令和3年(2021年)7月7日 知事記者会見内容

更新日:2021年7月9日

会見項目

  • 大阪府受診相談センターにおける新型コロナ後遺症の相談受付
  • ドーンセンターにおける困難・課題を抱える女性に対する支援について
  • 質疑応答

 職員

 ただいまから知事の定例会見を始めさせていただきます。
 最初に知事からお願いいたします。

はじめに

知事

 本日の発表項目については二つですが、その前に、先ほど本部会議をいたしましたので、その概要だけ報告をさせていただきます。
 現在の大阪の感染状況ですけれども、これは本当に府民の皆さん、事業者の皆さんのご協力で大きな感染の山を抑えて、感染者数自体はステージ2というような状況にあるという状況です。これは何とか今、感染の急拡大を抑えられているという状況にあると思います。ただ、一方で感染拡大、再拡大の兆候、これが明らかに見られる状況になっています。新規感染者数が、この1週間平均を見ても1.15倍と。そして、特に若い世代の方の感染者が増えてくると、その後大きな波になりやすいわけですけども、20代、30代の方の新規陽性者数の前日比較と、1週間比較ということについては、1.2倍から1.3倍と増加傾向にあります。加えて、この街の人出のデータというのは常に取ってるわけですけども、大体このデータと感染者数が非常に比例する関係にあります。緊急事態宣言が解除され、そしてまん延防止が延長されてる今の現状において、特に繁華街を中心とした人出については、3月にほぼ近い状況になってきてると。そして変異株、デルタ株、感染力の強いデルタ株が徐々に置き換わっていってると。非常に感染急拡大の可能性が高い状況になりつつあり、また現実に感染再拡大の兆候が見られます。これが今の大阪の現状です。
 専門家の意見を踏まえましても、明らかに感染者については増加のステージに入ってると、トレンドに入ってると。あとはこれをいかに急拡大させないかがポイントだというのが専門家の意見でもあり、僕自身もそのように今、評価をしています。また、この7月中旬から下旬は、昨年第2波が到来した時期でもあります。夏休みにも入って、人の動きが大きく動く時期でもありますから、この7月中旬から下旬にかけて、また8月上旬までは非常に感染リスク、急拡大のリスクが高いという状況にあるというのが一つ、つまり話をまとめますと、感染再拡大の明らかな兆候がもうあると。そして、感染者の増加のトレンドに入っているというのが1点。そして、ちなみに大阪市だけで見ると、新規感染者数はステージ3の状況に今、なったところであります。
 また、特に今、現時点で注意というか、現時点で重要なポイントとして、高齢者の皆さんへのワクチン接種です。これにつきましては市町村の皆さん、市町村で本当に、人口の多い大阪でありますけども、しっかりワクチン接種を取り組まれて、高齢者のワクチン接種については、目標通り7月末までに2回のワクチン接種がおおむね完了する予定になっています。
 この高齢者のワクチン接種、2回の接種の完了が、おおむねあと3週間、7月いっぱいで終了いたします。この間に大きな感染の山をつくらないということが非常に重要だと思っています。もちろん抗体が生まれるまでに約1週間から2週間と言われてますので、8月の上旬に入るかと思いますが、ただそれでも順次進めていかれてますから、2回の高齢者のワクチン接種が今まさに佳境を迎えているというこの時期に、感染の急拡大を起こさないということが非常に重要だと思ってます。
 今回のワクチンの有効率は非常に高いです。重症化を抑える率は90%を超えています。非常に高いこのワクチンの効果が、もう少しで高齢者に対しても出てくるというような状況でありますから、まさにこの7月、今月いっぱいまでについては、感染対策についてやはりしっかり取り組むべき時期、そして大きな山を何とか起こさない時期だと、起こさせないように努力すべき時期だというふうに思っています。
 そういった観点、この二つの観点から、国に対してまん延防止等重点措置の延長を要請するという判断をいたしました。これにつきましては、先ほどの本部会議で決定をいたしましたので、国に正式に要請文をお出しいたしました。今後、最終的に決定されるのは国になりますので、明日にかけて国において判断されるということになろうかと思いますが、大阪府の考え方としては話をまとめて、そして方向性を決めて国にお伝えをしてるという状況です。また、先ほどの会議で大阪モデルについても修正を、大きく修正をいたしました。この間国の指標を、当初大阪モデルを作成したときは国の指標も何もない状態から作成をいたしましたが、現在においては国においてステージ、指標というのがもう既に確立されてます。ステージ4、ステージ3、ステージ2ということで確立をされていますので、このステージ指標を参考にしながら、そこと平仄を合わせながら、さらに大阪独自の考え方として重症病床の使用率、実質的な重症病床の使用率、これを加味した新たな大阪モデルについて、先ほどの本部会議で決定をいたしました。ちなみに現状は、病床使用率についても黄色の信号がつく状況でありますが、まん延防止等重点措置、あるいは緊急事態宣言が行われてるときはその本部会議で決定するとしてまして、現状は赤をつけるということを決定してるところであります。
 これが先ほどの本部会議で決定した大枠です。

大阪府受診相談センターにおける新型コロナ後遺症の相談受付  ※この項目で使用した資料についてはこちら

本日の発表事項について説明させていただきます。
 まず二つでして、一つ目です。新型コロナについて、後遺症についての相談の受付を開始いたします。大阪新型コロナの受診相談センター、これは保健所ですけれども、7月8日の明日木曜日から、コロナの治療や療養後に呼吸器であったり、あるいは味覚・嗅覚の異常、また脱毛と、様々な後遺症と思われる症状が出てる方が多くいらっしゃいます。この後遺症が出てるという府民の皆さんからの相談を受け付けいたします。そして情報提供するとともに、アドバイスを行うとともに、必要であれば医療機関を紹介いたします。後遺症の受診可能な医療機関を相談すると、そういう事業を開始します。
 まずコロナ治療を終えて、後遺症に悩む府民の皆さんから電話相談を受け付けます。24時間対応で受け付けます。新型コロナ受診相談センターに、こちらのほうにお電話をいただければと思います。そこで、まず電話による相談対応をします。後遺症の症状に関する相談、アドバイス等を受け付けます。そして、医療機関を受診する必要があると判断された場合には、まずはかかりつけ医さんがいらっしゃる場合はかかりつけ医さんですけど、かかりつけ医さんがいない場合については、適切な診療科、病院についてアドバイスをさせていただきます。これについて、後遺症の受診可能医療機関として70の医療機関がこの事業に参画をしていただきました。受診可能な医療機関数として、現在で70機関があります。これは将来増やしていきたいと思います。現時点では70の医療機関があって、様々な診療科があります。代表的な症状としては、発熱、倦怠感、気分の落ち込み、思考力の低下、それから息苦しさ、咳、そして脱毛、味覚・嗅覚障がい等が後遺症という形でずっと、なかなか抜けないという方がいらっしゃるというふうに聞いています。ここについて、受診可能な医療機関を相談いたします。
 大阪府のもう一つの役割として、今、国研究機関が、このコロナにおける後遺症というのはどうなってるのかということを研究されてる医療機関がありますので、その調査結果の情報を収集して、そしてこの受診医療機関にフィードバックしていく、医療機関向けのセミナーを実施すると。そしてそのレベルを高めていきたいと思っています。後遺症に悩む府民の皆さんにつかれましては、ここの受診相談センターを通じて、様々な医療機関もございますので、案内をしていきたい、アドバイスをしていきたいというふうに思っています。次お願いします。

