑えていかなければ、山を少しでも低くするということが非常に重要だと思っています。そのために、やはりお一人おひとりの感染対策の徹底をお願いし続けるということをやっていきたいと思います。
その中で、緊急事態宣言ということについて言えば、まず、そこは基準があるわけです。ステージ4というのが一つの緊急事態宣言の基準になります。大阪においても、やはり感染状況、これは陽性者の数については、先ほど申し上げたとおり非常に右肩上がりの状況になっていると。そして、医療の逼迫度合いについては、重症病床をかなり確保しましたので、パーセントではそこまでではないかもしれませんが、今後逼迫も予想されるというような状況でもあります。
緊急事態宣言となれば、これは今の基本的対処方針でいくと、飲食店の皆さんであったり、その関係事業者の皆さん、そこに非常に大きな負担と犠牲もお願いするという形になります。でも、感染が増えてきている現状の中では、そして医療が逼迫する状況の中では、やっぱりこれはお願いせざるを得ないということになると思っていますし、僕自身も非常に強い危機感を持っています。
この病床、軽症・中等症の病床使用率が今30%ぐらい、重症病床の使用率は10%ぐらいということになっていますが、これがステージ4の数字になれば、大阪府としても緊急事態宣言を要請すべきだと思っています。
具体的に言えば、軽症・中等症がやはり増えつつありますから、軽症・中等症の病床が非常に逼迫する、先に逼迫する可能性が高いと思っています。軽症・中等症の病床もしくは重症病床、これが50%、つまりステージ4の段階に達すれば、大阪府としても緊急事態宣言を国に要請すべきだと思っています。
その折には、本部会議を開催して方針を決定していきたいと思います。飲食店の皆さん、それから大阪府の皆さんにおかれては、この病床が逼迫しないように、この軽症・中等症の病床使用率が50%に達しないように、また、重症病床が50%に達しないように、日々我々これを公表していきますので、ぜひそこも見ていただいて、一日一日の行動につなげていただきたい、感染対策につなげていただきたいと思います。

記者

酒類の停止という手段もまだ残されているかと思うんですけど、まん延重点措置下における。酒類の停止提供についてはどういったタイミングで行うべきかというお考えがありますでしょうか。

知事

これ、今、緊急事態宣言の中身って、結局、神奈川なんかはされていますけど酒類の提供禁止ですね、東京でしていることといえば。大阪との違いはやっぱりそこにあるとは思っています。まん延防止の宣言と緊急事態の宣言のその違いってどこにあるのというのが非常に僕は分かりづらくなっているところもあるんじゃないかなとも思っています。
酒類の提供を禁止するというのが今の緊急事態宣言の対処方針になる以上、それがメインなっているものである以上、やはり酒類を停止すべきだと判断すれば、僕は緊急事態宣言を要請すべきだと思っています。まん延防止の中で酒類の提供を禁止すると。それでまずどこまで事業者の皆さんに守っていただけるのかというとこも一つあると思いますし、現実に、それをしたところで、その効果を見定める期間ということも、これは時間が無為に過ぎてもよくないと思います。
それをやったら、今度は緊急事態宣言と何が違うんだという、言葉は違いますけれどもやっている中身はほとんど一緒ということもこれは当然出てきますので、今の基本的対処方針に照らして考えたら、酒類の提供を停止すべきだということであれば、僕は緊急事態宣言を要請すべきだと思っています。今の現時点の考え方です。
これは、神奈川なんかは酒類の提供の禁止というのをやって、千葉と埼玉はそれをやらずに緊急事態宣言の要請をしているということで、他府県の状況を見ても何かルールがあるわけじゃないとは思うんですが、僕自身は酒類の提供禁止というのをまん延防止の中でやるのであれば、僕はもう緊急事態宣言を要請すべきだという考え方ですね。
あとは、緊急事態宣言なので、これは国が指定するということになります。大阪府が要請せずとも、例えば国の判断において緊急事態宣言が適用されるということもこれは十分あり得ると。そうなれば、当然その適用された中で対応していくと、感染対策の徹底を図っていくと。
ただ、僕は基準がやはり大事だと思いますので、基準って何なのと考えたときには、感染者数はもちろん増える傾向にあると。増加傾向にありますが、年代も、非常にワクチンが進んできた中で高齢者の陽性者が非常に少ないと。医療がどこまで逼迫するかって、実はちょっと見えにくいような状況もあります。
であるからこそ基準を大切にしたいと思っていまして、医療の提供体制が逼迫する可能性が生じる可能性がある50%に軽症・中等症か重症か、そのいずれかが達した場合に緊急事態宣言を要請する。そうならないように、府民の皆さん、事業者の皆さんに感染対策の徹底をお願いしたいというのが基本的な考え方の一つの方向性。
もう一つは、これは国が指定する。もし国からの指定があれば、それはそれに従って、そして、府民の皆さんに感染対策の徹底を、緊急事態宣言下の中での徹底というのをお願いしていきたいと思っています。

記者

もう一つの質問もコロナ関連なんですけれど、7月末をめどに策定すると言っていた府独自のコロナ禍からの出口戦略なんですか、非常にもう第5波の中に入ってきたわけですけれど、この出口戦略の策定スケジュールについて何か変更はありますか。

知事

案としては進んできていますけれども、今まさにご質問があったとおり、緊急事態宣言を適用すべきかどうか、その論点になってきています。東京においては約3,000人近い陽性者が出ていると。東京で起きることは大阪でも起きる可能性が非常に高いと。同じ大都市ですから。そう考えたときに、この場でも申し上げてきましたけど、緊急事態宣言が想定されるような場面になった場合については、この出口戦略についてはその波が少し終えたところで策定していくと。これはメッセージの問題も含めてそういうふうにしていくというふうに、これまで事前に申し上げてきたとおりです。
今回、大阪においても約700人から800人の陽性者、恐らく1,000人にも達すると思います。東京、首都圏は非常に大きな波が来ているという中で、出口戦略、ロードマップについてはこの山の下り坂になった段階で、落ち着いた環境の下で発表したいというふうに思います。

ワクチン接種関連について

記者

最後の質問なんですけど、知事ご自身、昨日2回目のワクチン接種を終えられたということなんですけど、発熱があったというふうにツイッターで投稿されています。若い世代の中にはワクチン接種に消極的な人もいらっしゃると思います。ご自身の体験を踏まえて若い人に、ワクチン接種の副反応を踏まえて何かメッセージがあればお聞かせください。

