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更新日:2019年6月26日

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公正な採用選考を受けるために(はじめに)

公正な採用選考を受けるために

人生の大きなイベントともいえる「就職活動」。
その就職活動で、企業などからあなたの家族のことやあなたが生まれたところ、読んでいる本の種類や新聞などを聞かれて、そのことであなたが仕事に向いているか、あるいは仕事をこなすことができるかどうかを判断されることがあります。
また、面接であなたの人格を否定するような対応をされることや、セクシュアルハラスメントを受けるようなことがあります。
「雇う側と雇われる側」という立場の違いはありますが、これらは、企業など(雇う側)が、あなた(雇われる側)の人権を尊重していないことから起こるものです。
本冊子はあなたが人権を尊重した公正な採用選考を受けるための手引き書として作成しました。
面接選考等に臨む前に改めて手に取り、見直す等積極的に活用していただきたいと思っています。
日本では、憲法により「職業選択の自由」が保障されています。
誰もが自由に自分の適性や能力に応じて職業を選ぶことができます。
一方で、企業などにも「どんな能力を持った人たちを採用するか」「面接に来た人のなかで誰を採用するか」など「採用の自由」が認められています。
企業などにとって、「誰を雇うのか」ということは、将来の事業発展のためにとても大きな影響を与えるので、採用面接に来る人がどんな人なのかを知るために、さまざまな方法で採用活動を行っています。
しかし、企業などに「採用の自由」があるからといって、不当な求人条件や、採用選考の時にあなたに何を聞き、何を書かせてもよいわけではありません。
あなた」の「基本的人権」を侵すような「採用の自由」までは認められていません。

そのためには雇う側(企業など)が、「公正な採用選考」を実施することが必要となります。

「公正な採用選考」とは、就職受験する「あなた」の「適性と能力のみ」を基準として「客観的な判断により合理的な採用選考」を行うことなのです。

そこで国(厚生労働省)や大阪府(高等職業技術専門校・大阪障害者職業能力開発校など)では、企業などに次のことをお願いしています。

  1. 「人を人としてみる」人間尊重の精神、すなわち応募者の基本的人権を尊重する
  2. 応募者のもつ適性・能力を基準として採用選考を行う(特定の人を排除しない)
  3. 応募者に広く門戸を開く

「公正な採用選考」に反した採用選考では「あなた」の仕事に対する適性や能力ではなく、家族のことや家の資産、生まれたところなどによって「あなた」の採否の判断が行われることがあります。これを「就職差別」といいます。
これまで、皆さんから報告があったものでも「あなたの出身はどこですか」「しっかりしていますが長男ですか」「ご両親はどんな仕事をされていますか」などの質問が多く報告されています。
これらは面接時に聞くことはもちろん、応募の際に、会社独自の履歴書やホームページからのエントリーシート、会社説明会などで配布されるアンケートで、記載項目として設けることも「公正な採用選考」に反する問題事象です。

そこで、国(厚生労働省)や大阪府では、以下の項目を「就職差別につながるおそれがある14事項」として、企業などに「書かせたり、聞いたりしない」よう、啓発しています。

公正な採用選考を受けるために(本文)

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