ここから本文です。
府立学校教員の働き方改革
大阪府教育庁では、教員の長時間労働を改善し、教員一人ひとりの心身の健康保持増進と、子どもたちに向き合う時間や自己研鑽のための時間を確保することにより、学校教育の質の維持向上を図ることを目的として、働き方改革に取り組んでいます。
第2次大阪府教育振興基本計画 前期事業計画(PDF:1,145KB) 重点取組(19) 教職員の働き方改革の推進
保護者・地域の皆様へ
働き方改革の取組を進めるにあたっては、保護者・地域の皆様のご理解とご協力が欠かせません。ときには、ご不便をおかけすることがあるかも知れませんが、どうか取組へのご理解とご協力をいただきますようお願いいたします。
(別紙)教員の働き方改革についてのご理解とご協力のお願いについて(ワード:20KB) (別紙)教員の働き方改革についてのご理解とご協力のお願いについて(PDF:50KB)
- 教員の勤務時間は8時30分から17時00分*です。*課程等により異なります。
勤務時間外や休日、学校閉庁日には、電話がつながりませんので、翌日以降の勤務時間にご連絡をお願いします。
また、緊急対応を要する場合は、警察・消防など専門機関へのご連絡をお願いします。 - 全ての学校で週に一度以上の全校一斉定時退庁日を実施しています。
- 全ての学校で長期休業期間中に学校閉庁日(夏季5日以上・冬季6日以上)を設けています。
- 全ての学校で児童・生徒の登下校時刻を定めています。(令和6年4月)
登校開始時刻前または最終下校時刻後の在校は学校長の特別な許可が必要です。 - 全ての部活動で年間104日以上(うち、週休日等52日以上)の休養日を定めています。
1 府立学校教員の勤務状況
大阪府では、令和2年4月に「府立学校の教育職員の業務量の適切な管理等に関する規則」等を定め、時間外在校等時間の上限を原則月45時間、年360時間としています。
在校等時間
在校時間(出退勤スリット間の時間)に校外で行う活動や研修及びテレワークの時間を加え、自己申告による自己研鑽等及び休憩時間を除いた時間を指します。勤務時間外の在校等時間が時間外在校等時間です。
在校等時間=在校時間+(校外で行う活動や研修及びテレワークの時間)-(自己申告による自己研鑽等及び休憩時間)
参考:給特法指針(公立学校の教育職員
の業務量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針(PDF:3,146KB))
時間外在校等時間の状況(令和5年度 教員1人あたり/年)
-
学校全体 全日制 定時制 支援学校 308.1時間 383.8時間 155.0時間 208.8時間 - 教員1人あたりの年間時間外在校等時間は、年308.1時間と減少傾向にある一方、全日制課程では383.8時間となっており規則で定める上限である360時間を上回っている状況です。
- 年間時間外在校等時間が360時間を超える教員の割合は、全校種では概ね3人に1人(33.2%)ですが、全日制課程では半数程度(46.4%)となっており、その縮減が課題です。
2 長時間勤務の要因等に関する分析等
教員の勤務状況等に関するアンケート調査結果(令和5年10月12日)
令和4年度の教員の勤務状況を把握するためのアンケート調査を行いました。教員の基本的な業務等を9つに分類し、各業務等の遂行に要した週あたりの時間数を集計しています。
長時間勤務の要因等に関する分析結果及び令和6年度以降の取組(令和6年2月19日)
教育庁が保有するデータや教員の勤務状況等に関するアンケート調査結果をもとに長時間勤務の要因等について分析するとともに、令和6年度以降の取組について取りまとめました。
第2次教育振興基本計画(前期事業計画)にもとづく府立学校における働き方改革の取組について(ワード:163KB)
3 主な取組
(1)校務運営の効率化等
グループウェア等を活用した校務運営の効率化
全校一斉定時退庁日
教員の勤務時間管理及び健康管理を徹底するとともに、教職員一人ひとりの意識改革を進めるため、全校一斉定時退庁日の取組みを行っています。
