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更新日:2010年12月6日

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大阪府に寄せられた宅地建物取引に関する相談事例 No.10

賃貸借契約締結
関係図

経過

借主Aは、宅建業者Xの媒介で、Bを貸主とする店舗の賃貸借契約を締結した。契約時、AはXに礼金30万円を支払い、X名義の領収証を交付されたが、この礼金が貸主に渡っていなかったとして、Aは府に苦情を申し立てた。

判明した違反事実

府がXから事情を聴いたところ、以下のとおり違反事実が確認された。

  1. 重要事項説明書に次の不備がある。業法第35条第1項違反
    • (1)借賃以外に授受される金銭の額及び授受の目的(同項第7号)
      • 礼金の授受が本契約の条件ではなかったにもかかわらず、「礼金300,000円」と記載した。
      • 賃貸借契約書において、「水道代は家賃に含む」と規定されているにもかかわらず、「共益費に含む」と記載した。
    • (2)契約の解除に関する事項(同項第8号)
      • 賃貸借契約書に規定されている契約の解除に関する事項について記載していない。(当該欄には、退去時の原状回復について記載されている。)
  2. 賃貸借契約書(いわゆる「37条書面」)に記載不備がある。業法第37条第2項違反
    • 建物の引渡しの時期を記載していない。(同項第1号)
  3. 損害を与える行為
    • 借主から300,000円を受領し、礼金である旨記載した領収書を交付した。しかし、貸主と借主の間で礼金として授受する合意は存在しなかった。

違反が発生した事情(又は理由)

1及び2について

Xは、認識不足等による記載ミスを認めた。

3について

物件に設置されていた家電製品の代金と仲介手数料を合わせて30万円を受領した、と述べた。
(なお、本件についてはXとAの間で和解が成立し、XはAに対し和解金を支払った。)

処分等

府は、次のとおり違反事実等を認定し、Xを指示処分とした。

業法第35条第1項、第37条第2項、損害を与える行為(目的不明確な金銭の受領)

本事例のポイント

1 重要事項説明書について

借賃以外に授受される金銭の額及び授受の目的として記載する内容は、賃貸借契約書に規定されている内容と一致する必要があります。

  • 借賃以外に授受される金銭としては、敷金、礼金、保証金、共益(管理)費等、様々なものがありますが、その名目を問わず当該取引に関し借主と貸主との間で授受される金銭についてはすべて重要事項説明書に記載しなければなりません。
    また、その記載内容が賃貸借契約書の内容と異なる場合、重要事項説明書の記載不備として指導監督の対象となりますので、仲介業者は賃貸借契約書の内容を十分に確認するようにしてください。

2 賃貸借契約書(いわゆる「37条書面」)の不備について

仲介業者は、賃貸借契約書に業法第37条で定める事項が記載されているか確認する必要があります。

  • 「建物の引渡しの時期」が記載されていない賃貸借契約書がしばしば見受けられますが、業者が仲介する賃貸借契約の契約書(いわゆる「37条書面」)においては、業法第37条で規定する記載事項をすべて記載する必要がありますので、記載漏れがないようご注意ください。
    なお、契約期間の開始日が建物の引渡し日と同一である場合には、建物の引渡しの時期は契約期間の開始日と同一である旨を付記する書き方でも結構です。

3 礼金名目での金銭の受領について

仲介業者は、取引に関し、いかなる名目であれ受領する目的が不明確な金銭を受領してはなりません。

  • 礼金とは、賃貸借契約締結にあたり、慣行上、借主から貸主に支払われる金銭で、将来、借主に返還されることのないものをいいます。礼金は仲介業者が受領する性質の金銭ではありませんので、本件のように、仲介業者が礼金の名目で金銭を受領することがあってはなりません。なお、礼金の授受が賃貸借契約の条件である場合には、仲介業者は貸主の承諾のもと、礼金を借主から預かることは差し支えありません。
    礼金に限らず、受領する目的が不明確又は受領する根拠の無い金銭を仲介業者が借主に請求し、トラブルになる事例が見受けられます。仲介業者がこのような金銭を借主から受領した場合、損害を与える行為等として指導監督の対象となりますので、ご注意ください。

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