平成22年3月教育委員会会議会議録

更新日:平成22年4月22日

大阪府教育委員会会議会議録

1 会議開催の日時

平成22年3月29日(月曜日)  
   午前 9時30分 開会
   午前11時30分 閉会

2 会議の場所

大阪府教育委員会委員会議室

3 会議に出席した者

委員長生野 照子
委員長職務代理者小河 勝
委員隂山 英男
委員中尾 直史
教育長中西 正人
教育監田中 保和
教育次長向井 正博
教育総務企画課長藤井 睦子
教育振興室長楠野 宣孝
教育振興室長副理事紺野 昇
高等学校課長津田 仁
市町村教育室長藤村 裕爾
教職員室長角  善啓
教職員室副理事山口 禎
教職員人事課長橋本 正司

4 会議に付した案件

第1号議案 大阪府立工業高等専門学校改革基本計画について
報告事項1 「府立高校のさらなる特色づくりの推進事業」の検討状況(まとめ)について
報告事項2 平成23年度大阪府公立学校教員採用選考テストについて
報告事項3 平成21年度末・平成22年度当初の教職員人事異動について

5 議事等の要旨

(1)会議録署名委員の指定
中尾委員を指定した。
(2)前回の会議録について
全員異議なく承認した。
(3)議案の審議等
 ◎第1号議案 大阪府立工業高等専門学校学校改革基本計画について
【議案の趣旨説明(高等学校課長)】
 平成21年1月に策定した「大阪の教育力」向上プランに基づき、平成23年4月を目途に府立工業高等専門学校を公立大学法人大阪府立大学に移管するため、大阪府立工業高等専門学校改革基本計画を策定する件である。
【委員の質問及び意見】
生野委員長 大学への編入についてはどうか。
津田高等学校課長 高等専門学校は、高校の3年部分と大学の前半2年部分、そして専攻科も含めると大学と同じ年数に相当する。府立大学との統合で、その節目ごとに大学への編入がより円滑に進むものと考える。技能を身に付けることから入った高等専門学校の学生が研究分野にもその経験を踏まえて活躍していけるなど複線型の進路システムをつくっていきたい。
生野委員長 府立大学に進むことができるというのは一つの魅力だと思うが、編入希望者が多くなってきた場合、入学と編入の整合性や大学の定員についての検討が必要であろう。
津田高等学校課長 現時点での高等専門学校の卒業生は、進学も多方面にわたっている。府立大学への進学はそれほど多くはないが、編入希望者が多くなる場合のことも踏まえ、今後詰めていくこととする。
小河委員長職務代理者  これは従来パターンではない新しい大学像だと思う。これからは、社会人でもう一度勉強したいという人のニーズや、現場を重視した学問探求が重視されていく。そうなれば、予算的なバックアップが必要であるし、トータルな意味でのシュミレーションをもっとやっていく必要がある。
中尾委員  いま民間企業においては、工学系の場合、大学卒程度というよりも大学院卒程度の知識が求められる。例えば、CADなどコンピュータは使えても、現場を知らないために不適切な設計をしたりすることがある。そういう現場を踏まえた学問をきっちりとしておく必要がある。それから、太陽光やプラズマ、液晶、それに東大阪の宇宙工学とかコージェネレーションとかいろいろあるが、そういうものはこれからの大阪を支えていく産業になると思う。そういうところとどう連結するかの戦略性が大事である。大阪を活性化させるため、府立大学や高等専門学校をどうしていったらいいかという観点で、学校内だけで完結するのではなく、技術、技能を重視したものにしなければならない。
隂山委員  どういう人材を養成していくかや府立大学としての役割がまだ曖昧である。どういう人材を創出していくのかを再検討すべき。例えば、サムスンの入社試験を受けるためには、TOEICが900点以上であることが要件とのことである。府立学校の卒業者は世界に通用する人材でないといけないが、それがまた大阪にとどまってくれるようにもしていかないといけない。
中西教育長  この一年間大学改革をやってきて、総合大学ではなく理系に特化した大学としての発展方法を議論し、ある程度の方向性が見えてきた。統合によって、教育委員会の所管からは離れてしまうが、連携については、大学法人、知事部局としっかり議論していきたい。
