令和5年(2023年)6月15日 知事記者会見内容

更新日:2023年6月19日

記者会見項目

  • 麻しんと風しんについて
  • 熱中症予防について
  • 【防災啓発】地震と大雨に対する備えについて

 職員

 ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 初めに、知事よりご説明がございます。知事、よろしくお願いいたします。

麻疹(はしか)、風疹について  ※この項目で使用した資料はこちら

知事

 私からは3点です。
 1点目です。麻疹、風疹についてです。はしかと風疹についてです。この間、麻疹については、海外からの輸入症例を契機とした国内における感染事例が認められています。複数報告されています。今後の流行が懸念をされますので、それについての注意喚起です。
 また、あわせて、風疹も数年で流行を繰り返すという傾向にあります。麻疹もそうですけど、風疹もこのコロナの期間はほとんどはやることはなかったんですけれども、平成30年、令和元年度と、そこから5年はたっていますので、注意が必要ですので併せて注意喚起をさせていただきます。そして、この麻疹、風疹というのは、MRワクチン、混合ワクチン、麻疹と風疹の混合ワクチンを接種することで予防が可能ですので、そのお知らせです。
 まず、麻疹ですけれども、感染経路は空気感染です。非常に感染力が高いものになります。症状は発熱とか発疹、せき、鼻汁等で、この免疫がない人が感染するとほぼ100%発症します。ただ現状を見ますと、2歳以上の全年代で抗体保有率は95%以上と、多くの方が抗体を保有されている状態です。ただ、乳幼児、特に生まれたての乳児なんかでは、脳炎とか肺炎の合併症による死亡リスクもあるので注意が必要です。
 この麻疹についての発生報告数ですけれども、平成30年と令和元年に全国、大阪もそうですけども、流行したことがありますが、このコロナの間はほとんど増えてなかったという状況です。ただこの間、全国的にも報道されておりますけれども、直近、令和5年においては複数例報告が、感染の報告があります。大阪では4例、全国で14例に今なっています。
 あわせて、風疹についてです。風疹は空気感染ではなく飛沫感染です。ただ、やはり感染力が強いということです。とりわけ風疹については、妊娠20週頃までの妊婦さんがこの風疹に感染すると、生まれてくるお子さん、先天性風疹症候群のお子さんが生まれてくる可能性があります。この先天性風疹症候群というのは、風疹のウイルスが胎児に感染をするということで、そのことによって、出生時に難聴であったり心疾患等の障がいが発生することがあります。ですので、風疹については妊婦さん、特に注意が必要になります。
 この風疹の発生報告例も、先ほど申し上げました。5年前に一定数ありましたが、このコロナ禍はほとんどありませんでした。麻疹と併せて、このワクチン接種についてのお知らせになります。このMRワクチン、混合ワクチンを接種したことがない方、あるいは今まで風疹とか麻疹に罹患したことがない方は、感染するリスクが高いですから、ぜひワクチン接種をお願いしたいと思います。
そして、このMRワクチンについて、MRワクチンが接種できる医療機関につきましては、大阪府医療機関情報システム、ここにQRコードがありますけども、ここから大阪府医療機関情報システムから検索できますので、そちらを検索していただけたらと思います。
 風疹についてですけれども、風疹では、平成30年に全国的な風疹の流行がありましたので、抗体保有率がとりわけ低い、年齢でいうと、今年度44歳から61歳の男性の抗体保有率を90%以上にするということが国の目標としても定められています。そして、そのために無料の抗体検査と、そして、抗体がない方には無料の予防接種を行う事業を令和元年度から開始をしています。
 この風疹の無料事業の実施状況、大阪府内ですけれども、まず、この事業の対象者、44歳から61歳男性になりますけれども、抗体があるんですか、ないんですかということの抗体検査、これは無料で受診することができます。この間、対象者は100万人、大阪府内にはいるということになるんですが、この間、約25%の27万人がこの抗体検査を受けていただきました。ちなみに、私自身もこの抗体検査を受けました。
 そして、未受診の方が約79万人、80万人、75%いらっしゃいます。そして、抗体検査を受けた25%の方、27万人の方の抗体の検査結果ですけれども、約77%は抗体があるという結果です。ちなみに私も抗体があるという結果でした。その中で23%の人が抗体がないという結果です。この23%、6万人の方は、このうち84%の方が予防接種を受けていただいております。ワクチンを受けておられます。これは、対象は6万2,000人の方のうち、接種済みが約5万3,000人となります。
 ぜひ、この無料抗体検査を市町村、自治体でやっておりますので、抗体保有率が低いとされる44歳から61歳の男性は、ぜひ抗体の検査を受けていただきたいと思います。また、抗体の検査は妊婦さん、あるいは妊婦になろうとされる方の配偶者も確か受けられるというふうに思いますので、受診をしていただけたらというふうに思います。ちょっとそこは確認します。
 そして、風疹ですけれども、風疹はやはり周囲に与える影響が非常に大きいです。啓発動画を今ちょうど、この6月1日から6月30日まで、大阪モノレールの車両内で発信をしています。もし、今度動画でありますけど、もし私に赤ちゃんができて、課長から風疹に感染したらという女性が出てきておられますけれども、赤ちゃんが白内障であったり、心疾患、難聴を持って生まれてくる可能性があるんですという、こういった啓発動画をやっております。これは大阪大学の、いわゆる研究されていますけど、ナッジを活用した啓発動画になります。これは大阪府と大阪大学との包括連携に基づいて実施しているものになります。その他、ヤフーとか、LINEとか、ウェブ広告による啓発も、この6月の期間にやっていく予定です。
 そして、やはり先ほど申し上げた抗体検査をぜひ受けていただいて、そして、対象もあれですよね。

