5月9日に大阪府海域で採取したアカガイ・トリガイの検査で、麻痺性貝毒の値が3週間連続で規制値以下となりました。
この結果を受け、大阪府の海岸に自生する天然二枚貝の採取自粛要請は解除となります。
例年、大阪府海域では春先から麻痺性貝毒の指標となる原因プランクトンが上昇傾向にあり、麻痺性貝毒が発生しています。
毒素は熱に強く、加熱調理では分解されません。万一、症状が現れた場合は、速やかに医師の処置を受けてください。
なお、府内の潮干狩り場においては、潮干狩り用のアサリと持ち帰り用のアサリを区別し、来場者には安全なアサリを持ち帰ってもらうなどの安全対策を講じた上で営業していることを確認しています。
二枚貝の貝毒検査の結果はこちらを参照してください。
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貝毒の種類 | 麻痺性貝毒 | 下痢性貝毒 |
毒成分 | サキシトキシン、ネオサキシトキシン及びゴニオトキシン群など多数の同族体 | オカダ酸とその同族体のジノフィシストキシン群 |
中毒症状 | ・食後30分程度で発症 ・舌、唇、顔面、手足のしびれ、運動失調 ・重症の場合、呼吸麻痺で死亡することがある | ・食後30分から4時間で発症 ・下痢(水様便)、吐き気、おう吐、腹痛 ・通常は3日以内に回復し、死亡例はない |
大阪府海域で採取した二枚貝を原因とする貝毒食中毒の事例は以下のとおりです。
発生年月 | 原因食品 | 患者数 |
---|---|---|
平成31年3月 | ムラサキイガイ | 2名 |
平成30年3月 | アサリ | 1名 |
平成28年3月 | アサリ | 2名 |
平成25年4月 | ムラサキイガイ、ミドリイガイ | 2名 |
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アサリ | ムラサキイガイ | ミドリイガイ |
【貝毒の監視・検査体制】
大阪府立環境農林水産総合研究所では、年間を通じて、原因となる毒素を持った植物プランクトン(原因プランクトン)の定点調査を行っています。
調査の結果、原因プランクトンが警戒密度以上となった場合、大阪府環境農林水産部水産課は、漁業の対象となる二枚貝の貝毒検査を実施します。
アレキサンドリウム・カテネラ (旧称:アレキサンドリウム・タマレンセ) | アレキサンドリウム・パシフィカム (旧称:アレキサンドリウム・カテネラ) |
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警戒密度:海水1ミリリットル当たり10細胞 | 警戒密度:海水1ミリリットル当たり500細胞 |
麻痺性貝毒 | 下痢性貝毒 |
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可食部1グラム当たり4マウスユニット | 可食部1キログラム当たり0.16ミリグラム(オカダ酸当量) |
【貝毒の終息の判断】
漁業関係者に対する二枚貝の出荷自主規制の要請や、府民の皆様への二枚貝の採捕・喫食自粛の要請は、対象となる二枚貝の貝毒検査の値が3週連続して規制値以下であることが確認された時に解除します。
【漁業の対象となる二枚貝の検査や、原因プランクトンの調査に関する情報】
大阪府環境農林水産部水産課「漁獲の対象となる二枚貝の貝毒検査結果」
大阪府立環境農林水産総合研究所水産技術センター「大阪湾貝毒原因プランクトン情報」(外部サイト)
大阪府立環境農林水産総合研究所生物多様性センター「淀川河口域貝毒原因プランクトン情報」(外部サイト)
【近隣自治体の貝毒情報】
兵庫県(県立農林水産技術総合センター水産技術センター(外部サイト))
和歌山県(資源管理課(外部サイト))
三重県(県農林水産部水産資源(外部サイト))
このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室食の安全推進課 食品安全グループ
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