令和2年(2020年)6月24日 知事記者会見内容

更新日:2020年6月26日

記者会見項目

  • 感染防止宣言ステッカーについて
  • 感染症拡大リスク低減に向けた高機能換気設備等の導入支援
  • 「子どもと親の相談らいん@おおさか」の開設について
  • 質疑応答

 職員 

 ただいまから知事の記者会見を始めさせていただきます。
 最初に、知事からお願いいたします。

感染防止宣言ステッカーについて   ※この項目で使用した資料についてはこちら

知事 

 僕からは3点です。
 まず、新型コロナ対策についての大阪府の大きな方向性についてですが、これは、第1波の分析も踏まえまして、社会経済におけるダメージ、これを最小化しながら感染症対策を最大化させるということを戦略的に取り組んでいきたいと思います。ウイルスはゼロにはならないので、これからは、ゼロリスクを目指すんじゃなくて、社会経済活動と感染症対策を両立させるという大きな方向性で進んでいきたいと思います。
 その中で、今日の一つ目ですけども、感染防止宣言ステッカーについてです。
 これは何かというと、例えば、今、夜の接客を伴う飲食店なんかでも、全て十把一からげになっています。「夜の接客を伴う飲食店の皆さん、休業要請をお願いします」、前回はそうなりましたが、それは十把一からげになっています。ただ、お店を個別に見ていけば、きちんと感染症対策を取ってくれている店とそうでない店があります。きちんと感染症対策を取ってくれている店に最初からいきなり休業要請をかけるのかという問題はあると思います。きちんと感染症対策を取ってくれているんですから、そこの店はそのまま営業していただいて、一方で、ガイドラインも守らない、そして、いわゆる感染症対策も対応を取ってないよというようなところ、同じ業種の店でもそういったところに休業要請をお願いすると。大阪モデルで黄色のランプ、警告のランプがついたらそこにお願いする。そういう基準を少し明確にしていきたいと思います。
 それから、もう一つ大事なのは、感染症、これから第2波を起こさせないということなので、そういう意味で、できるだけ感染症を抑止する未然防止という意味でも分かりやすい仕組みが必要じゃないかと思っています。
 今回の一つ目の報告ですが、感染防止の宣言をしていただく、そこの店舗についてステッカーを発行します。そのステッカーをお店の見えやすいところにつけていただけたら、お客さんもその店をご利用しやすいですし、もし感染が増えてきた場合については、大阪府の対応も、そのステッカーをつけているかつけてないか、発行してるかどうかということで分けて考えるという方策を取りたいと思います。
 具体的にどういうステッカーかというと、「もずやん」がいますが、大阪府でこのステッカーを発行します。これはいろいろなガイドラインです。ガイドラインを守ってくれているところにはステッカーを発行します。
 どういう手順でいくのということなんですけども、事業者のほうから、感染症対策をきちっとやっていきますという事業者は大阪府のホームページにアクセスしていただいて、専用フォームにアクセスいただきたいと思います。その専用フォームの中で同意をいただける項目というのを五つ定めています。ここが非常に重要でして、一つは、業界が定めるガイドラインの遵守、ガイドラインを守ってやっていきますということが一つ。それから、そういったしっかりとした感染症対策をやりますということですから、それを大阪府としてもどんどん公開していこうと思います。だから、このお店は安心して入ってくださいねと言えるように、大阪府としても公開もしていきたいと思いますが、それについての同意。そして、感染が疑われている従業員、東京なんかでホストクラブなんかでも出ていますが、そういった感染の疑いのある従業員に積極的に検査の受診を勧奨しますよと。店側からも従業員に「検査に行ってきいや」というふうに積極的に言ってもらえるということが一つ。そして、大阪府とか保健所が、感染者が出たときにいろんな調査をお願いするときがあります。なかなかこの調査にご協力いただけなくて難しくなるときがあるんですが、その調査に協力しますということを宣言していただきます。それから、大阪コロナ追跡システムをつくりました。コロナ追跡システムはちょっと導入しにくいというお店でも、名簿を管理していただけたら、要はクラスターを囲い込めたら感染は広がらないですから、感染の囲い込み策として、コロナの追跡システムの導入や名簿作成に協力いただける。この五つの項目に同意をいただければ「やってまっせ! 感染症対策宣言」ということで、このステッカー、一店舗一店舗ごとに番号を振っていきます。番号を振って、その店舗の名前をつけたステッカーをお店に発行しますので、そのステッカーをお店のほうで印刷していただいて、お店の見えやすいところ、外の扉とか、小さいものになると思いますけども、登録は大阪府で把握していますから、お客さんに対しても見えやすいというので、ぜひご利用いただけたらなと思います。
 対象になる施設はどこなのということなんですけども、基本的にガイドラインを作成している施設事業者は全て対象になりますが、役所からお願いしたいところとしては、やはり過去に全国でクラスターが発生した施設については特にお願いしたいと思います。ライブハウス、スポーツクラブ、カラオケ、接待を伴う飲食店、それから、やはり居酒屋等でも発生していますので、居酒屋等については、ぜひこのステッカーの導入をお願いしたいと思います。これは店側のほうも、しっかり感染症対策をやっていますよということを利用者の皆さんにお伝えすることになりますし、行政としても、その店舗をきちんと把握することで、もし何かあったときにはそこの店舗と協力しながら感染症を抑え込むということをやっていきたいと思います。
 それから、これは感染拡大を避けるためにやっているんですけど、感染がもし広がってきたときに、今、府の本部会議で、最終、詰めますが、休業要請のお願いをするときの、いわゆる順序というか順番として、こういった感染症対策をしっかり取ってくださるところは、ある意味、後のほうで、どうしても感染拡大が収まらないときにお願いしますが、ある程度、初期の段階でお願いするのは、こういったことをやっていないところにお願いしていこうと思っています。
 それを見える化するのがこのステッカーだということです。ですので、単に貼るだけのステッカーだったら全く意味がないわけですけど、このステッカーそのものに意味を持たせて、お客さんもこれを見て安心できるように、そして、事業者のほうも積極的に感染症対策に取り組んでもらいながら安心してお客さんに来てもらえるようにすると。感染者が増えてきたときには、大阪府としても、ここが宣言をしていただいているところかどうかで大阪府の対応というか行動も変えていきたいと思います。できるだけ広く、感染症対策をしていただけるお店というのを増やしていきたいと思いますし、それこそが、一番最初、冒頭に申し上げた社会経済活動と感染症対策の両立につながってくると思います。前回の波のときには全ての事業者の皆さんに対して休業要請をお願いしましたが、これは社会的なダメージがものすごく大きかったですから、次からは、社会的なダメージを最小限にしながら感染症対策を最大化させるというのは冒頭に申し上げたとおりですので、その一環として、まず、このステッカー制度を実行していきたいと思います。
 時期についてですけども、7月上旬から運用を開始していきます。今、システムをつくっているわけですけども、7月上旬には、お店の方から府のホームページにアクセスして専用フォームのチェック項目に同意いただけたらステッカーが発行できるということを実行していきたいと思います。