ドーンセンターにおける困難・課題を抱える女性に対する支援について  ※この項目で使用した資料についてはこちら

 二つ目です。コロナ禍における困難・課題を抱える女性の皆さんの支援についてです。まずこのコロナ禍において、特に女性の就労・雇用・収入の問題、あるいは社会とのつながりの希薄化等、様々な面で影響を及ぼしてるということが顕在してます。これは男性よりも女性の方が率が高いということは、既にいろんな調査で見えてきてるところでもあります。だから、そこに対する支援をしていきましょうということです。
 まず、雇用についてですけれども、男性については0.4%、14万人の減ですが、女性については0.6%、17万人減と、減の幅が非常に大きいという形になってます。それから、収入の影響ですけども、収入が減った、あるいはなくなった、この調査についても、女性は31%、男性は25%ということで、女性の方が多い。また、人間関係だったり社会との交流、あるいは親の生活支援、子どもの育児、あるいは将来全般について調査しても、男性よりも女性の方が、その不安が非常に増している数字が明らかになっています。
 そういった観点から、この女性の、コロナ禍で厳しい状況になってる女性の皆さんを支えるという支援を行います。情報提供、それから相談事業、そして交流事業、これに非常に高いニーズがあるということも出ています。まず、仕事や生活面、家庭に不安がある場合の適切な相談先を教えてもらいたいというニーズ、それが57%。そしてメールとかSNSを通じた相談をやらせてもらいたい、必要だというのが42%。そして同じ悩みを持つ人同士が交流できる場が必要だということが40%。それぞれ高いニーズがありますので、このニーズに合わせた対策を打っていきます。次お願いします。
 ドーンセンターを活用して対応していきたいと思います。ドーンセンターで困難を抱える、課題を抱える女性に対する支援事業を実施いたします。まず、情報相談室の設置ということで、カウンセラーを常設いたします。カウンセラーが適切なアドバイスをここで実施していきます。そしてここで交流の場づくりということで、カウンセラーがコーディネートしていきますが、同じ悩みとか同じ不安を抱える方同士が交流できる場をここでつくっていきます。それから、生活用品等の提供ということで、カウンセラーが必要に応じて生活用品等を提供します。就職面接用のスーツであったり、衣類、かばん、小物等であったり、あるいは化粧品とか生理用品等、そういったものについて、生活用品の無償の提供をさせていただきます。この生活用品等については、府と包括連携を締結しています企業の皆さんから、この事業の趣旨に賛同して提供いただいた協賛品がありますので、その協賛品を提供させていただきます。
 事業の開始ですけれども、令和3年の7月14日から開始をいたします。曜日ですが、火曜日から金曜日までの午後1時から午後6時まで、土日祝日については朝の10時から夕方の6時まで行います。事前予約は不要です。当然利用料、参加費も無料です。ここが一つのポイントとなってまして、通常、こういった事業は事前の予約が必要になるんですけど、もう予約はなしにします。ふらっと、気軽に立ち寄っていただけたらと思います。1人で悩むことなくドーンセンターに来館いただければ、予約もなく、そこにカウンセラーが常駐をしてますので、対応させていただきます。お悩みのある方は、ぜひご来館いただけたらと思います。
 実施場所ですけど、ドーンセンターの2階です。こちらが電話番号になります。また、これは現在、専門家カウンセラーが対応いたしますが、SNSでの相談をやってもらいたいということで、チャットの相談も受け付けてます。これは相談日、第2、第3火曜日、午前10時(「正午」に訂正)から午後8時、第1、第4土曜日、午前10時から午後6時ということで、SNSでのチャット相談、リアルタイムのチャット相談もやっていますので、こちらのほうもご活用いただけたらと思います。
 僕からは以上です。

質疑応答

 職員

 知事からの説明は以上でございます。
 それでは、ご質問をお受けいたしますが、先ほど開催しました新型コロナ対策本部会議での議論や、その中身、決定内容に関する質問も含めまして、先ほど冒頭に知事からご説明のありました本部会議の中身につきましても含めて、幅広に質問していただければと思います。すべてお受けいたしますので。こちらのほうで、私のほうで指名させていただきますので、順次指名させていただきますので、挙手の上、ご発言をお願いしたいと思います。それでは、どうぞ幹事社さん。

大阪府受診相談センターにおける新型コロナ後遺症の相談受付関連について(1)

記者

 産経新聞の吉國と申します。
 先ほどの発表の中にあった後遺症の相談について、意義や狙いについてお伺いできますでしょうか。

知事

 「新型コロナウイルスは後遺症があるんではないの」というのは、これは様々なところでも取り上げられていますし、実際に後遺症についての研究も行われています。どうもそれがあるのではないかということで、専門家による分析もされているところです。現状、データを見ましても入院者のうち、6か月後でも3割以上の方が何らかの症状を抱えておられるという報告もあります。つまり、コロナとしてはもう人にうつすような状況ではなくなったけれども、ただ、後遺症が残ると、何か後遺症のような症状が起きるということは現実の事象としてこれはあるだろうと思っています、また、そういう相談が非常に多いです。
 ですので、この相談に適切に対応する医療機関、相談の場所が必要だと判断をいたしました。ですので、まずは24時間対応の保健所新型コロナ受診相談センターに後遺症の件でお電話していただければ、そこでまず適切にアドバイス、相談に応じさせていただきたいと思っています。また、医療機関を紹介いたしますので、ちょっと行き先がないと、後遺症あるんだけどかかりつけ医もないよと。かかりつけ医があればかかりつけ医に相談をまずしていただけたらと思います。どうしてもかかりつけ医がいない方もたくさん世の中にいらっしゃいますから、どこに行ったらいいか分からないと、コロナ後遺症相談科みたいなのは普通病院にはありませんので、どこに行ったらいいか分からないという相談もやっぱり多かったので、これについては70の医療機関にご協力をいただけることが決まりましたから、医療機関も具体的に紹介をしていきます。
 ですので、保健所から医療機関を紹介しますから、医療機関もしっかり対応していただけると思っています。新型コロナの治療は終わった方、だけど後遺症の症状があって悩んでおられる方は、ぜひご相談をいただけたらと思います。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(1)

記者

 ちょっと別の質問になるんですけども、先ほど対策本部会議で、大阪モデルの見直しというものを発表されたと思うんですけれども、改めてこの修正の狙いについてお伺いできますでしょうか。

知事

 まず、大阪モデルをつくってから、つくった当時は国も何の指標もない状況の中で、何の基準もない状況の中でつくりました。そしてこの間、波も何度か経験し、そして国においても様々な指標がつくられるということになりました。ステージ4、ステージ3、新規陽性者の数、人口当たりの数、病床の使用率が何パーセントか、そういったことを専門家が会議を重ねて基準づくりをしていき、そして今では、ステージ4においては病床使用率が50%以上とか、いろいろ出ているわけです。大阪で引き直すと、新規感染者数については314人以上とか。
 そういった基準の数値が出ているので、そこを参考にしながら大阪モデルの赤信号、黄色信号、緑信号についても、そことまずはある程度平仄を合わせていくということが一つと、もう一つは、やはりそれだけではなかなかはかり知れないリスクというところもあります。特に重症病床の使用率についてはそうです。重症病床はどうしても最後に逼迫しますし、それから重症病床って何なのという定義が国と自治体で違うところもあります。国の場合はHCUを入れたりして、少し幅広に取っているところがありますが、東京都もそうですし、大阪府もそうですけど、現実に重症者というのはICUにいる方とか、人工呼吸器をつけておられる方とか、それに対する重症ベッドは現実に幾らあるのということについて、非常にその実態に即したものが必要だということで、重症病床使用率というのは、大阪では重症のベッドについてもそういった形でカウントして、医療実態に合わせたものをつくっています。
 国のステージ基準に合わせて、大阪独自のそういった指標を組み込んだ形で、緑・黄色・赤という指標をつくって、府民の皆さんに今どの状態にいるのかというのをお知らせして、リスクの共有を図っていきたいと思っています。これまでの経験を踏まえて、バージョンアップしたということです。

記者

 対策本部会議の中で、最後に藤井部長と重症病床使用率の分母について議論を交わされたと思うんですけれども、その点、最終決定はどうなったのかというのが今ひとつ分かりづらかったんですが、その点ちょっと確認できますでしょうか。

知事

 最終決定については、モデル見直しの資料のとおりになりました。ですので、重症病床の使用率の分母については、250床をベースにします。そして、まず黄色の基準がつくのはそれが20%以上、そして、非常事態の赤がつくのは60%以上、分母については250床です。ここは様々な意見はあるかと思います。もともと大阪モデルをつくってるときの重症病床の確保病床数は224床でしたから、224床をベースに60%とかいろいろつくっていたわけですけども、現在の重症病床は390床、倍近く確保しています。
 ただ、基準となる分母というのは390ではなくて250でやるべきだと。これは医療界からもそういう大きな声が届いているということが一つと、他の医療に制限を加えない範囲での重症病床というのは、医療界の評価としては250床ということなので、その250床をベースにして何パーセントかと、60%を超えればもう赤信号ですねと、20%を超えたら黄色信号をつけましょうと。そういうことですので、重症病床については分母が250床をベース、一般医療にダメージを与えない、通常医療に制限を加えない範囲の250床ということをベースに、大阪府としての独自仕様、大阪モデルの医療提供体制については考えていきたいと思っています。
 ただ、いろんな考え方がありますから、今の病床が390床に対して何パーセント使っているのとか、そういったいろんな数字はどんどん情報公開していきましょうということで、ホームページ上にはいろんなデータは公表していくと。大阪モデルの数字としたら、250床を分母として扱うということに決定をしました。

