令和4年(2022年)8月31日 知事記者会見内容

更新日:2022年9月2日

会見項目

  • 新型コロナウイルスの感染状況等
  • 大阪880万人訓練の実施について

 職員

 ただいまから知事記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 初めに、知事よりご説明がございます。お願いいたします。

新型コロナウイルスの感染状況等  ※この項目で使用した資料についてはこちら

知事

 まず、現在の大阪府における新型コロナウイルス感染の状況についてです。
 まず、新規陽性者ですけれども、この1週間を見ますと、0.72倍ということで、減少しています。お盆明けに少し上がりましたが、この1週間を見ますと、明らかな減少傾向に入っているという状況です。
 陽性率につきましても、やはり下がってきています。8月19日の段階で68%の陽性率ですけども、8月30日の段階で47.8%、傾向としても右肩に下がってきているというのが現状です。また、陽性率だけじゃなくて検査数そのもの、検査を必要とする人の数ですけれども、7月27日が一番多くありました。4万5,000件程度、4万件を超える日々が続いておりますけども、直近を見ますと、2万件から3万件の間で推移をしているという状況です。無料検査場等においても、検査数そのものは減っていますが、最近の無料検査場と自費検査と若年者無料検査センターは、最近10日の数字が出ていませんので直近の評価は難しいですけれども、全体としては、陽性率は下がってきていると、検査数も減ってきているという状況です。
 それぞれの年代、いずれの年代も、この年代別の新規陽性者数ですけども、8月の下旬以降、お盆明けから減少傾向にあるというのが現状です。10代以下が少し割合としては上がっている、この全体の中で見ると上がっている。この後、学校が始まりますので、学校においては感染が広がりやすいというのは、これはもう周知のとおりですので、この学校が、2学期始まってから、10代以下が少し増えるという可能性は高いと思っていますが、全体とすれば、全ての年代で減少傾向にあるというのが今の現状です。
 感染者数が減少すると当然、病床使用率も下がってまいります。重症病床の使用率は13.8%、コロナは軽症だけれども、ほかの病気で重症な方も入れて23%、この割合も少しずつ下がってきているという現状にあります。軽症中等症につきましても、同様に少し山が、この高い山というのは7月の中旬からありましたけども、少し下がりつつあるという現状です。
 宿泊療養につきましても同じという傾向です。
 現在、大阪府民の皆さん、そうはいいましても、もちろんこれは今、感染も1万人を超えるという状況が続いておりますので、この感染の疑いがある、症状がある方については発熱者SOS、それから若い世代の方、これはオンライン診療等もやっておりますので、若い方で症状が軽い方は、このオンライン診療もぜひ活用していただけたらと思います。
 また、陽性が判明した後ですけども、先ほどは感染の疑いがある方ですけども、陽性が判明した後の対応ですけれども、自宅待機SOSで様々な相談を今、受けています。自宅待機SOSの件数自体も、7月の下旬は1万件を超えるというような状況でしたが、今は二、三千件となってきているので、そういった意味では感染そのものが下がってきていますから、全体として受電数も、受電というか架電数も下がっているという傾向にありますが、これは困った方はこちらに連絡をいただけたらと思います。それから、一般的な、コロナの陽性でもないし発熱してないけれども、一般的な健康相談等につきましては、それの専用の相談窓口もありますから、こちらのほうにご連絡をいただけたらと思います。
 コロナ、今感染の状況としますと、このピークをアウトして、そして感染の減少期に入ったというふうに思っています。ただ、やっぱり高齢者の皆さん、リスクの高い皆さんにおかれましては、基本的な感染対策の徹底は当然ですけれども、やはりリスクの高い場面、ここは避けていただけたらと思います。また、府民の皆さんにおかれましても、基本的な感染対策の徹底をお願いします。
 そして、ワクチンですけれども、これはいつでも、もう今、受けられる体制にありますので、ワクチン接種、3回目接種、また4回目接種の方は4回目接種、ぜひワクチンの接種をよろしくお願いします。

