平成22年7月教育委員会会議会議録

更新日:平成22年8月25日

大阪府教育委員会会議会議録

1 会議開催の日時

平成22年7月21日(水曜日)
   午後6時30分 開会
   午後8時20分 閉会

2 会議の場所

大阪府教育委員会委員会議室

3 会議に出席した者

委員長生野 照子
委員長職務代理者小河 勝
委員川村 群太郎
委員中尾 直史
教育長中西 正人
教育監田中 保和
教育次長向井 正博
教育総務企画課長藤井 睦子
教育振興室長楠野 宣孝
市町村教育室長藤村 裕爾
教職員室長大西 弘之
教職員人事課長橋本 正司

4 会議に付した案件等

報告事項1 教職員人事権の移譲について
報告事項2 平成21年度教育委員会の事務の管理及び執行の状況に関する点検・評価の報告について

5 議事等の要旨

(1)会議録署名委員の指定
川村委員を指定した。
(2)前回の会議録について
全員異議なく承認した。
(3)議案の審議等
報告事項1 教職員人事権の移譲について
【報告の趣旨説明(教職員人事課長)】
 市町村立小中学校の教職員の人事権の移譲に関する府教委の考え方や移譲のプロセス等の案について、報告する件である。
【委員の質問及び意見】
小河委員長職務代理者前回の知事との懇談会でも述べたが、我々としては、人事権移譲で様々な問題が起こることを危惧しており、明確な解決策がないまま踏み出そうとしている。この点については、十二分に慎重を期して進めるということをまず確認しておきたい。また、権限移譲先となる各市町村の生の声や、首長と事務担当者も含めた教委との間で考え方に齟齬はないのかなど状況把握を別途行う必要もある。
中西教育長資料1の下段で4つの課題として集約しており、現実に照らし、クリアできるかを四者会議とプロジェクトチームで検証していきたい。
小河委員長職務代理者この話は地方分権の一環であると考えていたが、かなり大胆なものである。責任や権限の明確化を進めていくことで、機能低下になるおそれもある。地域によって学力にでこぼこが生じたら、その評価はどうするのか。知事の意見では評価水準局を設けるとしているが、それでは地域への介入がさらに強くなり、地方分権とは逆の流れになる。話がこじれるかもしれないし、大問題になる危険性がある。
中尾委員現場に近いところに権限を移していくという考え方は、理解できる。しかし、最終形をどういう絵姿にしていくかという想定をきっちりしておかないといけない。それと四者会議というが、知事と府教委は一つずつあるものの、市町村は複数の首長と教委がある。そのなかでバラバラだと四者にならない。それと四者会議は、権限移譲が決まっていて行うわけではないということをハッキリさせた上で、7つのブロックそれぞれでどんな問題を抱えているかヒアリングしておく必要もある。
中西教育長四者会議のスタートに当たっては、ブロックで合意があったところからと考えている。また、合意に至らないところの状況把握もする必要があると考えている。
生野委員長ブロック内の市町村すべての合意というが、温度差もあるだろう。例えば、ブロック内で1市だけが反対の場合どうなるのか。多数決的な決め方をするのか。温度差をすべて解消してからとなるのか。
中西教育長現実には、四者会議の前にもう一段階あり、各ブロックで様々な意見交換がされている。
中尾委員四者会議に入る前の各ブロックにおいて、今どういう問題が出てきているか、まとめてみてはどうか。
生野委員長プロジェクトチームには、府教委はどういうスタンスで関わっているのか。
中西教育長プロジェクトチームは豊能で一つできているが、府教委はまだ委員会会議で了解を得ていないのでメンバーには入っておらず、担当が情報収集のためオブザーバーとして参加している。
生野委員長四者会議が認められた段階で、正式に加わるということか。
中西教育長そうである。
川村委員合意されたら四者会議に入るということは、府教委としては待ちの姿勢なのか。また、政令市の教育行政に関与しないのと同じように、権限移譲を進めたら、府教委は解散ということか。そこをもっと我々は議論すべきである。学力向上や教員の資質向上、校長の学校経営能力の向上に関することなど府教委はオール大阪で考えている。それらと権限移譲との関わりはどうなのか。そういうことを論議すべきである。また、そういう議論があった上で各ブロックと協議というなら、大いにやるべきである。それと、今の府教委はあまりに大きすぎる。方向性をもっと明快に持ってもいいはずである。職員全体を育成するためには、大阪府の主任以上の職員をきちんと見ておかなければならない。大きなキャリア形成というものを府教委として考えた上でないと、人事権に関する市町村との協議は始められない。
小河委員長職務代理者ビジョンが明確で、全体構想があった上に、制度が構築されるべきなのに、教育の中身がなく、政治的着地点だけがあって進んでしまっている。そういう無理があるために、様々なねじれが生じている。