生野委員長  今までにない制度で、多様な選択が可能となるものとなればいいと思う。融通性のあるシステムとなるよう願う次第である。
【採決の結果】
原案どおり決定した。
 ◎報告事項1 「府立高校のさらなる特色づくりの推進事業」の検討状況(まとめ)について
【報告の趣旨説明(高等学校課長)】
 「府立高校のさらなる特色づくりの推進事業」である『進学指導特色校』『教育センター附属研究学校』『新たな学科(体育科)』『柏原地域連携型中高一貫教育の導入』の検討状況及び今後の整備の進め方について、報告する件である。
【委員の質問及び意見】
隂山委員 進学指導特色校について期待しているのが、教員の指導力向上についてである。国際化を意識しているのはよいことであり、目標としているレベルで着実に実施していってほしい。しかしながら、これを実施し子どもが国際化を意識しだしたら、各校の目標がこういう言葉にはならないだろう。まだ甘いと思う。ただ、初めてでもあるので、これが今後どのように変わっていくのかを注視していきたい。
中尾委員 私は毎年1,000人ほど面接しているが、どこの大学を出たかということは考慮していない。しかし、教育界にいると、教員はどこの大学に何人入れたかということばかり意識してしまう。そこにギャップが出てくる。社会貢献や思いやり、感謝の気持ち等の点数で測れない力がベースにならないといけない。それにグローバルの視点だが、日本はこれに出遅れた。今後はこれを矯正していかないといけないが、そのためにはまず日本の文化や伝統をおさえておく必要があり、その上で学力ということになるだろう。社会に出たら何が必要か。学校と違って答えがいっぱいある。何が課題なのか見つけ、それを解決していく力であろう。それが今の学校には抜けている。それと教員の視野も狭い。社会の動きやグローバル化に関心がない。それに公務員としての甘さもある。私学だったら生徒が集まらなければ教員を減らさざるを得ないし、企業でも売り上げが伸びなかったらリストラしないといけない。しかし、公立学校の世界ではそういうことがない。それと、もう1つは人間教育である。森信三や橋本左内を知らない校長や教員がいる。ほかに、福沢諭吉や小林一三など素晴らしい人物の生き様を勉強しないといけない。そういう教育のベースをしっかりとつくっていくべきである。
生野委員長 高校生ともなると、自己像を見つけるプロセスが大事になる。授業におけるディスカッションが重要である。教えるだけの授業では伸び悩むだろう。そのため、公開授業などは私たちも行きたいし、それを他校にも普及させたい。あと、進路に迷う学生や悩んでいる学生をどうフォローしていくかも大事である。欧米ではチューター制度というものがあり、学生の細かい相談にものるような体制となっている。
小河委員長職務代理者 大学進学に価値観を見出す教育は、もう限界に来ている。公教育の役割を見直し、日本の学習構造を組み立て直す局面に立っているのではないかと思う。
中尾委員 「社会への貢献」等の目標を具体的に落とし込み、しっかりした計画をつくる必要がある。具体的な計画をつくらないと進まないだろう。あと、評価要素も含め、PDCAを回していくことである。これは、10校に限ったことではない。
隂山委員 京都の堀川高校の成功の背景には、校長の存在が非常に大きいだろう。議論も大事だが、重要なのは誰がするかということである。海外に行って見聞してくるような校長先生がおそらく次代をつくることになる。それをやらない限りは、同じような知見の者が議論だけをしていても、中で濃縮化されるだけで進まない。事務局の職員も海外を見聞する必要がある。適塾の時代でもみな自腹で勉強していたし、吉田松陰などは命をかけてアメリカの船に乗り込んだ。そういう人たちがどれだけ出てくるかということである。そういう人たちが出てこないとすべて絵に描いた餅になる。どんなに素晴らしい絵でも、素晴らしいがゆえに絵につぶされてしまう。