記者

 最後にもう1点だけ、昨日の幹部会議の中で「まん防を延長すべきだ」という考えを知事ご自身が示されたと思うんですけれども、知事がご自身でまん防の延長が必要と決断されたのはいつで、どのような決断があったんでしょうか。

知事

 新規の感染の状況がどうしても増加傾向にある、つまり再拡大の傾向にあると、その予兆が見られるということ、それは非常にまず一つ目の大きなポイントです。何がどうなのと言うと、見張り番指標なんです。見張り番指標は20代、30代の7日平均の前日増加比が1を超えるのが4日連続続けば、見張り番指標を点灯するという基準をつくっています。これは前からつくっている基準で、それが点灯すると、その後、感染再拡大の大きな波になる可能性があるということを見張り番指標としてつくって、今も公表しています。
 実はこの間、見張り番指標がつきかけたポイントが2回あって、もうこれはつくだろうと、3日連続で4日目でぎりぎりつかなかったということが1回あって、その後また3日連続があって、4日目がぎりぎりつかなかったのが先週の日曜日で、実はもうそれはつくだろうという準備はしておったんですが、1人の差でつきませんでした。もう1人、20代、30代新規陽性者があれば見張り番指標がつくということの状況で、準備もしておったわけですけども、それがつかない。恐らく近々につくようになると思います。今日の感染者数を見てもそうだし、近々につきます。
 それを見たときに、これは感染拡大傾向に入っていると、警戒しなければならないと思ったのが一つと、もう一つは、今日の会議でも申し上げましたけども、非常に感染の再拡大の条件が整っているということです。兆候が見られるだけではなくて、デルタ株が徐々に増えてきている。今、3月の状況と非常に似ているんです。3月のときは英国株でしたけども、今回はデルタ株、より感染力が強いと言われる株が既に大阪に入って市中感染が見られていると。これは今度置き換わりますから、人の行動と重なると一気に感染が増えてきます。まさに4月に起きたことが、いつ起きてもおかしくないという状況が今大阪で起きていると。
 そして、人出、人流についても3月の頃とほぼ同じ人流になっていると。非常に状況としては似ていると。去年は7月に第2波が起きた、非常にリスクの高い時期でもある。夏休みに入って人の動きが大きく増えてきます。そういったことを考えると、感染再拡大の率が極めて高い、プラスもう既にその兆候が見られるということがまず1点と。
 もう一つは、7月末までに高齢者のワクチン接種が概ね完了すると。そうすると抗体ができますから、高齢者に抗体ができるというのはかなり大きなポイントだと思っているんですけど、そのときまでに感染急拡大を何とか起こさせない努力をすると。起きるかもしれません。これは、いつ起きるか分かりません。明日から200、300、600、800、1,000となるかもわかりません。これは分かりませんけれども、できるだけそうさせないようにする努力をする必要がある時期だと。一度抗体がついたらかなりの期間抗体はもつとも言われていますので、この時期に感染を急拡大させないようにすべきだというのを、日曜日ぐらいにはそういう思いを強くして、最初、松井市長とも相談をしました。松井市長もその考えに賛同してもらえたので、大きな方向性としてはそれでいこうということが頭にあって、昨日の内部会議でも「これはやはり延長すべきではないか」という僕の考え方を示して、そこで幹部のメンバーも「それでいきましょう」ということになったということです。だからその二つですね。
 現実に感染拡大の兆候、僕は増加ステージに入っていると思っているんですけど、そこにあるということと、時期的な要素と、そして高齢者のワクチン接種、これを考えたときに何とか大きな波を起こさせないようにするために、まん延防止の延長というのが必要ではないかと考えたということです。

記者

 松井さんは対面でもご相談されたんですか。

知事

 いや、電話です。

記者

 読売テレビの尾木です。
 まん防の延長を国に要請したということですけれども、府内の飲食店などに対する時短などの要請はそのまま継続するお考えなのか、それとも見直しが必要だと考えていらっしゃいますか。

知事

 まん延防止の延長を要請するということの意味は、やはり府内の特に飲食店の皆さん、今、夜8時まで、そしてお酒は7時まででお願いしている。ちょっと申し訳ないけども、この時間を継続してくださいという意味だと、その意味が非常に強いと思っています。なので、時短の時間をまん延防止期間中、措置対象地域外の町村部を除いて変更するということは考えていないです。それゆえにまん延防止の要請をしたと。まん延防止の要請をしない、解除となればほかの地域でも見られますけれども、その時間が延びてくるということになるんだろう。現時点で僕はまん延防止はそういう理解をしています。
 今後、まず、まん延防止等重点措置の延長がされるかどうかは国が判断されるので、まだちょっとこれは分かりません。仮に延長された場合についての措置内容の質問だと思うんですけども、これは基本的対処方針がどうなるか分からないので、今の段階では何ともこれは、国とも協議をしながら今進めていますとしか言えませんけども、僕自身としては、ゴールドステッカーをしっかり取得申請して、感染対策を取ってくれている店については、今2人としているところについては、原則4人以内にすると。今の対処方針で認められていますけども、4人以内にするということ。
 ただ時間については申し訳ないけれども、7時、8時というのが今の対処方針にもありますし、それが適切だと思っていますので、7月いっぱいまで、期間は8月に入るかもわかりませんが、今回のまん延防止期間中については、そこで感染の急拡大を防ぐことにご協力をお願いしたいという考え方です。大規模商業施設の時短等については、これは基本的対処方針もどうなるか分からないので、今の段階で、なかなかここでちょっとお伝えすることは難しいというふうに思っていますし、僕自身の考え方としても、ちょっとそこまで、そこについては基本的対処方針を踏まえた上で判断をしたいというふうに思っています。
 さっきの飲食店のところについても、基本的対処方針がどうなるかでちょっと変わるところがあるので、確定案ではありません。「どう考えますか」というご質問なので、僕の考え方を今お伝えしました。でも、基本的対処方針は、これは国が最後定めていきますので。いろいろお聞きしていると、お酒の部分をどうするかと。酒類の提供、自粛を強めるべきではないかとかいろんな議論もあるとも聞いていますから、そういった意味で、基本的対処方針、今、確定してませんので、次の分については。ちょっとそこは、今後、その変動によっては変わり得るところは出てくるかもしれませんが、僕自身は、今のまん延防止でやっている措置、それを継続、申し訳ないけども、感染の急拡大を防ぐためにも、兆候が見られている今の現状、また、高齢者のワクチン接種がもうすぐ終わるので、その間ちょっとご協力を何とかお願いしますと。ただ、今、2人というところについては4人にしたいというふうに思っています。

記者

 あと、エリアに関して言いますと、例えば市内に限定するとか、そういうこともされないですかね。

知事

 現時点では考えてはいません。ただ、基本的対処方針がどうなるかということもやっぱりまだ見えないので、最終決定ではありませんが、現時点では対象外とするのは10町村、33市が基本的には対象になるというふうには思っています。ただ、ちょっとここも、基本的対処方針が、どういう対処方針になるか分からないので、今の対処方針をベースにしてお伝えするとそういう考え方です。

大阪府受診相談センターにおける新型コロナ後遺症の相談受付関連について(2)

記者

 あと、後遺症の相談センターに関してなんですけれども、これを今やられるというのは、やはり4波で、4波が終わってはいないと思うんですけれども、4波の後に後遺症に関する相談がかなり増えたということが背景にあるんですかね。

知事

 4波も踏まえてにはなりますけれども、そもそも後遺症については様々なところでご意見もあって、これは議会でもご意見もありました。いろんなところから相談もあり、後遺症に対する相談の対応、これはやるべきじゃないかというのは声が上がっていましたので、今回、受診可能な医療機関70機関のご協力を得られることができましたので、システムとして。これまでも相談はある意味受け付けてたんですけども、こうやって事業としてきちんと構築してやろうということです。第4波で急にというわけではないとは思いますけど。
 今現状で、保健所のヒアリングベースでいくと、9保健所の合計で月約200件ぐらい。正確なデータはありませんけれども、そういう相談が、後遺症に関する電話相談も寄せられているというふうに聞いています。ですので、やはりこれを見ても、もちろん第4波で非常に多くの方、5万人の方が新規陽性者になりましたので、そこの治療を終えられた方の数も当然増えているし。これはどのぐらい増えたかちょっと今僕の手元では分かりませんが、この後遺症の相談は非常に多いというのも聞いていましたから。今申し上げたとおり、現状でいくと、9保健所の合計で月約200件ぐらい来ていますので、きちんとした制度を構築しようということで、制度を構築したということです。