大阪880万人訓練の実施について  ※この項目で使用した資料についてはこちら

 880万人訓練についてです。9月2日に880万人訓練を実施いたします。これは1年に1回、府民の皆さんに災害に対する備え、訓練、また防災意識、そこをぜひ高めていただきたいということで実施をしています。災害はいつ来るか分かりません。この会見中に来るかもしれないし、明日起きるかもわかりません。いつ起こるか分かりませんので、ぜひその備えをやっていただきたいということで訓練を実施しています。もちろん1月にも訓練を実施するんですけれども、880万人訓練、毎年この時期に、大地震、またそれに伴う津波が生じるということを想定した訓練を実施しますので、ご協力をお願いします。
 午後1時30分に地震が発生したという想定です。屋外スピーカー等でお知らせをいたします。午後1時33分、3分後に津波警報、大津波が大阪に襲来するという警報を発表いたします。そういったことを、南海トラフ巨大地震ではそれが想定されますので、そこを想定した訓練になります。
 この際、皆さんお持ちの携帯電話にこのアラームが鳴るということになります。ここにつきましては、緊急速報メールも届きます。また、エリアメール、緊急速報メールが届いてアラームが鳴るということになります。マナーモードでもこれは鳴ります。これ、うるさいやんかと思われるかもしれませんけども、1年に1回、防災意識を高めるという意味で、ぜひご理解とご協力をよろしくお願いします。そして、もし今、この瞬間、そのエリアメールが鳴った瞬間、これは様々というか、緊急速報メールが来るわけですけども、お住まいの場面、場所において、自分はどういう行動をとるべきなのかということをぜひ考えていただいて、そして防災に対する備えをしていただきたいと思います。
 この間、大阪府と大阪市がハード面の防潮堤の整備というのは10年計画でやってまいりました。それまで大阪市、大阪府、ばらばらでしたからそういったこともできませんでしたが、大阪府と大阪市、同じ方向を向いています。これは、経済の成長戦略等々の分野だけじゃなくて、防災の分野でもやっていこうというので、10年前に開始をいたしました。この大阪市域、大阪府域を問わず、やはり危険なところからやっていこうというので防潮堤の強化をやってまいりました。これが来年度、終了することになります。この間、やはりそういったことが、ハードの整備は進めてまいりました。また、併せて三大水門の更新等も今進めているところです。ハード整備は進めていきますけれども、やはり大切な点としましてはソフトの部分、ここが非常に大事だと思っています。ハード整備は当然行政がやりますが、ソフトの部分、やっぱり避難の計画をしっかりそれぞれの府民の方がお持ちになって、そして災害が起きたときに適切な対応をするということで被害が大きく減少しますので、ぜひそこのご協力をお願いしたい。まさに今回の防災訓練はそういう目的にあります。
 まず、緊急地震速報が出されますので、それが来たら、机の下に避難するなど、まず自分の身を守るという対応をとってください。地震が起きましたら、まずは机の下などに避難。これは大体数秒から数十秒で揺れは来ますので、そしてすぐに、その際はテーブルの下に避難をしていただけたらと思います。
 揺れはおさまります。当然ですが、揺れがおさまって、その次のリスクが津波になります。危険な場所にいる方はすぐ避難をしてください。沿岸部、大阪湾岸部にいる人は高台に避難する。それから、津波の到達まで時間がない場合は、近くの津波避難ビル等に避難する。あるいは鉄筋コンクリートの3階以上の高い建物に避難する。そして、津波警報、注意報が解除されるまでは絶対に戻らないと。何もなかったかのようになってしまって、戻ってそのときに津波の被害に遭うということがあります。この津波が到来する、その間、時間がありますが、その間戻ったり、何か忘れ物したから取りに行くとか、そういったことは絶対やらないようにお願いをしたいと思います。津波警報が解除されるまで戻らないということが非常に重要です。そして、逃げるとき、ここについては、慌てず歩いて避難をしてもらえたらと思います。
 また、非常持ち出し品なんかも忘れずにしてもらいたいと思いますし、避難する際、助けを必要としている人がいないか、周囲に声を掛け合いながら、協力をし合いながら避難をしていただけたらというふうに思います。ただ、一旦避難した後に戻るというのはもうやめてもらいたいと思います。これは、東日本大震災での教訓でもありますが、戻らないということが非常に重要です。
 そして日頃からの備えですけれども、まず、自分の住んでいるところはどういった被害が想定されているのか、ハザードマップでぜひ調べていただきたいと思います。ハザードマップは当然、市役所や区役所にありますし、ネットでもすぐ調べられます。このハザードマップというのは、非常に過去の災害の事例を見ても正確です。思ったより正確です。ですので、ハザードマップをぜひ事前に、自分の住んでいるところはどういう被害がありそうなのかというのをキャッチしておいてもらいたいと思います。
 それから、おおさか防災ネット、これは今年、見やすく可視化をしようということで更新もいたしました。こういったことも活用していただけたらと思います。災害が起きたときにこの防災ネットで調べてもらうと、どこに避難所があると、その避難所が非常に混み合っているのか混み合っていないのか、そういったこともすぐエリアの地図で分かるように可視化しています。そして、どのエリアに避難指示が出ているのかとかというのも可視化して分かるようなシステムをつくりましたので、非常に便利ですから、ぜひこのおおさか防災ネットも活用してもらいたいと思います。
 そして、持ち出し品、いざというときの非常持ち出し品、備蓄品、これも準備しておいてもらえればと思います。もし、避難するときにこういうものがいるなと。モバイルバッテリーとかラジオとか懐中電灯とかすぐ持ち出せるものをリュックにまとめといて、一つのセットにしておいてもらえたらと思います。
 災害用の伝言サービスダイヤル、災害用の伝言のサービスについて、この専用ダイヤルがあります。171ですけども、これが提供されていますので、いざというときに使えるように、事前に調べておいてもらえたらと思います。使い方としては非常に簡単です。これでメッセージを残して、そして再生を聞く。いわゆる安否を確認し合う。通信状況が非常に悪くてもこれはつながるようになっておりますので、171を使うと、家族の安否とか確認とか、非常に簡単にとれることになります。また、どういう使い方か分からないよということですけども、この防災週間の期間は体験利用ができますから、ぜひ一度、試しに使ってみてもらえたらと思います。
 地震はいつ起きるか分かりませんので、この大阪880万人訓練のときに防災意識、そこをぜひ高めていただいて、もし大地震、大津波が来たらどうするのかということをぜひ想定をしていただきたいと思います。
 おおさか防災ネットで、これは防災ツイッターですけれども、災害の備えについての動画を配信しています。全8回で配信しておりますが、短編動画になります。ちょっと1回、2回分のところだけサンプルで、今この場で流させてもらいたいと思います。ぜひそれをまた見ていただいて、参考にしてもらえたらなというふうに思います。
(動画上映)