感染症拡大リスク低減に向けた高機能換気設備等の導入支援  ※この項目で使用した資料についてはこちら

2点目です。
 これも大きな趣旨としては大阪の戦略と同じ方向を向いた中身ですが、要は3密を避けるために、高機能の換気扇に対する補助、この補助の内容も100%補助の仕組みというのをつくりましたので、特にクラスターが発生しやすい施設の皆さんについては高機能の換気扇を導入していただいて、何とか密を避けていただきながら社会経済活動を営んでいくということをしていただけたらなと思います。
 中身ですけども、まず、感染症の拡大リスクを低減するために必要な換気量というのを厚労省が出していまして、厚労省が推奨する1人当たり毎時30立方メートルの換気が必要だということですけども、それを確保するために高機能の換気扇を導入すると。そして、それに対しては、まず、環境省の補助があります。環境省の補助に大阪府の補助を上乗せします。
 まず、環境省の補助ですが、これは3分の2の補助率で、上限額は1,300万円です。対象は中小企業、個人事業主を含みます。かつ、不特定多数の方が利用する空間です。対象業種としては、卸売とか小売とか宿泊、飲食等とありますが、娯楽業なんかも含まれています。これが3分の2補助になるわけですけども、この2階部分として大阪府の補助制度を創設します。対象としましたら、まず1階部分が環境省の補助ですから、環境省の補助金の交付決定を受けた事業者のうち、休業要請をお願いした事業者を対象といたします。休業要請支援金の受給を受けた事業者、これは、4月に売上げが50%減になって、非常に経営的にも厳しくなった事業者の皆さんを支援するという意味もありますので、その事業者の方については補助率は3分の1、つまり、環境省が3分の2で大阪府が3分の1ですから、合計100%補助で換気扇をつける、これは上限が大阪府の分は660万円。それから、休業要請支援金の対象以外の売上げが50%減にならなかったところですけども、そこについては、その半分の6分の1補助の制度で進めていきたいと思います。ですので、休業要請をお願いしたところですから、対象としては、ライブハウスとかスポーツジムとか、営業の時短に協力いただいた居酒屋、飲食店が対象になります。
 続いて、スケジュールです。まず、環境省のスケジュールですけども、公募開始が6月12日になります。公募の締切りが7月10日の予定です。1階部分ですから、こちらにぜひ公募をお願いしたいと思います。1階部分があって大阪府の2階部分があります。環境省の交付決定が8月頃になりますので、ここから工事に着手されるということになると思います。最後、額を確定して、3月頃になると思いますが、補助金の支払いというのが環境省のスケジュール。
 大阪府も、それに合わせまして、公募の開始については7月の初旬に行います。公募の締切りは9月頃です。大阪府の場合は、もう工事をこの段階でやっていただいても結構ですので、それは、まだ交付決定が出ていなくても、環境省の基準に従って工事を実施していただいても遡って適用という形にしていきます。10月ぐらいに交付決定をしまして補助金の支払いをすると。高機能の換気扇を導入して、これは、ある意味、CO2対策になりますけど、併せてCO2対策プラスコロナ対策というのを実行していきたいと思います。

「子どもと親の相談らいん@おおさか」の開設について  ※この項目で使用した資料についてはこちら

 続いて三つ目です。
 ちょっと寒くないですか。消し消してもらっていいですかね。ちょっと暑くなったらまたつけますので言ってください。僕がこの格好やから寒いんですか。寒くないですか。暑い、おかしいな。これは直接出ているからですか。ちょっと1回弱めてもらっていいですか。また暑くなったら言ってください。
 三つ目です。児童虐待防止に向けたLINE相談についてです。この間、児童虐待の防止の取組というのは、大阪府、堺市、大阪市、オール大阪で進めてきました。児童虐待の相談件数というのは、過去7年間で2倍に急増しているということです。全国最多。そういった状況を受けて、オール大阪で取り組んで児童虐待防止の推進会議というのを設置いたしました。重大な児童虐待をゼロにしていこうという宣言も行っているところです。その一環として、できることをやっていこうというので、そのうちの一つとしまして、SNSでの相談、LINEでの相談、皆さんがふだん使っている媒体での相談を受けるというやり方で進めていきます。
 ちょっと戻ってもらっていいですか。
 児童虐待件数は増えていっています。大阪府と政令市と市町村と府警、警察も合わせた推進会議をつくって、オール大阪で進めていこうということです。
 そのLINEの中身についてですけども、名称としては「子どもと親の相談らいん@おおさか」を開設いたします。期間ですけども、今年は試験実施ということで、来年の本格実施に向けた効果検証のための施策としてやってまいりたいと思います。時期ですけども、コロナの休校が長引きましたので、できるだけ早く実施をというので、6月25日から段階的に実施をしていきます。6月25日木曜日の午前11時から、7月1日、これは1時間早めて午前10時から、7月17日からは24時間で対応します。そして、最終週については午前10時から午後9時ということで、ちょっと試行実施ですので期間と時間もばらばらですけど、何が効果的かということも検証しながら進めていきたいと思います。対象は大阪府在住の子どもと保護者の方です。
 どういうことをやるかということですけど、まず、大阪府在住の子どもさん、保護者の皆さんに、こういう制度をつくりましたよということをお知らせします。そのカードとチラシをお知らせしますが、どういうものかというと、こういったチラシがありますけども、「子どもと親の相談らいん@おおさか」ということで、児童虐待にかかわらず、ここに書いているとおり、子育てが不安だとか、あるいは親のことで悩んでいるとか、兄弟のことで困っていますとか、誰かに話聞いてほしいんですとか、そういった広い範囲で結構ですので、一人でも悩まずに気軽に相談してくださいという間口を広げたLINE相談を、時間を設定しながら受け付けいたします。QRコードで読み込んでもらって友達登録してもらえれば、そこで相談をされるということで、具体的な流れなんかもここに書いています。このチラシとカード、これを全ての公立、私立、国立の小中高校生全生徒にお渡しします。また、それで保護者の皆さんもこれを見ていただいて、相談したり、あるいは、もうお子さんのほうから直接相談をしてもらえたらと思います。あわせて、幼稚園と保育園については、このカードやチラシを園にて配架しますので、ぜひご利用いただけたらと思います。
 できるだけこの周知をした上で相談をいただく。相談の相手としましては、専門家に相談の受付をしてもらいます。臨床心理士さん、公認心理師さんなどの専門家がこの相談を受け付けます。子育ての悩みであったり、あるいは親子の関わり方の悩みであったり、それに対して助言をさせてもらいます。これはちょっと児童虐待事案だなと思うものについては、児童相談所へ連絡をしてもらいます。そして、児童相談所において適切な対応をするという流れで進めていきたいと思っています。
 これが先ほどの小さなカードを大きくしたバージョンですけども、お子さんも、児童虐待で悩まれている児童生徒の皆さん、相談する相手がいないんだというお子さんは、ぜひこれを使って相談をしていただけたらと思います。我々大人のほうで適切に相談を受けて対応していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 僕からは以上です。

質疑応答

 職員 

 それでは、ご質問をお受けいたします。ご質問の際には、マイクを通していただいて、ライブ中継をご覧になっている方や手話通訳の方が聞き取りやすいようにご質問をお願いしたいと思います。
 それでは、ご質問のある方、挙手をお願いいたします。

感染防止宣言ステッカー関連について(1)

記者 

 毎日放送の木村と申します。
 新しく感染症防止を取っているステッカーの発行についてなんですけども、知事が以前の専門家会議で、大阪モデルが黄色信号が灯ったら段階的に休業要請をしていくとおっしゃっていました。これでいうと、まず、クラスターが発生した施設や感染が広がりやすい施設で休業要請をかけていくとおっしゃっていましたが、このステッカーを貼っていない施設に休業要請をかけて、次にステッカーを貼っている施設、さらに範囲を広げていくというイメージということでしょうか。

知事 

 そういうイメージです。最初はステッカーの貼っていないところで、そしてまた、感染症対策に対しての取組をしてるところ、それを宣言までしているところは除外をして、かつクラスターが発生しているところ。クラスターが発生していても、過去にクラスターが発生したところはたくさんありますから、その時点において、これはどうも必要だと判断できるところからまず休業要請と、府民の皆さんにはそういったところへ行く外出自粛のお願いをすることになろうかと思います。その次の段階をこのステッカーが貼っているところ、そして、最後に全てというか、それを2段階でいくのか、1段階でいくのか、ここは本部会議で決めていきたいと思いますが、いずれにしても段階を追っていきたいと思っています。最初の段階で休業要請をかけるところをお願いするところというのは、このステッカーを貼っているところはもう除外するという運用方針でいきたいと思います。
 というのは、やっぱり同じ事業形態でも、きちんと対策を取っているところと取ってないところというのは、やっぱり僕はおのずと違うんじゃないかなと思うので、今までは十把一からげにしていましたけども、ちょっとここはきめ細かく対策を取っていきたいと思います。何できめ細かく細かくするのかというと、冒頭申し上げた理由です。両立という、社会におけるダメージをできるだけ減らしてと感染症対策をできるだけ効果的にするという思いから、同じ業種でも、やっぱりその対策をちゃんと取っているところと取ってないとこは違うんじゃないかというその問題意識からです。

