加工食品の表示:栄養成分の量及び熱量について

更新日:2023年12月13日

栄養成分の量及び熱量の表示について

一般用加工食品及び添加物には、栄養成分表示が義務づけられています。
栄養成分表示を行う食品関連事業者は、栄養成分表示を行う方法や規則・手順等を解説した以下に掲載されているガイドラインをご覧ください。
 消費者庁ホームページ:【事業者の方向け】栄養成分表示を表示される方へ (外部サイト)

食品表示基準に規定される栄養成分と表示義務等の区分

【義務表示】
たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(「食塩相当量」に換算したもの)の量並びに熱量

【任意表示(推奨)】
飽和脂肪酸、食物繊維

【任意表示(その他)】
n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸、コレステロール、糖質、糖類、
ミネラル類(亜鉛、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ヨウ素、リン)、
ビタミン類(ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸)

栄養成分表示については、表示基準と併せて下記別表等もご覧ください。

・別表第九     栄養成分及び熱量の表示の単位、測定法等
                     (第三条、第七条、第九条、第十二条、第二十一条、第二十三条、第二十六条、第三十四条関係)
・別表第十     栄養素等表示基準値 (第二条関係)
・別表第十一  栄養機能食品の栄養成分の名称、機能の表示、表示事項等 (第二条、第七条、第九条、第二十三条関係)
・別表第十二  栄養成分の強調表示 (高い、含む、強化等栄養成分の補給ができる旨) (第七条関係)
・別表第十三 栄養成分の強調表示 (含まない、低い、低減等栄養成分又は熱量の適切な摂取ができる旨) (第七条関係)
・別記様式二、別記様式三 栄養成分表示の様式

義務表示:栄養成分(たんぱく質、脂質、炭水化物及びナトリウム(「食塩相当量」に換算したもの)の量及び熱量

表示が義務となっている栄養成分(たんぱく質、脂質、炭水化物及びナトリウム(「食塩相当量」に換算したもの)の量及び熱量については、食品表示基準別記様式2により表示してください
熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(「食塩相当量」に換算したもの)の順に表示してください。
 

食塩相当量(g)=食品中のナトリウム含量(mg)×2.54÷1,000

ナトリウム塩を添加していない食品にナトリウムを表示しようとする場合は、下記(右側)の例のように、「ナトリウム(「食塩相当量」に換算したもの)」等に代えて表示します。
食品表示基別表準9第3欄の方法で得られた100g(100ml)当たりの値が第5欄の基準値未満であれば、0と表示することができます。 bekkiyousiki2
 

任意(推奨)表示

表示が義務となっている栄養成分以外の栄養成分を表示する場合にあっては、食品表示基準別記様式3により表示してください。
bekkiyousiki3
義務表示となっている栄養成分以外で表示しないものについては、この様式中の当該成分を省略してください。
糖質又は食物繊維の量のいずれかを表示しようとする場合は、糖質及び食物繊維の量の両方を炭水化物の内訳として表示してください。

表示する食品単位

100g、100ml、1食分、1包装などの「食品単位」当たりの量を表示してください。
ただし、栄養成分表示しようとする食品単位が1食分である場合、栄養成分表示しようとする1食分の量を(重量又は容量で)併記します
(例:1食(100g)当たり)。

最小表示の位

最小表示の位は、次のとおりです。
なお、位を下げることを妨げるものではなく、その場合は、その下の位を四捨五入して表示します

栄養成分又は熱量

最小単位 

栄養成分又は熱量

最小単位

 たんぱく質 1の位※1 マグネシウム 1の位
 脂質 1の位※1 マンガン 小数第1位
 飽和脂肪酸 1の位※1 モリブデン 1の位
 n−3系脂肪酸 小数第1位 ヨウ素 1の位
 n−6系脂肪酸 小数第1位 リン 1の位
 コレステロール 1の位※1 ナイアシン 1の位
 炭 水 化 物 1の位※1 パントテン酸 小数第1位
 糖質 1の位※1 ビオチン 1の位
 糖類 1の位※1 ビタミンA 1の位
 食物繊維 1の位 ビタミンB1 小数第1位
 亜鉛 小数第1位 ビタミンB2 小数第1位
 カリウム 1の位 ビタミンB6 小数第1位
 カルシウム 1の位 ビタミンB12 小数第1位
 クロム 1の位 ビタミンC 1の位
 セレン 1の位 ビタミンD 小数第1位
 鉄 小数第1位 ビタミンE 小数第1位
 銅 小数第1位 ビタミンK 1の位
 ナトリウム 1の位※1 葉酸 1の位
 食塩相当量 小数第1位※2 熱量 1の位※1

