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更新日:2019年10月15日

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第127回 大阪府原子炉問題審議会 議事概要

第127回大阪府原子炉問題審議会の概要について

  • 日時 令和3年8月17日(火曜日)15時33分から16時40分
  • 場所 國民會舘 武藤記念ホール
  • 議題
    • (1)役員の選任について
    • (2)京都大学複合原子力科学研究所の安全性等について
    • (3)京都大学複合原子力科学研究所定例報告について
    • (4)その他
  • 出席者 審議会委員28名中23名が出席
    (欠席委員:遠藤和子委員、加納康至委員、千代松大耕委員、松本一美委員、矢野陽子委員)
  • 事務局等 大阪府、京都大学複合原子力科学研究所、地元市町

議事に先立ち、審議会事務局担当の佐田大阪府政策企画部広域調整室事業推進課長から、議事進行と本審議会の役割について説明の後、交通事情により一部の委員の到着が遅れていることから、委員の数が審議会開催の定足数に達しないため、議題の順番を変更し、報告事項である議題3から行う旨、説明があった。

議題3.京都大学複合原子力科学研究所定例報告について

議題3に先立ち、中島所長から、挨拶と複合原子力科学研究所陪席者の紹介が行われた。その後、各担当者から、配付資料に基づき、原子炉の運転状況、令和3年度の共同利用研究等の採択状況、環境放射能の測定結果等について、事項ごとに次のとおり説明があった。

(報告内容)

  • (イ)堀研究炉部長から、配付資料の「京都大学複合原子力科学研究所の現状報告書(定例報告)」をもとに、次のことについて説明が行われた。
    • (1)報告対象期間(令和2年6月~令和3年5月)におけるKUR・KUCAの運転状況、役割等。
    • (2)令和3年度の共同利用研究及び研究会の採択状況。
  • (ロ)五十嵐放射線管理部長から、配付資料の「京都大学複合原子力科学研究所の現状報告書(定例報告)」をもとに、京都大学複合原子力科学研究所における環境放射能測定報告(令和2年4月~令和3年3月)に関し、次のとおり説明が行われた。
    • (1)研究所では、原子炉施設の排水口及び排気口から放出される放射能の量や濃度及び敷地境界での線量評価の結果について、6ヶ月に1回、監督官庁である原子力規制委員会へ報告。
    • (2)これらに加えて、研究所と熊取町、泉佐野市及び貝塚市との間で締結している安全協定に基づき、実験所の周辺地域での放射線の積算線量を測定していること及び研究所周辺の環境試料に含まれる放射能の濃度を年2回測定。
    • (3)研究所では、自然に存在する放射性物質だけでなく、それよりもはるかに低い濃度の人工の放射性物質もその核種毎に分けて測定していること。このような核種別測定の結果を一覧表にしており、原子炉施設からの新たな放出と思われる核種が検出されたり、放射能の量や濃度が増加しているようなことはないこと。また、実験所外の周辺9カ所における放射線の積算線量についても、自然放射線によるバックグラウンドレベルを示している。
    • (4)環境試料中のうち、土壌や底質については、全国的にも検出されている核実験による放射性物質以外に原子炉の運転に由来すると思われる人工の放射性物質は検出されていないこと。また、野菜等の植物については、自然に存在する放射性物質しか検出されておらず、その濃度の変動も全国的な調査で明らかになっている変動の範囲内。
    • (5)研究所周辺の環境中における放射能及び放射線は、自然放射能及び自然放射線のレベルであり、一般住民の方々にご心配をおかけするようなレベルではない。

【配付資料】

  • 資料2 京都大学複合原子力科学研究所の現状報告書(定例報告)

【発言(紀田副会長)】

7ページに平均値を若干逸脱する値の記載があるが、他のページでは、別途実施した核種分析結果により施設由来の人工放射能がないことを確認しているとの記載になっているが、この7ページの記載も同じ理解で良いのか。

【説明(五十嵐教授)】

そのようにご理解いただければ良い。記載の適正化に努める。

議題3の報告、質疑が終了後、委員数が定足数に達したため、改めて委員の紹介が行われ、その後、審議事項である議題1とそれ以外の議題2、議題4の順で議事を行う旨説明された。

議題1.役員の選任について

審議会規則では、副会長2名を委員が選任することとなっているが、現在の副会長は遠藤委員(関西研究用原子炉対策民主団体協議会代表)1名のみのため、もう1名の副会長として紀田委員(大阪府議会議員)が選任された。

議題2.京都大学複合原子力科学研究所の安全性等について

堀准教授から「1.原子炉施設の状況等について」の「(1)KUR2次冷却水の管理区域内での漏えいについて」、三澤副所長から「(2)京都大学臨界実験装置(KUCA)設置変更承認申請書の想定誤りについて」、釜江特任教授から「(3)原子炉設置変更承認申請(KURの変更)について」に関して、配布資料をもとに次のとおり説明があった。