 職員

 そうですね。大阪府のほうで妊娠を希望される方、また、その配偶者の方を対象に無料事業をやっておりますので、無料で抗体検査を受けていただけます。

知事

 ということなので、44歳から61歳の男性もそうですし、妊娠を希望される方、あるいはその配偶者の方も、抗体検査は無料で受けられます。この抗体検査の結果、抗体価が低い方は無料でワクチンを受けることもできますので、その接種をお願いします。MRワクチンの接種になりますので、これは麻しん、はしかにも効果があるというものになります。

熱中症予防について  ※この項目で使用した資料はこちら

 2点目です。熱中症にご注意をということです。
 いよいよ夏が近づいてきて、例年、やはり熱中症により多くの方が救急搬送されるということになります。そういう時期が近づいてきました。ただ、熱中症というのは、適切な行動、予防措置を取ることで防ぐことができますので、ぜひ日頃から適切な予防行動をお願いします。
 府内の搬送者数、過去平均3年ですけども、6月から7月、8月とやはり増えてきます。6月が572人、そして7月1,200人、8月1,800人と、これは平均ですけど、9月になるとがたんと落ちます。夏場に入った頃から、ちょうどこの6月ぐらいから増えてくるというのが熱中症です。
 実は熱中症は、よく報道されるのは学校等の熱中症が報道されますけど、半分以上はもう高齢者の方です。そして、自宅で起きています。これが特徴です。52%の方が高齢者、そして、起きている場所は、実は住居で33.8%です。
 予防のポイントですけども、高齢者、お子さん、熱中症にかかるリスクが高い方は、周囲からの声かけをお願いしたいと思います。なぜかというと、なぜ熱中症になりやすいかというと、高齢者の方は体内の水分が不足しがちになると。そして、暑さに対する感覚機能が低下しますので、自分の中であまり暑いと思ってなくても、実は非常に熱中症の環境の中にあって、水分が不足しているような状態になっている。そこに気づかないということがあり得ます。また、暑さに対する体の調節機能、暑い環境の中で体温を下げるというような調整機能も、やはり高齢者の方は低下をしていきますので、熱中症になりやすいということになります。自宅でも熱中症になるということなので、この対策をお願いします。喉が渇いてなくても、小まめに水分の補給をお願いします。また、室内の温度、小まめな室内の温度計測と、そして、無理な外出を避けたり、衣類の選択とか、暑さを避ける工夫をお願いします。
 子どもも体温調節能力が未発達なところがありますので、熱中症になりやすいとされています。そして、室内においては積極的にエアコンの活用をお願いしたいと思います。
 熱中症は室内でも、住宅、住居内も含めて、室内でも多く発生します。室内での熱中症の死亡事例のうち、9割近くがエアコンを使ってなかったという事例になります。ぜひ積極的に、エアコンの活用をお願いします。
 救急搬送が必要なケースですけれども、呼びかけに応えない方、いわゆる意識障害がある方や、水を自分ではもう飲めないという方、こういった方は救急車を呼んでもらえたらと思います。
 熱中症のための情報提供なんですけれども、熱中症警戒アラートというのがあります。これは、大阪府内のどこかで暑さ指数、いわゆる熱中症のリスク、それが非常に高い、予測値が33以上の日については、前日の夕方5時か、あるいは当日の朝5時に、このアラートを発表します。このアラートの発表ですけれども、気象庁とか環境省のウェブサイトとか、テレビとか、各種の天気予報情報サイトで確認することもできますが、メール配信サービスに登録しますと、無料でメールが配信されてきます。注意のメールが配信されてきますので、ぜひ、気になる方はこちらのほうを登録していただけたらと思います。また、積極的に様々なウェブサイトとかテレビとかで、情報の取得をお願いしたいと思います。
 警戒アラートが出ているときは、屋内や、エアコンが設置されてない屋内とか、あるいは屋外での運動は、原則として中止や延期をお願いします。そして、不要不急の外出は避けて、昼夜を問わずエアコン等を使用してもらえたらと思います。大体この33を超えるのは、ひと夏で10日ぐらいというふうに言われていますけれども、非常に熱中症のリスクが高い日になります。これは温度ではなくて、暑さ指数というのは、もちろん気温と、それから湿度と、あとは太陽の日差しの強さ、そういったものを分析して暑さ指数というのが出されています。もちろんこの大阪府のホームページでも、この暑さ指数が分かるようにはなっています。この暑さ指数ですけども、31を超えると危険というふうに言われていますが、33以上の日はより、非常に注意しなければならないという状況ですので、熱中症に注意をしていただきたいと思います。
 そしてまた、大阪府においては赤ちゃんの駅マップでもこの熱中症のリスク、この暑さ指数の情報を取得することができます。48時間、2日先までの予測値を3時間間隔で取得することができます。この赤ちゃんの駅マップというのは、市町村とも協力して、大阪府内において授乳ができるところとか、おむつ替えができるところとか、そういうのがデータ上分かるようなマップを作っています。これもデジタル化の一つなんですが、その中で、赤ちゃんのマップを見ると同時に、そのマップの中で、この暑さ指数であったり、あとはPM2.5の数字であったり、もう一つありますよね。昔旗が立ってたやつ。

 職員

 光化学スモッグ。

知事

 光化学スモッグ。光化学スモッグなんかも確認ができるというような、便利なマークをどんどんITを使って作っていこうということで取り組んでいますが、その中で33以上の熱中症の情報も提供していますので、活用していただけたらと思いますし、また、熱中症のリスクが高い方はメール登録をしていただければ、メールでリスクが高い日には発信がされることになりますので、ぜひ注意をしていただけたらと思います。

