感染性胃腸炎にご注意!

更新日:2024年3月28日

感染性胃腸炎の流行状況 ※一年を通して発生する可能性があります※

感染性胃腸炎は一年を通して発生する可能性があるので、日頃から予防を心がけましょう。
 
ウイルスが違っていても予防方法は変わりません。感染予防のために、次の3つのポイントに注意しましょう!
                                      

 1.【手洗い】 正しい手洗いを行い、手の汚れをしっかりと洗い流しましょう!(外部サイト) 

 2.
【食中毒の予防】 食べ物を調理する際に、熱湯消毒や洗浄、加熱をしっかりと行いましょう! 

 3.
【適切なおう吐物、便の処理】 症状のある人のおう吐物や便を処理する際は要注意!塩素系消毒薬による正しい処理が重要です。                    
        



啓発ツールはこちら(クリックしてください)<感染性胃腸炎の発生状況>

大阪府内の発生状況は以下をご覧ください。 

感染性胃腸炎関連情報(大阪府感染症情報センター) (外部サイト)  

ブロック別年齢別発生状況(大阪府感染症情報センター)(外部サイト)            

参考 

                                   全国の過去10年との比較グラフ(感染症発生動向調査週報IDWR)(外部サイト) 

                           
                                                                       

1.感染性胃腸炎の主な原因ウイルス

ノロウイルス

ロタウイルス

サポウイルス
  • 主な症状は、下痢、おう吐、吐き気、腹痛ですが、発熱する場合もあり、症状がひどい場合には、脱水症状を起こすことがあります。
  • 潜伏期間は、平均1日から2日(短くて数時間から数日) です。
  • 通常は軽症で、症状が1日から3日続きます。
  • すべての年齢で発症しますが、特に乳幼児や高齢者、もともと病気がある方など抵抗力の弱い方が発病すると重症化することがあります。
  • 主な症状は、下痢、おう吐、発熱で、米のとぎ汁のような白色の水様の下痢便が特徴です。ノロウイルスに比べて、発熱を伴う場合が多く、また重症度が高いといわれているため、脱水症状に気をつける必要があります。
  • 潜伏期間は、約2日です。
  • 下痢やおう吐は、3日から8日程度で回復し、発熱は通常半日から1日で治まります。
  • 生後6カ月から2歳を中心に乳幼児で多く発症します。成人では、感染しても発病しない不顕性感染が多いといわれていますが、発病する場合もあります。
  • 1月から4月に発生が多いとされています。
  • 主な症状は、下痢、おう吐、吐き気、発熱です。
  • 潜伏期間は、平均1日から3日です。
  • 乳幼児に多く発症する傾向が、近年では成人や高齢者の食中毒事例や集団感染事例も報告されています。
  • 一年を通して発生がありますが、10月から4月に発生が多いとされています。

2.感染経路

(1) 人から人への感染 
 感染者のおう吐物や便を触った手や、手で触れたものを介して口に入り感染します。
 また、おう吐物の飛沫から感染する場合もあります。人によっては、感染しても発病しない(不顕性感染と呼びます)がウイルスを排出する場合があり、知らない間に周りの人が感染してしまっていることもあります。
 
(2)汚染された食品や水からの感染 
 食品取扱者がノロウイルスに感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合、汚染されていた二枚貝を生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合、ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合に感染します。 
                                                                                                                     

3.感染予防のポイント

 ◎ 手洗い 

  • 日ごろから、調理前後、食事前、トイレの後などに、石けん(液体石けんが推奨されます)を使って、流水で手をしっかりと洗いましょう。
  • 手洗い後のタオルは共用せず、個人用タオルかペーパータオルを使用しましょう。
                                                  

                        
    <正しい手の洗い方> 
    手をしっかり洗いましょう(別ウインドウで開きます)

    【動画】ノロウイルス等の食中毒防止のための適切な手洗い
      厚生労働省YouTubechannel(外部サイトを別ウインドウで開きます)
                             

                                               

