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更新日:2024年6月27日

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領収証の見かた 医科編

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以下に、基本的な事項を項目別に記載しています。

領収証の各項目の枠内にある「点」とは、診療報酬点数のことで、1点の単価は10円です。

治療内容等により点数は異なりますので、実際に算定された点数については医療機関等にお尋ねください。

また、点数の詳細や算定要件等については、厚生労働省のホームページからご確認ください。
令和6年度診療報酬改定について(厚生労働省ホームページ)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
※診療報酬点数については、上記のホームページに掲載されている「医科点数表」等をご確認ください。

1.初・再診料

(1)初診料

初めて診療行為があった場合に算定されるのが「初診料」です。

「初診料」には「乳幼児加算」、「時間外加算」等があり、6歳未満の乳幼児や時間外に診療を受けたときは、通常の点数に加算されます。

診療所である保険医療機関において、午後6時(土曜日は正午)以降午前8時までの間(深夜及び休日を除く)、休日又は深夜であって、医療機関が表示している診療時間内の時間において初診を行った場合には、「夜間・早朝等加算」の加算があります。

(2)再診料/外来診療料

最初の1回では治らず、同じ病院に通院する場合には、2回目以降は「再診料」が算定されます。

ただし、患者の都合で前回の通院から1か月以上経過したときは、初診料となる場合があります。

治療期間中に、当該病院に電話等で治療上の意見を求め、指示を受けた場合には「再診料」が請求されます。

また、200床以上の病院では「再診料」ではなく、「外来診療料」が算定されます。

「再診料」にも「初診料」と同様に、「乳幼児加算」、「時間外加算」等の加算があります。

加算のひとつである「外来管理加算」は、診療報酬点数が算定できる処置やリハビリテーション等を行わずに、計画的な医学管理を行った場合に算定されます。具体的には、医師が問診と身体診察を行い、その結果により患者に対し、病状や療養上の注意点等を説明して、患者の疑問や不安を解消するための取り組みが行われた場合に算定されます。ただし、電話等再診の場合は「外来管理加算」は算定できません。

2.入院料

「入院料等」の欄には、「入院基本料」、「入院基本料等加算」、「特定入院料」、「短期滞在手術等基本料」の点数が記入されます。

(1)入院基本料

入院基本料は、一般病棟、療養病棟など保険医療機関の機能に応じ、9区分に分かれています。

一般病棟は、主として急性期の入院治療を必要とする患者さんのための病棟で、療養病棟は、主として長期にわたり療養を必要とする患者さんのための病棟です。

(2)特定入院料

特定入院料は、特定の症状、疾患の患者に対して、一定期間における1日当たりの包括的入院料であり、「救命救急入院料」や「特定集中治療室管理料」、「ハイケアユニット入院医療管理料」などがあります。

「特定入院料」には「入院基本料」、「入院基本料等加算」、「検査」、「注射」、「処置」等の費用が包括されているため、別に算定できません。

また、特定の症状の患者に対する一定期間の一日あたりの包括入院料なので、超えた期間は通常の入院基本料等が算定されます。

(3)短期滞在手術基本料

4泊5日までの短期滞在入院を行ったときに請求されます。

この基本料には、必要な術前・術後の管理や定型的な検査、画像診断等の費用が包括されています。

3.医学管理等

医学管理等の欄には、治療の計画を立てて必要な指導が行われた場合や紹介状を書いてもらった場合等の点数が記入されます。

「特定疾患療養管理料」、「薬剤情報提供料」、「小児科外来診療料」、「手術前医学管理料」、「退院前訪問指導料」など、様々な管理料や指導料があります。

4.在宅医療

ご自宅に赴いて診療を行った場合や在宅で療養を行っている患者さんに対して診療を行った場合等の点数が記入されます。

5.検査

検査の欄には、診療において行われた検査料の点数が記入されています。

検査の費用には、検査を行う医師、看護師及び技術者等の人件費、試薬、試験管等の材料費、機器の減価償却費、管理費及び患者の衣類等の費用は含まれていますが、検査にあたって服用したり、注射したりする薬剤等については別に料金がかかります。