記者

 ありがとうございます。

ドーンセンターにおける困難・課題を抱える女性に対する支援関連について

記者

 読売新聞の太田です。
 発表事項のドーンセンターでの女性の支援なんですけども、コロナ禍で苦しんでいる女性の支援をされるということなんですが、知事として期待されていることと、それから、府内で苦しんでいる女性の方に何か呼びかけなどがあればお願いします。

知事

 一人で悩みを抱えずに、どんどん相談をしていただきたいと思います。もちろんプライベートの情報は守りますし、予約も不要なので、行き先がなく困ったという方については、どんな相談でも、コロナ禍に関する相談は受け付けます。専門のカウンセラーがいて、きちんと秘密も守りますし、適切に対応していきたいと。専任で設置をいたします。ぜひ、お気軽に相談をいただきたい。悩まずに、悩みを抱えずに、お一人で抱えずに相談をいただきたいと思います。
 そういった意味で、できるだけハードルを下げたいという理由で、予約もなしにしました。通常は事前予約のための電話のボタンを押すというところから始まるんですけど、それもなしにしましたので、ふらっと、大阪城公園の横にあるドーンセンターに立ち寄っていただければ対応いたしますので、そこで、同じ悩みを抱える方と交流をされたり、あるいは、その解決策についてカウンセラーが相談を受け付けますので、一人で抱えずに、気軽に相談をいただけたらと思います。コロナ禍で、収入の面、それから生活の面で様々な課題・困難を抱える女性の方はたくさんいらっしゃいます。決してお一人だけでは、自分だけではありませんので、同じ方、同じ悩みを抱える方もたくさんいらっしゃるので、特別なことと思わずに、お気軽に相談いただけたらと思います。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(2)

記者

 あと、まん延防止等重点措置の、今回、延長に関してなんですけども、東京都のほうでは、まん延防止の延長に合わせて酒類提供の原則禁止という対策も検討されているようなんですけども、大阪府ではそこまでの対策強化というのが必要とお考えでしょうか。

知事

 今後の感染拡大状況によっては、それは当然あり得るとは思いますけれども、現時点において、酒類提供を今停止するということはないというふうに思っています。
 これも、ある意味、この感染者数がここまで抑えられていて、病床の使用率もステージ2の状況になっていると。普通にいけば、「これは、まん延防止、解除じゃないの?」というご主張をされる方も、これは当然出てくると。それも当たり前の意見としてあると思います。ただ、その中でも、私、先ほど申し上げた理由で延長すると。これはやっぱり事業者の皆さんの協力があってこれだけ感染を抑えられているので、その結果抑えられている以上、ゴールドステッカーを取得するような感染対策を徹底しているお店については、極力、事業・営業の制約をかけたくないという思いがありますから、今の時点で酒類の提供を禁止するということは考えてはいません。もちろんこの数字がステージ4のような数字になってきたときには対策を取らなければならない時期というのは出てくるかもわかりませんが、現時点ではそうは思っていません。
 ただ、「まん延防止、こんなん、普通、解除じゃないの?」という意見もあると思うんですが、そこについては先ほど申し上げた理由で、この延長にご理解と、そしてまた、ご協力がないとこれは結局成り立たないので、ご協力をお願いしたいと思います。

記者

 一つ確認なんですけども、知事、一つ、ワクチン接種の完了ということを挙げられていたと思いますけども、まん延防止等重点措置を延長するとしたら、期間としては7月いっぱいまでが望ましいというふうにお考えでしょうか。

知事

 僕は、これまでも3週間から大体1か月というふうに申し上げる機会が多かったと思いますけども、やはり今回も3週間から1か月が適切だろうと思っています。2回目の接種終了という意味だけで見れば3週間。7月11日からですから、7月末になって、ほぼ終了するという形になります。ただ、ワクチンは2回接種してから1週間から2週間で抗体ができるというふうにも聞いていますので、そういった意味では、その期間も考えて合わせれば、やっぱり3週間から1か月、これが適切ではないかと思います。ここについては、最後は国において判断されることになるだろうと思っています。

記者

 あと、最後に1点だけ。すみません。今週から関西国際空港のほうにも五輪選手団の入国が相次いで来ると思いますけども、ウガンダ選手団の件を受けて組織委員会とか政府によって対策は改善されたと知事としては思うのか、それともまた、不十分な点があれば、そこの点があればご指摘いただければと思います。

知事

 ウガンダの事例もあって、これは100%完璧ではないとは思いますが、やっぱり対策として改善されたというふうに思っています。直前期で既に選手が入ってきている中で、その選手が陽性として判明したというのが先行事例として起きたわけですけども、このオリンピック開始直前の状況の中で、やはりもっと制度をより改善しようよということで、この対策を改められたということは、やはり一定プラスの意味があったのではないかというふうには思っています。
 今後、オリンピックがこれから本格化するに向けて、入国される方の対策等、これについては5者協議の中でしっかりやっぱり対策を取ってもらいたいと。バブルの対策というのをしっかりやってもらいたいと思います。僕自身が、やはり警戒する、より警戒すべきだなと思っているのは、バブルの外側のほうが僕は警戒すべきだというふうに思っています。7月の後半には連休も入ります。始まります。4連休ですよね。4連休が7月の下旬にありますし、それから、オリンピックも始まるということで、やはりオリンピックが始まれば、非常に、僕も日の丸を背負っている選手を応援したいし、応援しますし、一緒に興奮する機会もやっぱり出てくる。その中で、非日常のような状況にやっぱりなるということになると思います。そのときに、できるだけお祭り騒ぎにしない。本当は、オリンピックは祭典なわけですけれども、今回はバブルの外側でできるだけお祭り騒ぎにしないということが非常に重要ではないかなと思っています。入国される方より、日本人の人口のほうが圧倒的に多いわけですから、大都市部の人口のほうが圧倒的に多いわけですから、そう考えたときには、いろんなところで「日本、日本」とか言いながら酒を飲む機会ががんがん増えてくると、これは、そこで感染が広がるリスクのほうが僕は圧倒的に高いんじゃないかなと思っています。スタジアムの中というよりは、やっぱり外、バブルの外のほうが僕はやっぱりリスクを警戒しなければならないと思っていますので。これから始まる入国については、きちんと5者協議で決められた国の協議の中で対応していただければというふうに思っています。

記者

 毎日新聞の石川と申します。
 まん延防止措置の延長に関しまして、今回、阪神間で、他県、兵庫とか京都と何らかの協議をされて、足並みをそろえるような協議をされたのか、また、ほかの自治体の反応はどんな状況だったのかについて、可能な範囲でお願いします。

知事

 兵庫、京都については、常に情報共有と意見交換をさせていただきながら進めてきました。
 まず、大阪として、まん延防止等重点措置を要請、延長を要請しますということも、これは事前に兵庫、京都にはお伝えをしています。兵庫、京都両府県は、やはり感染状況も違いますから、その中で、まん延防止の延長を要請することはないというようなご意見も聞いています。大阪が延長要請して、京都、兵庫でちょっと足並みが違うことになるんだけれども、それはやっぱり感染状況も違うし、ここは判断が違っても、そこは情報も共有しながら、今後、共に進めていきましょうということを常に情報共有はさせてもらっています。
 ですので、そういった意味で、今回のまん延防止の延長を要請するかしないかについては、少し判断は違うということにはなりますけれども、それが違うことも共有をしていますので、しっかり連携して対応していきたいと思っています。

記者

 大阪府のほうから報告されたときに、京都や兵庫には「同じようにまん延防止措置を延長しましょう」というふうに何か話を持ちかけられたわけではないという理解でいいんでしょうか。

知事

 ええ。それは持ちかけたわけではありません。それぞれやっぱり兵庫も京都も新規感染者数等を含めても、皆さんが日々発表されてるの見ると非常にかなり抑え込んでいる状況にもあるので、全然状況もやっぱり違うと思いますから。
 大阪も、大阪のこれまでの数字としては抑え込んでいる数字なわけですけども、やっぱり全くそれぞれのエリアの状況というのがあるので、お互いが何かこれを常にこっちの中で共有しましょうというよりは、ここは、情報を共有しながらそれぞれが判断するということをしているということです。そのこと自体も共有はしています。