記者 

 すいません、もう1点なんですけども、休業要請をかけるかかけないかの大きな判断の分かれ目になるということなんですけども、この五つの項目というのを専用のホームページで同意いただいたところにステッカーを発行するということなんですけど、このガイドラインを遵守しているかどうかというのはどういうふうに実際確認されるんでしょうか。

知事 

 例えばここにもありますけど、大阪府や保健所の調査に協力というので4番に書いてありますから、もしガイドラインを守ってないよねみたいな情報が入ってきたときは、我々のほうでその事業者が、どこか分かりますから、店名も登録してもらいますので、我々のほうから協力をお願いしますねというのは言っていくと。それにもあらかじめ同意していただくということです。
 ここは非常に、皆さんに説明するようなのでまとめて書いていますけど、それぞれの同意項目というのは文字で書いていて、この4番目の趣旨としたら、大阪府とか保健所が感染者が発生したときに協力してもらうというのはその一つのパターンだし、感染者が発生しなくても、ガイドラインをこれ、守ってないねというようなことがあったとしたら、それを遵守するために、あるいは大阪府が連絡したり訪問したりすることに同意してくださいということを最初の同意項目に入れるということです。それで担保するということですね。大阪府が見回り警察みたいにはできないですから。何らかの情報が入ったときにそうするということになります。
 ただ、一般的に考えれば、こういった宣言をしてくれているところは守っていただけるんじゃないかなとは思っています。むしろ全くこれに関与されない方がガイドラインとかを守らず、どんどん自分たちでやっていくという傾向になるんじゃないかなとは思っています。

記者 

 ステッカーを発行する際は、特に府として現地調査をするというわけではなく、店側のあくまでも同意に頼って発行するということですか。

知事 

 そういうことです。

記者 

 ありがとうございます。

知事 

 全部で大阪府でも数万件とありますので、ちょっと現地調査までするのは難しいとは思いますが、ただ、その現地調査をすることがありますよ、それについてはあらかじめ同意してくださいねということは項目の一つに入れてあります。

記者 

 日刊工業新聞の大川です。
 これは、ステッカーは店舗ごとに申請が必要なのか、事業者単位で発行するのか、どちらでしょうか。

知事 

 店舗ごとです。ウイルス対策としては、空間がやっぱり問題になっていますから、同じ事業者でも3店舗持っていたら、空間が違えば、それはやっぱりその空間で感染症対策を取ってくれているかどうかなので、店舗ごとに発行するということになります。

記者 

 ありがとうございます。このステッカーの発行なんですけれども、大阪コロナ追跡システムの導入があまり進んでないというのが背景にもあるんでしょうか。

知事 

 それは特にないですね。大阪コロナ追跡システムが導入が難しかったら、名簿作成でもオーケーだということにしていますので、これはどちらか、つまり囲い込みをするのに協力してくださいよというのをやってくれたらそれでいいです。
 ちなみに、大阪コロナ追跡システムは今2万件ぐらいですかね。2万件ぐらい登録を受けて、メール登録も30万件ぐらいはやってくれていますから、進んでないとは理解してないんですけどね。ちょっと手間もかかることをこれだけ2万件以上やってくれているということ自体は、ある意味、僕は皆さんにご協力いただいているんじゃないかなとは思っています。それをさらに広げていきたいと思いますが、多分これはどれだけやっても100%にはならないし、できるだけ多くと言うしか言いようはないわけですけど。
 今回の仕組みは、それをぜひ使って、コロナ追跡システムを促すという目的ではないですね。それも組み込まれていますけども。要は、その店できちんと感染症対策を取ってくださいね。これを分かったというとこはちょっと自ら宣言をしていただくと。そこに一定の効果を持たせようと、そういう趣旨です。その効果というのは、お客様は安心して利用できるし、店側もルールを守りますよと宣言することだし、大阪府もそれによってやっぱり対応をちょっと変えていくということです。

記者 

 ステッカーの発行対象とする店舗は何店舗ぐらいを想定されていますか。

知事 

 いや、ある意味範囲は全てですから、何店舗とかというのはもう分からないですね。できるだけ多くのところ。ただ、対象として、クラスターが発生した施設にはぜひ導入していただきたいと思っていますので、そこはちょっと強く勧奨というかね。やり方はちょっとこれからですけども、推奨はしていきたいと思っています。つまり、夜の接客を伴う店だとか、ライブハウスとかカラオケとか、今、小樽で昼カラでちょっとクラスターも発生していますけど、そういったクラスターが発生を過去にしているところ、それから、特に飲食店。
 飲食店は広くて、飲食店そのものにクラスターが発生する危険性がすごく強いというわけじゃないですけども、やっぱり唾液に感染が含まれていて、大声でおしゃべりしたらそこから感染するというのは、もうこれはもう目に見えていることなので。飲食を伴うときというのは感染しやすい。しかも、大声でおしゃべりしたりとか宴会みたいにしたら、やっぱりそれは、そこに感染者がいたら感染しやすいわけなので、飲食店も含めていきたいと思っています。
 だから、ここに黒字で書いていますけど、ライブハウス、スポーツクラブ、カラオケ、接待を伴う飲食店、そして居酒屋等をメインに展開をしていきたいと思います。発行枚数というより、こういった業種の人に特に強くお願いしたいなとは思います。

記者 

 ありがとうございます。

記者 

 朝日新聞の久保田です。
 このステッカーの同意項目の二つ目の登録店舗情報の公開って、どういうのを想定されているんでしょうか。

知事 

 これは我々のほうで、この宣言をしていただいたお店というのはある意味感染症対策をしっかり取っていますよというとこなので、プラスの積極的な意味で大阪府のホームページで公開をしていこうかなと思っています。だから、お客さんから見たら、ここはそういうのを積極的に取っているんだなというのを見てもらうということです。
 よく公開の同意について論点になるのが、クラスターが発生したときに同意をしていただけるかどうかについて、そこまでの同意は求めません。そこはもう現実にクラスターが発生したときに、店名を公開していいですかというのは個別にその時点で交渉しますから、それでどうしても駄目だと言ったらそれは難しいし、これは分かりましたと言うのだったらやりますし、そこはこのステッカー発行においては、そういう意味での同意は求めないです。ただ、発行時にいわゆるそのプラスの意味で、このお店、登録してくれているお店は感染症対策をしっかり取り組む宣言をしていただきましたよというのを府で公表していくという、プラスの意味として捉えていただけたらと思います。
 それを公表しているからといって、クラスターが発生したときに公表をしなければならないかというと、そういうわけではない。そこまでの同意は求めないです。やっぱりクラスターが発生して同意していただけるってものすごく大きなことだというのは我々も分かっているので、そこまでの同意は求めません。

記者 

 今お伺いしようと思ったところを答えていただいたのであれなんですが、これ、もしクラスターが発生した場合って、このステッカーを発行しているか、もしくは発行してないところでもどちらでも起こり得ると思うんですけども、そのときには、これ、ステッカーを発行している店で発生しました、してない店で発生しましたみたいなことも一つの公表の項目としていきたいという考えですか。