知事

 8月22日から全8回で更新をしていますので、分かりやすく、楽しくということをテーマにもしながら配信しています。ぜひこういったものも見ながら、防災の意識も高めていただけたらなというふうに思います。
 この880万人訓練は、私自身も訓練に参加をいたします。訓練の場所ですけども、堺市総合防災センターに参ります。この堺市総合防災センターは今年の4月にオープンしたもので、堺市の地域特性に応じた、実災害に近い災害体験等もすることができるという施設になっています。実際の地震体験とか煙体験、消火体験、身を守る、こういった様々な体験もできるということになっていますし、市の総合的な防災センターに訪問させていただいて、ここで防災訓練に私自身も参加をしたいというふうに思っています。
 僕からは以上です。

質疑応答

 職員

 それでは、府政、公務に関する質問をお受けいたします。質問される方につきましては、挙手の上、社名とお名前をよろしくお願いいたします。
 では、最初に幹事社の朝日新聞さん。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(1)

記者

 朝日新聞の新谷です。
 コロナの関係で何点かお尋ねさせてください。新規感染者数は減少傾向ではあるんですけれども、死者の数が昨日の時点で5,989人だったと思うんですが、6,000人を間近にしております。まず、それについての受け止めと、やはり東京都よりも多い数にはなっていると思いますが、現時点での原因についてお話しいただけますか。

知事

 まず、一人でも命を守るというために、高齢者施設、あるいは医療機関、高齢者を守るということが非常に重要だと思っております。そのための対策ということをこの間、強化もしてまいりました。これは引き続き進めていきたいと思っています。
 大阪での比較という意味であれば、第6波と比較すると、何とかここは、致死率も含めて抑えられている部分も一定、これは大阪の中での比較ですけれども、あります。これは施設の方であったり高齢者の皆さん、また医療従事者の皆さんの懸命な活動のおかげだというふうに思っております。この点については感謝をしております。
 大阪、やはり高齢者、施設だけでいっても東京都よりも多いですから、人口でいうと少ないんですけども、居住系の高齢者施設、実は大阪は全国で一番多いというような環境にもあります。お亡くなりになられる方の平均年齢は78歳、79歳という状況です。なので、やはり高齢者の方をお守りするということ、そこに注力した対策、これは今後もとってまいりたいと思います。ただ一方で、やはり経済都市という側面があって、社会経済、そこにも生活、暮らし、命がありますので、そこと何とか両立を図るというところを進めていきたい。高齢者の皆さんを何とかお守りする、やはりリスクが高いのは、もう明らかに高齢者層の方に寄っているというのは分析を見ても明らかなので、そこの方をお守りするということに力を入れていきたいというふうに思っています。
 比較をするのであれば、第6波と比較すべきかなというふうに思っています。だから、それぞれの都市特性もありますから、大阪の中でどういうふうに第6波と違うのかを含めて比較分析、これが重要かなと思っています。致死率は全国平均と多分同じぐらいだったと思います、第7波については。