次いで、中島所長から「2.KURの停止(廃炉)及び研究所の将来計画について」、配付資料をもとに次のとおり説明があった。

  1. 原子炉施設の状況等について
    • (1)KUR2次冷却水の管理区域内での漏えいについて
      令和2年9月10日にKURの検査のための運転準備中に、炉室地下の管理区域内に設置されている熱交換器から非放射性の2次冷却水が漏えいする事象が発生した。原因は、漏えい箇所である2次系側のフランジ部のゴムパッキンの取り付け不具合。
      なお、本事象による環境への影響はなく、再発防止策としてパッキン取付方法の見直しや性能維持のための定期的な確認作業等を新たに実施することとした。
    • (2)京都大学臨界実験装置(KUCA)設置変更承認申請書の想定誤りについて
      令和2年11月10日にKUCAの低濃縮化の設置変更に係る関係資料の作成中に、既承認のKUCA設置変更承認申請書の事故評価に係る想定に誤りがあることが判明。そのため、KUCAの運転を自主的に取り止め、これまでの実験上の安全性等も含め、新たに設置変更承認申請並びに関係する保安規定の変更申請を行った。また、再発防止策として、設置変更承認等の申請を行う際の事前確認をするための手順書を整備し、令和3年4月16日にはすべての変更申請の承認が下りたことから、令和3年5月17日よりKUCAの利用運転を再開。
    • (3)原子炉設置変更承認申請(KURの変更)について
      KURは、2011年3月の東日本大震災での福島第一原子力発電所の事故を受けて策定された試験研究炉への新規制基準に合格し、その後順調に運転を継続しており、新規制基準では、地震、津波、竜巻など種々の外部事象に対して原子力発電所と同等の厳しい要求となっていたが、すべてに対応してきた。
      地震に対しては、大阪平野周縁に存在する中央構造線や上町断層などの活断層による内陸地殻内地震や南海トラフ沿いの巨大地震などが対象の「震源を特定して策定する地震動」と、活断層が敷地直下や周辺に存在しない場合でも、ある程度の規模の地震が発生することが否定できないとの観点から、ある一定の強さを想定した地震動である「震源を特定せず策定する地震動」の両者を評価したうえで、敷地への影響を考慮した基準地震動を策定した。
      「震源を特定せず策定する地震動」は、観測記録から設定することになっており、今般、原子力規制委員会は日本国内での観測記録の蓄積などから、それら観測記録の分析に基づき想定すべき「震源を特定せず策定する地震動」を新たに提案し、令和3年4月21日付けで「試験研究の用に供する原子炉等の位置、構造及び設備の基準に関する規則の解釈」の一部改正を決定した。この改正後の解釈に基づき、「震源を特定せず策定する地震動」と基準地震動の揺れの強さを比較したところ、「震源を特定せず策定する地震動」が一部分で若干上回っていることが分かり、そのため基準地震動の追加が必要になり、その手続きとして設置変更承認申請を令和4年1月20日までに行う必要が生じた。
      今回の変更申請は、関係規則の解釈の一部改正に伴う原子力規制委員会からの指示により、基準地震動Ssの追加(Ss-10)、追加された基準地震動Ss-10による基礎地盤の安定性評価及び原子炉建屋基礎位置での入力地震動評価を行い、それらの結果を追加するものであり、安全協定書(原子炉施設及びその周辺住民の安全確保に関する協定書)第5条のただし書きの軽微な変更に該当するものとして、令和3年6月にその旨地元自治体(熊取町・泉佐野市・貝塚市)に説明した。
      なお、今回の改正に対しては、「震源を特定せず策定する地震動」がこれまでの基準地震動と大きな差はなく、新規制基準の適合審査により、原子炉施設にある一定の耐震裕度があることから、耐震安全性に問題はない。
  2. KURの停止(廃炉)及び研究所の将来計画について
    KURは昭和39年6月の運転開始から今年の6月で57年になるが、低濃縮ウラン燃料への転換や新規制基準対応でそれぞれ3年程度運転を停止していた期間を除き、現在まで特に大きなトラブルもなく運転を行っている。安全管理の面では、交換可能な機器・設備は適宜交換を行い、交換が不可能な炉心タンク、その周りの遮蔽体や原子炉建屋については、定期的に健全性を詳細に確認しており、当面の運転継続は問題ないと考えている。一方、国として米国への使用済燃料引取期限以降の燃料の取扱いが決まっていないことから、この期限を超えての運転は非常に難しいと考えているため、高経年化の問題を含め、令和8年5月で運転を停止することについて、令和3年度中に学内の関係委員会で審議の上、京都大学としての意思決定を行う予定。
    KUR停止後の研究所の将来計画については、代替加速器中性子源を整備するとともに、KUCA、その他の施設を用いた多用な放射線・RI利用拠点の共同利用研究所として、今後も学術・科学技術・人材育成の発展に貢献していこうと考えている。また、令和3年度概算要求(施設整備事業)にて、総合研究棟の改修・増築及びライフライン再生(自動火災報知設備更新等)が認められ、これにより、研究教育環境の充実、施設の安全管理機能の強化が図られ、独創的・先端的な複合原子力科学の一層の推進が期待できると考えている。

【配付資料】

  • 資料1 京都大学複合原子力科学研究所の安全性等について

議題4.その他について

特に発言はなかった。

以上

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