知事 

 いや、そこは多分、公表範囲にはならないだろうと思います。クラスターが発生したところと個別の公表というのは、やっぱりちょっと違うんじゃないかなとは思っています。
 我々の経験則上でも、クラスターが発生したところというのは、もちろんその空間で発生しているわけですけど、陽性者がたまたまそのお店に行って、お客さんが宴会みたいなことをやると、やっぱりここで大人数だったら広がる。お店としては非常に対策は一生懸命取っていたとしても、広がることはこれは当然あり得ることなので、だから、そういう意味ではこれをやっていてもクラスターが発生するのは当然あり得ると思っています。そのときは、これの宣言にやっているとかやっていないとかというのは、リンクづけは特にはしません。
 ただ、ガイドラインもできるだけクラスターが発生しないようにするだとか、いろんな観点、専門家の意見を踏まえたガイドラインが今、国で出来上がっていますから、そういった意味で、そこからどんどんどんどん広がっていくというのは、ここは防げていく確率は高いんじゃないかなとは思います。従業員に対しても積極的にPCR検査をしろよということをどんどん推奨するというのも同意事項に入れていますし、大阪府との連携もしっかりやっていきましょうねというのも入っていますから、クラスターが発生したというのを世間に公表せずとも感染を抑えられるのであれば、協力をしながらやっていって、何とか抑えられたらなとは思っています。
 なので、クラスター発生時における店名の公表同意は求めないですし、そことリンクづけもしません。

記者 

 あと、すいません、最後に、先ほどおっしゃった、これを遵守してもらえるかどうかは申告次第な面もあると思うんですが、ステッカーが貼ってあるのにガイドラインを満たしてないじゃないかみたいなことは、府民からの声ってカバーしていこうというような考えですか。

知事 

 ええ、それがあれば、我々として直接連絡します。連絡先も把握していますから、店舗名も把握していますので、宣言もしていただいているわけですから、宣言していただいていますけど、そういう情報が入ったんですけど、どうですかというのは当然我々としてやっていきます。

記者 

 それは特措法に基づくとか、そうじゃなくて、宣言してもらっているんだからやってください、もしくはやらないんだったらこのステッカーを外してくださいみたいなやり取りになるということ。

知事 

 そういうことになるでしょうね。

記者 

 分かりました。

記者 

 日経新聞の奥山です。
 このステッカーなんですけど、システムの開発費用と、ステッカーのシール代みたいなものはどの程度の費用を見込んでいて、予算措置はどうするのかというのを教えてください。

知事 

 シールの部分については、これは印刷はお店側でやってもらいますので、シールをこちらで発行して郵送でお送りするような仕組みじゃなくて、ネット上で申請をしてもらって、ネット上で、この「もずやん」のついた、店の名前も書いた、番号も振った、そのままプリントアウトしたら印刷として使える、それはシール形式なのか、紙形式なのかは任せますけど、プリントアウトできる状態のものをお送りするという仕組みなので、シール代とか郵送代とかそういうのはかからないです。
 それから、これを作る費用というのはどのぐらいかかったんですかね。

 職員 

 失礼します。危機管理室です。
 開発の関係とサーバー代、1年間ということで約200万となっております。

知事 

 これはシステムを作る開発費は幾らなんですか。

 職員 

 大体90万ぐらい。

知事 

 90万ぐらい。あとは毎月。

 職員 

 そうですね、サーバーのリース料とかメンテナンス代となっております。

知事 

 それが月何ぼぐらいですか。

 職員 

 約10万ですね。

知事 

 10万ぐらい。

 職員 

 10万ぐらい。

知事 

 だから、開発費と1年間の運営費込みで200万円です。効果と中身を考えたら、非常に費用対効果が取れる政策じゃないかなと思っています。200万円ですから、府の予算は5兆円ですので。

記者 

 これはこれから予算措置されるんでしょうか。

知事 

 これは200万円の範囲ですから、予算措置せずとも、いわゆる感染症対策の予算がありますから、その項目の中でやりますよね。

府立高校のオンライン授業関連について(1)

記者 

 すいません、朝日新聞社の多鹿です。
 話がちょっと変わるんですけれども、府立高校へのオンライン授業を6月末までに整備するというお話が以前ありましたが、現在の状況をお伺いできますか。

知事 

 6月末までに進める、完了させるということで進んでいっているというふうに思っていますが、ちょっと詳細は今、僕、まだ確認できてないので、また確認して、今の間中に言います。今、教育庁の方はいらっしゃいますかね。確認できます。ちょっと呼んできます。

知事 

 公募手続を入っていますので、たしか中旬ぐらいに事業者を決定して月末までに使えるようにするということなので、多分、事業者の決定のところあたりなのかなとは思っていますけども。遅れているという報告も受けてないですし、予定どおり進んでいくと思いますが、詳細は、教育庁を呼びますから、そこで今、報告させます。

助け合い基金関連について

記者 

 ありがとうございます。
 あと、政府が医療従事者とか介護従事者の方に慰労金を配るというお話がありまして、助け合い基金で第二次贈呈を今検討しているというふうに以前お話がありましたが、対象を今どのようにお考えかお伺いできますか。

知事 

 まず、第一次の対象ということで、コロナの医療に従事された方に20万円、それから、検査とかホテルの陽性者の方を対応されたホテル従業員の方に10万円ということで、第一次支給をしました。これに必要な予算は約6億円です。今、第一次の贈呈については最終分配段階に入っていますので、もう間もなく終了するということになろうかと思います。
 この間、本当に多くの方から、そういった医療従事者や最前線で闘っている人を応援しようということで、多くのご寄附をいただきました。その金額は26億円になっています。第一次贈呈が6億円ですから、あと20億円まだこの基金にはありますので、その範囲については広げていこうと思っています。今、広げる範囲について、医療機関とも協議をしながら進めているところです。
 一つは、お医者さんじゃなくても、そういったコロナの治療をしたお医者さんを後ろで支えた人だとか、これは清掃の、コロナのそういったところを清掃した清掃事業者の方だとか、それから、第一次贈呈のときは、通常のコロナの診察と治療等をすれば、大体2か月間ありましたから5回以上はそういった診療行為とか治療行為をするわけですけど、それで5回というのを一つの基準にしましたが、5回未満の方、つまり応援で一時的に入って1回、2回と応援された方もいらっしゃいますので、その5回というのをなくすだとか、そういったところを今、範囲を広げる形で検討中です。それほど時間をかけることなく、第二次贈呈の範囲については考えたいと思います。
 ただ、あわせて第2波が来る可能性もありますから、第二次贈呈で全てというわけではなくて、少なくともこの1年間は期間を見ながら進めていきたいと思っています。だから、例えば第三次贈呈とかをして基金を全て贈呈するわけじゃなくて、やっぱり秋とか冬とかまた波が来るかもしれないので、第2回の波が来たときに第一次の贈呈で贈呈させていただいた方に回らないとなればあまりよくないとも思いますから、その辺りの制度設計はしていきたいと思っています。

記者 

 国とのすみ分けみたいなのを考えられるのか、それか、かぶっても上乗せしていくという形になるのかというのは。

知事 

 いや、特にすみ分けというのは考えてはいませんが、大阪府がこれをやると決定して、20万円、10万円の贈呈をするとやった後に、今回、国の2次補正でこれも20万円でしたかね、20万円とかいろいろ金額が決まってきましたので、そういった意味では、国とは別の仕組みとして考えていきたいとは思います。国の制度が先にあったらそれを参考にもできますけど、国の制度が後からついてきたので、ちょっとそことは切り離して考えようかなとは思っています。

感染防止宣言ステッカー関連について(2)

記者 

 関西テレビの竹内です。
 ステッカーの話に戻るんですけども、五つ条件の中で、三つ目の感染疑いのある従業員の積極的な受診というのがあるかと思うんですけど、これをもうちょっと具体的に、どういうことをイメージされて入れられているかを教えてください。

知事 

 これは、例えば夜の接待を伴う飲食店において感染者が発生したと。感染者というか、発熱者が出た場合になかなか仕事が休みにくい、従業員のほうから言いにくかったりもするわけですけれども、そこは事業主のほうに、少しでもそういった熱があって疑いがあればどんどん検査をするようにというように、従業員のほうにもお店からアドバイスをしてもらいたいと思うんです。そしたら、従業員の皆さんも検査の相談をしやすくなりますから。その検査の相談を受けたら我々も検査ができますので、そういった意味でまず最初の出発点でなかなか言い出しにくいとかそういったものを下げていく。つまり、お店として従業員の皆さんに検査を推奨していくということをぜひやってもらいたい、そういうことです。