記者

 それと、先ほど、酒類提供について大阪府の知事のお考えというのをお聞かせいただいたんですけれども、この辺り、次の対処方針でどんな文言になってくるかによってまた大阪府の対応も変わってくるとは思うんですが、国のほうにも大阪府の考え方というか、その辺り、お酒の提供については緩和できるような措置が取れるような対処方針にしてほしいとか、その辺り、調整されているのか、お考えを国に伝えられているのかお聞かせください。

知事

 まず、昨日、西村大臣と直接話をさせていただきました。昨晩ですね。昨晩話をさせていただきまして、今、僕が今日この会見で言ったようなことをぐっとまとめたような話で方針をお伝えしました。正式には今日の本部会議で決定するということは当然前提ですけれども、今、自身の、僕自身の知事としての考え方はこういうことを考えていますということはお伝えをしました。西村大臣からも、その考え方については了解したというふうに聞いていただいています。
 ただ、具体的にどういう基本的対処方針になるかどうかというのは、今の時点でもまだ正確に決まっているわけではないと思いますので、何とも言えないですけれども、酒類についても、先ほど僕が申し上げたとおりの、7時8時で継続をお願いしたいという話はいたしました。

記者

 最後1点、すいません、大阪モデルの数字についてなんですけれども、今日、複数の委員から赤信号の点灯基準について、40%がいいんじゃないか、50%のほうがいいんじゃないかということで、60%の数値設定について懸念もありましたけれども、最終的に60%に落ち着いたということで、この懸念に対する直接の答えは、結局、あまり低くしてしまうと赤信号が灯りやすくなって逆に効力を失うとか、その辺のお考えがあってのことなのか、一部、もっと数字を下げるべきだという声に対する直接の回答としては、どんな回答になるんでしょうか。

知事

 結局は、医療のキャパシティーに対してそれを超えないようにすることが非常に重要なので、そういった観点からすると、60%という数字は前回と同じ数字なわけですが、もう今、分母が変わってます。当時224床ですけど、今390床まで重症病床は、これはいろんな、そうなってくるとかなり一般医療も制限しなきゃいけないような状況になってきますが、ただ、コロナの病床としては確保している病床は明らかに増えている、つまり医療のキャパは増えているので、同じ60%でも数字の病床数は本来変わるはずですけれども、それはやっぱりやめましょうということで、250床をベースに60%にした。だから、前回と60%の意味内容が違うというふうに思っています。
 そして、赤信号をつけるというのは、まさに医療が非常事態に達するということですから、そういった点では、あまり早くつけ過ぎると、リスクを共有するリスクコミュニケーションにやっぱりなってこないので、本当にこれは危険なんですよというときにつけるべき。じゃないと、オオカミが来たみたいになってはよくないですから、本当に危険な状態っていつなのということをやっぱり考えなきゃいけない。そういったときに、分母は250床とした上で60%と判断したということです。
 これは、色をつけるということは、加えて、社会生活制限、仕事、そういった皆さんの制約をお願いすることにもつながってきますので、何の制約もなければ、見張り番指標みたいにかなり初期につける段階であれば全然そこはいいわけですけど、そこは、医療の皆さんは、やっぱり医療の現場で本当に活躍して、命を救う活動をしていただいています。一方で、そういった、仕事ができなくなる皆さんのデメリットというのも我々も一緒に受けているわけなので、そういった観点からすると、本当に医療の逼迫というのはどこなのかというふうに考えたときに、分母は250のままにして、そして60%とするのが、リスクを共有するという意味では適切だと判断したということです。
 これは、聞くのは、医療の専門家でも適切だという方もいらっしゃいます。医師会長の茂松会長はまだまだとおっしゃいますけれども、一方で、経済の専門家も入ってないので、いわゆる経済で通常の事業を行って制限されるほうの皆さんの意見は聞いてないから、そこの意見も我々が考えた上で、医療の本当の逼迫のところというのはどうなんだろう、赤信号をつけるべきタイミングはどこなんだろうと考えたときに、60%にしたということです。
 それから、現行については70%以上ですから、224床の70%ということで、それをさらに、60%という意味でより引き下げて、リスクとしては強く評価をしていると。そして、分母も224床から現在390床を実際に確保していますので、そういった意味では、リスクもきちんと評価しながら社会全体のことを考えて判断をしたということだと思います。

記者

 分かりました。ありがとうございます。

記者

 NHKの佐藤と申します。
 先ほど、まん延防止の関係で、もし延長となった場合に、知事のお考えとして、飲食店の人数制限を2人から4人にというのが酒の提供場面であったと思うんですけれども、この4人にされるというのは、なぜ4人というのは、お考えはありますでしょうか。

知事

 まず、ここも基本的対処方針が大きく変われば難しいかもわかりませんが、今の基本的対処方針をベースとして考えたときに、現在のまん延防止で認められる人数としたら、4人以下で、そして一定の感染対策を取っている、4要件を取っているところというのが基本的対処方針になります。この4要件のところは、我々、ゴールドステッカーにして、かなり厳しい感染対策をお願いしてますので、そもそもここで、感染対策を徹底的にお願いしますということをまず一つお願いする条件とした上で、人数については、今の基本的対処方針で示されている、これは専門家の意見も踏まえて判断されたと思いますので、そこに少し緩和することにはなるんだというふうに思ってます。

記者

 2人から4人にというのは、飲食店の負担などを考えてということになるんでしょうか。

知事

 もちろんそうです。飲食店というのは、本来、自由に営業できるはずですから、その自由な営業を制限して感染対策に協力してくださいというのをやっていますので、原則自由なはず。例外として制限をお願いしていっている、その例外の範囲をどこまで取るかというのを考えたときに、今回、2人まででお願いして、この間の大きなリバウンドは何とか防げている、減少傾向を何とか維持できていると。これは、でも、2人ですから、皆さんが、例えばお店の大将の立場に立って考えてもらったら分かると思うんですけれども、やっぱり4人のお客さんとかを断らなきゃいかん、お酒の提供を断らなあかんって、本当にしんどいと思います。
 そういった意味では、2人から4人にして、そこは少し営業ができるように、お酒が出せるタイミングも増えるように、それは基本的対処方針で認められた範囲内でやるというふうに考えたということです。

記者

 ありがとうございました。

記者

 朝日新聞の寺尾と申します。
 先ほど西村大臣とは昨日お話しされたとのことでしたが、昨日のいつ頃お話しされたのかということと、あと、国のほうから、当初、首都圏は解除という話が出ていましたが、大阪に関しても解除を考えているということを国から言われていたかどうか教えてください。

知事

 昨晩の7時ぐらいだったと思いますけど、そのぐらいです。報道ではいろいろされていましたけれども、直接何か、大阪はもう解除ですとかというのは聞いたことはないです。むしろ、大阪としてどういう意見をお持ちですかというのを、問合せを受けていたというのが実態に近い。実務方を通じて、大阪府の考え方を教えてもらいたいという問合せを受けていたというのが実態に近いのかなというふうに思います。皆さんはいろんなところから情報を収集して、外す方針とか報道されていますが、実態としたらそっちのほうです。僕自身が特定の方から直接そういう、大阪を外しますとか、外す考え方ですとかというのを聞いたことは一度もないです。
 西村大臣から話があったときも、大阪府としての考え方を教えてほしいという、知事の考え方を教えてほしいということだったので、明日、本部会議を正式に開いて決めますけど、こういうふうに考えていますということをお伝えして、西村大臣からも「分かりました」と、これは国でも、大阪の評価はちょっと専門家で賛否、いろいろ分かれているみたいなんですけれども、知事の考えはよく分かりましたので、また国としてもしっかり検討して、情報共有しながらやってきましょうという、そういうやり取りをしたということです。

記者

 ありがとうございます。
 あともう1点、死亡率が3波を上回っていると思うんですが、その受け止めも教えてください。

知事

 死亡率が高いということについては、本当に残念だと思いますし、お亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げます。感染者数が多く、また、高齢者の方に、特に施設で感染する場合も多くあったということで、お亡くなりになる率もやはり高くなったということだと思います。できるだけ早く、今後、様々な高齢者施設に対しての、今、既に始めていますけれども、クラスター対策を強化するとともに、できるだけ早く、随分ワクチンは進んでいますけども、ワクチン接種を広めていくということで、何とか一人でもお亡くなりになる方を減らしていきたいと思っています。