知事

まず、今はほぼ僕も発熱もなくなって正常の状態に戻りました。振り返れば1日、ちょっと風邪に似たような症状が出たなというふうに思います。ただ、コロナにあるいは自分がかかる、そして、重症化するリスク、他人にうつすリスク、そして、医療逼迫を防ぐということ等々を含めて考えると、非常にベネフィットのところが大きいと。僕自身が2回目のワクチン接種を終えて、副反応も経験して、多少の風邪の初期症状に似たぐらいの副反応が出ますが、それについてはワクチンのメリットのほうが明らかに大きいと思います。
もちろん副反応は人によって違いますので、非常に強く出る人もいれば、弱く、ほとんど出ない人もいるというふうにも聞いています。若い人のほうが出やすいとは聞いていますが、その中でも2回目接種でどんな副反応が出るのかというのが、僕自身も知事の立場で包み隠さずオープンにしていくということのほうがワクチン接種が広がるんではないかというふうに思ったので、ツイッターで独自に発信をしました。時間を追ったごとに、こんな状態、こんな状態というのをちょっと細かく発信をしました。
変に隠したりなんかするより、実際こうですよというふうに言ったほうが分かりやすいかなと思ってやりましたが、若い皆さんについて、前回も発表しましたけど、やはりコロナにかかると後遺症というのが残る。味覚が感じられなくなるとか、あるいは脱毛が生じるとか、そういった後遺症が生じる方も非常に多くいらっしゃいますし、それから、自分はかからなくても、やっぱり自分の家族とか、あるいは他人にうつすと。他人にとっては、これは死亡する病いであったりもしますので、そういったことも防ぐ。
あるいは今も医療逼迫の話をしましたが、やっぱり医療が逼迫してくると社会全体を止めていこうということにどうしてもなってきますので、医療逼迫を防ぐという観点からも、十分な医療を受けるという点からも、医療逼迫を防ぐということも非常に重要だと思っています。
そういった観点からも、ぜひ、若い人。若い人の中で感染がまず広がりますから、さっきのグラフを見ても明らかです。副反応は出ますけど、これははっきり言って知れた範囲です。ワクチンによるメリットのほうが大きいと思います。僕自身もいろいろ公開をしながら、副反応について、個人差はあるわけですけど、お伝えしたということです。
若い人もぜひ、ちょっとまだワクチンの供給量も、供給スピードも減ってきて、簡単にはなかなか受けられる状況にありませんが、順番が回ってきたら、ぜひ若い人もワクチン接種してもらいたいと思いますし、職域接種では年齢関係なく今やっていると思うので、若い人にもぜひワクチンを接種してもらいたいというふうに思います。

記者

ありがとうございます。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(2)

記者

産経新聞の尾崎です。
コロナ関連で伺いたいんですけれども、先ほどの話にも関連するのですが、今回この病床確保計画の部分で軽・中等症のところを引き上げるということで、重症病床がフェーズ3で、今回、軽・中等症がフェーズ4で、宿泊療養がフェーズ3という形なのかなと思うのですが、今後、緊急事態宣言するに当たって、軽・中等症か重症がフェーズ、フェーズじゃない、国の指標でフェーズ4になった場合というところを考えたときに、宿泊療養というのもこれからまたフェーズ、そちらも引き上げていくということは考えられたりするのかなという。

知事

宿泊療養については、時間をかけずにフェーズを上げていきたいと思っています。先ほど申し上げたとおり、今、宿泊療養についてはフェーズ4ですね。7月18日にフェーズ4への移行を開始したという形になります。今、順次、この4,000室、最大の4,000室に向けて徐々に順次広げていっていると、施設を再開していると。施設は確保していますので、再開していると。これは看護師さんにお願いもしながら、広げていっている。だから、7月18の段階でフェーズ4への移行準備は既に開始しているというのが現状です。8月3日までには4,000室が全て動くようにというスキームで進めていっています。さらに6,000室まで、2,000室増やして6,000室に増やしていきたいというふうに思っています。
ただ、感染が増えてきたときには、これで足りるのかと。宿泊療養については軽症・無症状を含めて入っていってもらうという形になりますので、感染が増えてきた場合に全部これで対応するというのは困難な状況になるかもわかりませんが、できるだけ先ほど申し上げたように宿泊療養に入っていただいて、そして、回転を早めていきたいというふうに思います。

記者

ロードマップの関連なんですけれども、感染状況もこうやって逼迫してきている状況でなかなか月内は難しいというところで、次、どれぐらいの時期になるのかなと。重点措置自体がもともと来月の半ばには期限を迎えるわけですけど、それを一つの区切りにして、それが終わってからとかにするのか、それとも、それまでにもし感染がある程度収まってきたらやる可能性もあるのか、その辺りを伺えますか。

知事

それまでも感染が収まってくれば、やっていきたいというふうに思います。感染が下り坂に入ってくればやっていきたいと思います。
これは感染の山って誰も予測できないので、結果振り返って、あのときこうやったやないかという話は常に出てくるんですけど、例えば明日から減るかもわからないですよね。これは分からないわけです。ひょっとしたらピークが明日かもしれないし、これは分からない。しばらくは続くだろうと。人出を見ても、デルタ株の動きから見ても、しばらくは続くだろうと思いますが、それはあくまでも「だろう」なので、これを確実に予測できる人は誰もいないと。どこかでピーク、頂点を打って下がってくるときがあれば、下り坂になってくれば、8月22日の期間内でもそこはできるだけ早く、これまでも議論を重ねているわけですから、開示はしていきたいと思います。
どうしても今、緊急事態宣言に入るかどうかという、まさにこの山の非常に大きなところにもありますから、東京、首都圏なんかでは非常に増えているし、大阪でも非常に増えているという状況でもあるので、出口ということについては、ミスメッセージになってもよくないですから、少し期間はずらすというイメージを持ってもらえればと思います。

記者

すいません。ちょっとこれは本当に細かい質問なっちゃうんですけれども、先ほどの基本的には緊急事態宣言をもって酒類とかの部分とかも変えていくという形で、今の現状の考えとしてそういう話だったと思うんですが、今、人数を2人から4人にされたじゃないですか、この間の時点で。それをまた2人に戻すみたいなことというのは考えたりは。