記者 

 東京のほうでは積極的に、東京都のほうは夜の接客を伴う飲食店の従業員の方とかに検査を行っていってるかと思うんですけども、大阪府のほうとしても、大阪府からも積極的に検査をしていこうという何か方針があるのか、それともただ飲食店側がそういう疑いがある場合は受診してほしいというふうに、言ってほしいということなのか、もうちょっとそこら辺を教えていただけると。

知事 

 東京都とやり方は一緒で、クラスターが発生したり陽性者の疑いありとなれば、これはこっちからどんどんどんどん検査を回していきます。要はそういったときがない状態のとき、平時の状態、例えば今の状態で、ミナミのバーのクラスターも大分落ち着いてきましたけれども、平時の状態のときというのは我々は何も分からないわけですよ。何もない中で、じゃあ夜の接客を伴う従業員の皆さんに無差別検査しますという、そういうことはやりません。東京でもやってないですよ、それは。ただ、そこで発熱出たねってなったときにすぐ、じゃあ検査行きなさいよというのは、それはやっぱり検査を申請するほうからないと我々も分からない話ですから、それがあったら我々としても積極的に検査をしていくし、そうしやすいように従業員の皆さんの立場から考えたら、ある意味このステッカーを貼ってるということは、自分が従業員で働いているとして、ちょっと熱が出たらちょっと検査行ってきますというのが言いやすいようにする、あるいは検査あなた行きなさいよというのを言ってもらえやすい、その職場環境をつくっていこうと、そういうことです。それとは別にクラスターが発生したら、我々はどんどん検査は回していきます。

記者 

 ありがとうございます。

府立高校のオンライン授業関連について(2)

知事 

 先ほどのオンライン授業についての進捗状況をちょっと教育庁から報告させていただきます。

 職員 

 オンライン授業なんですけれども、府立高校、それから一部の支援学校につきまして生徒に試行実施、配信をして、今その確認を行っているところです。ちょっと走ってきたので、すいません。ほとんどの学校で今、体制の完了の報告を受けておりますが、オンライン授業は配信するだけではなくて実際に生徒がそれを確認した、あるいは課題を提出するという形が大事ですので、今返してもらう部分についての確認を行っているところです。それについてはもう月末には全校で完了する見込みでございます。

知事 

 ルーターの公募をしたじゃないですか。あれはもう事業者は決定したんですか。

 職員 

 はい。決定して、それで必要な学校、生徒には配布が終わったところです。

知事 

 数は確保して、学校にも配布してるという状況で6月末、予定どおり進められてる、6月末からできるような状況にして、今は試行実施を進めているということでいいですかね。

 職員 

 そうです。確実にできるように確認を今行っているところです。

知事 

 分かりました。ありがとうございます。ということなので、予定どおり進んでいます。6月末には全府立学校でオンライン授業ができるように進んでるということです。

新型コロナウイルス感染症関連について(1)

記者 

 産経新聞の佐藤です。
 月内に定められたいとされている大阪のコロナ戦略に関してなんですけれども、ちょっとこれまで専門家会議等々で大阪モデルの変更をされたり、守るべき命というお話もされておられると思うんですけれども、すいません、改めてそのコロナ戦略という大きい枠組みの中に盛り込みたい要素というのをちょっと幾つか教えていただけますでしょうか。

知事 

 まず第1波を検証した上で、第1波と同じことはしないということです。なぜかというと、やはり第1波の社会経済におけるダメージがあまりにも大き過ぎたというのがあります。ですので、社会経済におけるダメージというのを最小化しながら感染症対策を最大化させる、これがまず一番大きな目的です、第2波の。第2波を起こさせない仕組みというのがやっぱりこれ、一番重要です。ですので、分かりやすく言うと、まず二つです。一つ目は第2波を起こさせない戦略。起きなかったらそれでOK。ただやっぱり想定として第2波が起きることも想定しないといけませんから、第2波が起きたときの対策、この二つに分かれます。
 第2波を起こさせない戦略としては三つです。一つは検査体制の強化。できるだけ早く陽性者をキャッチして、そしてそこから広げないことです。それはいろんな今、検査体制強化の仕組みをどんどん広げていってるのは皆さんもご承知のとおりです。
 第2がクラスター対策の強化です。専門家でいろんな意見が出ましたが、皆さんが共通しているのが、立場が違う人もみんな共通して言ってるのがやっぱりクラスター対策が非常に有効だと、日本特有の方法としてやってる。僕自身も現場でこの間ずっとコロナ対策をやってきましたが、クラスター対策というのはものすごく秀逸だなと思います。これは押谷先生が考えられたのかなと思うんですけど、ちょっと考えたら非常に原始的な感じもするんだけど、そんなんで追えるのと思うんだけど、やっぱりやっていったらものすごく秀逸だなと思う。陽性者が出たときに、非常に地道ですけどそこから濃厚接触者をどんどん探していって、そして感染の尻尾を切っていく。濃厚接触者を探すだけじゃなくて、その人がどういう行動をしたのかというのを分析して、そしてどの空間で感染爆発が起こっているのか、どこで感染したんだろうかというのを推測して、そこの感染が広がっている場所を抑え込んでいく、非常に秀逸だなと思います。というのも今回のコロナというのは、大分見えているのが、コロナ自体の感染力というのはそれほど高くなくて、特定の環境が整ったら爆発的に感染させる力を持ってる、これがコロナの特徴かなと思ってます。これは自己再生産率で考えてもそうだし、第1派で我々が分析して考えたけども、1人から1人にうつす確率ってそんなに高くないんです、濃厚接触者とか見ても。感染力が高かったらどんどん家族にうつって、どんどんそこから広がって、環境に関係なく広がっていくんですけど、多分そうだったらもう今はすごいことになってると思います。インフルエンザだって、あれは毎年1,500万人ぐらい感染するでしょう。そうなってない。やっぱり感染力という意味では、ある程度追っていったら尻尾を切っていける。一定の環境において爆発するからその環境を避けようよという、これはかなり秀逸な戦略だなと改めて思います。それは全部の専門家がほぼほぼ全く反対の、自粛の効果がどうだとか、いろんな議論をしてますけれども、全く考え方が違う先生、専門家もここはやっぱり非常に優れた対策だと全員おっしゃってるので、ここを我々としては強化をしていきます。
 もう一つは、やっぱり水際対策だろうと思います。外から入ってくるのをいかに抑えるか、これで第2波を抑える。水際対策は、これは国がやっぱり決めることなので、ちょっと国に対しても要望していこうと思います。明日、関空を視察しますが、この水際対策についてはちょっと見ていきたいとは思ってます。だからこの三つがまず第2波を起こさせない非常に重要なポイント、行政側から見てね。府民の皆さん側からすると、ふだんの手洗いとかマスクとか3密を避けるとか、そういった行動が最も効果的なので、それはそれでお願いしますが、行政からの仕組みとしてはやっぱりそれが一番効果的だから、そこに力を入れるというのが一つ。
 次の二つ目の大きな戦略ですけど、第2波が起きたときどうするかということです。じゃあ起きたときってどうするかですけど、クラスターは必ず発生しますから、社会経済活動すれば。なので発生するんですけども、それはだから許容します、感染として。抑えていきます。ただ、院内感染はまたちょっと別で置きますけど、基本的にクラスターはこれが出てくるという前提です。ただやっぱり抑えなきゃいけないのが、右肩上がりに増えていく感染、これが第2波。第2波が起きたときどうするかですけど、第2波が起きるというのもやっぱり感染の波があるわけで、波をキャッチすることが大事。クラスターは許容しますけど、クラスターは波じゃないんです。右肩上がりの波をどうキャッチするかが大事。これは非常に難しいんですけど、やらなきゃいけないことだと思ってます。何で難しいかというと、無症状の期間が長いので非常に難しいんです。この感染の波をキャッチするというのが、コロナは。ただ、それをじゃあどうキャッチするのかというので大阪モデルをバージョンアップさせる。大阪モデルはどうバージョンアップさせるのと言われれば、一つはK値モデルを入れるということです。K値モデルそのものは採用できませんが、K値モデルの考え方を活用した早期の感染の右肩上がりの状態をキャッチする仕組み、これは中野教授が提案もいただいているので、それを大阪モデルの黄色の指標に新たに組み込んでいくということです。
 もう一つは健康医療部と僕である意味作り出した、感染源不明の増加率と前週増加率、7日間の前週増加率、それだけ見ると数値が跳ね上がりますから、プラス絶対数としての感染原因不明者の数、今10人とか、もうそういうのを決めてますけども、そこの黄色の基準として黄色のランプが灯るようであれば、どうもこれは右肩上がりになるなというのがそこで分かります。分かったときに何をするのかというのを本部会議で詰めていきます。先ほどいろいろ質問があった、じゃあ休業要請どこからかけるのという、そこで黄色のランプがつけば、全部にかけるんじゃなくて部分的にかけていくと。さっきの話につながっていくわけです。それは段階的にやっていきます。次、じゃあ赤のランプはいつつくのといえば、これはこのままの速度で上がれば医療崩壊する、その速度をキャッチしたら赤ランプをつけます。報道でよくされてるのが、重症病床の使用率で70%とか60%と書かれているんですけど、あのパーセントだけが大事なんじゃなくて、例えば30日以内に70%と書いてた、その30日以内にというのがものすごく大事で、30日以内ということは、例えば5日で70%いくとなるとこう上がっていくということです。30日で上がっていくんだったら、我々は30日になったら大体波も読めますから、重症病床で間に合うかどうかは分かると。30日を過ぎたら大体間に合うわけです。なので、30日以内というのは日にちが大事なんじゃなくて、日にちが大事なんですけど中身は何で日にちを採用してるかというとその角度を見つけようということで、何日以内に何十%、それで重症使用率が埋まってくるということは、やっぱりそこは医療崩壊につながる、その後、その先多分ぐいっと増えてきて医療崩壊するよということなので、赤のランプをつけて、そのときにじゃあ何をお願いするのというのは休業要請もかなりある意味ちょっと広くなってくると思いますけど、そこは本部会議で詰めていく。趣旨としては段階的です。最初から全部やったらええやんかという人がいますが、それより社会経済の両立させるためにもやっぱり段階的にやっていくべきだというのは、戦略を練っているというところです。
 第2波が起きたときの休業要請の範囲はそういうふうにやりますから、大阪モデルの波のキャッチと休業要請の対象範囲と、あとは人の対象範囲です。これも専門家会議でやったとおり、死亡率が高い方というのはもう見えてきてます。大阪でも見えてきてます。70代以上の方、これは基礎疾患ありなしにかかわらず死亡率が高い。それから40代以上の方でも基礎疾患がある人はやっぱり死亡率が平均より高い。そういった方を、コロナ弱者という呼び方が正しいかどうか分かりませんけど、守るべき対象として戦略を打っていくと。まずは守るべき対象を明確にするというのがもう一つの大きな戦略です。院内感染でお亡くなりになっている方が45%いらっしゃいますから、院内感染を防ぐ措置というのを、これはある意味感染の拡大とか関係なく、そこで発生したら命が失われる危険があるわけなので、先ほど申し上げたとおり、クラスターが発生したときに命が奪われる危険がありますから、市中の感染拡大に関係なく命が奪われる危険が高くなるのは高齢者、かつその方がたくさんいらっしゃる院内感染なので、そこはちょっと平時から対策というのを打っていきたいと思っています。