記者

 ワクチンに関しては、先ほど7月末には高齢者、2回目を終えられるということでしたが、知事の中では特に今、遅れているとか、そういった認識はございませんか。

知事

 ええ、僕自身は、今の段階で特に大きく遅れているという認識はないです。ここについては、自治体に様々、意見を聴取していますけれども、何か予定より多く遅れているというところはほとんど出ていないというふうに思っています。もちろんVRSの登録がきちんと反映、あれがもう全てと思っている方がいるんですけど、それはやっぱりちょっと間違いで、VRS自身の登録と、実際に接種しているここのタイムラグが非常に出ている市町村も多くあります。そこが、タイムラグがほとんどないところもあるんですけど、多く出ているところもある。ほとんどないところは、大体、医療機関がそのまま登録しているところはあまり出てこないです。ただ、医療機関は接種に注力してもらって、予診票なんかは全部一まとめにして役所で登録するという事務を執っているパターンのところは、VRSとの時間の差が結構出ています。
 特に大阪市については、この間、1か月に1回やろうということで、まずはどんどん接種してもらうと。お医者さんには接種をやってもらって、事務をやるよりは接種のスピード上げていこうというので、その方針の下で、どんどん接種を増やしていったというふうにも聞いています。現実、今は1,700ある個別医療機関、接種機関がそれだけ多くあるわけですけども、医療機関で登録しているのは約1割と聞いていますから、約90%はそこでまだ登録はしていないと。1か月に1回ということで、これについて、もう今はその方針を改め、1週間に1回にしましょうということで、1週間に1回集めて、どんどん登録するということになって、それが7月の中旬ぐらいから反映されると聞いていますので、7月の中旬ぐらいから一挙にVRS上の登録は増えてくるんだろうというふうに思っています。
 逆に言うと、今は大阪市の個別接種分、人口270万人の大阪市の部分が反映されていませんから、そういった意味でVRS上は少なくは見えますが、実態としたら、大阪市にいろいろ聞いても、高齢者接種の2回目、おおむね7月末でもう完了するというふうに報告を受けていますので、実態としたら、ほぼ予定どおり、おおむね終了するというふうに思っています。

記者

 大阪日日新聞の山本です。
 先ほどの対策本部会議の中で、若い世代の方でありますとか、夜の街関連が少しずつ目立ち始めているというふうなことがあったかと思うんですけれども、今後こうした感染を抑えていくというふうな部分で、東京都の医師会のほうで、繁華街の歌舞伎町のほうで抗原検査の実証実験というふうな動きがあったというふうにも聞いているんですけれども、府のほうでは昨年の7月に、知事も視察に行かれた、PCRのバスを使った取組というのがあったんですが、こういった繁華街での抗原検査というのは、府のほうで何か参考になるという部分がありましたら伺えますでしょうか。

知事

 この点については、既に大阪の繁華街で、場所は非公表ですけど、ちょうどミナミとキタの間ぐらいのところで、繁華街で、PCR検査場、専用の検査場を造っていますので、それは今も稼動していますから、もう検査は充実。これについては、大阪府としてはかなり進んでやってきているところだと思っています。
 それだけじゃなくて、今回、ゴールドステッカーを導入するときも一緒に導入しましたが、飲食店「スマホ検査センター」をつくりましたので、飲食店関係の人はいつでも、保健所や病院に行くことなく、スマホだけで検査できる仕組みをつくりましたから、そういったものをどんどん利用してもらいたいと思います。ちょっと形は違いこそすれ、そういう飲食店「スマホ検査センター」もそうだし、ミナミにある検査センターもそうですけれども、そういった検査センターを、若い人を中心にぜひどんどん活用してもらいたいと思います。
 それから、大学なんかに協力してもらって、同じように、あれは抗原検査だったと思いますけど、やりました。ちょっとなかなか無差別・無症状の人を検査してもなかなかキャッチしにくいというのは、僕は実はあるのかなとは思っています。なので、無差別・無症状の人をどんどん検査することによって陽性者をキャッチするというのは、ちょっと難しいのではないかなとは思っています。でも、できるだけ検査を広げていきたいというので、大阪は多いときは2万件以上の検査をしていますから、今は陽性者数が少ないので、疑い例も少ないというので検査数自体も減っていますけど、多いときは2万件以上検査をした日も、1日に、ありますから、検査能力としては非常に高い検査能力は持っていると思います。一定の無差別・無症状検査をすることでトレンドを見るとか、新規陽性者をキャッチするというのは、かなりハードルは高いのではないかなと思っています。といっても、880万人いますから、大阪府民。無差別・無症状検査で、多いといっても1日の新規陽性者はそれでも1,000人ですから、諸外国と比べると圧倒的に新規陽性者というのは少ないわけで、人口に対しては。なので、あまりこう無差別・無症状検査で何かをキャッチできるかなといえば、僕は、それは限定的ではないのかなとは思っています。
 ただ、その中でもやっているものとすれば、高齢者施設です。高齢者施設については、無差別・無症状検査でどんどん検査を回しています。そこでごくまれにですけれども陽性者が見つかっているというケースがありますけど、非常にごくまれです。陽性率も極めて少ない。0.00何%か多分そのぐらいだったと思うんですけど、非常に低い陽性率です。
 逆に、スマホ検査センターで高齢者「スマホ検査センター」、これは結構陽性率も高くて、一般の陽性率ほどは高くないですけれども、高齢者「スマホ検査センター」は結構ワークしていると思っています。飲食店「スマホ検査センター」は始めたばかりですけれども、やっぱちょっとでも、何か少しでも症状ある人が簡単に検査を受けられるというのが重要なんじゃないかなと。何にも症状もない無差別な人を検査しても、そこで何かキャッチするというのは難しいんじゃないかなと思います。ちなみに、高齢者施設での定期検査の陽性率は大体0.1%ぐらいと聞いていますので、非常に、そこで0.1%ですから、1,000人いて1人なので、1,000人検査して1人なので、何かそこでキャッチするというのはそこまで簡単ではない、クラスター対策としてはいいと思うんですけど。それで何か行動が自由にできるとか、自分は検査で陰性だったから大丈夫だとか思うほうが、ちょっとリスクがあるんじゃないかなと僕は思いますけどね。

記者

 ありがとうございます。
 もう1点、すみません。今回、仮にまん延防止が延長された場合なんですけれども、特にミナミにおきましては、昨年の夏以降から何らかの要請が1年近くにわたって続いている状況になるかと思うんですが、今後、その辺りの部分で、感染状況を踏まえながら、将来的に支援策でありますとか喚起策等、何かお考えのことがあれば教えてもらえますでしょうか。

知事

 まず、やはり感染対策をしっかり取っていただいているゴールドステッカーを取得したお店について、できるだけ営業ができるように認めていきたいと思いますし、それから、いろんな支援策、応援策というのはしっかりやっていきたいと思っています。消費喚起の応援策をやっていきたいと思っています。ただ、これは一定ワクチンが広がってこないと、やはりリスクは常に伴います。伴うので、ちょっとここはまずワクチンを広げることが重要なのかなと。ある程度広がってくれば、いろんな応援策、支援策というのを我々としてもどんどんやりたいし、その行く過程においても、今回もそうですけれども、そういった感染対策を取ってくれている、ゴールドステッカーを取得するようなお店にいろんな営業の制限をなくしていくような形で対応していきたいと思っています。本当にそのご協力があって、今、何とか成り立っているわけでもあります。
 先日、維新の会派からも要望は受けました。まん延防止については延長すべきではないかという要望も受けましたが、その時、話をしましたけれども、中央区選出の議員の意見も代表を通じて聞くと、やはり今、何とか控えたいのが、また大きな波が来て、全てこれはもうシャットダウンするような状況になるということのほうをやっぱり避けてもらいたいと。今は何とかお酒も7時、8時と、非常に、極めて限定的ではあるけれども、やっぱりちょっと人出も増えてきて、ある意味ちょっとそこに人も出ているわけですけれども、またこれが感染急拡大になると、緊急事態宣言になったり、いろんな人出も、大規模商業施設も休業とかいう話になってくると、そういう事態にならないように、それになるぐらいだったら今の措置を延長してもらったほうがいいという、そういった意見があるというのも聞いています。様々意見がおありだと思いますが、大きな感染急拡大になるというのを防ぎたいというのは多分共通した意見だろうというふうに思っていますので、そういった点からも、今回まん延防止を延長して、そして徐々に徐々に解除していく対策を取っていくほうが、その徐々にスピードが遅いのかもしれませんけども、徐々に徐々にやっていったほうが、感染の急拡大を防ぐことを目指したほうが飲食店にとってもいいのではないかという意見もあったというふうに聞いていますので、我々としては何とか急激な拡大というのは何とか防ぎたい。そしてその間にワクチンを広げて、徐々に解除していきながら、できるだけ元に近い生活に戻れれば、飲食店、もともとおいしい店も多いわけですから、食の街なので、必ずそこは人出が増えてくると。それは多くの方が集まるわけですから、力はあると思いますので、何とか感染急拡大を抑えたい、ワクチンを早く広げたいという思いです。将来的にはもちろん、先ほど申し上げたとおり、支援策というのは、特にゴールドステッカーを取得してくれるような、感染対策を徹底してくれる店にしっかりやっていきたいと思っています。