知事

そこをすると判断するのであれば、もう僕は緊急事態宣言を要請すべきだというふうに思っています。4人を2人にする。4人を2人にした効果を見ようよということなって、また2週間ということになるとまた話が違うと思いますし、全体として見ればお酒を提供するかしないかと。それ以外の強い措置を取られるのかどうか、ちょっとまだ分からないですけども、ここは。僕は第4波のときは大規模商業施設も含めて全部閉めてくれという話を国にも強く働きかけをしてやったわけですが、今そうなっていないという中で、どこまでされるか分かりませんが、今の基本的対処方針だとお酒を提供するかどうか、ここが肝の部分になっていると思うので、今、違いといえばほぼそこしかないと思いますから、これはまん延防止措置でやるよりも緊急事態宣言という措置をかけてやったほうが、いろんな行動変容という意味でも効果があるのではないかと。まん延防止の中でお酒だけ提供自粛をお願いしますと言って、それで大きく何か改善されるかというと、逆に、僕はやっぱり、そこは緊急事態と一緒にやるべきではないかというふうに思っています。
それは今、現状の考え方なので、これはいろんな意見の中で、国はどちらかというと、まん延防止の中でのお酒の提供中止をまずやってくれと、神奈川なんかも言われていた話ですけれども、そういった意見もありますから、ここは様々な考えの中で、そういったことがあり得るかもしれませんし、大阪でもあり得るかもしれませんけれども、僕自身は、酒提供の自粛を求めるのであれば、これは今の緊急事態宣言の肝の部分なので、緊急事態宣言を発令すべきではないかというふうに思っています。

記者

毎日新聞社の石川と申します。
先ほど緊急事態宣言の要請のタイミングについて、重症病床使用率と軽症・中等症の病床の使用率が50%に達した段階でというようなお話がありました。大事な数字、基準になってくると思うので、ちょっと細かいところを確認させていただきたいんですけれども、まず重症病床ですけれども、分科会の話が出ると決まって議論になりますけども、分母をどうするかということで、HCUを含めた分科会の数字で固定するのか、大阪モデルの数字でやるのか、大阪モデルでも確保病床をベースにするのか、運用率をベースにするのか、いろんな数字があると思うんですが、どれを念頭に置いた数字かを教えてください。

知事

まず分科会指標でいくと、やはりどうしても実態に合ってないところがあるというふうに思っています。まず、できるだけ僕は実数に合わせるべきだと。これが医療の現場です。なので、まず一つ、軽症・中等症病床、こちらのほうから逼迫する可能性が非常に高いと思っていますが、分科会指標でいくと、軽症・中等症に加えて重症病床、これはHCUも含めた全ての病床を把握したパーセントの数字と、そして重症病床、この二つで見ているんです。分科会で言うところの軽症・中等症、そして重症、大阪で言う新たに確保した580床も含めて、HCUなんかも含めた全ての病床でいくと、今、大阪の確保病床の占有率は26.1%です。
ただ、実際に軽症・中等症病床って大阪にどれだけあるのといえば、軽症・中等症病床ということで発表している2,510ということになります。それでいくと29.7%、約30%、10ポイントぐらいポイントは高くなります。10ポイントぐらい逼迫しているということになります。
僕は実数で見るべきだと思っていますから、少し10ポイントぐらいの違いは出てきますが、大阪の実数である軽症・中等症の2,515を分母として判断すべきだと思っています。
それから重症病床についても、今、国のステージでいくと、大阪府は12.8%です。この12.8%というのはステージ3にも至ってないというような状況の数字になります、20%がステージ3ですから。ただ、国の病床の分母の考え方というのは、重症病床の、大阪で確保している580床に加えて、HCUも確保しているんですが、これは1,100床ぐらいにたしかなったと思いますが、分子のほうも、HCUに入っている患者さんが含まれていると。HCUに入っている患者さん、必ずしも重症じゃない方はいらっしゃいます。病院によっては、その病院でコロナを診るには、HCUで診ようということで決めているような病院もありますから、そういった意味では重症の病床の確保、国の基準でいくと1,205床あるわけですけれども、実際、大阪府に1,205床の重症病床があるかといったら、それはないわけです。分母を見ても、分子を見ても、やはり国の重症病床の見方というのは、医療の現実の逼迫具合を捉え切れてないというふうに思います。
なので、分母については現実に確保している重症病床数、これは災害レベルということですけども、587床を現実に確保しているわけですから、この587床というのをベースに判断していくというふうに考えています。
ただ、これは587床をベースに判断すると、現在62名の重症者の方ですから、10.6%になります。ここが50%に達するというのは、もうしばらく、これは感染状況にもよりますけど、今、現状は10%ということですが、軽症・中等症が30%ですから、軽症・中等症のほうが先に達するんだろうというふうに思っています。逼迫してくるんだろうと思っています。
軽症・中等症2,510を分母にした入院者数が50%に達するステージ4のレベルに達するか、587床を分母にした重症者の数が50%に達するか、ここを一つの目安にして考えたいというふうに思っています。

記者

重症病床の587床ですけども、大阪モデルのほうは災害級の第5段階ではなくて、たしか第4の320でしたかね、を分母として考えていたかと思うんですが、その辺は緊急事態宣言となると、やはり災害級のより大きな分母をベースにすべきだというようなお考えから、大阪モデルとは違う分母をベースに考えられるという理解でいいんでしょうか。

知事

大阪モデルについては、既に今、赤信号をつけている状況でもあります。大阪モデルは320床をベースに、60%以上埋まった場合は赤信号、今回はまだ60%埋まっていませんが、陽性者数ということで赤信号、まん延防止の措置がずっと続いているので赤信号を継続していますが、空いています。
一方で、いわゆる国が定める最後の手段である緊急事態宣言というような判断をする上では、どれだけ病床が現実、大阪にあって、それがどれだけ逼迫しているのということが非常に重要だと思っているので、どれだけあってというのは580床、これは現実に確保した数字です。いろんな病院にお願いをして、いろんな病院も協力してくれて、確保できている数字が580床。これは災害級非常事態ということにはなりますけれども、現実に確保している病床がどこまで埋まっているのというのが一つの基準になると思いますから、そういった意味ではこれの50%、そしてもう一つは2,500床、これは軽症・中等症の50%、これを分母にするのが、大阪における医療の逼迫度を正確に反映しているのではないかというふうに思っています。50%を超えてきたら、これはその後も医療が、増えると非常に厳しい状況になってくることが予想される。であるならば、その時点で緊急事態宣言を発令するというのが一つの筋ではないかと思っています。
今、特に僕は軽症・中等症、今回、非常に増えるんじゃないかと思っていますが、軽症・中等症、今29.7%、約30%ですけども、ここがどうなるのか、ここを増やさないようにするためにも、20代、30代、40代、50代の方の感染対策の徹底をお願いしたいと思っていますし、ここが50%に達すれば、申し訳ないけれども緊急事態宣言を要請して、飲食店も含めて、ちょっと強い措置をお願いするということになります。だから、そうならないようにするためにも、日々大阪の病床がどのぐらい逼迫しているのかというのは、ぜひ注目もしていただいて、一日一日の感染対策の徹底につなげていただきたいというふうに思います。