地震と大雨に対する備えについて  ※この項目で使用した資料はこちら

 地震と大雨への備えについてです。平成30年6月18日、大阪北部地震が発生をいたしました。間もなく5年目を迎えます。5年前のちょうど今頃、北部地震が発生をいたしました。この機に改めて災害対策、もう一度確認をお願いしたいと思います。防災対策の確認をお願いしたいと思います。
 そして今回、特に地震による負傷原因の約3割から5割が家具類の転倒です。あるいは落下になります。まず、第一歩として、この家具の対策をお願いしたいと思います。一つは家具の転倒の防止です。家具類は固定するものがありますので、ぜひ固定をしていただけたらと思います。そして、寝室には低い家具を置くとか、あるいは家具の置き方、向きとか、家具が倒れてこないように向きを考えるとか、そして安全スペースをつくっていただけたらと思います。また、災害が発生したとき、ガラス等が散乱する可能性がありますので、スリッパ等の準備もお願いします。
 大阪府においても6月16日金曜日に、これは内部ですけれども、メールによる全庁一斉の安否確認の訓練を行います。いつ地震が起こるか分かりません、この瞬間起きるかもわかりません。日頃の備えをお願いします。
 もう一つ、大雨への備えです。梅雨の時期、そして台風の時期ですので、非常に強い雨が影響します。そして、河川の増水による浸水や土砂崩れの災害のリスクが高まります。直近では台風2号による河川の氾濫の危険が生じて、府内の複数の場所で避難指示等も出されたところです。
 まず三つの備えとしまして、避難場所の確認。自分が住んでいるところの近くのどこに避難場所があるんだろうか、どういうリスクがあるんだろうか、ぜひそれを知っていただきたいと思います。それを知る手がかりになるのがハザードマップですので、ハザードマップを確認していただいて、市町村が指定する避難場所等の確認、避難経路等を事前に確認をお願いしたいと思います。そして備蓄食、非常持ち出し品の準備、最低3日分程度は準備をいただきたいと思います。そして、もし災害が起きたときは安否確認をどうするかというのをぜひ家族、あるいは周囲の方と確認を取っておいていただきたいと思います。災害伝言ダイヤル(171)もありますし、あるいはSNSで取る、家族間での連絡手段をあらかじめ決めておいていただけたらと思います。大きな災害が起きたときは電話等もつながらないという場合がこの間も多くありましたので、ぜひ連絡手段の事前の確認を家族間、親族間、また身近な人たちの間でお願いしたいと思います。
 いつ大雨の災害が起きるかも分かりませんので、備えを万全にお願いします。
 私からは以上です。

質疑応答

 職員

 それでは、府政・公務に関する質問をお受けいたします。質問される方は挙手の上、社名とお名前をよろしくお願いします。
 それでは、幹事社のytvさん。

麻疹(はしか)、風疹について(1)

記者

 読売テレビです。
