印刷

更新日:2024年5月20日

ページID:8478

ここから本文です。

令和3年度 第1回 組合事業向上支援事業評価審議会議事概要

令和3年度 第1回 大阪府中小企業組合事業向上支援事業評価審議会の概要

1.評価審議会の開催

日時:令和4年2月22日(火曜日)午前10時00分から午前11時30分まで

場所:大阪府咲洲庁舎41階大会議室

出席委員:文能会長、上田委員、鈴木委員、中本委員 (順不同)

2.議事概要

【議題1】会長の選出について

互選の結果、文能委員を会長に選出

【議題2】令和2年度事業評価(令和2年4月から令和3年3月まで 事業完了分)

事務局から評価(案)について説明。
  • 令和2年4月から令和3年3月末までに支援を終えた241件(異業種企業グループ事業計画作成支援2件含む)の内、組合ビジョン等7件(組合ビジョン作成支援83件の中から4件、組合事業計画作成支援47件の中から3件)と組合事業活性化支援5件(教育情報以外29件の中から2件、教育情報80件の中から3件)の計12件を抽出して評価を実施。
  • 評価平均点は、組合ビジョン等については20.3点(満点32点)で、組合事業活性化支援は14.0点(満点22点)。
  • 利用者満足度調査は、令和2年度に支援を終えた全事業者241件に府からアンケートを送付し実施。
    (回答数152件、回収率63.1%)
  • アンケート調査項目ごとの点数の合計の平均は、44.1点。(満点50点)
審議会委員からの主な意見要旨
  • (1)「課題把握」
    • [高評価案件]
      • 課題分析に必要な項目がヒアリング記録に網羅されている上に、定量的・時系列に整理され、内容も深く、課題分析・整理書に説得力がある。
    • [低評価案件]
      • 記録の内容が数行程度に留まり、活動状況・業界動向・組合員等の現状やニーズ把握、組合の強み弱みなど、項目毎に整理されておらず定性的・主観的で、結果として課題把握が表層的なものとなっている。
      • 個々の組合員の置かれている状況がそれぞれ異なる中で、組合として必要な取り組みについて、本質まで掘り下げが十分できていない。もう少しヒアリングに時間を費やす必要がある。
    • [その他]
      • 課題把握は、サービス提案以降の支援の基礎となるものであり、そこから日常的な業務で見落としがちな気づきや、専門的な観点からの指摘が得られることに期待がかかる。また、事業終了後においても有用な資料となるよう、具体的に説明されていることが望ましい。
    • (事務局)
      • 課題把握については、過去の審議会においても掘り下げの甘さが繰り返し取り上げられており、支援機関に「しっかりと掘り下げるよう」指導してきたところであるが、委員各位より、今回まだ改善の余地があるとのご意見をいただいた。
      • 組合が希望する支援に関する課題の表層面把握に終わることなく、大所高所の視点で組合の実情や抱えている問題を把握するためにヒアリングにしっかり時間を費やして伴走支援するよう、支援機関に働きかける。
  • (2)「サービス提案」
    • [高評価案件]
      • ヒアリング・課題把握がよくなされているため、結果として課題分析及び課題解決に向けたサービス提案も的確で一貫性がある。
      • スケジュール・到達目標・効果も、いつ、誰が、どのように行動して目標を達成するのかについて検討されており、その結果得られる中長期的効果についても定量的かつ時系列に基づき理路整然とされている。
    • [低評価案件]
      • 課題把握が充分ではないことから、提案内容があいまいで説得力に欠ける。また、喫緊の課題解決に対する単発的な提案に留まっており、中長期な視点や組合の実態への考慮に乏しいものがある。
      • ヒアリング・課題把握が不十分で表層的な分析になり、具体的なサービス提案がなされず、一般的・汎用的・抽象的な記載に留まっている。
      • SWOT分析がサービス提案に活かされていない。
    • [その他]
      • サービス提案は、ヒアリングで得た情報に基づき、組合や組合員が抱える課題が解決されるよう独自の工夫された提案へと発展していくべき。
    • (事務局)
      • サービス提案は、支援効果を左右する重要なもので、「課題把握」の内容が基礎となり、組合へのヒアリング力が問われる項目である。