※1 1の位に満たない場合であって、0と表示することができる量(別表第9の第5欄)以上であるときは、有効数字1桁以上とします。
※2 小数第1位に満たない場合であって、ナトリウムの量が0と表示することができる量(別表第9 の第5欄)以上であるときは、有効数字1桁以上とします。
   なお、食塩相当量を0と表示できる場合には、「0.0」、「0」と表示しても差し支えありません。

栄養成分表示の設定方法

栄養成分表示の表示値を得る方法には、分析により表示値を得る以外に、データベース等からの計算等による方法があります。表示方法や表示する値等の詳細については以下のホームページに掲載されているガイドラインをお読みください。
消費者庁ホームページ:
【事業者の方向け】栄養成分表示を表示される方へ (外部サイト) 

表示する値

表示する値は食品表示基準別表第9 の第1欄の区分に応じ、第3欄(測定及び算出の方法)に掲げる方法によって得られた値が、以下の範囲内にある必要があります。(注1)

1.一定の値を表示する場合、その表示値を基準とした別表第9第4欄にある許容差の範囲内
       (⇒許容差の範囲内に収まることが困難な場合は、<合理的な推定により得られた一定の値の表示>を参照)


2.下限値及び上限値を表示する場合は、その範囲内
 
 (注1)栄養成分表示の妥当性は食品表示基準別表第9 の第3欄の方法により確認され、表示値に対する食品表示基準別表第9の第3欄による方法で得られた値の比率が許容差の範囲内である必要があります。

    表示値に対する食品表示基準別表第9 の第3欄の方法で得られた値の比率(%)
   =表示値に対する食品表示基準別表第9の第3欄の方法で得られた値÷ 表示値 × 100 - 100

<合理的な推定により得られた一定の値の表示>

合理的な推定により得られた一定の値(注2)を表示する場合、定められた以下の(1)及び(2)に従い記載すれば、表示値として用いることができます。ただし、食品表示基準(外部サイト)第7条の規定に基づく栄養機能食品や栄養成分等の強調表示をする場合には、この表示はできません。

(1)表示値が食品表示基準別表第9 の第3欄による方法で得られた値とは一致しない可能性があることを示す
    「推定値」又は「この表示値は、目安です。」のいずれかを含む文言を、栄養成分表示に近接した場所に表示しなければなりません。

(2)表示された値の設定の根拠資料を保管します。

消費者への的確な情報提供を行う観点から、例えば「日本食品標準成分表○○○○年版(○訂)の計算による推定値」、「サンプル品分析による推定値」など、表示値の設定根拠等を追記することは差し支えありません。
(注2)原材料の栄養成分の量から算出して得られた値や当該食品と同様の組成と考えられるものを分析して得られた値等


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ただし、食品表示基準(外部サイト)第7条の規定に基づく栄養機能食品や栄養成分等の強調表示をする場合には、この表示はできません。


表示された値の設定の根拠資料

行政機関等の求めに応じて説明ができる根拠資料として、最新版の日本食品標準成分表からの計算値やサンプル品の分析値等が考えられますが、以下の例を参考に保管してください。

1 内容 (例)
(1)分析値の場合
  ・ 分析試験成績書
  ・ 季節間、個体間、期限内の栄養成分等の変動を把握するために十分な数の分析結果
  ・ 表示された栄養成分等の含有量を担保するための品質管理に関する資料
(2)計算値の場合
  ・ 採用した計算方法
  ・ 引用したデータベースの名称
  ・ 原材料について、配合量が重量で記載されたレシピ
  ・ 原材料について、その栄養成分等の含有量を示す妥当な根拠に基づくデータ
  ・ 調理加工工程表
  ・ 調理加工前後における重量変化率に関するデータ

2 保管方法
  文書、電子媒体のいずれの方法でも構いません。

3 保管期間
  その資料を基に表示が行われる期間。
  販売を終了する製品については、最後に製造した製品の賞味(消費)期限が経過するまでの間。

4 その他
  定期的に確認を行うことが望ましいです。

栄養強調表示

食品表示基準別表12別表13 に掲げている栄養成分及び熱量を強調する場合は、当該栄養成分の量及び熱量は、別表第9の第3欄(測定及び算出の方法)に掲げる方法で得られた値を栄養成分表示として表示する必要があります。
栄養成分表示は許容差の範囲又は下限値及び上限値の範囲内で表示します(一般用生鮮食品については、食品表示基準(外部サイト)第21条を確認してください。)