記者

 ありがとうございます。
 第6波との比較に関連して2点お尋ねさせてください。25日の対策本部会議の資料でも指摘があったんですけれども、3日以内に亡くなられる方の割合が、第6波よりも第7波のほうが1割近く多いということだったんですが、何かその原因について見えてきているものはありますでしょうか。

知事

 感染者数が多いからだと思います。絶対的な感染者数は第6波より第7波のほうが明らかに多いですから、1.5倍とは言いませんけども、このグラフを見ても明らかですけど、第7波のほうが波が大きいので、より多くの人が感染されているというところです。感染された方の中でも、これは人によって随分違いますから、このコロナは。特にオミクロンになってから。
 もともと、どうしても非常にリスクが高い、重い基礎疾患をお持ちの方、寝たきりの高齢者の方であったり、あるいは要介護度が非常に高い高齢者の方、そこに感染するとどうしても、コロナによって肺炎というルートではなくて、やはりもともと非常にリスクが高い状態にある方に感染すると、そこでお亡くなりになってしまう。だから、重症という経過をたどる前に短期間でお亡くなりになるということだと思います。なので、感染者数そのものがやっぱり多いということも影響していると思います。第6波も、たしかそれまでのデルタ株等と比べると、お亡くなりになるまでの期間というのは非常に短かった。だから、オミクロンにおける傾向は変わらないと思っています。

記者

 ありがとうございます。
 2点目が、今ご説明してくださったところでもあるんですけれども、もともとリスクの高い状態にある方がお亡くなりになることが多いということで、同じく25日の対策本部会議の資料でも、直接死因がコロナである方が6割から5割と、第7波のほうがやや減っている状況があるんですが、やはり第7波のほうが、直接コロナというよりも、そのほかの要因で亡くなる方のほうが多いという状況なんでしょうか。

知事

 そうです。第6波もやはりそれまでのデルタ株と比べると大幅に、直接死因がコロナではない方が多いです。それが半々ぐらいになりました。とりわけ第7波については、むしろそれが逆転して、コロナを直接死因とされる方がたしか4割、そして、コロナ以外の方が6割という状況になっています。
 ですので、先ほど申し上げたように、コロナというよりは、インフルエンザだったら助かったのかという方、ほかの感染症だったら助かったのかという方も含めて、コロナで直接というよりは、どうしても、もともと状態が厳しい方に感染が、そこで感染が生じてしまうと、お亡くなりになるケースが増えているということだと思います。これは感染規模がやっぱり広がってきているので、感染規模が多ければそれだけ感染者数も多い。感染者数も多ければ、そういった非常にリスクの高い人の感染する割合が、絶対数が増えてきますから、そういった意味で、そういった方が増えているんだというふうに思います。
 愛知の知事がおっしゃっていた、実はコロナ死ではないんじゃないかという問題提起をされていますけど、その問題提起は大阪においても同じことが当てはまると思っています。
 また、死亡の診断書の書き方ですけれども、コロナの場合、チェックボックス方式になっているので、コロナ死因というチェック欄をつくっているんですけど、そういうのも実際、外して、本当にコロナ、どういった死因なのかというところを突き詰めていくというのもこれから必要になるのかなとも思っています。
 コロナにおける死亡というのをどう見るのかということについては、ちょっと医療界の中でも検討してもらえたらなと思います。今は、とにかくどんな状態であったとしても、コロナに罹患したという事実があれば、これはもうコロナ死だということでカウントしていますけど、それが果たして正しいのかということについては、一度医療界の中でも検討してもらいたいなというふうに思っています。

記者

 ありがとうございます。

知事

 失礼しました。第6波については6対4で、4割がいわゆるコロナ以外の死因で、コロナの直接死因は6割。それが、第7波においては半分半分になっている。逆に言うと半分、5割はコロナが直接死因ではないというふうに診断をされているという状態です。
 あとは、やはりコロナ死というのをどう定義するのかというところも一旦整理したほうがいいんだろうと思います。ただ、ここは大阪府だけで勝手に整理するものではありませんので、一度、国も含めて、専門家の意見の中で整理されるべき事項だと思っています。大阪府とすれば、少しでもコロナに感染している方が亡くなったら、どんな形であったとしても亡くなられた方として計上して公表する。これはこれまでもそうだし、これからもそうです。その方針が変わらない限りはそうするけれども、果たしてそれが正しいのかなという疑問は若干持っています。