記者

 最後、協力金についてお聞きしたいんですけれども、仮にまん延防止が、延長が決まった場合なんですが、この11日以降の飲食店に対する協力金につきまして、今何か国のほうとご協議していることがあれば、教えてもらえますでしょうか。

知事

 これはまさに協議中ですので、まだ基本的対象者の中身も決まってませんから、これは今、協議を継続しているという最中です。

記者

 ありがとうございました。

記者

 関西テレビの鈴村です。
 今回のまん延防止の延長の要請についてなんですけれども、知事としては急拡大を抑えたいということで、延長することによってどういう状況になってほしいかという期待について伺いたいんですけれども、まん延防止の措置については、増加は抑えられるけれども、基本的には減少にはならないということがこれまでもあるかと思うんですけれども、この状況が続けば、延長の期間に続いていけばいいなという知事としての期待を持たれているのか、今の考えを教えていただけますでしょうか。

知事

 将来予測は本当にこれ、難しいです。特に感染対策における将来予測は非常に難しくて、株が変わってますので、感染のスピードが予測できないというのが正直なところです。これは第4波を経験して改めて思いますけれども、今回のデルタ株というのは従来株の1.9倍ぐらい、英国株よりも感染力が強いと言われていますので、この置き換わりが急速に進めば、ひょっとすれば前回の第4波よりは大きな波になるかもしれないし、ならないかもしれない。これは分かりません。結果、振り返って、あのときこうだったじゃないかというのは幾らでも言えるんですけど、今からの予測だったら、多分ここの会場にいる皆さんも誰一人として正確な予測はできないだろう、専門家も予測できないというふうに思います。その中で、僕自身は今、増加のトレンドに入っていると思っているので、増加してくると思います。減る要素の方がやっぱり少ないんだろうと思っています。
 でも、だからといって緊急事態宣言かというと、そういうわけには当然いきませんので、そう考えると、今日、朝野座長の意見にもあったのが僕にも非常にすとんと胸に落ちるんですけれども、増加のトレンドに入っている。これからも増加してくる。ただ、それを、増加のスピードを遅らせる。急拡大させない。つまり、医療でコントロールできる範囲に収めていくということがやっぱり目指すべき方向性なんだろうというふうに思っています。それをどこまで制限をかけたらできるのかということについては、これは、だから、そこが分からないわけですけれど、今のまん延防止措置の7時、8時のお願いをして、多くの店舗にお願い、協力が実現できて、一人一人の方が感染対策を取っていただければ、急拡大は何とか防げるんじゃないかと思っていますし、その防げる努力をやっぱりこの期間、しなければならないと思っています。
 あとは、やっぱり分析評価したいのは、高齢者のワクチン接種が終わったときに、重症者がどういう形で出てくるのか。ここはぜひ分析したいと思ってます。新規陽性者数が増えても重症者が増えないということになるのであれば、また状況も、新規陽性者の数の社会体制も、社会の対応力も変わってくると思うので。でも、これがどのぐらいかまだ分からないわけですから、大体これが見えてくると思います、7月のこの期を過ぎれば。なので、そこも分析をしながら、だから、それがまだ未了の今の時点においては、この間に急拡大するのを防ぎたいということです。大阪の場合、第4波を経験しましたけど、2週間あれば1,000人に達しますから、それだけの大都市で多くの人が集まるエリアなので、やっぱり警戒しなければならない。この間、そういった大きな波を起こさせないというのが非常に重要ではないかと思ってます。
 ただ、一方で、それが起きる環境が整っている。これは冒頭から申し上げているとおりです。人出にしても何にしても、非常に環境は整っているという状況なので、本当にお一人お一人の感染対策の徹底をお願いしたいというふうに思ってます。

記者

 今の件で、デルタ株の話が出たかと思うんですけれども、会議でも、デルタ株を考慮するときに、感染拡大の兆候が見られたら早期に強い措置が必要ということが話されていたかと思うんですけれども、知事も感染の再拡大の兆候、トレンドに入っているということをおっしゃっている中で、飲食店なども一部緩和という状況があると思うんですけれども、その辺りを行う理由について改めて教えていただきたいのと、先ほど少し、ステージ4の指標などに入ってきたら強い措置も考えるという話もあったと思うんですけれども、それだと少し遅いのではないかなという考え方もできると思うんですけれども、その辺りについては、どのようにお考えでしょうか。

知事

 社会っていろんな人で成り立っていて、飲食店の経営する大将とか飲食店の働いている人の立場に立って考えていただけたらと思います。我々例えば公務員は、この緊急事態の措置が長引こうが長引かまいが、給料が減るということもないという、そういう環境です。みんなこの環境で判断しては僕はいけないと思ってます。記者の皆さんも、感染が増加して、記者の活動ができなくなって給料が減るという環境でもないんだろうというふうに思っています。でも、飲食店の皆さんって、感染が増えて、いろんな様々な制約があれば、その分、売上げが直接減って、そこは生活とか暮らしに直接影響が出てきます。先ほども女性の就労の話もしましたけども、そこで、雇用調整助成金はあるんですけども、雇用が失われることだってやっぱりあると。雇用を失われた人にとっては、生活の収入の道が断たれてしまいます。なので、営業というのは生活や暮らし、命にもつながっている部分があるという中で知事としては判断しなければならないという思いです。
 今の感染者の状況というのは、病床の使用率と日々の感染者数を見れば、まだここはステージ2、あるいは3になるかならないかぐらいの状況なので、普通であれば、まん延防止というのは解除して、飲食店の皆さんも、夜が9時、10時とか、8時、9時とか、そういったことになるという、そういうエリアもやっぱりこれから大阪以外は出てくるとは思いますが、本来そうすべきじゃないかというやっぱり意見もあると思います。これは、立場が変わると全然見える景色も違いますので、我々としてはそっちの見える景色が違うほうを想像しながらやると、今の感染状況からして、まん延防止の延長についてはどうしてもご理解をお願いしたいと。7時、8時はお願いしたいと。ただ、感染者数が緊急事態レベルから物すごく急増かというと、そういう状況でもないので、ここはそろりそろりと2人から4人にするということだというふうに思っています。
 なので、その立場によって全然違うので、何が正解かではなく、これは難しいところなんですけれども、今の感染状況も踏まえて、警戒しなければならないのは当然警戒しなければならない。本来であれば解除だと思いますが、ただ、ここについては、やっぱり感染対策を徹底するという意味で延長をお願いしたいと。ただ、8時、7時もお願いしたいと。ただ、そこの人数については2人から4人とすることで、少しでも営業ができるようにして、何とかバランスを見ながら進めていきたいと、そう思っています。

土砂災害関連について

記者

 ありがとうございます。
 あと1点、話が変わりまして、先日の静岡県での土石流の件で、安否不明者のお名前、個人情報の公表基準について少し議論されているかと思うんですけれども、知事としてのこういう災害時の安否不明者の公表についてどのように考えられているかというのと、昨年、全国知事会でも少しそれが議論なっていたかと思うんですけれども、改めて府としてそういう基準というのをつくっていく必要性について知事はどう考えられているか教えてください。

知事

 全国知事会では、国で基準をつくるべきではないかということで提言をして、一つここは議論、論点になっているところです。
 僕自身の考え方としては、やはり救助活動に資するという観点からすると、氏名の公表はしていくべきだというふうに思っています。そうすることで、まずは救助活動、捜索活動、そういったこと、人命救助の活動をするために最も有効な手段というのを重要なポイントと置いて、そういった観点からすると、氏名公表というのもやはりやっていくべきではないかというのが私自身の考え方ではあります。
 ただ、ここはまだ統一見解が出ているわけではないので、しっかり今回の件も含めて、国においても、大阪府においても、全国知事会においても議論が進むところだというふうに思っています。個人のいろんな情報とかプライバシーとかいろんなものもあるんですが、災害時においては、まずは人命救助というのを一番最優先にして、そこを基軸にした上で対応を考えていくというふうにしたほうがいいのではないかと思っています。