DNAワクチン関連について

記者 

 共同通信の山本です。大阪大学で研究が進んでいます新型コロナのDNAワクチンの件で伺います。
 本日、市大病院のほうで治験審査委員会が開かれる予定でして、このワクチンについても議論されると思いますけれども、知事は先週17日の定例会見で既に6月30日に人への投与の治験を実施するというふうに発表しておられます。一方で、治験審査委員会のほうの関係者からは、倫理性、安全性、それから価格的な妥当性についてチェックする審査委員会は本日開催予定ですので、その開催前に行政サイドから決定事項のように発表されたということについて、その対応をちょっと疑問視するような声も上がってるんですけれども、先週の記者会見でワクチン開発のスケジュールを発表されるに際して、府庁の中でどういった議論があって、どういう経過で定例会見での発表になったのかお知らせいただけますか。

知事 

 まず、最終的に決定をするのは、これは市大の倫理委員会で決定されるということになると思います。ですので、これがもし30日、どういう決定になるかは分かりませんが、最終的な決定はそこで判断されるということになると思います。ただ、ワクチンについてのいわゆる目標、これはワクチンを開発して進めていくという目標というのを協定も結んでいるわけなので、知事の立場で、14日に協定結んでますのでね、市大と阪大とそれから大阪府市で決めてますから、それについての目標を掲げるということは、これは知事に全くしゃべるなというのもおかしいですから、その目標を掲げているということです。最終的なところは倫理委員会、市大において決定されると思ってますが、僕はその目標値として府民の皆さんにお知らせをしたということです。その前日には松井市長もお知らせをしているということだと思います。その中身についてはある意味、森下先生も含めていろんな進捗状況はお聞きをしてますので、それに基づいて、森下先生以外にもお話はお聞きしますが、それに基づいてある意味方向性というか目標というか、そういうものを発表したということです。最終的には市大の倫理委員会で決められるというふうに思います。

記者 

 関連してなんですけども、今回ワクチンの研究開発あるいはその製造の主体ではない行政の側から、特に知事のように知名度と影響力のある方がメディアに出て、何回も繰り返してスケジュール、それから見通しについて断定的に発信されますと、当然それを見ている府民、国民の期待値も上がると思います。そういう今の状況について生命倫理の専門家なんかからは、現場に過度なプレッシャーにならないかちょっと懸念があるというような指摘もあるんですが、知事のご見解はいかがでしょうか。

知事 

 一定の、いろんな我々も話を聞いて協定も結んでますので、府民の皆さんに目標を示していくというのは知事としても必要な役割だというふうに思います。知事に一切しゃべるなと言うんであればもう協定もする必要もないし、独自でそれぞれにやっていくということになるんじゃないかと思います。オール大阪でやっているので、別に僕は邪魔するつもりも何でもないんですけども、最終的にはだから市大の倫理委員会でこれはまず決めることだし、それ以外にもいろんな国の手続だとか、あるいは困難な課題というのはたくさんあります。全てが予定どおりにいくわけではありません。でも、やはり命を守る、そして特に今、ワクチンもない中で医療従事者の皆さんというのは最前線で戦っていらっしゃいます。そういった医療従事者の皆さんに有効なワクチンというのが、何とかこれを大阪でできるだけ早くできないかというのは、知事としては普通の思いだし、それから重症でお亡くなりになられる方も、このワクチンが一定程度効果が出れば、これは命を救えるということも言われているわけなので、その進捗とか目標というのを知事の立場で発表する、そのこと自体を非難されるというのも少し違うんじゃないかなとは思ってます。ただ、最終的にはそういった各種の手続がありますから、各種の手続で判断権者がいます。国が、これはワクチン駄目だといったらそこで終わるわけです、市大の倫理委員会でこうだというならそうなる、それぞれの各種の判断権者がいて、そこに僕が中身に入っていって侵食するわけではないですが、大きな目標を立てるということは、ある意味道をつくっていくという意味では必要なことじゃないかとは思ってます。

記者 

 あと1点だけ、すいません、重ねてで恐縮です。
 このワクチンの治験とか臨床試験において、被験者として医療従事者から優先的に投与していくというのは、今回の治験もそうですし、秋ごろに知事が予定されてるとおっしゃっている大規模な治験においてもそうなんですが、この医療従事者から投与するというのは、今現在も、その情報共有協定の構成員で共有されている、そういう認識なんでしょうか。