 今日は以前から行っているワクチンや抗体検査の取組、ご説明いただきましたけれども、大阪府の麻疹は4件から増えずにいるということだと思うんですが、状況によってはまた新しい取組をする可能性があるのか。また、あるとすれば、どんな状況になれば新たな対応があり得るかお願いします。

知事

 まず、非常に麻疹は感染力が強いです。ですので、先日も発症した女性がデパートにいられた時間があったものについて、日時、場所等も公表いたしました。その後、そこから広がっているという情報は今、入っていません。今後、4例ですけれども、これが増えてくるのかどうか注視をしていきたいと思います。そして、こういったものが、全国的にもそうですけれども、増えてくる可能性があります。これが大きく感染が増えてきたとなれば、適切な情報の発信、公表、そしてまた留意、注意等の喚起を促していきたいと思います。

 職員

 ほかに質問は。読売新聞さん。

新型コロナウイルス感染症関連について

記者

 読売新聞の山本です。
 項目外で2点ほど質問させていただきますが、まず1点目に、麻しんとか風しんのほうも感染の広がりを見せているということですけれども、コロナについても、全国的な感染の傾向を見ると、尾身茂会長とかも、ちょっと増えてきて第9波の入り口になってきているんじゃないかみたいな、そういった話もありますけれども、現在の府の状況をどうご覧になっているか教えていただけますでしょうか。

知事

 まずこれ、定点観測していまして、直近の数字でいくと4.33になります。前週が3.33でしたから、約1.3倍に増えているということになります。また、この間見ましても、毎週大体1.2倍から1.3倍増えているという状況です。定点観測になったときは1.79でしたから、今4.33で約2.4倍になっています。状況とすれば、徐々にですけれども、増加傾向にあるということは間違いないと思っています。
 今後、急激に拡大するのかどうか注視をしていきたいと思いますし、また、感染拡大してからでは遅いですから、今の間にすべきこととして、とりわけリスクの高い方、一個一個の高齢者施設がきちんと医療連携できているのか、ワクチン接種体制が整っているのか、あるいは、もしコロナ陽性者が出たときにどう対応するのかの事前のシミュレーション。この三つについて、どこまできちんと対応できているのか、それを詰めていくということになります。
 現状ですけれども、6月13日時点で3,800の高齢者施設、大阪府は一番全国で高齢者施設が多いわけですけれども、この3,800の高齢者施設全てに対してローラーで確認もいたしまして、全施設確認済みです。その中で、先ほど申し上げた3点、全ての項目が確保できているのが95%になりました。また、医療機関との連携の確保ができているということについては98%です。3,800施設のうち3,786施設が医療機関との連携も確保できているという回答です。
 高齢者、リスクの高い方のコロナのワクチンが始まっておりますので、こういった特にとりわけ施設にいらっしゃる方をお守りするということについては、大きな波が来る前にしっかりと対応していきたいと思います。