記者

もう1点、昨日、新規感染者数741人ということで、5月中旬以来の700人台という非常に大きな数字が出ました。4連休明けで月曜に診療された方の数字というのが昨日と今日の数字辺りで乗ってくるので、一時的に跳ね上がってもおかしくない時期だとは思うんですけれども、知事、この741人という数字は、その辺の事情が反映された数字なのか、やはりそれは考慮しても非常に感染拡大が進んでいるのか、どんなふうに評価されるでしょうか。

知事

それを考慮しても感染拡大が進んでいるというふうに思います。今日、明日ぐらいは当然増えてくるとは思いますけれども、4連休の影響で増えてきているという要素はあると思いますが、大事なのは、4連休中も減らなかったんですね。そこは非常に注目していて、これまでの波を見たときに、ぐっと波が増えてきているときというのは休みの日とか、本来減るはずの日に減ってない、そういうときにその後増えてくるという傾向にもあります。今回、4連休中であるにもかかわらず、むしろ減らずに前週でいくと増えているような数字が見受けられた。これは大阪もそうですけど、ほかのエリアもそうです。そうなってくると、4連休が明けると、やっぱり一挙に増えてくると。これは明らかに、やっぱり拡大傾向にあるからそうなっていると思いますので、その拡大傾向の波、トレンドをどこかで頭を抑えていかないと、増える傾向が続いていくと。できるだけ早く山を迎えていくという意味でも、単純に昨日今日で700、800、1,000人近い数字になっているので、これは4連休の影響で、行かなかった人が集まっているんでしょうという、そういう短絡的な見方はしてないです。感染が、やはり拡大傾向にあると、ここは間違いないと思います。
その拡大傾向にある中で、いかにその山を抑えていくのか。そしてもう一つは、感染者数は確かに増えている中で、医療がどのぐらい逼迫してくるのか。ここはワクチンの要素も、やっぱり入ってきているところもあると思いますし、ちょっとそこの評価ということも、やっぱりしなきゃいけないというふうにも思っています。なかなか、ちょっと見えにくいところあると思いますが、ただ、いずれにしても、どこかで基準をしっかりつくって判断しないと、ぶれてしまいますから、ちょっと増えたから緊急事態宣言というのもやっぱり違うと思いますし、緊急事態宣言を出すとなると、いろんな社会生活に強い影響を与えていくと。これは飲食店以外にも、いろんな行動、基準、生活、営みに大きな影響を与えるのが緊急事態宣言だと思っていますので、そういった意味ではきちんとした基準を基に判断すべきじゃないかと思っています。今、ぐっと増えたことは、当然これからさらにまだ、拡大傾向になると思いますが、医療の逼迫の度合い、ここを見た上で、50%を超えるというようなことがあれば緊急事態宣言を要請しますので、そうなれば行動変容をお願いしたいと思いますし、そうならないようにするための日々の行動変容もお願いしたいと思っています。
今、何かやっぱり市中でも、緊急事態宣言、もうあまり意味がないんじゃないのという、緊急事態宣言出たところで、あんまり変わらないよねと、何かそういう、緊急事態宣言そのものの信用みたいなのが下がってきているようなところも、どこかあるんではないかなと思いますが、ここはいま一度、一定の基準の下に緊急事態宣言をやっていくと、それだけ重たいものだという判断していきたいと思うので、一人ひとりの皆さんの、そうならないようにするための行動変容のお願いと、もしそうなったときには、より強い行動変容のお願いをしたいというふうに思っています。何か、千葉と埼玉と、いろんなところで、なるから、一緒に要請しようと、そういうものではないんじゃないかなとは思っています。
ただ、あと国は国で独自に判断されますので、感染者数で見ると700人台となれば、これは埼玉とか千葉より多い数ですから、これは国が独自に、大阪府は緊急事態宣言を適用しますとなれば、当然それに従っていきたいと思いますし、府民の皆さんにも緊急事態宣言に基づく行動の呼びかけをしていきたいと思います。

記者

今日の感染者は、何か速報レベルでも報告、入ってますでしょうか。

知事

僕の中には大体、午前中に概数は入ってきますが、詳細な数字はちょっと夕方にならないと確定しないので、ちょっとここでまた中途半端な数字を言うとよくないと思う、4時か5時ぐらいになると確定しますが、そのときにまた発表したいと思います。昨日と似たような感じの数字だというふうに思います。

記者

ありがとうございました。

記者

日経新聞の古田です。病床のことについて伺いたいです。
軽症・中等症のほうが先に逼迫するということなんですけども、これ、軽症・中等症の、今確保している病床よりも患者が上回った場合、府が重症用に確保している病床で軽症・中等症の患者を診るということも考えられるでしょうか。

知事

それは病院の協力関係が必要になってくると思うので、数が増えてきたときの臨時の措置として、可能性としてはあると思っています。ただ、これは分母として、いきなり重症を崩して軽症・中等症にして、軽症・中等症の分母を増やすということは考えてないです。2,500床確保していますから、それが50%を超えて、さらにその後は増えてくることも想定されます。重症は増えてないんだけれども、軽症・中等症だけが増えてくるというようなことになれば、これは重症の病院に、重症で病床確保してくれている、看護師さんも確保してくれているわけだけども、ちょっとここは軽症・中等症の方にシフトをお願いしますというのは、これはあり得るかもしれません。
大体、一般的に言うと、重症病床一つつくるのに四つの中等症病床を潰さないといけないという形になっています。前回がまさにそういう状況でした。看護師さんの、いわゆる看護体制とかいろいろ見ると、そこがやっぱりベッドとして、ベッドの物理的な数というよりは、やっぱりそういうところが非常に課題になるわけですから、大体重症病床1個つくるのに4倍の労力がかかるというのが現状です。前回はそれを軽症・中等症病院で重症を診てもらったわけですけど。だからこそ軽症・中等症病床が、実際よりも運用率が、100%じゃなくても100%に近い状態になったので、今回はその逆というのは確かにあるかもしれません。でも、これはやっぱり軽症・中等症がオーバーフローするような状況になってきたときにお願いすることになるだろうと、今はやっぱり軽症・中等症で2,500確保していますから、それぞれの病院にしっかりこの治療を、ぜひお願いしたいというふうに思っています。
だから我々も策として考えているところはありますが、まずは何とかこの今の大阪の医療レベル、医療提供体制、この範囲に収まるように、行動と、それから感染対策の徹底をお願いしたいと思っています。