川村委員地区プロジェクトチームよりも、府教委としてのプロジェクトチームがなければならない。
中西教育長人事権移譲後も府教委として何を取り組んでいくべきかだが、事務執行の検証や是正の要求、学力向上などは府教委が責任をもってやっていくことだと考えている。
川村委員それは理解できるし、否定はしないが、やらなければならないことが沢山ある。豊能地区に移譲できたからといって全部任せるかとか、豊能地区の人事管理とそれ以外の地区の人事管理とをどう分けるかとか、そういうことを先に議論しないと、府民に対して私たちはどう説明責任を果たすのか。知事が言ったからといって、市町村と協議など簡単にはできない。我々は教育行政の専門家なのに、今はまだ府教委としての意見がない状態である。地区プロジェクトチームと協議する我々は、どういうプロジェクトチームをつくるのか。そういうことを何回か議論しないと、四者会議を始められない。
中西教育長教職員室にはプロフェッショナルがたくさんおり、そういう検討を進めている。
川村委員そういうものがあるなら、先に示すべきである。我々は一度もそういうものを聞かされていないし、その方向で行こうとの合意もしていない。委員の中でも温度差がある。私はこういう改革は進めていけばいいと思っているほうだが、それは問題だと思っている委員もいる。四者会議は政治的には必要かもしれないが、府教委としてはもっと大事なものがある。そうでないと、権限移譲ということだけが独り歩きしてしまう。府教委の中にプロジェクトチームをつくってほしい。それなしではこんな国内初の大改革なんてできないし、どんどん進んでいってしまう。
中西教育長どんどん進むつもりはまったくない。むしろ、ペースダウンして、地に足をつけて、じっくりとした検討に入りたいと思っている。
川村委員何人かの首長と会ったが、移譲に反対の声もある。
小河委員長職務代理者我々も考えられる問題を指摘してはいるが、問題はいっぱい出てくると思う。我々には責任があるのだから、教育委員会としての立場で、課題別の専門チームをつくって、問題を整理していくことが必要である。
向井教育次長現在、府教委事務局において、人事権に関する事務としてどのようなものがあり、どの程度の事務量や人手がかかっているか等を一つ一つ整理している。また、課題が沢山あるので、実証的に検証する必要もある。市町村教委は人事権の行使について経験やノウハウがないので、府教委がこれらを説明し、市町村に理解してもらう必要がある。その上で移譲ということを地区プロジェクトチームで検討したい。ただ、現状は、府教委はオブザーバーとして入っているに過ぎないので、そこを認めていただければ、正式に入って協議を始めていきたい。
川村委員市町村からは、現在でも支援を求める声が非常に多い。このままでは権限移譲とは言っても、府教委の主要な人員の多くを派遣せざるを得ないし、実質は監督になるのではないか。監督は誰がどんな形でやっていくのか等について議論すべきである。府教委は、知事が検討している以上の検討をしないといけない。
向井教育次長まず、四者会議で人事権移譲の基本的な合意をした上で、課題を一つ一つ解消し、府も市町村もこれで移譲できるという状況になれば、最終的に条例制定となる。また、地区プロジェクトチームに入り、検討を進めれば、課題も出てくると思うが、それらは併行的に解決を図り、順次ステップアップしていきたい。
川村委員府教委としては権限移譲にどの程度の期間を要すると見込んでいるのか。
中西教育長条例化には1年はかかると考えている。最短でも条例提案は来年の9月議会と思う。
橋本教職員人事課長堺市が政令市になったときは2年かかった。
川村委員堺市は人員をどの程度にしたのか。
向井教育次長人員は倍ほどにした。
川村委員それで、府教委はどの程度減員できたのか。
中西教育長府教委は、要員が減っていない。市町村ごとの人員となると1人くらいにしかならない。
向井教育次長このような課題を、府教委も入ったプロジェクトチームで固めていきたいのである。
川村委員人事権を移譲し、四者会議を行っていくということについて、我々は何か決議しないといけないのか。四者会議で議論し、移譲がうまく行かないとなった場合は元に戻すという話もあったと思うが、そういうことについて規約等を作成し、調印をするのか。それとも口約束だけか。そういうことも曖昧である。四者会議は、あくまで人事権移譲についての課題を浮き彫りにすることに焦点を絞るということか。
中西教育長そういうことである。
川村委員先ほどから四者会議をすることについて合意というが、課題がいっぱい出てくるはずなので合意はできない。ただし、四者会議でとにかく課題を出し、そして、より良くいくためにはどういう方向があるかを論議する、そういうことを決定するというなら、了解である。
向井教育次長文部科学省からは「県費負担教職員制度の趣旨・目的が損なわれない範囲」でという条件が示されており、それを尊重するためにはブロック単位で進めるということになる。そのためにも市町村がブロック単位で合意する必要がある。ブロック単位で合意しない場合は、文部科学省の見解と異なることになるので、府教委のスタンスとしてはそこをまず押さえておきたい。