 職員

 次のご質問。読売新聞さん。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(2)

記者

 読売新聞の山本です。
 幾つか質問させていただきたいんですけども、まず、コロナに関連して、国が方針を示している全数把握の関係について、一応、水曜までに保健所などの聞き取りという話があったんですけれども、今の段階でどういった意見が出ているかとか分かる範囲で教えていただきたいのと、府として、改めて方針としてはどうしていくのかという部分、決まっているところがあったら教えていただけますでしょうか。

知事

 今日の14時が締切りになっていますので、今、集計中です。なので、ちょっと状況も、僕含めて分かりません。明日には分かると思いますから、明日には発表させてもらいたいと思います。ちょっとそこを見た上で判断するということになると思います。

記者

 分かりました。
 あと、高齢者施設のクラスターの関係で、府のほうで検査キットを無償で配布して頻回検査を行っていると思うんですけども、直近の数字で、利用している施設が大体55%だったと記憶しておるんですけれども、クラスターが多いということの理由の一つとしては、やっぱり頻回検査の徹底という部分が足りないのも一因にあるのか、あとはまだ55%ということで、もっと利用率を上げるときに、何か足かせになっている部分というのがあるのでしょうか。その点を教えていただけますでしょうか。

知事

 まず、足かせというか課題とすれば、高齢者施設とすれば、これは大変な検査だと思います。というのも、これは3日に1回、頻回検査を無症状の職員にするわけですから、非常に多くの検査をします。そこでもし陽性が判明すると、それは当然、急遽その人は仕事ができないということになりますから、じゃ、誰がフォローするのかというようなことも含めた中でやっていくという意味では、皆さんの組織でも想像してもらったら分かるんですけど、全く無症状の人全てに3日に1回、頻回検査をする。人も入り繰りするわけですから、もうほぼ毎日に近いような検査になるわけですけれども、そういった意味では大変なことをお願いしているという認識はあります。
 ただ、やはり大阪、高齢者施設も多いし、高齢者の方が罹患されて、重たくなる傾向も強いということで、この施策を春から実施いたしました。それだけ大変な検査ですけれども、現在2,696施設が参加してくれています。これは55.9%です。ここについて、陽性者は4,768人の方が判明しています。検査件数は220万件実施しています。ですので、これをやってなければ約5,000人の方は分からなかった、あるいは判明が遅れたということになると思いますから、さらなるクラスターの発生、クラスターの拡大につながっていたと思います。それだけ大阪というのはリスクの高いエリアで、こういった検査に協力してもらっているということは、これは義務でもありませんから、国の方針でもありませんので、そういった意味では感謝をしています。
 やはり併せて、もう少し高齢者施設でも、さらに参加率を上げていきたいということで、ここは福祉部、また医療部が連携しながら、これに参加してもらいたいというのを常に要請をしている中で、約56%の施設に参加してもらっているということは大きな前進だと思っていますし、それによって未然に防いでいるクラスター、死、そういったのも多くあると思っています。

記者

 分かりました。
 あと、高齢者向けの臨時医療施設で、介護もできるほうせんかの施設があったと思うんですけれども、7月1日に運用を開始して、大体2か月くらい経過すると思いますけれども、その取組の評価と、これはやっぱり、今回の第7波では軽症中等症病床の使用率が上がっていくのを一定抑えるためであったりとか、医療逼迫を避けるために有効な働きをしているのか、その点の評価を教えていただけますでしょう。

知事

 まずこの施設については、非常に高い介護度の方に対応できるということで、臨時の医療施設として7月1日から設置をいたしました。コロナは軽いんだけども、ただ、要介護度が非常に高い方っていらっしゃいます。そういった方がお亡くなりになると。コロナ軽症のままお亡くなりになる方もやっぱり多いんです、デルタまでとは違って。ですので、こういった方にやっぱり適切な治療をする、また、それと同時に介護もすると。介護が必要になってくるので、病院は介護施設じゃありませんので、そういった意味で、ここの臨時医療施設は介護もできるということで、医療介護の臨時センターとして設置をいたしました。
 現状ですけれども、ここは多く活用されているというふうに思っています。40人の施設ですけども、8月27日時点で30人の方が入所されていると。大体30人弱ぐらいの方がこの8月も入所されていますので、当然入り繰りがありますから、合計人数までは把握してませんが、いずれどこかの段階で、延べ人数を含めて、この成果については把握をして、公表もしたいと思っています。
 大体日々二、三十人の方が常に入所されていると、入退所についても数名の方が入り繰りされているという現状です。ですので、ここはまたどこかの段階でまとめて公表したいと思いますが、この臨時の医療施設、介護施設は非常に有効に働いたというふうに思っています。

