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「大阪ものづくり優良企業賞2018」受賞企業一覧
大阪中小企業顕彰事業実行委員会では、「高度な技術力」や「高品質・低コスト・短納期」などを誇る府内の優れた「ものづくり中小企業」を「大阪ものづくり優良企業賞」として顕彰しています。(「大阪ものづくり優良企業賞」についての詳細は【中小企業顕彰制度「大阪ものづくり優良企業賞」(別ウィンドウで開きます)】をご覧ください。)
11回目となる本年は、審査委員会の厳正な審査の結果、「大阪ものづくり優良企業賞2018」受賞企業72社が決定しました。
最優秀企業賞:1社
不二精工株式会社(代表取締役社長:濱野 雅夫/大阪市西淀川区/不二精工株式会社-超先進精密プレス加工技術/車載電装部品、各種エレクトロニクス接点・端子など精密小物パーツのコストパフォーマンスの最大化を実現|大阪市西淀川区(外部サイトへリンク))
1920年(大正9年)に精密板金加工業として創業した同社は、創業以来の精密プレス加工技術を基軸に、現在は金属と樹脂の複合成形技術、金型技術を柱に据え事業展開を図っている。
同社における金型加工技術はサブミクロンオーダーの精度で、多工程をワンストップで完了する精密順送金型を実現させ、創業以来培った精密プレス加工技術では、独自技術による精密絞り加工、バーリングによる高精度な製品加工を実現している。
特に、金属と樹脂の複合加工におけるインサート成形加工技術においては、フープ成形とロータリー成形、ロボット技術を駆使した自動化により、品質安定、生産性向上とコストダウンを実現させ、取引先から高い信頼を勝ち取ってきた。
既に中国に進出を果たしている同社では、国内でのものづくりにこだわりつつも、明確な役割分担の下、海外拠点を含めたグループ全体での競争力強化に積極的に取り組んでいる。
こうした独自のコア技術の更なる探究に積極的に取り組むその姿勢と総合力の高さが評価され、今回の受賞となった。
技術力部門賞:1社
大丸鋼材株式会社(代表取締役:田中 哲雄/大阪市西区/大型リング鍛造の大丸鋼材株式会社(外部サイトへリンク))
1956年(昭和31年)に鋼材卸売業として創業した同社は、各種プレス機、マニプレーター、各種検査器などの導入や独自の油圧制御のリング圧延機を開発することにより、国内最大級のローリング鍛造品を製造する企業へと成長した。
同社はこれまでに取得したNK、LR、NV等の各種認定への対応を通じ、その技術力に磨きをかけ、現在では、取引先に請われ航空宇宙分野に進出するに至っている。
こうした同社の製造技術・競争力の源泉となるのは、設備メーカーと2人3脚で開発した独自の製造設備であり、長年の経験に裏付けされた同社の匠の技が様々な顧客から高い評価を得る根源となっている。
こうした精力的に新展開を模索し自社の価値向上に努め、国内産業を力強く下支えしてきた姿勢を評価され、今回の受賞となった。
審査委員特別賞:3社(会社名の五十音順)
三恵ハイプレシジョン株式会社(代表取締役:落合 良隆/大阪市平野区/バレル研磨機、精密加工、難削材加工は大阪の三恵ハイプレシジョン(外部サイトへリンク))
1967年(昭和42年)に精密切削加工業として創業した同社は、長年培ったノウハウを基に、難切削金属の精密加工技術を得意とし、原子力発電、自動車、通信、電子、医療機器などのハイテク分野に部品供給を行っている。
2005年(平成17年)、自社製造工程での不具合改善をきっかけに、揺動式遠心バレル研磨機の開発にこぎつけた同社は、パーツメーカーから機械メーカーの顔を併せ持つ企業へと成長を遂げた。
同社では、バレル研磨装置において競合他社と一線を画すべく日夜研究開発を続け、様々な取引先からの声に耳を傾けつつ、自社成長のため絶え間ないチャレンジを続けている。
こうした他社が模倣困難な革新的技術にチャレンジする姿勢・実績を高く評価した。
多田プラスチック工業株式会社(代表取締役社長:前田 政利/藤井寺市/多田プラスチック工業–アイデアを技術で“カタチ”にします(外部サイトへリンク))
1919年(大正8年)に全国に先駆けプラスチック射出成形業として創業した同社は現在、射出成形、硬質ポリウレタン発砲成形、小型ポンプ、精密ゴム部品の4事業を中心に企画開発からの一貫生産を行っている。
長年事業を営む同社は、その洞察力と経験に基づき、自社製品としての小型ポンプ、ポリウレタン製のサニタリー製品の開発を行い、ニッチ市場において更なる付加価値の提供を行うことで、その存在感を増している。
こうした自社の独自性の追求のため、同社では積極的な製品開発の推進を戦略の柱に据え、効果的かつ積極的な知財活用に取り組んできた。
こうした同社の戦略的に事業展開する姿勢を高く評価した。
富士電波工業株式会社(代表取締役社長:横畠 俊夫/大阪市淀川区/工業加熱の富士電波工業(外部サイトへリンク))
1948年(昭和23年)の創業以来、一貫して工業炉メーカーとして歩んできた同社は、半導体材料等の高付加価値素材の発展など時代の流れと共に、高温の真空・雰囲気炉に進出し、「高温・真空なら富士電波へ」と顧客から多大な信頼を受ける企業へと成長を果たした。
国内では多数の大企業、中小企業がしのぎを削る電気炉事業においても、顧客ニーズをしっかり捉え、独自の機構を搭載した製品を展開し、その存在感を高めてきた。
同社では、品質管理もさることながら、多能工でありながら突出した専門性を高める「一専多能」や理想の社員像を表現する「F-PRIDE」といったキーワードを用いて、積極的な人材活躍の場を提供し、社員一丸となって事業に取り組む姿勢が見て取れた。
こうした更なる高みを目指して自社の資源を育てる姿勢を高く評価した。
夢・未来・ORIST賞(地方独立行政法人大阪産業技術研究所理事長賞):1社
ハイテン工業株式会社(代表取締役社長:佐伯 知哉/堺市美原区/ハイテン工業 金型及び周辺工具、機械工具の事なら(大阪府堺市)(外部サイトへリンク))
1950年(昭和25年)の創業以来、69年にわたり冷間鍛造用、熱間鍛造用金型を製造してきた同社は、超硬合金を素材とした金型分野でその強みを発揮する企業である。
現在、国内の金属部品割合を大きく占める鍛造部品では、強度・寸法精度・コスト面においてその高さが求められており、効率化された高度な加工設備を豊富に保有する同社は存在感を高めている。特に同社が得意とする超々合金を用いた熱間鍛造金型は、自動車部品の高強度軽量化や、医療・航空機などで使用が期待されるチタン合金部品でその重要性が増すと期待されるものである。
こうした自社の強みである独自技術の高度化と生産性を向上させる製造方法や設備の探究に日々取り組む姿勢を高く評価され、今回の受賞となった。
優良企業賞:72社(会社名の五十音順)
※高は「ハシゴ高」