記者

その場合、今後重症患者も増えてくると思われるんですけども、その場合、その重症患者と軽症・中等症患者、どちらを優先して入院、ベッドが少なくなった場合、どちらを優先させていく考えでしょうか。

知事

どちらを優先するというか、やはりそれは比較するものではないとは思いますけれども、やっぱり重症病床、これは重症の治療を受けられないということがあってはならないと思いますから、最後にたどり着くのは、僕は重症病床だというふうには思っています。なので、だんだんやっぱり重たくなってくるわけですよ。軽症から始まって中等症1に入って、中等症2になってくると、今度は酸素マスクを当てるようになってくると。中等症2の次は重症ですから、最後、行き着くところはやっぱり重症です。
今、高齢者の陽性者がそこまで少なくないので、ひょっとしたら40代、50代の、今は中等症が多いけれども、その後、重症者がその年代で増えてくるかなというふうに思っています。ただ、最後の最後はやっぱり重症病床だろうと思いますが、今のこの陽性者の内訳から見ても、逼迫するのは中等症病床から逼迫するだろうというふうに思っています。中等症病床がどんどん逼迫していくと、症状の重たい人が、中等症でも重たいレベルの人がどんどん入院していって、ホテルにもそういう人が入ってくるとか、そういった状況になってくる。そういった状況になってくると、重症者も増えてくるということになるんではないかというふうには思っています。

ワクチン接種関連について(2)

記者

すいません、1点別件で。昨日報道提供があったワクチンの、府内のワクチンの接種状況についてなんですけど、市町村別に2回目接種人数とかの数字が出たと思うんですけど、府が目標に掲げていた、7月末までに高齢者、希望する高齢者全員のワクチン接種を完了するという目標は、これはもうおおむね達成したということでよろしかったですか。

知事

そうですね、おおむね達成しているというふうに思います。それぞれの市町村に確認しても、これはおおむね達成しているという報告も受けていますし、それから、これはどうしてもVRSでの報告になりますので、VRS上の、大阪府が今回公表した市町村別の公表も全てVRS上の公表になりますから、実態に、打っているところと、どうしてもタイムラグ、時間の齟齬というのが生じます。その中でも、1回目接種した高齢者の方がもう80%を超えていると、VRS上です。2回目接種でいったら、約65%。1回目接種してから、ファイザーですから3週間以内に2回目を接種することになりますので、あと1週間ありますし、8月の上旬を含めて考えたら、高齢者については希望者の方に、7月末でおおむね達成したというふうには思っています。
今、詳細いくと、高齢者の人口238万人ですけれども、その80.5%が1回目の接種は終えていると。80%を超えているということですから、どうしても接種しない、希望されない方もいると思うので、80%となればもう、これはほぼ希望している方は接種しているだろうと。2回目接種を終えている人が64.7%、約65%ですから、これは日々、これが、今度はこっちがまた積み上がってくると思うので。あと、今週の1週間と来週ぐらい入れれば、3週間で、一番長く見ても3週間で埋まってくるわけですから、ほぼ高齢者については7月末で、希望する方に接種をおおむね終えることができたというふうに思っています。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(3)

記者

読売テレビの尾木です。
緊急事態宣言の要請をする基準に関してなんですけれども、これ、新規陽性者の数というのはもう加味しないということでよかったですかね。

知事

新規陽性者も、当然頭には入れていきたいとは思っています。これから恐らく新規陽性者、増えてくると思います。その中でも、やはりそれが極端に異常なくらいの数字を弾き出して、病床もこれは逼迫するのはもう目に見えているとなれば、前倒しの判断というのはあり得ると思います。ただ、基準としたら、やはり新規陽性者が出てきている中で、医療のキャパシティー、そこにきちんと収まるのかどうか、そこは非常に重要だと思っています。医療のキャパシティーをこれまでも増やす中でやってきたわけですけれども、それでもやっぱり今のこの数が増えてくる、右肩上がりになってくると非常に厳しい状況になっていきます。だから、新規陽性者は非常に重視していますけれども、判断の基準とすれば病床がどれだけ逼迫するのか。それも逼迫し切ってから判断したら遅いわけですから、先ほど申し上げたとおり、軽症かもしくは重症のどちらかです。多分、重症は恐らく50%には僕はしばらく行かないと思っていますけれども、あと軽症については、軽症・中等症については、こちらもやっぱり逼迫してくると非常に厳しい状況になってきますので、50%に達するとなれば緊急事態宣言を要請する、その判断をしたいと思っています。ここは本部会議を開いて、専門家の意見も聞いて判断したいと思いますが、ステージ4は50%ですから、重症が仮にその時点で10%台、20%台で少なくても、軽症・中等症が50%に達すれば緊急事態宣言はやっぱり要請すべきだというふうに思っています。数については、ものすごく異常な数字を示して、これは明らかに50%に間違いなく達するというようなことがあれば、一つの判断要素にはしたいと思います。ただ、何人になったから緊急事態宣言というのも、よくよく考えるとどこに根拠があるのかなというふうにもやっぱり思うところもあって、やっぱりそこは最終的には医療体制、提供体制、ここが大切ですので、ここが逼迫しない、ある意味若い人が入って、若い人が早い段階で退院するというのがぐるぐる回るようであれば、社会全体をぐっと抑えて、日々生活している人の暮らしであったり、そちらの方の命だったり、そちらのほうをぐっと制約するのはちょっと違うのではないかとも思うので、病床を一つの基準にしていきたいと思います。
ただ、おっしゃるとおり、陽性者数というのはその後の病床の逼迫に非常に関連もしていますから、非常に重要な数字だと思っていますので、そこが異常な数字を示してくれば、場合によってはいろんな前倒しの判断というのもあるかもしれませんが、ちょっとここは明日、明後日、明々後日の数字は誰も予測できないので、ある意味トータルでの判断にはなるんでしょうけれども、基準としたらやっぱり医療の提供体制、ここが逼迫の可能性が生じるようなことがあれば、50%を超えるようなことがあれば緊急事態宣言を要請すると、これを一つの基準にしたいと思います。その基準を府民の皆さんとも共有をしたいと思っています。どうなったら緊急事態宣言になるのというのが今、非常に全国でも曖昧な状況になってきているんじゃないかなというふうにも思うので、ちょっとここはひとつ基準をつくって府民の皆さんと共有していかないと、その後の行動変容も含めて緊急宣言って何なんだろうなということに今、ちょっとつながりかけて、そこの不信にもつながってきて、これはあまりよくない傾向で、緊急事態宣言そのものに意味があるわけじゃやっぱりないので、それが結局、全く行動変容につながらないとなれば、もうあと切るカードもないわけです。個人の私権制限はこの国ではやらないというのがどうも国会の考え方のようですので、外出禁止みたいなのをしたら罰金とか、そういう強い措置を取れないという前提で考えたときには、やっぱりもう信頼関係の、常に共有していかなきゃいけないと思えば、こういう状況なったときにはやっぱり要請しますというのをあらかじめ伝えておいて、そして、そうならないようにしていきましょうと。なったら、ちょっと申し訳ないけど我慢をお願いしますということのほうが、僕はコミュニケーションとしてあるべき姿ではないかなと思っています。