知事 

 その構成員で、一人一人どこまで共有しているかというのは、それは僕が分かるわけはありませんが、僕が報告を受けてるのはそういう報告を受けてます。僕が勝手に、医療従事者の方からまず最初にと言っているわけではありません。その情報を聞いたから、そのままを報告しているということです。
 何かこの、一部でいろんな方からおかしいんじゃないかとかというような、ネット上で出てるのも分かりますけども、もうそれだったら僕、一番最初に治験者にしてもらっていいですよと言ってるんです、必要があれば、僕がやりますよ、最初に。要は、もちろんそこにたどり着くまではいろんな動物実験だとか国の認証だとかというのがあるので、きちんとした手続を踏んでやるわけですけど、いろいろ、おかしいんじゃないかというネット上の意見があるのは知ってますが、それ、医療従事者がおかしいというんだったら僕が第1号でやりますけどね、そこは最も適した方にやっていただければいいんじゃないかなと、そこも、その手続の中で判断していただいたらいいと思います。僕がなぜそう言うかというと、医療従事者の方を最初は中心に治験するというのを聞いてるからそういうふうに言っているということです。

新型コロナウイルス感染症関連について(2)

記者 

 関西テレビの竹内です。
 今日、国の専門家会議のメンバーが政府に対して、国の政府の関係と専門家委員会の関係の在り方について提言を行う見通しなんですけども、改めて、知事の中で専門家と行政の関係の在り方についてお伺いできたらと思います。

知事 

 それはやっぱりあるべき姿だと思います。ぜひそれをやってもらいたいと思います。専門家というのは決定権者ではないです、判断権者でもないです、リスクを背負う人たちでもないです。専門家はあくまでも専門家で、国の方向性とか、あるいは府であれば大阪府の方向性を決める上で知識を提供するというか、情報とかアドバイスとか、そういったものを提供するのが専門家の役割だというふうに思っています。
 政府にしても、大阪府もそうですけど、例えば感染症の専門的な知識があるわけじゃありません。何かこう、数学の専門的な知識があるわけでもないから数理モデルも分かりませんが、ただ、大阪府の職員はそれができる優秀な職員もたくさんいますが、ただ、専門家ではありません。ですので、そこは役割分担をきちっと明確にすることが重要だと思います。専門家というのはあくまでも決定権者ではないよと、リスクをマネジメントするわけでもないし、リスクを引き受ける人たちでもない、だからその人たちが物事を決定する立場ではないということはやっぱり明確にすべきだと思います。その上で、やはり政治行政に足りない専門的な知識というのを提案して、提供して、そして最後は政治、行政において、いろんな、これは感染症の問題だけじゃなくて、やはり社会経済の問題もあるし、人々の生活の問題もありますから、そういったことも含めた上で、リスクをある意味マネジメントして判断、政策、国の方向性とか府の方向性を発表していくというのが役割だと、そっちは政治行政の役割だと思ってます。
 この間、やっぱりちょっと誤解もされたなというふうに思うのが、国の専門家会議が、何か国の方向性を決定しているような、そして政府がそれをそのまま、専門家会議が決めたことを政府がやるみたいなところに、国民の皆さんに映っているところというのはあったんじゃないかなと思います。専門家が言ったことをそのまま全て受け入れて、そして国が、専門家会議がこう言うからこうしますというのでやってるから、やっぱりこの、決定権者がね、ある意味、専門家会議が決定、国の方針を決めてんじゃないのって、やっぱりそう思われてしまう。そういう意味で、きちんとここで1回、第1波も1回落ち着いてますから、第2波に備えては、きちんとした専門家と、いわゆる判断権者としての政府、リスクを引き受ける立場としての政府との役割分担は明確にしたほうが僕もいいと思います。そういった意見が専門家会議からも出て、そして議論になっているというのは、日本の国家の方向性として望ましいことだと僕は思います。

記者 

 ありがとうございます。

記者 

 読売新聞です。
 大阪モデルのことについて、ちょっと昔の話なんですけれども、過去に運用を一部変更した際に、京都大学の山中教授のほうがホームページで、科学でこれをすると信頼性が揺らぎますと、大阪府の対策が、科学から政治に移ったことを意味しますということをおっしゃっておられて、この指摘についてどう思われるかというのが一つと、あと、山中教授とはワクチンの関係でも日ごろから会われる機会があると思うんですが、直接、知事の意図、こういう意図でこういう運用を変えたんですというような説明をされたとか、もしあれば教えていただければと思います。