中尾委員府教委としては人事権移譲をどのような絵姿で考えていくのか。ブロック単位で人事権を移譲するところとしないところが出てくると、コスト的な面から考えても、二重管理になってしまう。それと、合意するためにも、四者会議の前にもっと検討することがある。他の地区においては、課題なども話し合われていない様子である。
向井教育次長人事権移譲について豊能で実施することができれば、実証的に検証していける。その上で他の地域も移譲していくということはあり得る。
川村委員それはおかしい。府教委が広域でやってきたことは市町村にできるのか。府教委として担うべきことがもっとあるはずである。そういうことについて、ある程度の仮説でもあった上で、同時に協議しないといけない。
小河委員長職務代理者権限移譲についてメリットがあるなら、それを明確に具体化した事実として示してほしい。ビジョンの積み上げがない状態である。
中西教育長それについては、知事との懇談会で共通認識に至ったものと理解している。
川村委員私は、知事の言う四者会議の方向に進めばいいと思っている。ただし、四者会議の前に府教委ですることがあると言っているのである。府全体を見てきた府教委として、府域を7つに分けたらどうなる、問題が起こったときはどうする、そういうものをしっかり持った上でなら四者会議をすればいい。採用等の課題を挙げてはいるが、これらは実務屋が今の実務の中で困るという課題である。我々が論議しないといけないのは、人事権移譲をした後、府が広域で取り組んできた改革などをどうするかということである。とりあえず7つのブロックに分けて協議するということだけならそれでもいいが、まず、全市町村に意向を聞いてもらいたい。私の勘では、7割くらいの市町村は人事権移譲に反対だと思う。また、政令市に移行後、堺市はどうだったのか。事務執行の検証や問題があったとき是正の要求などはどうするのか、そういうことが課題である。
中西教育長ご指摘の点も含めて、同時併行でやっていかなければならない。バラ色の未来だけを描くつもりはない。
中尾委員非常に難しいのではないか。7つのブロックに分けるのがいいかどうかの議論や、政令市とは違ったものになるだろうから、無理ならどういう事務は府に残しておくべきか等を検討しないといけないだろう。
中西教育長検討結果として、そういう結論になる可能性もある。そこを市町村も含めて検討しないと、見えてこないと思う。
向井教育次長7つのブロックに分けることの是非や泉北地域の場合、政令市と一緒にしていくことがいいかどうかの問題など、最終的にどのような絵を描くのかの検討もある。府の考えもあり、市町村の意見も聴いていく必要があり、そのためにも地区プロジェクトチームに集約して一緒に具体的な検討に入らないと、バラバラで検討していれば合意点を見出せない。
川村委員それは大いにやればいい。その前に何を決めるのか。府教委は解体するということか。
生野委員長知事が言う教育行政の責任の明確化ということがあるが、教育の理念をどう担保するかというのが府教委の役割である。そこを詰めておくためにも、もっとディスカッションしておかなければならない。四者会議で協議しても完全一致は難しいだろう。この話は政治から出発しているので、権限移譲について法律的には可能だとしても、そのまま進んでしまうと危ないと思う。四者会議でどういう協議をしたら移譲となるのかということが大事である。守るべきものは何かということを議論してからの話であり、私たちの共通認識を持っておきたい。しかし、現実にはプロジェクトチームは立ち上がってきている。問題点を議論するためにも四者会議を行うことについて、我々もだいたい賛成だと思う。そのためにも、早くこの議論をしておかないといけない。政治先導で教育理念が薄まっている中で、いかに我々がそこを補っていくかを考えていく必要がある。
川村委員同時併行というなら、3つくらいやればどうか。豊能のほかに、三島もやってもらったらいい。中河内などは市町村でバラバラである。こういうところも一緒にやっていってほしい。そこで具体的に議論するなら結構である。
中西教育長3つのブロックに四者会議の開催を投げかけることはできるが、開催には合意が前提と考えている。
向井教育次長地区プロジェクトチームの方でも今まで正式に参加していなかったのは、府教委としての結論がなかったからであるが、我々が入らないことには市町村は人事権に関してどんな実務があるのか分からない。そのため、入るに当たっては、四者会議の了解の上でという考えである。
川村委員それなら、そのとおりやってもらいたい。
小河委員長職務代理者希望だが、首長より教育長の意見の方が重要である。