記者

もう1点なんですが、高齢者の感染者の伸びがあまり高くないということでワクチンの効果かもしれないと先ほどおっしゃっていたかと思うんですが、その辺り、実際のところ、コロナに感染した方、高齢者の方がワクチンを接種していたかどうかとか、そういった分析というのは行われているんですかね。

知事

それはかなり細かい数字を集めないとできないと思うので、多分、今、健康医療部にもそこまでの数字はないんじゃないかなと。病院ごとにはあると思いますけど、一人ひとりに聞き取りをしていかないといけないので、65歳以上の陽性者の方でワクチンを打っている人の割合って、医療部では持っていますか、数字。

職員

健康医療部、ないですよね。

知事

それって確保できないのかな。いや、僕もそれ、実は気になっていて。ただ、国が発表してくれたからもういいかなとちょっと思っていたんですけど、国が分析した数字によると、やっぱりほとんどの人が、ワクチンを打ってない人が10倍以上だったかな。ちょっと何か発表されたじゃないですか、この間。ワクチンを打っていたら0.何%で、ごめんなさい、記憶がうろ覚えなんですけど、国が発表した数字を見ると、圧倒的にワクチンを打っていない人が感染しているというのが出たから、現場の我々の認識にも合致しているし、あえて大阪府で統計数字は取ってないわけですけど、これは取れるかな。仕事もやっぱり増えちゃうから難しいのかな。

職員

一人ひとりの聞き取りが必要になってくると思いますので、なかなか難しいと思います。

知事

ちょっとこれは国で発表してくれているので、その数字で僕自身も納得した数字、非常にやっぱりワクチンを打っていない人が圧倒的に感染しているということが出ていたと思うので、それをもって大阪府としても代えたいというふうに思います。

記者

ありがとうございます。

記者

読売新聞の中田です。
緊急事態宣言の関連なんですけど、東京では宣言中にもかかわらず何かあまり効果がなくて、感染者が増えている状況なんですけど、大阪でこの宣言ってなった場合は、第4波でやったときのように大規模商業施設への休業要請も検討すべきだと思われますか。

知事

緊急事態宣言の効果というか、緊急事態宣言が出ていてももう関係ないやんかみたいな空気感というのは物すごく、一番やっぱり危惧していたところで、私権制限のないこの日本のやり方として、リスクというか、僕自身は強い危機意識を持っています。だから、じゃ、どうしたらいいんだろうと一生懸命考えているわけですけど、その中で、確かに4月に緊急事態宣言を僕が要請したときというのは、もともとはお酒の提供の自粛というところだけが基本的なスタンス、そのときも闘争があったわけですけど、僕自身はやっぱり人の、人流抑制すべきだというので、大規模商業施設については全て休業要請をする、人と人との接触の機会をやっぱり止める、これが絶対必要だということを強く主張して、そういったお願いもしました。これをすることによって、いろんなところから大きな批判も受けましたし、実際にそういったいろいろな商業されている方からは、とっての生活であったり、売上げであったりというのは大きなダメージが生じたというふうにも思っていますから、それはできればやっぱりやりたくはないことでしたが、僕自身はやっぱりそれをやってでも、感染急拡大を収めなきゃいけないという思いで強く働きかけをして、やりました。大きな副作用、弊害を伴うことでもあります。それを今の段階で僕自身がやるかどうかというのは、まだそこは決めてはないです。そう簡単な話でもないので、あのときの判断は非常に迷いに迷った末に、やっぱり今のままではいけないという判断でやりましたので、ここは恐らく知事としても相当腹をくくらないとできない判断だと思っていますので、現状については、まだ何とも言えないです。今回50%に達したとき、例えば重症病床が非常にまだ逼迫していなくて、軽症・中等症が50%になったときに要請する段階で、そういった全ての事業を止めてくれというようなことを言うかどうかについては、今の段階では決めたものは何もないという状況です。

記者

ABCの木原です。お願いします。
首都圏の状況が非常に厳しくなっておりますので、今後もし首都圏で医療崩壊を起こした場合に、まだ大阪に余裕があれば首都圏の重症患者を受け入れるという可能性はありますでしょうか。

知事

恐らく首都圏の病床が逼迫してきたら、大阪の病床も逼迫してくると思うので、ちょっとそこまでは今の段階では想定はできないですね。まず、僕は知事としてやっぱり府民の命と健康と、そして病床確保ということでずっと動いてきたわけなので、そして大阪も、環境としたらやっぱり感染、今は急拡大しつつあると、デルタ株に置き換わりつつあると、恐らく昨日の700のような数字では終わらないと思っていますので、病床は逼迫してくると思います。大阪の感染状況がどういう状況になるのか、首都圏が増えているのに大阪だけ減るというのはちょっと考えにくいので、その時はどっちも逼迫しているんじゃないかなと思います。どっちも逼迫しているときに、なかなかいろんな、そういう広い判断というのは、ちょっと今の段階ではなかなか想定しづらいですけれども、そこは、その状況にならないとちょっとお答えしにくいなというふうに思います。

記者

もう1点、感染者数が大幅に増えている一方で、昨日も死亡者ゼロですし、重症者があまり増えてないので大丈夫じゃないかと、あまり危機感をあおるなという言説が一部に見受けられますけれども、これについて知事はどう思っていらっしゃいますか。

