業種 | 病院 | |
診断受診建物 | 大阪掖済会病院 | |
診断時期 | 平成26年8月 | |
省エネ診断結果より想定される | ・エネルギー削減量:47.3kL/年(原油換算値) ・コスト削減額:約4,438千円/年 | |
建物概要 | 建物用途:病院 | 構造:SRC |
延床面積:約15,000m2 | 建物階数:地上11階、地下1階 | |
契約電力:約750kW | 竣工:1974年 | |
年間エネルギー使用量:1,036kL/年(原油換算値) | 改修:2005年 |
提案番号をクリックすると、提案項目の説明に移動します。
提案番号 | 提 案 項 目 | 削減量(kL/年) (原油換算) | 削減率 | 削減額 (千円) |
空調設定温度の緩和 | 19.3 | 1.9 | 1,487 | |
外気導入量の削減 | 7.5 | 0.7 | 592 | |
排熱投入型吸収式冷温水機の優先運転 | 1.9 | 0.2 | 151 | |
中間期における冷水温度の変更 | 1.2 | 0.1 | 97 | |
蒸気ボイラの空気比低減による燃料消費量の削減 | 0.4 | 0.0 | 31 | |
デマンド監視装置活用による最大電力の低減 | − | − | 955 | |
冷温水(2次)ポンプの変流量(インバータ)化 | 11.5 | 1.1 | 765 | |
変圧器の統合 | 1.6 | 0.2 | 106 | |
電動HP室外機への日射遮蔽による空調電力の削減 | 0.6 | 0.1 | 37 | |
トイレに人感センサーを設置 | 3.3 | 0.3 | 217 | |
合計 | 47.3 | 4.6 | 4,438 |
提案1-A | 運用改善 | 空調設定温度の緩和(吸収式冷温水機) |
提案内容 | 病院内におけるセントラル空調の冷房設定温度は26℃、暖房設定温度は22℃ということでした。冷暖房設定温度を政府推奨の28℃、20℃に設定することでガス使用量を削減することができます。 | |
考え方 | 設定温度を緩和すると室内外の温度差が小さくなるので、熱負荷、壁・窓・開口等からの熱損失が小さくなり省エネとなります。一般的に設定温度を1℃緩和すると約10%の省エネ効果があります。 | |
削減 | 病院内のセントラル空調の冷房設定温度を26℃→28℃、暖房設定温度を22℃→20℃に変更した場合、 | |
削減コスト | 1,313千円/年 |
提案1-B | 運用改善 | 空調設定温度の緩和(電動HP空調機) |
提案内容 | 聞き取り結果では、病院内事務スペースの冷房設定温度は26℃、暖房設定温度は22℃でした。冷暖房設定温度を政府推奨の28℃、20℃に設定することで使用電力量を削減することができます。 | |
考え方 | 設定温度を緩和すると室内外の温度差が小さくなるので、熱負荷、壁・窓・開口等からの熱損失が小さくなり省エネとなります。一般的に設定温度を1℃緩和すると約10%の省エネ効果があります。 | |
削減 | 病院内事務スペース(電動HP空調機を使用)の冷房設定温度を26℃→28℃、暖房設定温度を22℃→20℃に変更した場合、 | |
削減コスト | 174千円/年 |
運用改善 | 外気導入量の削減 | |
提案内容 | 天井内設置の空調機(AHU)運転時にダンパを開閉する制御になっていますが、ダンパ開度が大きいために外気導入量が必要以上に多くなっています。外気導入量が多いと空調負荷が増加します。外気導入を最適必要量とすることで省エネを図ることができます。 | |
考え方 | 必要以上に換気をするとエネルギー消費が増えてしまいます。室内管理CO2濃度から算出される必要量まで外気導入量を削減することで省エネを図ることができます。 | |
削減 | 室内CO2濃度管理値を許容範囲内で緩和し、外気導入量を約75%削減した場合、 燃料削減量:6,495m3/年 (原油換算値:7.5kL/年) | |
削減コスト | 592千円/年 |
運用改善 | 排熱投入型冷温水機の優先運転 | |
提案内容 | 空調用熱源機として吸収式冷温水機が2台設置されており、内1台は効率の良いコジェネの排熱投入型です。現状は2台交互運転になっていますので、排熱投入型冷温水機を優先的に運転するよう変更することで、燃料消費量を低減することができます。 | |
考え方 | コジェネの排熱を回収する吸収式冷温水機を優先的に運転することで、全体の燃料消費量を低減することができます(コジェネ排熱の吸収式冷温水機での利用が有効な冷房時期を対象とする)。 | |
削減 | 5月、6月、10月において排熱投入型冷温水機を優先運転(1台で運転)した場合 削減ガス量:1,656m3/年 (原油換算値:1.9kL/年) | |
削減コスト | 151千円/年 |
運用改善 | 中間期における冷水温度の変更 | |
提案内容 | 冷水温度を上げることで冷温水機の効率が向上します。冷温水機負荷の小さな中間期では冷水温度を上げることで省エネを図ることができます。 | |
考え方 | 最大負荷時(盛夏期)を除く冷房時期は負荷が軽くなるので、冷温水機からの取り出し冷水温度を高めることで、燃料消費効率を改善することができます。 | |
削減 | 5月、6月、10月、11月の1/3において、冷温水機からの取り出し冷水温度を7℃→9℃にした場合、 燃料削減量:1,067m3/年 (原油換算値:1.2kL/年) | |