川村委員どんどん入って、報告してもらいたい。問題をアピールして府教委はこう考えるというのを出すようにしてほしい。流れは分権である。しかし、成果を上げていく知識は我々の方にある。財源をどうするかの話などもある。府教委が取り組んできたことで例えばグローバル化に向けた教育などがあるが、7つに分けて市町村でできるのか。そういうことは府でないとできないだろう。そういう問題を全部集めるべきである。そういうことを協議してこれだけのことは府でする等の議論が必要である。3つの地区に早く協議に入って、断られたら断られたと報告してほしい。豊能は小中高一貫教育を実施しているところだからまだしも、他はそうはいかないだろう。首長が熱心であるということと、教員の質を向上させるとい?こと、学力を向上させるということとは直接つながらない。それをしているのは府教委だけである。人口規模だけでなく、地勢やその他のことを考慮したらこうあるべきだと議論していけばいい。7つの地区ではなく、結果的には5つかもしれない。
生野委員長市民、府民は「大改革」という意識がどの程度あるのか。地域にどれだけ伝わっているのか。また、その努力はしているのか。どこかのフェイズで公開も必要ではないか。
中西教育長学力問題のように府民生活に直結しているものとは違い、権限移譲は行政間の問題なので、あまり関心はなく、何も変わらないのではという声もある。
川村委員やはり、早く具体的に進めていかなければということだろう。3地区同時に進めていけばいろんなことが分かるだろう。
向井教育次長府教委のスタンスを説明し、手の挙がったところから四者会議、地区プロジェクトチームで検討に入っていく。
川村委員5万人の人員を一つのところで管理していくというのは確かに困難だろう。活気のある会社というのはピラミッドではなくフラットなものである。そういう分権の流れはよいが、府教委としての意思が今はまだ見えない状況である。
中西教育長市町村教育委員会を集め、四者会議等の意向把握も含め、府教委のスタンスを説明し、スタートしていきたい。
中尾委員方法論ばかりが論議されているが、大事なことは大阪の教育力を向上させることである。権限移譲したら何がどう変わるかということをハッキリさせないと、移譲が目的のようになってしまう。
生野委員長では、四者会議については目途を立てて、市民、府民にも公開して進めていきたいと思う。権限移譲のためのステップも作らないといけないが、そういうことも討議するということで、同時併行にならざるを得ないが、後追いにはならないように考えていただきたい。本日のところは、四者会議を開くということで、まとめておきたい。
報告事項2 平成21年度教育委員会の事務の管理及び執行の状況に関する点検・評価の報告について
【報告の趣旨説明(教育総務企画課長)】
平成21年度教育委員会の事務の管理及び執行の状況に関する点検・評価における点検・評価の手法の変更や評価委員会の審議について、報告する件である。
【委員の質問及び意見】
生野委員長従来と変わった点は、どのようなところか。
藤井教育総務企画課長昨年度までは「教育改革プログラム」の達成状況を評価していたが、「大阪の教育力」向上プランが平成21年度からスタートしているので、今年度からは同プランの数値目標等の達成状況を評価している。同プランのPDCAサイクルをこの点検・評価の仕組を使って回している。
中尾委員評価方法は、だいたい決まっているのか。
藤井教育総務企画課長「大阪の教育力」向上プランには35の重点項目ごとに具体的な目標を設定しているので、重点項目ごとに目標の達成状況をチェックする手法をとっている。
中尾委員評価方法によっては、悪いところが出てこない場合がある。何が課題かが分かるようにするよう留意してほしい。結果だけを見て良かったで終わりがちになる。
藤井教育総務企画課長資料の2ページにあるように、目標どおり進捗していないものなどを「課題」として整理している。
中尾委員コストがかかっているところは、コストに対してどれだけの成果が上がっているか把握していくことが必要である。
藤井教育総務企画課長事業ごとのコストについては、資料の3ページにあるように、前年度の平成20年度と平成21年度の最終予算を記載している。
川村委員PDCAは予算と連動している。以前の予算は何に対してどれだけというのがハッキリしなかったが、今はよく分かるようになってきたので、府教委はこういう取組をしているとアピールすべき。民間企業でもそうだが、点検方法については、自己点検と他者による点検と、あともう一つくらいの点検を行うものである。評価委員はノーと言いにくいので、第三者的な者が入ってノーと言えるような仕組にすべきである。以前よりは格段に良くなったが、予算と連動させて、より分かりやすいものにしていくように。支援学校などは多くの予算を投入し、教員も非常に頑張っている。そういうところを評価しないといけない。数値目標と定性的な目標とは分けて考え、定性的なものはアンケートを取るなどして評価していけばいい。

このページの作成所属
教育庁 教育総務企画課 広報・議事グループ

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