近畿日本ツーリストの不正請求について(1)

記者

 ありがとうございます。
 もう1点なんですけれども、本日、コロナに関連して、ワクチン接種ですとかコロナの関連事業で過大請求をしていたということで、近畿日本ツーリストの支店長ですとかが逮捕されたという事態になりました。聞き及ぶところでは、逮捕容疑は東大阪市の事業での不正受給、詐欺ということなんですけれども、この支店については大阪府ともやり取りをしていた支店だったと、そういうふうに理解をしております。現状、支店長の逮捕にまで至ったことについての受け止めと、また、府として捜査への協力状況といいますか、その点について教えていただけますでしょうか。

知事

 これについては税金ですから、厳正に対処していかなければならないと思っていますし、厳正に対処していきます。東大阪市の案件ということで、直接の府の事業ではありませんけれども、でも、これは当然、税で行われていることですから、許されることではないと。府警において厳正に対処されるんだというふうに思っていますし、大阪府としても、当然これは、警察の捜査には積極的に協力をしていきます。
 大阪府で調査して、過大な請求があった部分については、5月末に全額支払いを受けています。今、警察の容疑は直接情報入っていませんけれども、警察には当然協力していきます。

記者

 ありがとうございました。

 職員

 ほかにご質問は。ABCさん。

地震と大雨に対する備えについて

記者

 ABCの宮本です。
 先ほどお話にもありましたとおり、18日ですかね、大阪府北部地震から間もなく5年を迎えるということで、もう5年がたつという、この時点での今の受け止めと。また、改めてにもなりますが、府民にとって、この5年を機に自然災害にどのように備えていったらいいのか、また、その意識づけについて教えてください。

知事

 もう5年がたちますけれども、通勤通学途中に大きな地震が発生をいたしました。地震はいつ発生するか分かりませんので、いつ発生したとしても、自分だったらどうするかというシミュレーションを、府民の皆さんにはぜひお願いをしたいと思います。とりわけ防災マップ、ハザードマップが非常に重要にもなってきますので、ハザードマップでのリスクの確認をお願いしたいということと、それに対する備えをお願いしたいと思います。ひょっとしたら、今この瞬間発生するかもしれないし、明日発生するかもしれません。災害はいつ起きるか分かりませんが、備えは今できますから、ぜひ、府民の皆さんにおいては、地震に対する備え、いざというときのリスクをハザードマップで確認をして、そして地震が起きたらどう対応するのかというのを、ぜひシミュレーションお願いしたいと思います。
 もちろん、これまで大阪府も市町村も、災害に強いまちづくりということで、北部地震において、ブロック塀を強化するだとか、いろんな対策を取ってきたわけでありますし、とりわけ南海トラフ巨大地震がいつ起きるか分からないという状況です。これは非常に被害が大きくなりますので、防潮堤の強化、大阪府も大阪市も協力してこの10年間進めてきたところでもあります。ハードの部分を大阪府、市町村、国、協力して進めていくのは当然ですので、これをやっていきます。あわせて、災害対策に非常に重要なのはソフトの部分、地震が起きたときに適切な行動を取る、災害が起きたときに適切な行動を取ることによって被害を大きく軽減しますので、ぜひ、もし大きな地震、大きな災害が起きたら、我が家はどうするかということのシミュレーションを、事前の備えをお願いいたします。

記者

 ありがとうございます。

 職員

 次に、ご質問は。大阪日日新聞さん。

麻疹(はしか)、風疹について(2)