栄養成分の補給が出来る旨の表示

補給ができる旨の表示

強調表示の種類

高い旨

含む旨

強化された旨

基準

 基準値(注3)以上であること  ・基準値(注3)以上の絶対差
  ・相対差(25%)以上(注4)
  ・強化された量又は割合と比較対象食品を表示

表現例

  ・高○○
  ・○○豊富
 ・○○源
 ・○○供給
 ・○○含有
  ・○○30%アップ
  ・○○2倍

該当する栄養成分

 たんぱく質、食物繊維、
 亜鉛、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム、
 ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK及び葉酸

(注3) 食品表示基準別表第12   (注4)相対差はたんぱく質及び食物繊維のみ適用

栄養成分又は熱量の適切な摂取ができる旨の表示

 

適切な補給ができる旨の表示

強調表示の種類

含まない旨

低い旨

低減された旨

基準

基準値(注5)未満であること

基準値(注5)以下であること

  ・基準値(注5)以上の絶対差
  ・相対差(25%)以上(みそ・しょうゆ除く)
 ・低減された量又は割合と比較対象食品を表示

表現例

 ・無○○
 ・○○ゼロ
 ・ノン○○
 ・低○○
 ・○○控えめ
 ・○○ライト
 ・○○30%カット
 ・○○gオフ
 ・○○ハーフ

該当する栄養成分

 熱量、脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、糖類、ナトリウム
 (注5)食品表示基準別表第13

糖類(注6)を添加していない旨の表示

 糖類を添加していない旨の表示

基準

 【全てに該当すること】
 1 いかなる糖類も添加していない
 2 糖類に代わる原材料又は添加物を使用していない 
 3 糖類含有量が原材料及び添加物の量を超えない 
 4 糖類の含有量を表示する

表現例

 糖類無添加、砂糖不使用
(注6)糖類とは、単糖類又は二糖類であって、糖アルコールでないものに限ります。

ナトリウム塩を添加していない旨の表示 

 ナトリウム塩を添加していない旨の表示

基準

 【全てに該当すること】
 1 いかなるナトリウム塩も添加していない
 2 添加されたナトリウム塩に代わる原材料(複合原材料を含む)又は添加物を使用していない 

表現例

 食塩無添加

消費者向けセミナー「知ってなるほど食品表示の基本 なに見て選ぶ?健康食品」を実施しました

令和4年11月に、消費者の方を対象とした「健康食品の表示」に関するセミナーを実施しました。
いわゆる健康食品とは何か、保健機能食品の特徴、表示で保健機能食品を見分ける方法などを解説しました。
また、健康食品を活用する際のポイントやセルフケアへの役立て方なども紹介しました。
セミナーの内容を知りたい方は、研修会資料 [PDFファイル/1.1MB]をご覧ください。

 

食品表示基準について(平成27年3月30日消食表第139号)

消費者庁ホームページ食品表示法等(法令及び一元化情報)(外部サイト)より「食品表示基準について」をご覧ください。
食品表示基準について」の別添 栄養表示分関係
に栄養成分等の分析方法等が記載されています。 

食品表示基準Q&Aについて(平成27年3月30日消食表第140号、最終改正 令和5年3月31日消食表第155号)

消費者庁ホームページ食品表示法等(法令及び一元化情報)(外部サイト) より「食品表示Q&Aについて」をご覧ください。

第2章 加工食品

栄養成分(たんぱく質、脂質、炭水化物及びナトリウム)の量及び熱量関係 (加工−102から111)
栄養成分の量及び熱量関係 (加工−171から176)
食品表示基準第6条関係「推奨表示」 (加工−201から203)
栄養成分(たんぱく質、脂質、炭水化物及びナトリウムを除く。)関係 (加工−219)
ナトリウムの量関係(加工−220)
栄養機能食品関係 (加工−221から226)
栄養強調表示関係 (加工−227から240、加工−250)
食品表示基準第8条関係「表示の方法等」 (加工−249、加工−251、加工−259から266、加工−269、加工−272から276)

健康や栄養に関する表示の制度について

栄養成分表示の他、栄養機能食品、特定保健用食品や機能性表示食品等について、まとめられています。
消費者庁ホームページ:「
食品表示企画-食品表示制度が消費者の食卓を守ります- (外部サイト)

このページの作成所属
健康医療部 生活衛生室食の安全推進課 食品表示グループ

ここまで本文です。


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