G7関係閣僚会合関連について

記者

 分かりました。
 最後に1点、コロナ以外でなんですけれども、先日、国のほうで来年のG7の関係閣僚会合の開催地というのが決まっていたと思いますが、その中で、大阪府と堺市のほうでも財務大臣の関係閣僚会合ですとか、環境大臣の会合を誘致していたと思うんですけれども、財務大臣については新潟市になったと認識をしております。環境大臣はまだ決まってなかったと認識しておりますが、これについての受止めを教えていただけますでしょうか。

知事

 これは永藤市長が代表して、大阪府とも連名で、国に春にも要望しております。そのときに、大阪・関西万博も開催いたしますので、もちろん財務大臣、それから環境大臣もそうですけども、やはり大阪・関西万博を開催するという意味では、経済系のG7閣僚会合、ここの誘致もぜひお願いしたいということを永藤市長が自ら官房副長官に要望もしているところです。
 私自身としましては、大阪・関西万博もやることだし、また併せて、G20の大阪サミットは大阪市内で開催をいたしました。ですので、堺の魅力を世界に発信する、これをぜひやりたいと思っています。また、大阪・関西万博を行いますので、そこともやっぱり関連するG7関係閣僚会合をぜひ開催したいと思っています。
 なので、そこは経済系のいわゆる閣僚会合を含めて、幅広に要請をしておりますので、今はまだ選定の段階だと思いますが、できれば僕は、とりわけ大阪の魅力、中でも堺の魅力、歴史伝統が深い町ですから、そういったものを世界に発信するとともに、ぜひ大阪・関西万博に関連するような経済系のいわゆる閣僚会合も含めて、ぜひ堺で開催をしたいと思っています。
 なので、まだ全然何も決まってないんですけども、財務は決まりましたが、環境はまだ決まってないんですけども、経済系も含めて、G7の関係閣僚会合、これを堺で開催して、堺の魅力を世界に発信したいと思っています。

記者

 分かりました。

 職員

 次にご質問は。MBSさん。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(3)

記者

 MBS、富永と申します。お願いいたします。
 コロナに関連してお伺いいたします。本日、岸田総理が記者会見を行いまして、全国一律の全数把握の見直しについて、はっきりとした時期とか具体的な方法などについては明言をされませんでした。これについて、知事として受止め、お考えをお願いします。

