令和6年1月4日 吉村知事年頭あいさつ

更新日:2024年1月4日

 まず、1月1日に発生しました「能登半島地震」により、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 現地には、まだ救助や支援を待っておられる方が大勢いらっしゃいます。大阪府としても、被災地の一日も早い復旧・復興に向けて、引き続き、できる限りの支援を行ってまいります。

 令和6年の仕事始めにあたりまして、職員の皆さんにご挨拶を申し上げます。
 昨年は、新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に変更になりまして、3年余り続いたコロナ禍から、ポストコロナに向けた大きな一歩が踏み出された1年になりました。まずは、多岐にわたるコロナ対策に、日夜対応してもらった職員の皆さんに、改めてお礼を申し上げます。
 また、子どもたちへの食費支援や事業者への燃料費支援など、物価高騰対策、そして、高校や大阪公立大学等の授業料の完全無償化にかかる制度設計、そして、関係機関との調整など、スピード感を持って奔走していただきました。
 さらに、今般の地震に際しては、被害状況の把握や被災地の支援など、正月休み返上で対応していただきました。
 このように、日々直面する課題や困難な業務に精力的に取り組んでくださっている職員の皆さん、ここにいる職員の皆さん、また、皆様の部下になります職員の皆さんに、改めて感謝を申し上げます。

 さて、いよいよ2025年の大阪・関西万博まで1年余りとなりました。今年は万博の成功に向けた準備、これについての総仕上げを行う勝負の年になると思います。
 万博については、「一過性のイベントとはしない」、この1年、万博開催準備に万全を期すことはもとより、各部局において万博に向けて積み上げてきた様々な取組を確実に実行していかなければならない、そう思います。今年の取組が、これからの、次の大阪の成長・発展の布石となり、そして、明るい未来をつくっていく。そして、万博をインパクトに世界の課題解決につなげていく。まさに、大阪の将来にとって正念場です。

 万博をめぐる様々な課題はありますが、我々はそれを乗り越えていきます。皆さんはこれまで、減債基金の復元をはじめとする行財政改革であったり、万博の誘致の実現、そして、G20やG7貿易大臣会合といった国際会議の成功、様々な多くの成果をあげてこられました。万博をめぐる課題も、職員の皆さんと協力して、必ず乗り越えて、素晴らしい万博を実現していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 そして今後、少子高齢化やデジタル社会の進展など、行政課題は複雑化・多様化してまいります。また地震、様々な自然災害、いつ起きるかわかりません。防災・減災対策など、危機事象への対応力強化についても、改めて思いを強くしているところです。これらの課題の解決や、未来の大阪づくりにつなげていく。そのことを念頭に置いて、本年も仕事に邁進してもらいたいと思います。
 そして、「働き方改革」のもとで、いかに仕事の生産性を上げていくのかということについても、重要になっていきます。皆さんには、次の3点を意識して、それぞれの持ち場で力を発揮してもらいたいと思います。

 まず1点目です。職員1人ひとりがパフォーマンスを高めること。
 行政のプロとして、法規や財務・会計など事務能力についてはもちろんのことながら、効率・効果的な事務執行に繋がるDXのスキルの研鑽や、グローバル意識の向上などにも努めてもらいたいと思います。また、自身の業務に誇りと責任を持って、直面する府政の課題を、まさに「自分事」として捉えて、何事も諦めずに、粘り強く最後まで行動してもらいたいと思います。皆さんの行動力、バイタリティが未来を切り拓くエンジンになりますし、大阪を支える土台になっていきます。

 2つ目です。組織としての最大のパフォーマンスを発揮してもらいたいと思います。
 オープンでチャレンジングな組織として、効果的な施策をスピーディーに講じて、成果を生んでいく。そのためには、やはり日ごろからチームワークを意識することが重要です。職員同士、また、上司・部下の信頼感、これが何より大切だと思います。ワークライフバランスにも配慮しつつ、それぞれ職員個人の適性や強みを生かして、組織として生産性を高められるように、チームワークを持って、そして、管理職の皆さんにはマネジメントをしっかりとお願いをしたいと思います。

 3つ目は、風通しのよい職場環境を作っていくことです。
 パワハラやセクハラというのはもってのほか、そして、お互いを尊重して、活発な議論ができる職場こそ、1人ひとりの能力が存分に発揮されると思います。
 大阪府庁に入庁している職員は、やはり「公に尽くそう」という思いで、大阪府の職員になっています。大きな企業や民間に入る力もありながら、なぜ大阪府に入庁しているかと言えば、やはり「大阪に力を尽くしたい」、「公に尽くしたい」という思いで、職員はこの大阪府に入庁しています。この職員の1人ひとりの力を存分に発揮できる場面を作っていく。これが管理職の皆さんにとって非常に重要なものだと思っていますので、ぜひよろしくお願いします。その意味で、風通しの良い職場というのは非常に重要ですし、パワハラ、セクハラ、これはもってのほかだと思います。
 また、あってはならないことですけれども、万一、不正等が発覚した場合は、これは隠すことなく、批判が出ても、批判があったとしても、すぐオープンにして、組織として改善をめざしていってもらいたいと思います。これは組織ですから、100%の組織というのはありません。失敗をすることはあります。そして、不正もあってはなりませんけれども、それがあったときの対応、これが非常に重要です。それがあったときには、速やかにオープンにして改善を図っていく。そして、よりよい組織をめざしていってもらいたい。決して隠蔽するようなことがあってはならないと思っています。それがやはり、大阪府庁に対する信頼に繋がると思いますし、大阪府の行政を前に進めていく力になると思います。よろしくお願いいたします。
 そして何より、これはここにいる幹部職員の皆さんもそうですけれども、部下もそうですが、心身の健康があって、はじめて仕事が成り立つと思っています。私の同年代でも、病気でお亡くなりになるというようなことも出てきている。そういった状況です。体と心の健康があれば、少々のことは乗り切れると思いますので、「自分は大丈夫」と思って無理をすることがないように、自身の、そして、職場の部下の健康管理に気をつけて、日々の業務にあたってもらいたいと思います。

 今年の干支は辰年になります。辰年は、「活力旺盛になって、大きく成長して形が整う年」とも言われています。
 「万博の成功」、「府市一体の成長戦略」、「教育の無償化」。私は、この知事2期目にあたり、この3つの公約を大きく柱に掲げました。市町村とも連携をして、基礎自治機能の強化・充実を図りながら、府民の皆さんの安全・安心な暮らし、福祉を充実させていく、豊かな暮らしをつくっていく。そして、成長する。大都市ですから、大都市・大阪の成長、「副首都・大阪」の実現をめざしていきたいと思います。
 そのためには、ここにいる幹部職員の皆様、そして皆様の組織、ここが活性化して、組織が前に進むこと、そして、現実に政策を実行していくことが非常に重要でありますので、皆さんとともにこの1年、進んでいければと思います。
 最後になりましたけれども、議長、副議長をはじめといたしまして、府議会議員並びに報道関係の皆様には、大阪の益々の発展のために、これまで以上のご支援、ご協力をいただきますようお願いを申し上げます。
 また、冒頭、関西広域連合で防災の、今回の地震対応の会議がありまして、少し遅れたことを、お詫びを申し上げます。
 以上をもちまして、年頭の挨拶とさせていただきます。皆様の、今年は素晴らしい年になりますように。今年もどうぞよろしくお願いします。

このページの作成所属
政策企画部 企画室政策課 政策グループ

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