知事 

 山中先生はやっぱり科学者でいらっしゃいますので、その科学を中心に判断をされるというのはそのとおりだと思います。1点、大阪モデルというのはいろんな専門家の意見を聞いて基準は定めますが、そのものが科学ではありません、やっぱりこれは政治判断を伴う基準です。何かそこに科学的根拠があるのかといわれれば、科学的根拠はないです、これは朝野先生もおっしゃってました。基準をつくってリスクを共有するためにやるというのは大事なことだけども、そこに科学的基準、科学的根拠があるのかというと、いろんな、さっき言った数値モデルとかやって基準をつくっていくわけですけど、山中先生が想定される科学とはちょっと違うと思います。真理としての科学、山中先生はそこをやっぱり追求されて、iPS細胞もそうですし、人間の主観がなかなか入らない、いわゆる真理としての科学というのを常に追求されておられて、ノーベル賞も受賞されたすごい方なので、そういった視点があるんだろうとは思います。大阪モデルも、何か一定の方程式のようなものではありませんから、科学そのものではないというところに一つの誤解というか、そういうものがあるんだろうと僕は思ってます。
 ですので、あえてその報道に、いや、これは科学そのものではないので批判するのはやめてくださいよとかは、僕は山中先生には言ってないです。僕はそう考えてますし、特にそこは反論するようなことでもないのかなと思ってます。山中先生とはもちろん協定も結びましたし、それ以外でも、個人的にも僕は親しいので、マラソンでもそうですし、もともと大阪府民で、大阪市民で、大阪城公園で会ったりもしてますから親しいので、言おうと思えばそれは言えるんですけど、あえて僕は、それが科学、大阪モデルがイコール科学だとは思ってないので、そこの前提の、お互いの認識にちょっと違いがあるから、あえて、前回お会いしたときにも、それは特には、違いますよとか、そういうのは言ってないです。
 ただ、山中先生のおっしゃるので、科学というのをちょっと置いたとしても、1回つくった基準を変えるというのは、やっぱりそのことに対する信用性が低下するというのはそうだと思いますので、つくった基準はそう簡単には変えないほうがいいだろうというのは、これはいわゆる手続、プロセスを重視するという、僕はプロセスを重視するのが基本的な考え方なので、重要だろうというふうには思ってます。なので前回のときは、どうしてもこの基準自体も粗削りでつくって、感染が、ある意味まだある状態のときにつくって、何もない中で出口戦略をまずつくると宣言してからスタートだったので、粗削りなところがあって、そこは、いわゆる前週増加比というのは、指標としては僕は使える資料だと今でも思ってますし、次も使いますが、絶対数があまりにも減ってきたときに、指標自体が非常に跳ねて、それだけ単体で見ると、もともとの大阪モデルが持ってる意味を全く果たさなくなる。そこにちょっと気づかなかったなというのは僕自身も落ち度だったなって、正直思ってます。こんなに早くゼロになるとも思ってなかったというのもあるんですけども、ゼロが確かに、ゼロ、ゼロ、ゼロ、ゼロと続いて、次が1になったら1を超えますから、1になってまたゼロ、ゼロになって、前回の場合はたしか、ゼロが連続しているのに黄色ランプがつくというふうになっちゃったから、これは誰がどう考えても、これで黄色のランプをつけるというのは運用としておかしいでしょというので運用基準を変えたわけですけど、その問題の根本としては、やっぱり数値をつくったときに絶対数と関連づけしなかったところに、ちょっと僕も甘かったなというところは反省してます。そういう、やっぱり自分の中での反省もあるので、山中先生におかしいじゃないかということもないし、また山中先生も、科学が政治に変わったとか言われると、ちょっとそこまでではないんだけどなって僕なんかは思うんですけど、そういう意味で、そもそも科学ではなくて、これは一つの合理性を持たせるための基準、つくった基準であるし、それが政治に変わったというと、何か恣意的にいろいろやってる感じに、一言で言うとみんなそう受け止めるわけですけど、やっぱり普通に考えて、ゼロが連続しているのに緑から黄色になるのはやっぱおかしいでしょというのがあるので、政治に変わったと言われるほどではないと僕は思ってますが、ただ、やっぱりそこに気づかなかった僕自身も問題があるなとは思ってました。やはりあそこは関連づけるべき、じゃないと数字がものすごく跳ねちゃう、少なくなったときにね。なのでそこは運用を変えて、あとは、そういった意味で感染も落ち着いてきて、1か月ぐらいこの数字をきちんと見ながら、いわゆるその第1波も検証する中でK値モデルとか、新しい、いろんな指標も出てきたので、ちょっとここは、ある意味基準そのものを、より、大阪モデルが本来持つ意味、特に最入り口のほうですね、大阪モデルって最初、どちらかというと出口戦略でつくりましたから、出口戦略のときは機能しましたけど、最入り口戦略というところに、ある意味そのパワーをもっと費やすべきだという考え方のもとで、次に大事なのは最入り口なので、今回いろんな専門家の意見も聞いたりしてバージョンアップすると、そういうふうに考えています。
 大阪モデルいうのをつくらずにやろうと思えばやれますけど、それをやっちゃうと何を目標にしていいのか府民の皆さんも分かりづらいと思いますし、いわゆる僕らからしたら、政治家からしたらハンドフリーのほうがやりやすいんですよ、一言で言ったら。こういう基準なんかもつくらずに、増えてきたらそのときに考えるというふうにしたときのほうが、ある意味、誰からも文句言われないし、基準が科学から政治に変わった瞬間だと言われることもないし、要は、最後は政策決定なので、何も決めないというやり方もあるんですけど、やっぱり僕はそのプロセスというのを重視もしたいし、社会経済を動かすためにも基準というのはつくっていきたいし、それによって情報を僕らはどんどん公開する義務も出てきますので、どんどん情報も公開していくべきだし、それによってリスクを共有して、もし本当の次なるリスクが出たときには対策を取っていく。リスクじゃなくて感染者が出たときは、これは許容しながら社会を動かそうよというふうに持っていく、そこが重要だろうと思ってます。これをやらなかったら、例えば北九州のときに、一部クラスターが出ました。そのとき北九州市長が、第2波に入ったとおっしゃったときに、やっぱり僕は基準をつくらなきゃいけないなとは思いました。ずっとゼロだった北九州が、多分あれは、何らかの院内感染かがあって、一挙に増えたわけですけど、北九州の市長が、これは第2波に入ったと、我々はその入り口にもう入って危険な状態にあると、何か、市の施設とかは閉鎖も始めたと思うんですけど、第1波と全く同じことを繰り返す、これは同じことを繰り返すことになるなとそのとき思ったし、やっぱり次の戦略をつくることが非常に大事だというふうに思います。それで北九州市長が誰かに批判されたかというと、批判はされてないんですよ。感染が増えてきたから抑え込みましょうというのは誰も反論できないことだから、それでもいいわけですよ。だから大阪モデルなんか一生懸命つくらなくてもいいわけです、もう全部国に任せてね、増えてきたらそのとき考えますというやり方でもいいんですけど、それじゃ社会経済が次もたないんじゃないかというので、何とか試行錯誤しながら一生懸命やって、失敗があれば批判もされてと、するほうが健全じゃないかなと思ってやってます。

記者 

 ありがとうございます。

IR関連について

記者 

 何度もすいません、日刊工業新聞の大川です。
 IRについてなんですけれども、昨日締切りの延長を発表されましたけれども、事業者から投資額の1兆円についても見直しを求められたりというような議論はあるんでしょうか。

知事 

 現時点でないですね、公募条件も変えてないですし、それはないです。ただ、時期はやっぱりちょっと考えてもらいたいというのがあるので、その時期はもう、ある意味延ばすと。目標時期は年末にしてますが、ただ、基本は国の、政府の基本方針案が確定しないと正式な受付はできないわけですから、それがちょっと流動的になってるし、アメリカのコロナの状況も、今でも南部のアメリカは増えているというのは聞いてますし、ちょっとコロナの情勢が読み取れないので、現時点では期間を定めずに延期はしてます。ただ、目標としては年末を目標として、国の基本方針が定まれば明確な期間は決めていきたいと思ってます。お金の話は出てないです。

記者 

 万一、事業者から、ちょっと資金的に厳しいので7,000億にしてほしいとかいうような話があった場合、知事としてはどのように対応されるか、お考えを教えてください。

知事 

 僕としてはやっぱり、これは40年、50年、もっと言えば100年単位のものだと思いますから、今コロナでこういう状況になってますけども、やっぱり最高水準のものをつくってもらいたいと思ってます。それが一つ、1兆円規模というのが出てますので、やはりそこは目指していきたいと思います。
 ちょっと時期がずれるよとなってもね、ある意味、最初の建設期間とかがコロナの影響によってある程度ずれたとしても、その後の、この今の一瞬だけじゃなくて、その後何十年あるいは100年単位で、すばらしいものをつくって残していくという意味では、そこのところはぜひ投資はしてもらいたいなとは思ってます。ただ、これは税金じゃないですけど、そういう投資はしてもらいたいと思ってます。

記者 

 ありがとうございます。

新型コロナウイルス感染症関連について(3)

記者 

 エルマガジンの岡田です。
 クラスター対策に関してなんですけれども、最終的に店舗でクラスターが発生した場合、店舗名の公表は同意ということになっていると思うんですけれども、これまで同意がない店舗でも、クラスターはきちんと抑え込めたとは思うんですが、これからも同意を求めていくのかというのと、もし同意して公開してくれた店舗に対しては、ライブハウスとかでは補償とかがあったと思うんですけれども、金銭的な補償みたいなものとかはありますか。

知事 

 まずクラスターが発生して、これをできるだけ早くたくさんの人にお伝えしたほうがいい場合については、かなり強く同意は求めていくことになると思います。それはやはりケース・バイ・ケースだと思います。これは保健師さんがそこを調査して、これは一刻も早く広げないと、例えば全国にも広がってるだとか、早く囲い込みをしないともっともっと広がっていくというようなときは、積極的にぜひ同意をお願いしますというのをやっていきますし、クラスターが発生しても、これは囲い込めるなというのもある程度分かります。店というよりは、このグループで発生してるじゃないかだとか、ある程度、それはケース・バイ・ケースで、やっぱり専門の保健師さんと国立感染研の疫学調査チームが入ってますから、大阪府には、そのメンバーとで、どのぐらい危険度が高いか低いかというのは分かりますから、それに応じて要請の度合いもやっぱり変わってくるんだろうとは思います。店名の公表に同意してくれた事業者については、義務もなく応じてくれている、社会を守るために同意してくれているわけなので、それについては協力金ということで100万円の協力金をお渡しするという制度はつくってます。ですので、それを運用してますので、遡って適用もしましたから、ライブハウスの4店舗についてはこの支給もいたしました。時期的にしたんかな、もう実行すると。

知事 

 支給してます。ですので、あとは、今後新たに発生するところも、ぜひその同意をいただければ、社会の感染拡大防止に協力してくれたと、自分の犠牲と引換えに、そういうところには、そういった協力金は適用して、お渡しをして、何とか全体で協力しながら抑えていくというのはやっていこうと思ってます。
記者  ありがとうございます。

 職員 

 ほかにご質問ございますか。よろしいですか。
 それでは、これで終了させていただきます。ありがとうございました。

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広報グループ

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