知事

 まず、ちょっと整理する必要があると思っているのが、何のためにやるんですかというところだと思うんです、まず一つ目は。一つ目は、ちょっとそこが、実は本質からずれているところがあると思っていて、どういうことかというと、要は業務負担の軽減、医療や保健所の負担の軽減でやるんですということが出発点になっているんですけれども、本当にそうなのかと、今やったとして。そこは今、我々として非常に疑問を持っているところでもあります。ここはアンケートが、今日、現場の声が上がってきますので、それを基に、まだ全然見てないから分からないけども、少し判断材料にしたいと思います。
 何でこんなことを言うかというと、大阪においてはHER−SYSの入力、これを徹底的に簡素化しています、特に若い世代の方。ここはやってない自治体もたくさんあると思うんですけども、大阪府はそこを、この8月に入って徹底的に簡素化しました。ですので、入力項目は何かというと、全部で7項目なんですけども、プルダウンのところを除けばたしか5項目で、何かというと名前、生年月日、住所、じゃあ、住所も結局市区町村名まで、最後までじゃなくて、市区町村まで。それから、携帯の電話番号、これはショートメッセージを送りますから。そういった極めて基礎的な情報しか、もう入力は要請してないし、もうそれは、それ以外はもう不必要という判断をして、通知を医療機関にしています。ですので、それによって非常に事務負担が軽減したという声も、それまで聞いていました。今はちょっと統計的にどのぐらいか確認、今回アンケートで調査して聞いているんですけど、つまり、HER−SYSの事務負担、事務負担というんですが、それは徹底的に簡素化するという手段を取ってきました。そう考えたときに、今、もしこれを変えたとして、じゃあ本当に負担が軽減されるのかという課題の部分、何かと考えると、改めて全数把握はしますので、それぞれの医療機関、検査機関から年代別の陽性者数を報告してもらって、確認して、日々発表することになります。
 大阪の検査・診療医療機関は2,700あります。だから、2,700ある検査医療機関から、また改めてHER−SYS以外の方法で年代別陽性者の報告を求めて、紙のやり取りとかもまた出てくると思いますけど、そういったのをまた毎日集計して報告するという事務作業が新たに発生します。その上で、個人特定されませんから、じゃあ、療養証明書はどうするんですか。あるいは、宿泊療養者をどうやって案内して、今でもHER−SYSに登録されてない方も、宿泊療養所、案内していますけれども、非常に時間がかかるというのは当然ありますが、後でHER−SYSで確認するという、そんな手段も使ってやってます。なので、そういったことをいろいろ変えていく必要があると。今の支援策を変えないのであれば、そのやり方をやっぱり変えていかなきゃいけない。となると、どっちが事務負担が多いんですかとなると、これ、今アンケートで調査していますけれども、変えたほうが負担が大きくなるんじゃないかと、府民にとってもメリットがないんじゃないかというのが今時点の判断ですから、すぐに手を挙げるということはしなかったというのが、まず前提としてあります。
 ただ、考えなきゃいけないのは、その事務負担の軽減という、非常に矮小化というか、そこの論点だけに絞ると、エリアによってやっぱり違うと思うんです。我々大阪府とか、東京都もそうだと思うんですけど、非常に感染者数が多い地域は、第6波の経験もあって、第6波のときなんていうのは、保健所のやっぱり入力作業が多過ぎて、一時期は発生届が滞って、数が滞留するということも経験しました。だから、それを解消するために保健所の体制を強化するだけじゃなくて、それを外部に、単純入力作業は外部に委託するとか、そういったことも重ねていろいろやってきたわけです。そういうのを乗り越えて、今があります。国の全体的な地域で見たら、第7波で初めてその地域にとっての非常に大きな数を経験したところにとっては、これはちょっと、このままだともたないねというところもあったと思いますので、そこの温度差は結構違うんだろうなというふうに思っています。ですので、大都市でもう1回やり方変えるとなると、これはこれで別の事務負担が生じるだろうというのが、今の着地点です。この課題を解決するために何が必要かというのを、実は詰めているんです。
 大事なのは、これは事務負担の軽減という目で見ると、そういうふうな視点になるんですけど、そうじゃなくて、コロナと共存する社会を目指していく上で、全数把握はやめるべきだという視点、いわゆる、これ、本当は2類相当を5類相当にしていくかというここの論点なんですけども、この視点で見たら、やっぱり進むべき道だと思うんです、僕は。やっぱり通るべき道だと思っています。なので、この大阪において様々整理して、ちょっと国一律というのも、ちょっとどうなるか分からないので、今日の岸田総理の会見でも、そこを明確におっしゃられませんでしたから、ちょっと分からないんですけれども、一つ言えることとすれば、まず今日のアンケートの結果、それを踏まえて、最終の判断はします。ただ、僕は進むべき方向性とすれば、全数把握は、特に若い世代、リスクがやっぱり低い世代はもうやめるべきだと思っています。ですので、そのHER−SYSの改修、今、国でやっていますけれども、HER−SYSで、いわゆる件数と性別を簡単に入力できる方式に変えるというのも、これは発表しているとおりですから、それを使うと、2,700ある医療機関も、これは今までHER−SYSを使っているわけですから、約7割が。非常にスムーズに、全数報告もできるだろうと思っています。なので、そこの時点において、大阪府において、全数把握はやめるという判断をすべきだろうと思っています。