記者

 大阪日日新聞の木下です。
 まず、風しんのところでお聞きします。44歳から61歳で、抗体検査、予防接種無料事業ということがありましたけれども、これ、例えば抗体検査を省いて予防接種を受けるということをするというのはあまり良くないということなんでしょうか。

知事

 抗体があるんであれば予防接種をする必要がありませんので、まずは抗体検査がありますから、そこをやっていただけたらと思います。

IR関連について

記者

 分かりました。
 あと、IRについてお伺いします。
 一部経済界からIRの収益構造の部分に関して、ちょっとカジノに頼り過ぎているのではないかとか、それ以外の部分でやっていけるんじゃないかとか、記者会見とか、インタビューとかをお聞きしたりもするんですけれども、実施協定がありますけれども、この中でそういった意見も踏まえて、今、カジノ収益はIR全体の中の8割という計算になっていると思うんですけれども、この辺を見直していかれるとかいうお考えがあるのかどうか。
 国交省のほうからの条件の中にも推計に用いる各種データの精緻化というのがありましたけれども、そういったことも踏まえて実施協定に向けてIR事業者とそのあたりをもう1回詰め直すというようなお考えはありますでしょうか。

知事

 実施協定、そして契約内容については、まさにIR事業者と詳細を詰めた上で、実行をしていくということになります。実施協定に入れるかどうかはちょっと別にして、やはりカジノ部門以外で、ノンゲーミングのところの売上げを増やしていくというのはやはりめざすべき方向だと思いますので、その後の実際の開業も含めて、その後も含めて、ここは指摘も受けているところですし、取り組んでいくべきだと思っています。

記者

 つまり、実施協定自体そのものは変えないけれども、そういった新たな取組をやっていかれると。

知事

 実施協定については、今、大阪市そして事業者と詰めていっていますので、詳細をしっかりそこで詰めていきたいと思います。何か今の段階でここをこうするというのを言うものではないんだろうとは思います。
 ただ大きな長い目で見たとき、大きな目で見たときはやはりノンゲーミングの部分を増やしていくと。そして、そこにまた新たな投資もしてもらいながら、より多くの人がそこに集まる、楽しめる、そういったIRを目指していくべきだとは思っています。

記者

 例えば、横浜の場合は検証報告が出ているんですけども、当初見込んでいた収益の下振れリスクというのはかなり大きくて、7割方下がったりとかいうのがありました。それとあと、その中にはオンラインカジノの台頭とか、あるいはギャンブル依存症対策でかかっているお金、海外の例示とかあったんですけども、そういったことを含まずなので、そういったことも含めるとさらに下がるというようなことがあったんですけど、事業者と作成時点から検証していくというようなお考えはありますでしょうか。

知事

 これは民設民営でやる事業でして、民間で1兆円の投資をするという大規模事業になります。ですので、そういったシミュレーションについては、もう既にした上でこの投資をするという判断がされているというところです。

記者

 シミュレーション時点から大分新たな要素が出てきていると思います。オンラインカジノを含め、新型コロナ、それからカジノ事業者自体の収益構造というのも変わってきていると思いますけれども、その辺はいかがでしょう。

知事

 民間事業者において1兆円の投資をするというのは、本当にこれは大きなことです。そして、ここは事業そのものに投資をするということで、半分は日本の金融機関も事業審査をしています。そして、様々なシミュレーションをして、これは投資として適切だという判断をしているわけなので、素人が一瞬の考えでどうこうするというものではない、精緻なデューデリをしている結果です。

記者

 もちろん素人云々ということではないんですけども、大阪府、大阪市としてそこをさらに詰めていかれるという。

知事

 大阪府、大阪市が1兆円の投資を直接するわけではなくて、事業の構造そのものが当然きちんとしたルールや法律、規制、そういったものはきちんとつくって、そして適正に行われていくことが必要です。そして、大阪市はとりわけ地主になりますから、土地を賃貸するという事業になります。大阪市や大阪府が直接何か経営リスクに関与したり、あるいはそれを補償したりするものではありませんので、そこは当然、民間のほうがよりシビア、厳格にそういったシミュレーションをして判断をしていくということになると思います。