      • 委員各位からいただいた「課題把握が不十分であれば、サービス提案にも影響が出る」とのご意見はもっともであると認識している。
      • 組合が支援を希望する課題に限定せず、ヒアリングにより組合の状況把握から新たな課題が導き出されたのであれば、それを踏まえた独自の工夫されたサービス提案へと発展していくよう、状況に応じた対応を支援機関に求める。
  • (3)「支援実施」
    • [高評価案件]
      • 明確な提案に基づき支援が実行されている様子が記載されており支援の流れが良い方向に導かれたことが理解でき、検討会に参加した組合員の手応えが伝わるような記載がとてもよい。
      • 専門家の支援やアドバイス内容、組合等からの反応、その日の到達点の記載が、以前は「検討した」「議論した」等、事実の羅列であった。今回は「何を」検討し、組合員から「どのような反応」があり、専門家が「どのようなアドバイスをしたか」が、詳細に記載され、今後どうすべきかの方向性を決めるにあたる材料に十分なり得る情報が盛り込まれており、以前と比較すると充実してきている。
    • [低評価案件]
      • 検討会の内容が薄い印象を受けるものがある。
    • [その他]
      • サービス提案がしっかりとされている案件については、支援実施もしっかりと行われている。
      • 活性化支援事業の案件は「議事録」の作成が義務付けられておらず、今後の事業に向けた資料として、議論の内容、専門家のアドバイスなど、この「支援報告書」の充実が望まれる。
    • (事務局)
      • 委員各位から、サービス提案に記載された内容と比較すると充実が見られるが、具体的な支援内容や支援成果がまだ不足している報告書もあると意見をいただいた。「支援実施の記載内容」については、本事業の時系列的なフィードバック資料にもなり、支援実施した際の組合員の意見や反応・専門家の意見・支援内容をしっかりと記述するよう支援機関に伝えていく。
  • (4)「支援結果把握」
    • [高評価案件]
      • 課題分析がしっかりされていることから、解決すべき課題も具体的かつ明確で、効果・成果についても具体的な記載がなされている。
        さらなる課題、必要なフォローなどについても認識され、PDCAサイクルが循環している。
      • 詳細な課題の抽出から専門家を交えた検討までの過程が丁寧に記載されている。その結果として支援機関としての所見には非常に説得力があり、支援が組合にとって有意義であったということが窺われる。また検討会後に組合員が得た成果にもきちんと触れられており、また専門家の講評も記載され、ビジョン実現に向けて実現性が高いと思われる。
    • [低評価案件]
      • PDCAサイクルが記載に落とし込めていない、もしくはどこかのプロセスが不足しサイクルがうまく回ってない印象を受ける。
      • 組合と組合員が抱える課題解決や方向性が曖昧に感じられた。一般論から踏み出せておらず、過去の経緯や業界、地域の特性などへの言及も少なく、具体性に欠けている。
    • [その他]
      • 数量的、定量的な結果把握ができるような記載を心がけていただきたい。
      • 支援を行った結果をもとに、どのようにして組合の活動に結びつけていくのかという次の展開が必要である。もう少し掘り下げて次の展開を考えた内容にすれば、より成果に繋がっていくと思われる。
      • 活性化支援事業(教育情報)については、研修会を開催して専門家のアドバイスを受けて課題解決(事業終了)、という結論ではなく、今後の各組合員の実践に向けた補足的なフォローが必要。
    • (事務局)
      • 単発の支援にとどまらず、組合には得た知識・知見を次に繋げるべく、またここで新たに認識された課題を解決に導く足がかりとする必要がある。
      • PDCAサイクルを意識し、組合の支援が循環していくような伴走支援を心がけるとともに、評価に客観性を持たせるためにも、数値目標を設定するよう支援機関に求めていく。併せて、各組合員への実践へのフォロー体制についても求めていく。
  • (5)「議事録作成」
    • [高評価案件]
      • 評価基準に基づき議事録が項目立てて整理されており、実施された支援内容がよく分かる。