◎ 食中毒の予防 

  • カキなどの二枚貝は、中心部まで十分に加熱しましょう。湯通し程度では、ウイルスは死滅しません。特に高齢者や乳幼児では注意しましょう。 
  • 二枚貝の調理に使用したまな板や包丁は、すぐに熱湯消毒しましょう。 
  • 野菜、果物などの生鮮食品は、水道水で十分に洗いましょう。 
  • 調理する際、食事の前、トイレの後には、よく手を洗いましょう。 
      
    冬場に多いノロウイルス食中毒(食の安全推進課)                        

◎ おう吐物、便等の処理(ウイルスによる感染性胃腸炎) 

  • ウイルスによる感染性胃腸炎では、感染している人のおう吐物、便から二次感染します。
  • ウイルスが乾燥すると、容易に空中に漂い、その飛沫(ウイルスを含んだ小さな水滴、1から2m程度飛散)をわずかでも吸い込むことで感染するため、処理する際には次の「3原則」を守りましょう。
                                         
    1.すぐに拭き取る・乾燥させない    2.きれいに拭き取ってから消毒する   3.しっかり手洗いをする

    ノロウイルスの感染を広げないために [PDFファイル/375KB]※大阪府チラシ(ダウンロードしてご活用ください!)
                                                              

 <おう吐物、便の処理方法>
  処理する人以外(子ども、高齢者等)が感染しないよう、処理が終わるまで、その場から遠ざけましょう。
  それが不可能な場合は、少なくとも3m以内に近づかないようにすることが必要です。

 <準備>
                                                   
 1)処理する人は、使い捨てのビニール手袋、マスク、ガウン、靴カバー等を着用し、できれば目の防御のためメガネを着ける。
 2)消毒剤として、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系消毒剤や家庭用塩素系漂白剤を準備。
      また雑巾(古布、古新聞などでもよい)、ペーパータオル、大きめのビニール製ゴミ袋を用意。
                                                           
 <おう吐物などで汚れた床を拭く> ※塩素濃度が5%の家庭用塩素系漂白剤を利用した場合

                                                                            
 1)ペーパータオル、布等でおう吐物を覆い、外側から内側へ向けて、拭き取り面を折り込みながら静かに拭き取る。
 2)床等に汚物が残らないように、しっかり拭き取る。
   (汚物が残っている状態で消毒液を使用すると、ウイルスに対する消毒効果が低下します。)
 3)拭き取りに使ったペーパータオル、布等は、ただちにゴミ袋に入れ、密封したうえで廃棄する。
   (可能であれば、50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤を入れてから、密閉し廃棄する。)
 4)汚物を拭き取った後の床等は、50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤で浸すように拭く。
   (この時に使用するペーパータオル、布等はなるべく色のついていないものを使用する。)
 5)10分後に水拭きする。
  ※ 窓を開ける等、換気を十分に行ってください。
                                                  

 <汚れた衣服の消毒をする> ※塩素濃度が5%の家庭用塩素系漂白剤を利用した場合
                                                                 
 1)まずペーパータオル、布等で覆うなど、付着した汚物中のウイルスが飛び散らないようにしながら汚物を取り除く。
 2)汚物を取り除いたあと、洗剤を入れた水の中で、静かにもみ洗いをする。
 3)50倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤に10分程度つけこむ。(素材に注意)
  ※ 家庭用塩素系漂白剤につけこむ代わりに、85℃1分以上の熱湯洗濯を行うことでもウイルス消毒効果があります。
 4)他の衣類とは、分けて洗う。
 5)もみ洗いした場所を、250倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤で消毒し、洗剤を使って掃除をする。
                                            
  <トイレのドアノブ、水洗レバー、トイレの床などを拭く>  ※塩素濃度が5%の家庭用塩素系漂白剤を利用した場合
 
 ・250倍に薄めた家庭用塩素系漂白剤を浸したペーパータオル等で拭く。
 ・塩素系漂白剤は、金属腐食性があるので、拭き取り部位が金属の場合は、10分程度おいた後で、水拭きを行う。
  窓を開けるなど、換気を十分にする。 
                                     

