高齢者を狙うSF商法に関する注意喚起

更新日:2021年4月21日

 府内の消費生活相談窓口には、高額な健康器具や多量の健康食品を購入してしまったなどの苦情相談が毎年90件前後寄せられています。食品や日用品を安価で配るというチラシで、高齢者を商店街などの空き店舗に集め、言葉巧みに次々と高額な商品を買わせるSF商法について、府民のみなさんに注意していただくため、大阪府消費者保護条例第21条第1項に基づいて、次のとおり情報提供します。

1 高齢者を狙うSF商法の販売方法と問題点 

(1) 食品や日用品を安価や無料で配るというチラシで集客
 高齢者が販売会場に通うきっかけは、パンなどの食品や日用品を安価や無料で配るというチラシです。チラシには、高額な商品を販売することが明瞭に記載されていないことがほとんどです。このチラシを見て、気軽な気持ちで会場へと出かけると、毎日のように健康に関する講習会などが開催されていて、同年代の知り合いができることもあり、日常の寂しさや健康への不安を抱えている高齢者は次第にのめりこみ、頻繁に通うように仕向けられます。また、スタンプカードによる来場者特典などにより、お得感を演出して、翌日以降も来場させる仕掛けがされています。
 販売会場は、期間限定であり、商品が自由に選択できるような状態でないことがほとんどです。このような場所での売買契約は、特定商取引法の訪問販売の規制を受けます。また、高額な商品の販売が目的であることを隠して勧誘する行為は、同法に違反します。

(2) ガンが治るといった嘘の説明で販売
 当初は安価な食品や日用品を配っていた会場も、常連の来場者ができた頃、高額な商品の販売が行われるようになります。高額な健康機器や健康食品を、「ガンが治る」、「認知症に効く」、「難病に効果がある」といった根拠のないセールストークで販売しているとの苦情相談が多数寄せられています。
 健康機器や健康食品には、疾病等に効果効能がある旨を説明して販売することは認められていません。また、事実でない内容を告げて商品を売りつける行為は、特定商取引法に違反します。

(3) 全財産を奪いかねない過量販売−数千万円に及ぶ場合も
 常連となった来場者には、次々と高額な商品が販売されます。高齢者が、販売業者を信頼してしまい、正常な判断ができなくなっているケースが多く見受けられます。数年の間に数千万円の商品を購入し、自宅の押し入れなどに商品が積み上げられていて、老後のための貯金を使い果たし、年金から支払う事態にまでなったという相談事例もあります。
 日常生活に必要な量を著しく超える商品を売りつける行為は、特定商取引法に違反します。

2 大切な老後資金を失う被害に遭わないために

(1) 高齢者の方へ、その場で買うのはちょっと待って!
 高額な商品を購入する際は、家族や周囲の人に相談するなど、その場で購入を判断しないように注意しましょう。

(2) 家族や周囲の人の見守りが大切です
 高齢者本人は喜んで販売会場に通っていることが多いので、家族や周囲の人の見守りが大切です。自宅で見知らぬ商品を見つけたときは、頭ごなしに否定せず、まずは本人の話に耳を傾け助言してください。

(3) もし契約してしまったら、8日以内にクーリング・オフ!
 販売会場での商品の購入が、訪問販売に該当する場合は、契約書面を受け取った日から8日間以内であればクーリング・オフができます。
 また、期間が過ぎていても、日常生活に必要な量を著しく超える商品を購入させられた場合や、うその説明により契約させられた場合は、契約の解除や取消しを主張し、返金を求めることができることがあります。

(4) おかしいなと思ったらすぐに、消費者ホットライン(局番なしの188番)へ
 おかしいなと思ったら、すぐにお住まいの地域の消費生活相談窓口に相談してください。相談は家族や周囲の方からでも構いません。

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府民文化部 消費生活センター 事業グループ

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