削減コスト | 97千円/年 |
提案5 | 運用改善 | 蒸気ボイラの空気比低減による燃料消費量の削減 |
提案内容 | バーナーの空気比を必要以上に大きくすると、排ガスによる熱損失が増加します。空気量を適正な数値に修正することで省エネを図ります。 | |
削減 | 燃焼空気比を改善した場合(1.62→1.30)、 燃料削減量:340m3/年 (原油換算値:0.4kL/年) | |
削減コスト | 31千円/年 |
提案6 | 運用改善 | デマンド監視装置活用による最大電力の低減 | |||
提案内容 | 監視室内のデマンド監視装置は、最大電力発生時に停止する機器を設定できる機能があります。事前に停止機器を設定して、病院業務の運営に支障のない機器を停止する事により最大電力抑制が可能となります。 | ||||
考え方 | デマンド監視装置の記録等を活用し、日負荷線図を作成・解析することで、最大電力抑制の施策が検討可能となります。関係者間で電気の使い方に関して調整し、運用改善することで、最大需要電力の抑制が可能となります。 | ||||
削減 | デマンド監視装置を活用して計画的な運用改善を実施した場合、 契約電力低減:60kW | ||||
削減コスト | 955千円/年 |
提案7 | 投資改善 | 冷温水(2次)ポンプの変流量(インバータ)化 | |||
提案内容 | 本来、冷温水2次ポンプは流量制御と台数制御により、効率の良い運転をする制御ですが、十分に活用されていません。そこで負荷の変動に応じた運転をするために設定を見直し、プログラムを変更することで、流量を空調負荷に合わせた効率の良い運転が可能となります。 | ||||
考え方 | 現状ポンプはバルブで絞って運転しています。そこで設定を見直し、モーターの回転数を負荷に追従できるようにして、必要水量が流れるようにすると省エネになります。(バルブは全開とする) | ||||
削減 | 冷温水ポンプをインバータ化した場合、 消費電力削減量:44,722kWh/年 (原油換算値:11.5kL/年) | ||||
削減コスト | 765千円/年 | ||||
イニシャルコスト (想定) | 1,500千円 →プログラム変更費、各種センサー等取替費用 | ||||
投資回収年数 | 約2.0年 |
提案8-A | 投資改善 | 電灯変圧器の統合 |
提案内容 | 変圧器は常時エネルギーを消費します。キュービクル内の電灯変圧器2台(No.2,3回路300kVA)は軽負荷であり、統合して1台を休止することで、変圧器損失を低減することができます。 | |
削減 | 負荷率の低い電灯変圧器2台を統合し、変圧器損失を低減した場合、 消費電力削減量:3,767kWh/年 | |
削減コスト | 64千円/年 | |
イニシャルコスト | 300千円 ⇒工事費 | |
投資回収年数 | 約4.7年 |
提案8-B | 投資改善 | 動力変圧器の統合 |
提案内容 | 変圧器は常時エネルギーを消費します。キュービクル内の動力変圧器2台(No.3回路300kVA,No.2回路100kVA)は軽負荷であり、統合して1台を休止することで、変圧器損失を低減することができます。 | |
削減 | 負荷率の低い動力変圧器2台を統合し変圧器損失を低減した場合、 消費電力削減量:2,878kWh/年 (原油換算値:0.7kL/年) | |
削減コスト | 49千円/年 | |
イニシャルコスト | 200千円 ⇒工事費 | |
投資回収年数 | 約4.1年 |
投資改善 | 電動HP室外機への日射遮蔽による空調電力の削減 | |
提案内容 | 病院内には個別空調用として多くの電動HPがあり、その室外機は屋上に多く設置されています。よしず等により日射遮蔽を施し、室外機の熱交換器フィン等の温度上昇を抑えることで、夏期における空調機電力の省エネを図ることができます。 | |
考え方 | 電動HP室外機の南面他に対して日射遮蔽対策をすることにより、凝縮器の負荷を軽減して省エネを図ることができます。 | |
削減 | よしず等を使用し室外機19台の日射遮蔽をした場合、 消費電力削減量:2,150kWh/年 (原油換算値:0.6kL/年) | |
削減コスト | 37千円/年 | |
イニシャルコスト | 38千円 ⇒よしず等2千円/室外機1台×19台 | |
投資回収年数 | 約1.0年 |
投資改善 | トイレに人感センサーを設置 | |
提案内容 | 多目的トイレには既に人感センサーが設置されていますが、男子と女子トイレにはセンサーが設置されていないために常時点灯状態になっています。そこでセンサーを設置して不使用時には消灯することで、使用電力量を削減することができます。 | |
考え方 | トイレ照明に人感センサーによる自動点滅機能をつけ、不在時に照明を自動消灯します。 | |
削減 | 人感センサーを未設置のトイレ18箇所に導入した場合、 消費電力削減量:12,699kWh/年 (原油換算値:3.3kL/年) | |
削減コスト | 217千円/年 | |
イニシャルコスト | 2,052千円 | |
投資回収年数 | 約9.5年 |
このページの作成所属
環境農林水産部 脱炭素・エネルギー政策課 スマートエネルギーグループ
ここまで本文です。