  全ての処理が終わったら、石けんを使ってしっかり手を洗い、うがいをしましょう。

 

4.感染性胃腸炎にかかったら

  • ウイルスを原因とする感染性胃腸炎に対して、特別な治療法はありません。治療は輸液、整腸剤などの対処療法に限られます。症状が続く期間は比較的短期間ですので、脱水を防ぐために水分補給や安静が必要です。
  • 乳幼児や高齢者などの抵抗力の弱い方が感染すると重症になることがあるので、早めに医療機関を受診しましょう。
  • 止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)を使用すると、病気の回復を遅らせることがあるので、使用については、医師に相談してからにしましょう。
  • 二次感染を防ぐため、症状のある間の入浴は、シャワーのみにするか、最後に浴槽に入るようにしましょう。また、症状が消えてからも10日から1か月は便にウイルスが排出されますので、手洗いをしっかり行ってください。 
                                            

5.施設などで集団発生が疑われる場合

  • 最寄りの保健所や、かかりつけの医師にご相談ください。
  • 保育所、幼稚園、学校、高齢者の施設などで発生した場合には、早く診断を確定し、適切な対症療法を行うとともに、感染経路を調べて、感染の拡大を防止することが必要ですので、速やかに最寄りの保健所にご相談ください。
  •  社会福祉施設等においては、「社会福祉施設等における感染症発生時に係る報告について」(平成17年2月22日付け厚生労働省健康局長、医薬食品局長、雇用均等・児童家庭局長、社会・援護局長、老健局長連名通知)により、感染が疑われる者が10名以上、または全利用者の半数以上が発生した場合など必要な場合は、市町村及び保健所への報告を行うようにしてください。
  • 介護保険施設等に関しては、厚生労働大臣が定める手順(平成18年厚生労働省告示第268号「厚生労働大臣が定める感染症又は食中毒の発生が疑われる際の対処等に関する手順」)に沿って、必要な場合は、市町村及び保健所への報告等を行うようにしてください。 

6.啓発ツール

 ノロウイルスの感染予防のための啓発ツールです。ほかのウイルスであっても対策は同様ですので、ダウンロードしてご活用ください!

リーフレット

画像です。大阪府リーフレット「ノロウイルスによる感染性胃腸炎にご注意!」画像です。大阪府リーフレット「ノロウイルスによる感染性胃腸炎にご注意!」















「ノロウイルスの感染を広げないために!!」
・2次感染の予防のポイント(具体的な処理・消毒方法等)
・家庭用塩素系漂白剤の希薄方法 等
 【大阪府作成】

厚生労働省リーフレット「冬は特にご注意!ノロウイルスによる食中毒」

「冬は特にご注意!ノロウイルスによる食中毒」                                             
・食品を取り扱う方々向けリーフレット
 【厚生労働省作成】

大阪府リーフレット「手をしっかり洗いましょう」

「手をしっかり洗いましょう」
・正しい手洗いの方法について
 【大阪府作成】

動画

【その他】ノロウイルスに関するQ&A

動画 ノロウイルス等の食中毒予防のための適切な手洗い【動画】ノロウイルス等の食中毒防止のための適切な手洗い                      
 厚生労働省YouTubechannel(外部サイトを別ウインドウで開きます)

冬場に多いノロウイルス食中毒
(食の安全推進課)
ノロウイルスに関するQ&A(外部サイト)
(最終改定:平成30年5月31日)
(厚生労働省)

                                                                              

7.関連リンク

ノロウイルスに関するQ&A(外部サイト)(厚生労働省)
感染性胃腸炎(外部サイト)(感染症発生動向調査週報IDWR)
ノロウイルス感染症(外部サイト)(国立感染症情報センター)
高齢者介護施設における感染対策マニュアル(外部サイト)(厚生労働省)

大阪府の発生状況(大阪府感染症情報センター) 「週報」の「ブロック別年齢別発生状況」(外部サイト)

このページの作成所属
健康医療部 保健医療室感染症対策企画課 防疫グループ

ここまで本文です。