知事

僕は、それについてはまだ早いと思っています。判断として、それは僕は間違っていると思います。40代、50代にワクチンが、希望する方に広がってきたときあたりが、その判断ポイントではないかなと思っています。今まさに、だから、ロードマップではそういったこともいろいろ議論しながら進めていますけれども、今、65歳以上は確かにワクチン接種はほぼ終わりましたけど、40代、50代、ちょうど僕らの世代は、あるいは65から60までの人でも打ててない人はやっぱりたくさんいらっしゃって、重症化しやすい層というのは残っています。その中で新規陽性者数が一気に増えてくると、間違いなく40代、50代に、さっきのグラフもありましたけど、間違いなく緑も上がっていますから、こっちの絶対数も増えてきますので、恐らく重症者数の絶対数というのは増えてくると思います。陽性者数の絶対数が増えてきたら、そのうちの何%かは重症化する、重症化率というのはやっぱりあるわけで、65歳以上が陽性者としてならなければ、その重症化率は減ると思いますけど、もともとの数字である陽性者数がやっぱり伸びてくる、40代、50代が増えてくるとなると、やはりそこでの重症者、重症者じゃなくても中等症の2、つまり酸素マスクを必要とする人は増えてくると思います。だから65歳以上にワクチンが行き届いて、重症者が今少ないから大丈夫じゃないかという意見はもちろん分かるんですけど、それは恐らく今後、新規陽性者数が増えてきたら40代、50代の重症者数が増えてきます。中等症2も増えてきて、医療が逼迫していたから、それは間違っていたねとなると、僕はそういうふうに思っています。
今の65歳ぐらいの、この重症者の減り方の割合で、40代、50代が、ワクチンが進めば、僕はそういう考え方で社会を動かすというのが進むべき方向性じゃないかなというふうに思っています。ただ、40代、50代がワクチン、ほとんどまだ打ててないので、恐らく新規陽性者が右肩で増えてきたら、重症者、それから日本では重傷者の定義にしてないですけども、中等症の2、酸素マスクを必要とする人で病院があふれかえってくるというような状況に僕はなるだろうと思っているので、今、重症者数が少ないからいいじゃないかというのは、議論としては少し早いし、僕は、時期としてはやっぱり間違っていると思います。やはり20代、30代と40代、50代の重症化率が全然やっぱり違うんですね。
例えば20代でいくと、第3波でいくと重症化する、20代の中で重症化する人の割合は、少数第2で切り捨てたら第3波は0%です、第4波で0.2%です、30代は第4波で0.5%、0コンマ何パーセント、第4波でもですよ、20代、30代は。でも40代、50代になってくると、40代で1.8%、50代で5%、絶対数で見ても50代の重症者数というのは60代とほぼ変わらないぐらい重症者が出ているというような状況なので、第4波でいくと、やはり40代、50代あたりで重症化しやすい、基礎疾患を持たれていたりしたら当然そうですし、必ず出てくると思います。
若い方でも、やっぱり気をつけていただきたいのは、基礎疾患を持たれている人は当然ですけど、肥満の方は結構重症化しやすいですというのは現場の声として聞いています。何でこんなに若くて重症化している人おるのと聞くと、やっぱり肥満症の方なんかはなりやすいという話は聞くし、若くてもそういう重症化する人はいますが、やっぱり基礎疾患があるとか、何か重症化しやすい類というのはやっぱりあるんだろうと、これは客観的なものとして思いますが、パーセントにすると、やっぱり20代、30代の重症化率というのは低い、これはもう正直言って低いと、重症化はするんですけど低いと思います。でも、40代、50代になってくると、やっぱり肥満の方とか、生活習慣病の方とか、基礎疾患を持たれている方が増えてくるので、40代、50代はやっぱり重症化するんですね。65歳以上はもっとしますけど、パーセントは先ほど私が申し上げたとおりですから、なので、65歳で切って、重症化が少ないからいいじゃないかというふうに判断して、それが広がってしまうと20代、30代で感染を広げていきますから、そしてそこで同じような仕事、生活している40代、50代に広まっていって、そこで基礎疾患ある人たちが酸素マスクを当てたり、人工呼吸器の重症化していくという数が増えてきて医療逼迫になってくると、僕はそういうふうに踏んでいます。なので、40代、50代にワクチンが行き届くような状況になったときに、先ほど言ったようなことの意見は僕は賛成なんですけど、今、重症化が少ない、これは65歳以上にワクチンが行っているから大丈夫だというのは違うと思います。

記者

毎日新聞の鶴見です。
緊急事態の要請についてなんですけども、最近は京都と兵庫と3府県で判断してくることが多かったと思うんですけども、大阪では第4派を経験したことで、病床を多く確保した分、今知事がおっしゃられたように、要請の基準なんですけども、50%に達するまでに、周りの京都とか兵庫が仮に医療逼迫する可能性もあるかと思いまして、その場合、大阪が50%に達するまでに兵庫と京都が耐えられるかという不安がある中で、大阪の基準づくりに兵庫と京都の理解が得られるかどうかということについてお伺いしたいんですが。

知事

まず、京都は今まん延防止措置も適用されてないという状況だと思います。兵庫も今まん延防止措置の適用されていないけれども、感染者が増えてきたということで、まん延防止措置を要請すると聞いています。事務方レベルできちんと情報共有は、この3府県でやっていますので、その中で兵庫はまん延防止措置を要請されると聞いています。京都はそういう動きはないというふうに聞いていますから、そこを飛び越えていきなり緊急事態宣言に京都、兵庫がいくことはないのではないかと思っています。
やっぱり感染者数が圧倒的に多いのも大阪ですし、大阪が緊急事態宣言要請するときにどうするかという議論は当然あると思うんですけど、そういったときは、もちろん京都、兵庫とも連携を取りながらやっていきたいとは思いますが、まずはやっぱりリスクの高い大都市部分、関東でいえば東京都ですけど、関西でいえば大阪、そこが一つの出発点、出発点というか基軸になるんじゃないかな、基軸というか、そこはやっぱりリスクが一番高いし、陽性者も多いわけですから、そこから重たい措置をするとすればそこからやるか、あるいは同時にやるか、大阪がないにもかかわらず京都、兵庫が先に緊急事態というのはちょっとあり得ないと思うので、そこは情報共有もしながら、今現実においてもそういう状況にはなっていないので、そういう状況になればいろいろ相談したいと思いますが、まずは大阪がどうするかというのが、京都、兵庫にも影響を与えると思っています。

記者

ありがとうございます。

記者

大阪日日新聞の山本です。
緊急事態宣言のことでお聞きしたいんですけれども、知事のほうは、軽症・中等症の病床のほうが先に逼迫する可能性が高いんじゃないかということでおっしゃっていたと思うんですが、2,510を分母にした場合、今の感染の速度が第4波と同じ速度ということでも、フリップでご説明があったかと思うんですけれども、軽症・中等症につきまして。その速度で考えたときに、この2,510を分母にした場合の50%に達する時期というのは、例えば、お盆明けですとか、8月中旬頃なのか、知事の中で今最も警戒すべき時期のイメージというのがあれば教えていただけますでしょうか。