田中教育監 今ご指摘いただいた点については、部分的には実践されているが、まだ、十分ではない。今回の計画をきっかけに、すべて一度には無理だが、広げていきたい。各学校の特色は、これまで取り組んできたベースがあるので、それを生かしながらやっていきたい。
隂山委員 校長の在職期間はどれくらいか。
田中教育監 1校当たり2.9年である。
中尾委員 少なくとも5年はやってもらわないといけない。評価にかかわってくる問題でもあるし、途中で校長が辞めていくようなことはやるべきでない。
隂山委員 あと、校長が一番頼りにしているのは、教育委員会ではないか。いろいろ出てくる問題は、校内で処理できないから校長は悩む。それを解決できる可能性を持っているのは教育委員会である。
小河委員長職務代理者 先ほど、校長は5年は在職しないといけないという話が出たが、一般教員ならさらに長くいないといけない。教育は地域に根ざさないといけないが、そのためには、「企業は人なり」という言葉があるが、「学校はもっと人なり」である。こういった人事制度のことについては、もう一度考え直さないといけない。
中尾委員 人事も中期計画でないといけない。今回の計画をモデルにして、すべて改革していくことである。
隂山委員 今回の計画をすべて現場の先生がやれというのは無理がある。高い見識を持ったリーダーが必要で、時間配分や予算、人事についても相当高度な判断を求められる。大胆なことも校長としてはやらなければならない。それを教育委員会がサポートしていく必要がある。しっかりとした中期計画を立て、それを内実の伴うものにしていかないと、絵に描いた餅になる。
報告事項2 平成23年度大阪府公立学校教員採用選考テストについて
【報告の趣旨説明(教職員人事課長)】
 平成23年度大阪府公立学校教員採用選考テストの主な特徴・変更点、採用予定数、テストの内容・日程等について、報告する件である。
【委員の質問及び意見】
隂山委員 私立学校との人材交流についても、採用枠を設けていただくとよいと思う。ヘッドハンティングが流動化されれば、お互いにいい刺激になる。それと、教員免許というのは非常に大きなハードルなのだが、実は通信課程なら1年で免許を取得できる。また、高校を卒業して、教育課程の通信制で一番安いのは11万円である。それを4年間払ったら教員になれる。日本全体の給与水準と比較して、教員の給与水準を説明したり、しかも公務員であるということを説明すれば、たくさんの人材が集まるだろう。府教委としてもキャンペーン等をして、教師になってよかったという人の声を紹介するなどすればよい。
橋本教職員人事課長 受験者の確保ということでは、説明会を開催し、今年の採用者をパネリストとして、説明をすることを考えている。
中尾委員 団塊の世代の大量退職に伴う補充採用ということだが、労務構成についてはどうなっていくのか、また、何年か先の状況はどうなのか、トータル人員はどうなのか、人件費はどうなるのかということも意識しないといけない。府民の税金を使っているのだから、予算の95%が人件費だと言うのなら、人件費についてはもっとシビアに見ないといけない。
小河委員長職務代理者 再任用や常勤講師の状況については、どうか。
橋本教職員人事課長 再任用のフルタイム職員は少ない。常勤講師については、中学校の数学、理科が厳しく、講師に頼らざるを得ない状況である。
中尾委員 再任用のウェイトが大きくなってくると、担任や部活、校務分掌を担当させられず、他の教員の負担が増えるなどの事態が起こってくる。そうしたことも配慮しないといけない。
向井教育次長 平成24年ごろから中学校の生徒数は減ってくる。そのため、採用を抑えているということもある。
生野委員長 いろいろなことが重なって大変だと思うが、しっかりやっていってほしい。
 委員長から次の議案については、個人の情報等を含むものであることから非公開としてはとの動議があり、採決の結果、全会一致で非公開とすることを決定した。
(傍聴人及び報道関係者、関係者以外の者 退席)
以下非公開の審議に係る部分につき省略

このページの作成所属
教育庁 教育総務企画課 広報・議事グループ

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