退庁日の設定状況など、詳しくは各校のホームページをご覧ください。
登下校時刻の設定(令和6年4月)
具体的な時刻は学校毎に異なります。詳しくは各校のホームページをご覧ください。
- 登校開始時刻の目安
学校長に特別の許可を得ている場合を除き、始業時刻の30分前。なお、各校の実情を踏まえ、これ以外の時刻を設定することも可能。 - 最終下校時刻の目安
全校一斉定時退庁日を除き、各校で定める時刻。
10項目の取組について
長時間勤務を解消するため、「時間外の電話対応の自動音声への切り替え」や「会議資料や保護者に配布する文書のデジタル化」など10項目で効率化に取り組んでいます。府立学校の取組状況は以下のとおりです。
(2)ICTの活用
- 府立学校に展開しているネットワーク、システム等の運用
- 1人1台端末の活用促進に向けた教職員支援
- システムのクラウド化や教員用端末の無線・軽量化など、校務におけるICT環境の充実
- デジタル採点の導入
- 入学者選抜におけるオンライン出願の導入
(3)多様な人材の活用
近年、教育現場を取り巻く課題はますます複雑化・多様化しています。こうした課題を解決するためには、従来の学校運営では限界があることから、教員だけでなくさまざまな専門性を持ち合わせた人材が連携し、それぞれの役割を果たすことで、子どもたちの個性やニーズに合わせたきめ細かな教育を提供することが重要です。
府立学校では、多様な人材の配置や専門機関との連携を進め、チームとしての学校づくりに取り組むことで教育環境の充実に努めています。
具体的には、下記の人材に加え、「特別な業務に携わる教員に代わって授業を行う非常勤講師」、「特別なミッションを担う学校や教員に業務を補助する補助員」、、「関係機関・地域・市町村等との連携や調整にあたるコーディネーター、相談員」、「教員からの教育上の相談対応や新規採用教諭の指導にあたる相談員・指導員」等のスタッフを配置・派遣しています。
教員業務支援員
教頭の業務支援
学習支援員
ヤングケアラーが多く在籍する学校における学びの保障
部活動指導員
専門的な技術指導を含む部活動指導及び教員の負担軽減
部活動外部指導者
生徒の競技力向上
スクールカウンセラー
不登校対策や障がいのある児童・生徒への対応及び教職員へのコンサルテーション等
スクールソーシャルワーカー及びスクールソーシャルワーカースーパーバイザー
ヤングケアラーへの支援等、教職員との連携による生徒支援等
看護師
医療的ケア体制の整備及び宿泊行事への付き添い等
キャリア教育コーディネーター
キャリア教育による就労支援
福祉・医療系人材
臨床心理士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士よる児童生徒の個別のニーズに応じた教育の充実
特別非常勤講師
優れた技能や専門的な知識を持った社会人の活用
NET・T-NET及びALT
外国語によるコミュニケーション等、高校生の資質能力の育成
学習支援員、介助員、学習サポーター等の有償ボランティア
障がいの状況に応じた学校生活支援、自立支援推進校・共生推進校における教育環境の充実、「ともに学び、ともに育つ」教育環境の整備等
令和6年度府立学校における外部人材の配置状況(PDF:335KB)
(4)部活動改革
少子化の中でも将来にわたり、生徒にとって望ましいスポーツ・文化芸術活動に継続して親しむことができる機会を確保することをめざし、「大阪府部活動等の在り方に関する方針」を定めるとともに、部活動大阪モデル(合同部活動)等の取組を進めています。
- 大阪府における部活動等の在り方に関する方針の遵守(令和6年4月)
学校行事や競技のシーズンなども十分考慮し、メリハリのある適切な年間活動計画及びそれにもとづく月間計画を策定するとともに、適切な進行管理を行うことで、年間トータルで部活動方針の上限時間内での活動を実施します。
学校の活動方針など、詳しくは各校のホームページをご覧ください。 - 部活動大阪モデルの実施(PDF:357KB)