知事

8月の上旬ではないかと思っています。ただ、感染者がこのまま右肩上がりになるかどうかは分かりません。それによって影響が違います。さっき質問でもありましたけど、感染者数がどうなるかは考慮しないんですかというのは非常に重要なことであって、感染者がぐっと上がれば、その後少し遅れて上がってくるし。ゆっくりゆっくり上がったら、病院の病床も回せるので、実は病床は逼迫しないということもあり、急に増えてくるとどうしても病床は逼迫してくるので、感染者数と非常にリンクするところではあるので、感染者数の予測ができない以上、これはなかなか予測はできないわけです。
だけどこれまでの経験、これまでの波、デルタは波が強いと言われていますが、増え方というのを考えたとしても、8月上旬というのは一つポイントとしてあり得るのではないかと思っていますが、ただ陽性者数もちょっと分からない、減るかもしれないし。あるいは今から日々の感染対策を取っていただければ、波のスピード、角度、それを緩やかにすることができれば、持ちこたえられる可能性もあるとは思います。
あとは我々がいろんな仕組みもつくって、転院調整システムをつくりましたから。約200の後方支援病院なんかもつくったりしています。ただどうしても65歳以上の高齢者が、なかなか今陽性として少なくて、ADLが低下して後方支援病院に回すというよりは、若い人が入って、若い人がそのまま退院していくというパターンが多いので、ちょっとそこの病床の回転率というのを考えないとなかなか分からないところはあるんですけれども、ちょっと分からない。
だから、明日、東京と同じぐらいの数字になったら、もうすぐさま中等症なんかはすぐ埋まりますから、分からないですけど、ちょっとここは新規陽性者数によるとしか言いようがないですが、これまでの波で考えると恐らく8月上旬ぐらいにはこのままいけば50%を超えてくるのではないかと思っています。何とか病床数、分母も増やしていきたいと思いますし、あわせて府民の皆さんには感染対策を徹底していただいて、1人でも感染者を減らせば病院に入らなければいけないという人が減ってくると思うので、そこをお願いしたいと思っています。

記者

ありがとうございます。
もう1点伺いたいんですが、知事が今おっしゃった分母の2,510床の部分なんですけれども、今回、再度500床の積上げというところで要請をされているかと思うんですが、この500床が積み上がった場合というのは、2,510に500を足した数字を分母にされるということになるんでしょうか。

知事

もちろんそれはそうなります。大阪の病院で病床確保しているわけですから。だから2,510も今回プラス8床を確保して、その前は2,502やったんですかね。昨日から2,510、徐々に増えてきているところもあるので、増えている数については、当然分母に足していくと。これは大阪府において病院にお願いして確保する。これも一挙に500を確保できるわけではないので、それぞれの病院で分かりましたと確保できた順に増えてくるということになると思いますが、ここだけでなかなか500を確保というのは簡単にはいかんだろうなと。もう1回やって、無理ですとなって、またお願いという話なので、無理ですという病院のそれぞれ理由がありますから、簡単にはなかなか増やせないとは思いますが、当然、日々動かしていく中で中等病床が確保できれば、これはそれだけ大阪府におけるコロナ医療のキャパが増えているということになるので、分母はそちらになると思います。
ただ急に500を確保というのは、なかなか簡単にはいかないと思いますが、ただ僕としてもやっぱりコロナの病床、医療体制を強化していくというのはこれまでもずっとやってきたことなので、そこは力を入れてやっていきたいし、医療機関にお願いもしたいと思っています。分母は増えれば当然、増えた分の分母が変わります。これは日々公表していますので、今、重症病床も3増えて587になっていますから、正確に言うと577が分母という形になります。
それよりも患者さんの増え方の今波が来ていますから、そちらのほうがスピードは速いと思いますけれども、分母が増えれば増えた分だけ加算はしていきます。ただ、飛躍的に増えるというのはちょっと今の状況では、1回あかんものをもう1回やってくれとお願いしていることなので、飛躍的に増えるとは思いませんが、増えた分は分母に足していきます。

記者

ありがとうございました。

大阪産(もん)関連について

記者

エルマガジンの岡田です。
大阪産(もん)についての質問なんですけれども、今回、申請第1号となった「堺 鷹の爪」、改めてなにわの伝統野菜の魅力だったり、大阪産(もん)の魅力というのをお願いします。

知事

大阪は大都市で、なかなか伝統野菜というのはあんまりそんなのはないんじゃないのと思われているかもしれませんが、実は大阪は昔から伝統野菜があって、いろんなところで多品目、大阪産(もん)の伝統野菜というのはあります。ぜひ、大阪で古くから伝統的に作られている野菜を府民の皆さんにぜひ堪能してもらいたいと思って、今回も紹介をさせていただきました。これまでは、それぞれのエリアでいろんななにわ伝統野菜がありますけども、明治時代、120年前から作られてきた「堺 鷹の爪」を認証しましたので、普通の唐辛子と比べても辛みが約3倍で非常に香りがいいというものでもあります。
今、非常に数は少なくなってきていますけど、希少野菜として人気も出てきているので、普通の唐辛子とは違う「堺 鷹の爪」を認証しましたので、ぜひ堪能してもらいたいと思います。また大阪にはいろんな伝統野菜、大阪産(もん)がありますから、地産地消ではないですけれども、ぜひそういった、大阪にも野菜はあって、結構おいしいやんかというのがたくさんありますので、ぜひ味わってもらえたらと思います。

記者

あと、きくな(しゅんぎく)についてなんですけれども、レシピコンテストもあるということで、それについての呼びかけみたいなのをお願いします。

知事

先週のきくなのレシピでコンテストを開催するわけですけど、特に夏のきくなというのはあまり知られていない。しゅんぎくといえば鍋に入れるもんやというイメージが強い、僕もそういうイメージが強いんですけど。当然、夏に出荷量は激減しますが、サラダにしても非常においしいと、軟らかくておいしく食べられるのがしゅんぎくなので、ぜひ、料理が好きな方は一ひねり入れていただいて、こんなレシピにしたら泉州のきくなを夏でもおいしく食べられますよというアイデアをぜひいただけたらと思います。
こちらのほうでコンテストをさせていただいて、すばらしいものはどんどん発表させていただきたい。「えっ」と思うかもしれませんけど、夏のきくな(しゅんぎく)のレシピを一ひねりしていただいて提案してもらえたらと思っていますので、どんどん応募をお待ちしています。

記者

ありがとうございます。

職員

ありがとうございます。よろしゅうございますか。
そしたら、これによりまして会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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