    • [低評価案件]
      • 検討した事実のみの羅列に留まっており、参加者の意見や専門家のアドバイス、その日の到達点、次回の議題の記載が整理できていない。
    • [その他]
      • 組合事務局の平均評価点が、従前に比べて上昇している一方で、標準点未満も2案件あり、全体のボトムアップというよりも、評価が二極化している印象。
      • サービスの提案、支援の実施についての評価が低い案件については、議事録の作成にも課題があるとの印象。
      • 議事録は今後の組合活動を行うにあたって有用な資料になる、との認識をもち作成していただきたい。また、PDCAや今後の新たな事業計画策定の際に活用できるよう、議論の過程と結果事項を整理することが重要。
    • (事務局)
      • 議事録の記載内容に格差が見受けられるので、議論の内容、結果、次回検討会の課題など記載内容の充実を求めていく。
  • (6)「組合事業ビジョンおよび事業計画の作成支援」
    • [高評価案件]
      • すべての案件で標準点を確保しており、記載内容のボトムアップがなされたと評価する。総じて、組合全体を俯瞰して課題分析、目標設定、ロードマップ、事業計画などの基本的記載事項が網羅されている。
      • 組合員のアンケート結果を反映させたビジョンは共感を得やすくて良い。
    • [低評価案件]
      • ビジョンに掲載されている分析は組合の現状に対して妥当なのか、セミナー支援の講師について、専門分野の記載があるが、業績までの記録がなく、「この講師が妥当であったのか、適任であったのか」などの疑問を感じられる案件もあった。
      • 中長期の事業計画とビジョンとの差異がないなど、ビジョンの定義に違和感を抱くものがある。
      • 5年先、10年先の姿を描くのがビジョンであるが、今後の方向性を示すに留まり、それを実現するまでの内容に至っていない。
      • ビジョン策定では、最初のヒアリング内容に留まり、SWOT分析から導かれる新たな視点が出ていない。
      • ビジョンに掲げられた事項が列挙されているだけで、優先順位が明確でないものがあった。
    • [その他]
      • 図や表など、ビジュアルに訴えた表現を用いるなど、具体的な記載を盛り込むなどによってさらなる改善が期待できる。
      • 案件によって濃淡があり、しっかりと時間をかけて取り組んでいただきたい。
      • ストーリー性を意識して作成するとわかりやすいのではないか。
    • (事務局)
      • 組合ビジョン及び事業計画作成は、今後の組合運営の方向性を定めるものなので、課題の分析、将来像、目標設定、ロードマップ、事業計画などをしっかりと掘り下げて記載するよう求めていく。
      • 組合ビジョンをまとめるにあたって、ビジョンのあるべき姿や目標、計画についての数値化、優先順位の明確化、ストーリー性の重視、アンケート結果に基づく分析、図や表を積極的に用いるなど、委員各位からいただいたアドバイスを念頭に伴走支援をするよう支援機関に伝えていく。
  • (7)「その他」

  • 今回の案件でBCPに触れられている組合が多く、今の状況を適切に捉えていると思われる。今はどこを向いてもBCPが大事と言われているが、策定して終わりではなく、本当に非常事態に活用できるものであってほしい。いざという時に使えなかったら意味がない。
  • 大阪府としても、BCPの策定に力を入れている。最低限のBCP計画が策定できるよう「超簡易版BCP『これだけは!』シート」を自然災害対策版と及び新型コロナウイルス感染症対策版の2バージョンを作成している。令和4年度も引き続きこのBCPの事業計画については支援を十分に実施する方向。

  • 特定の専門家の名前が何件も出てくる。専門家の枠や幅を広げることも必要ではないか。世の中はどんどん変わっており、専門家として登録される若い方も増えている。新しい時代の流れというところを意識すると、そういう若い専門家にも目を向ける必要があると思われる。

(8)審議結果
委員審議の結果、事務局案について承認。

3.今後のスケジュール等説明

今後のスケジュール等説明後、閉会。

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?