記者

 府として、現状、何か基準をつくるというのはまだ考えられてないということですかね。

知事

 そうですね。今の段階で具体的な基準というのをつくるわけではありませんが、今回の例も参考にしながら、しっかり考えていきたいとは思います。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(3)

記者

 日経新聞の古田です。
 まん防のことなんですけども、今回延長になった場合、当然、基本的対処方針の中で措置を取られると思うんですけど、東京とか首都圏というのは大阪とはちょっと状況が違って、その中で一律に対策を取っていくということになると思うんですけど、そうじゃなくて、府独自で、4人以下とか、お酒は8時までとかと、そういうことを、まん防じゃなくて、府独自で要請するということはなかったでしょうか。

知事

 まん延防止によらずしてということですか。

記者

 まん防の延長を求めるのではなくて、解除して、自分の独自の対策としてそういう措置を求めていくと、そういう考えはありませんか。

知事

 もしまん延防止を解除するということであれば、これは他の地域でも行われていますけど、今の7時、8時よりやっぱり緩和しないと、話の筋は通らないだろうと思っています。現実、大阪でも、まん延防止の地域に指定して、大阪府はまん延防止に指定されているわけですけど、その中で、町村部についてはまん延防止の適用除外地域ということで今やっているわけです。全国的にも、まん延防止の適用地域というのは、そこに適用される市とそうじゃないところがあるんですけど、そうじゃないところについては、やはりまん延防止の基本的対処方針に書かれたことから一定緩和をすると。それはつまり通常は時間だと思います。お酒であれば例えば8時台とか、飲食であれば9時までとか。緩和をするためにまん延防止の措置はある意味解除していくというのが筋だと思うので、まん延防止を解除しながら、まん延防止とほぼ同様のお願いをしても、多分そこは協力も得られないだろうというふうには思います。それを大阪府だけやっても、それは隣の兵庫県や京都府でも、あるいはよその愛知とかいろんな地域で8時、9時になっているのに、大阪だけ「7時、8時のままでお願いします」と、「まん延防止と同じです」と、「外れましたけど一緒です」と言っても、それは一切協力を得られないと思うので、そうするんだったら、やっぱりまん延防止の延長を要請しなければならないのではないかと考えたということです。
 おっしゃるとおり、東京、首都圏と感染状況が違うので、基本的対処方針がどうなるかというのが、現時点で当然確定してるわけでもありません。なので、今僕が申し上げたのは、今の基本的対処方針を前提としながら、僕自身が考えることはどうですかというのにお答えをしているので、基本的対処方針、その考え方も当然伝えています、国には。ただ、基本的対処方針がどうなるかは、おっしゃるとおり、大阪府のためだけの対処方針では当然ないので、延長されたとしても、中心になってくるのは首都圏だと思いますから、内容は、ちょっとそこを見ないと、そこを見て、ひょっとしたら今言っているのとちょっと違うことになるかもわからないですが、今の現段階としてはそういうふうに考えているというふうに思っています。今、大阪府において酒類を全て自粛するつもりはないです。

記者

 国と調整しているというところですけども、国から、東京と同じように酒類提供の禁止という措置になれば、それはそこに従うということになるのでしょうか。

知事

 今の感染状況で酒類提供禁止してくださいというのは、もうこれは飲食店の皆さんにも、これは守っていただけないと思います。これだけ協力してこんだけ減らしてくれてるのに、いや、禁止と言っても、これはなかなか通らない話になってくると思います。だからそうなってきたら、そもそもまん延防止というのは、それは絶対なんだと言われたら、それは本当に大阪は適用するのかされないのかという、そういう議論にもなり得るのではないかと思います。ただここは、今のまん延防止の措置というのがあるわけなので、それと同じ措置を、基本的には同じ措置、対応を取っていくべきだというのが、大阪府の考え方としてお伝えしている。もちろん国は首都圏中心に、全体を見て考えなきゃいけないので、それがどう組み込まれるかどうかというのは、ちょっと今調整中ですけれども、まだそこは結論は出てないというところです。ただ僕は、やはり今の対策というのはやっぱり継続しないと、非常にリスクが高いと思っています。

記者

 共同通信の井上です。
 先ほどのお答えの中で一応確認させていただきたいんですけれども、もし国が大阪についてまん延防止を延長しないという判断をされた場合、大阪府としては今と同じ措置ではなく、一定もう、時間とかは緩和せざるを得ないというお考えでしょうか。

知事

 非常に難しい仮定の話になるとは思います。僕自身は、今時間を緩和するというのは非常にリスクの高い、感染の急拡大、速度が上がる可能性が極めて高い。まん延防止が解除になって、夜が9時になったら、それだけじゃなくていろんな、やっぱり人出もさらに増えるでしょうし、第4波と同じようになるリスクが極めて高いのではないかなと思っているので、進むべき道とすれば、少なくとも今のまん延防止の措置はお願いしたいと思ってますから、そこは今国にもお願いもしてますし、基本的対処方針でそれができるような措置もお願いしたいというのをやってます。最終的には国の判断ですよねと言われれば、それはそのとおりいうのはそのとおりなんですけども、今まさにお願いしている最中なので、ここであまり僕がいろいろなことを言うと、そこの話自体がずれてきてもよくないですから、今、最後はもちろん基本的対処方針に従うということにもなりますし、まん延防止適用するかどうかは国の判断になりますけど、僕は、大阪としてはまん延防止絶対に延長すべきだと思っているし、今の対応を基本的に継続すべきだということは強く国にはお願いをしていきたいと思っています。

記者

 ありがとうございます。

記者

 エルマガジンの岡田です。
 大阪モデルに関して質問なんですけれども、朝野座長がこれまで、要請、大阪府が緊急事態宣言を発令してほしいなどの要請を出した、国に対して要請を出してから、実際に国が発令を決定するまでのタイムラグが課題ではないかというふうにおっしゃっていたんですけれども、今回、大阪モデルを改正されて、府の要請から発令されるまでの期間、タイムラグが生じた場合に、府で独自で赤信号をともして、例えば強い強制力を持った何か措置にするのかといった、何かその、国に対して要望されたりとかというのはありますか。

知事

 いや、特に国に対して要望というのはないですが、大阪モデル、大阪独自の指標として、この危険度を伝えていくということは、今回も改めて修正をいたしましたので、これで府民の皆さんに現状とリスクを伝えていくということはしっかりやっていきたいと思っています。
 朝野先生がおっしゃっている、このまん延防止の措置でも緊急事態も、やはり最終的には国が判断するというので、国会の手続を経て、基本的対処方針の修正が加わったりして、結局、要請してから発令されるまで1週間ぐらいかかったりする。そうしてる間に、ほかのエリアも、こちらも要請しますとかいうのが入ってくると、またさらに、なかなか国としても、どうしてもその手続と調整というのにも時間がかかるという、その時間がかかっている間に感染が増えてくるということは、やはりこれはあると思っています。特にまん延防止というのが入ってきましたから、新しい制度として、それがないときは緊急事態宣言かそれ以外かということだったんですけど、まん延防止というのが間に入ってくると、中二回みたいになって、今度はまん延防止を要請してから発令されるまでに時間がかかり、まん延防止も、これ発令されてから緊急事態に行くまでどうしても時間がかかってしまうというようなことも、やっぱりあるので、そういった観点からすると、そのタイムラグをできるだけ抑えていくというのは重要だと思ってますし、一度まん延防止等重点措置が外れると、今度は緊急事態宣言の措置に行くのというのもなかなか、またそれでタイムラグが生じるとあまりよくないなというのは思っていますが、制度が新しくできたので、そういったことも考えながら、僕自身もいろいろ判断していっているわけですが、朝野座長がおっしゃるように、タイムラグというのは常に意識せよというのは僕もこれからも意識していきたいと思っています。そして大阪モデルを迅速に、アラートを発することによって、できるだけ早い段階でリスクを府民の皆さんと共有をしていきたいと、また、国への要望等、いろんな、まん延防止にしても緊急事態にしても、要請をするときは速やかに判断をしていきたいと思っています。大阪モデルを運用することで判断しやすいような仕組みというのをつくっていきたいと思ってます。

記者

 ありがとうございます。

 職員

 これで定例会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広報グループ

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