記者

 とは言え、大阪市のほうでは夢洲の土地に対して約790億というものをやるわけです。一般会計ではなくて、公営事業会計という特別会計のところでやるわけですけれども、市債を発行するという意味では大阪市の借金ということには変わらないと思います。そういう意味ではリスクも受けていると思うんですけど、そのあたりはいかがでしょうか。

知事

 これは、IRであろうと、そこに地主としてきちんとした土地を造成して賃貸をする、そして、それはあくまでも港営事業として賃料から回収する、そういった計画を立てて大阪市として適切に進めていっているものだというふうに考えています。

記者

 もう1点、以前もちょっと聞きましたけど、賃料回収という部分ですけども、IR事業者のほうで撤退条項というのがたくさんありまして、そのいずれか出れば撤退するという可能性もあるので、そのあたりのリスクはどのようにお考えでしょうか。

知事

 様々な条件、様々なことを、お互いリスクを想定しながら定めていくのが契約であれ実施協定だと思いますから、まさにそれが契約事項としてお互いが合意するものを定めていくということになるんだろうと思います。

記者

 ありがとうございます。

 職員

 次にご質問は。関西テレビさん。

万博関連について

記者

 関西テレビの井上です。
 万博の警備費に関して、昨日、知事の囲みの中で、知事は、昨今の襲撃事件等を踏まえて増額の可能性があるという考えを示されたと思いますが、それは350億円という額よりも増える可能性があるということですか。

知事

 現時点で金額が幾らというのが決まったものがあるわけではありません。一般論として、やはりそこは上がる可能性があるだろうと。そして、安全な万博を実現する必要があるだろうということです。

記者

 一部報道では最大350億円ほどという報道が出ましたけども、理事会の中でこういった額というのは議論がありましたか。

知事

 理事会の取りまとめは博覧会協会でやっていますので、公表・非公表も含めて博覧会協会の中で進めていくと。その後、記者会見もやっていると思いますので、理事会の話のやり取りとしてはそこに確認してもらったほうが正確かなと思います。

記者

 ありがとうございます。

 職員

 次にご質問は。エルマガジンさん。

熱中症の予防について

記者

 エルマガジンの岡田です。
 熱中症予防に関しての質問なんですけれど、去年も一昨年もコロナが同時期に流行したせいで、救急搬送される際に結構現場が逼迫したと思うんですけれど、今年は5類に移行していますので去年とは状況は違うと思うんですが、何か懸念されることなどあればお願いします。

知事

 まず、リスクの高い方、熱中症も高齢者の方がリスクが高いので、コロナもそうですけど、熱中症もそうなので、とりわけ住居にいらっしゃる方はエアコンの使用をお願いしたいと思います。室内で、熱中症でお亡くなりになられた方の9割がエアコンをそもそも使っていなかったという方です。ですので、ぜひエアコンを積極的に活用して、そして熱中症、特に、とりわけ暑い日は予防していただけたらと思います。ただ、もちろん意識障害があったり、水を自分で飲めないというようなときは、ためらわずに救急車を呼んでもらえたらと思います。
 コロナの流行期、激増すると、どうしてもこれは救急搬送、救急は逼迫することになると思いますけれども、コロナに対する呼びかけも、熱中症に対する呼びかけ、情報提供も適切に行うことで、何とかそこについて、府民の皆さんが適切な対応を取れるようにしっかり対応していきたいと思います。

記者

 ありがとうございます。

 職員

 次にご質問は。MBSさん。

近畿日本ツーリストの不正請求について(2)

記者

 すみません、毎日放送の太田です。
 先ほど話題に上がった近畿日本ツーリストさんの件について、先ほど、府の部分は5月末に支払いが終わっているとのことでしたけど、この金額全額というのは4,882万円のことになるんでしょうか。

知事

 はい、その全額のことになります。

記者

 ありがとうございます。

 職員

 次にご質問は。よろしいでしょうか。
 それでは、記者会見のほうを終了させていただきます。ありがとうございました。
 マイクのほうを幹事社のほうにお返しいたします。

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広報グループ

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