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攪拌ブロック礁に関するお知らせ
攪拌ブロック礁設置工事に関するお知らせ
平成28年度(補正予算)設置工事は、平成29年8月11日(1日間)に完了しました。(別ウィンドウで開きます)
攪拌ブロック礁とは
1.背景
大阪湾の水質環境は、湾奥部で富栄養化による汚濁や貧酸素水塊が見られる一方で湾中南部では下水の高度処理などにより水質の改善が進み、貧栄養化による魚介類等への影響が懸念されています。その一因として、湾奥部から東部にかけては海水の循環が悪く、窒素やリンなどの栄養塩が底層に滞留し、湾中南部海域に移送されにくくなっているものと考えられます。
2.目的
大阪湾の中部から北部にかけての貧酸素水塊発生海域において、湧昇・攪拌流を発生させるブロック礁(攪拌ブロック礁)を設置し、表層から底層の混合を促進することにより、貧酸素水塊を軽減します。この結果、カレイ類等の稚魚の生存率を大きく向上させます。さらに、河川からの豊富な栄養塩を湾の南部へ緩やかに移動させることにより、水産資源及び漁獲量の増大を図るとともに海域環境の改善を図ります。
また、平成27年度から効果調査を実施し、全事業終了時には海図補正測量を行います。
攪拌ブロック礁
3.事業内容
大阪湾漁場環境整備事業工事
実施年度:平成26年度から
工事内容:岸和田市沖合いから泉佐野市沖合いの海底において、攪拌ブロック礁を潮流に沿うようにして連続して配置します。
大阪湾の潮流
攪拌ブロック礁の設置状況図
大阪湾漁場環境整備事業効果調査
実施年度:平成27年度から
事業内容:整備済工区の効果調査を行います。
設置場所について(平成29年8月現在)
設置場所:大阪府岸和田市沖(水深:14.5m)下図のとおり
区域1 設置区域・配置図
区域2 設置区域・配置図
区域3 設置区域・配置図
区域4 設置区域・配置図
攪拌ブロック礁の概要
効果調査結果について
水産課では平成27年9月及び10月に平成26年に設置した区域1の攪拌ブロック礁の調査会社に委託して効果調査を実施しました。
その結果攪拌ブロック礁の設置区域ではその他の地点と比較して、海水の濁りが多く観測されていることから海水がブロック礁で巻上げられていると考えれれます。また、攪拌ブロック礁の設置区域では他の地点と比較して底層でのDo(海水に溶けている酸素の量),濁度,クロロフィルa濃度(植物プランクトンの量)が高い傾向があり、また、海底の汚れ具合を示すCod(化学的酸素要求量)は他の地区より低くなっていて、攪拌ブロックによる海水の掻き混ぜによる効果と考えられています。