6.画像診断

画像診断の欄には、エックス線検査やCT検査など機器による撮影・診断の費用で、フィルムや造影剤の費用が併せて算定されます。

また、他の医療機関で撮影したフィルムを持参して受診した場合も画像診断料がかかります。

7.投薬

投薬の欄には、薬を調剤する「調剤料」、医師が薬の種類や量などを指示する「処方料」、薬の料金である「薬剤料」の合計点数が記入されています。

8.注射

注射の欄には、「注射実施料」と「無菌製剤処理料」を合わせた「注射料」と、薬の代金である「薬剤料」の合計点数が記入されます。

なお、注射の種類や薬剤により算定される点数が異なります。

9.リハビリテーション

リハビリテーションの欄には、「リハビリテーション料」と薬の料金である「薬剤料」の合計点数が記入されます。

疾患別に「リハビリテーション料」を算定できる日数が決まっています。

10.精神科専門療法

精神科を標榜する医療機関において、「入院精神療法」や「通院・在宅精神療法」、「精神科デイ・ケア」などを行った場合の点数が記入されます。

11.処置

処置の欄には、傷の処置や牽引、酸素吸入、救急処置などの合計点数が記入されます。

傷の処置は、傷口の大きさにより算定され、点数が異なります。

なお、処置のために使用した薬剤料も「処置」の項目に合計して記入されます。

また、処置のために使用した包帯やガーゼ、脱脂綿などの衛生材料の費用は所定点数に含まれています。

12.手術

手術の欄には、一般的な開腹手術や内視鏡による手術を行った場合や切開しない間接脱臼の整復などを行った場合の「手術料」の合計点数が記入されます。

手術をする部位や内容によって算定される金額は異なります。

なお、輸血代や薬剤料も「手術」の項目に合計して記入されます。

また、ガーゼや脱脂綿などの衛生材料、チューブや縫合糸などの医療材料の費用は所定点数に含まれています。

13.麻酔

麻酔の欄には、「麻酔料」と薬の料金である「薬剤料」などの合計点数が記入されます。

手術に伴って麻酔を行った場合や痛みを和らげる治療を目的として神経ブロックなどを行った場合に算定されます。

14.放射線治療

放射線治療の欄には、「放射線治療料」の合計点数が記入されます。

放射線治療とは、放射線を高いレベル(X線撮影で用いる量の数十倍)で用いて、このエネルギーをがんや他の病気の治療に利用する治療法です。

15.病理診断

病理診断の欄には、「病理診断・判断料」の合計点数が記入されます。

16.診断群分類(DPC)

急性期の入院医療について、傷病名により包括された報酬が決まるという定額支払制度です。

治療内容によって料金が決まる従来からの出来高制とは異なる料金体系です。

この算定方法を導入している病院は、適用病院である旨を院内の見やすい場所に掲示し、患者さんに対して十分に説明しなければならないことになっています。

17・18.食事療養及び生活療養費

入院時の食費及び居住費(光熱水費)については、定められた費用額のうち、患者さんが負担する額として、『標準負担額』が定められています。

残りの金額については「食事療養費」又は「生活療養費(療養病床に入院する65歳以上の患者の食費及び居住費)」として保険給付されます。

この欄には保険給付金額が記入されます。

住民税非課税世帯の方は、「減額認定証」「限度額適用・標準負担額減額認定証」が必要です。ご加入の国保保険者(市町村)で交付を受け、医療機関に提示してください。

19.評価療養・選定療養

保険が適用されない保険外診療があると保険が適用される診療も含めて、医療費の全額が患者さんの自己負担となります。

ただし、国が定める「評価療養」と「選定療養」については併用が認められており、通常の治療と共通する部分の費用は一般の保険診療と同様に保険外併用療養費として保険給付が行われます。

(1)評価医療

「評価療養」は、将来、保険給付の対象とすべきか否かについての評価を行う必要がある医療技術や医薬品、医療機器が対象となり、一定の要件を満たした医療機関における先進医療や、医療用具等の治験にかかる診療等があります。

(2)選定療養

「選定療養」は、患者さんの選択と負担に任せてもよいサービスとして国が定めたものについて、「追加的サービスに係る部分」として、患者さんに負担に求めることが認められたもので、いわゆる差額ベッド代等があります。

20.負担額

保険の適用される部分の負担額は、合計額に自己負担割合を乗じた金額で、10円未満は四捨五入します。

例えば、
保険適用の医療費の合計額が2,240円で、自己負担割合が3割の場合
負担していただく金額は、2,240×0.3=672ですので、670円となります。

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