 そこまでに、様々申し上げた課題を解消する策を構築する、こういったことが重要だと思っています。実は、療養証明書も非常に大きな課題の一つでした。じゃあ、療養証明書、どうやって発行するのと、実はHER−SYSで入力すると、My HER−SYSという非常に便利な仕組みがあって、これ、陽性になった方は分かるかもわかりません。陽性になって、保険会社に保険金請求した人は分かるかもしれませんが、My HER−SYS、非常に便利で、当然自分が熱とかの、何度とかという、日々の報告で状態をそこに入れるというのもあるんですけど、あれは病院とかクリニックに行かなくても、My HER−SYSという、療養証明の代わりになるものが表示されることになっています。保険会社もそれで保険金を支払います。なので、改めて患者さんが、何か診断書を取るためにクリニックに行く必要もないし、クリニック側も改めて何か診断書を発行する必要もないし、何か保険に必要な書類を発行する必要もない。そういう手間が省けるという意味で、My HER−SYSというのは非常に有効な手段だったと思っています。
 じゃあ、その前提となる療養証明書、どうなるのかなというふうに思っていたんですけども、これもまだ報道ベースですけれども、もうそもそも保険の対象から外れるみたいな報道も出ていますから、となると、これ、そもそも療養証明書はほとんど要らなくなるなと、いろんな事態が動いているので、なかなか、まさにその過渡期だと思うんですけれども、僕自身の考え方とすると、やはり事務負担の軽減という目線も大事だけれども、それがどのぐらい軽減されるのかというのは、今回アンケートで見ますけれども、それだけじゃなくて、もっと大事なことは、コロナと共存する社会を目指すのであれば、全数把握、特にリスクの低い人はやめるべきだというのは、僕の基本的な考え方です。じゃあ、そのための今の課題というのを整理しようというのを、今やっています。
 それを、ただ明らかに今、全数報告はまだ残っているわけなので、HER−SYSの改修がないと、大阪府でまたファクスのやり取りという、もと来た道に戻るのはもうまっぴらごめんですから、HER−SYSの改修でそれができるというのは絶対条件だと思っています。それができれば、あれも9月の下旬ぐらいと聞いていますから、そのときまでに、じゃあ宿泊療養どうするの、配食サービスどうするの、パルスオキシメーターの貸出しどうするのと、あとは状態がもし悪化した場合の相談先はどうするの、そういったことの整理をしていきたいというふうに思っています。なので、事務負担の軽減というところばかりに目が行くと、それはエリアによっては強烈な事務負担があったところは、そういった意見だったかもしれないけども、ただこれ、全国知事会で表明しているから、これは僕も含めて、やっぱり表明、要請に対しては責任を取っていく立場です。
 ただ、やっぱり温度差が物すごくあるんだろうなと。我々として、やっぱり第6波で非常に大きな波も経験して、いろんな、HER−SYS項目をどんどん簡素化したりショートメッセージを活用したり、あるいは、外部に委託をして、事務作業は保健所の職員等がやらなくてもいけるようにしたり、あるいは、大阪府でやっていたのは、それぞれのクリニックにファクスでどんどん保健所に来ていた書類を、もうそれ、やめてくれと。医療機関、クリニック、これだけ大阪のような大都市なので、HER−SYS入力をしてくださいと、そのための支援金とか補助金もやりました。結果、たしか今70%でしたか、7割から8割ぐらいまでしてもらえるようになったんです。それまでは、たしか4割か5割ぐらいでした。正確な数字は発表しているとおりですけど。つまり、そういったことも乗り越えて今まで来ているので、今、急に数が増えたのでHER−SYS入力をやめないと対応できませんという体制になってないから、緊急対応的にする必要ないと思っています。
 でも、じゃ、このままずっと全数把握をしていくのというと、それは、コロナとどうやって共存する社会を目指すかという意味ではやっぱり違うと思うので、そういった観点から、大阪府としては、全数把握はやめるということが基本的な考え方になると思いますが、事務の混乱、現場が混乱しないような課題整理、これがないまま今、走っているので、そこは僕は今、整理をしているので、今すぐ、このタイミングで手を挙げるということはしません。少なくとも、HER−SYSの改修がされて、HER−SYS上、いわゆる年代別件数が報告できるということを改修してもらわないと、大阪府として手を挙げることはない。ただ、逆に言うと、それまでしばらく期間がありますので、その間に、課題や混乱が生じる可能性のところについて何とか整理をして、全数把握はやめていくという方向を、道筋をつけていきたいとは思っています。

記者

 ありがとうございます。確認ですが、つまり、現時点でやめるつもりないんだけども、やはりHER−SYS上で全数の報告といった部分も課題がクリアできて、あともろもろ配食とか療養証明とかの事務的問題も解決できる状況になったら、そもそものコロナとの向き合いでの考え方から、全数把握はやめるべきだということですか。

知事

 そのとおりです。だから、これ、大事なのは、コロナとの向き合い方をどうするんですかという、やっぱりそこだと僕は思っているんですよ。ただ、入口、入ったのが、今やっぱり重症者、リスクが高い人に注力するために、それができない状態になっている。その理由は、HER−SYS入力がすごく大変で、項目が多過ぎて、こんなのを医者や保健所にお願いしていたら、そっち側に力が出せないよねと。だからというのが理由になっていたわけですけれども、そういう状態では大阪ではない。だから、つまり、これまでそういった状態を既に経験してきたので、乗り越える策は取ってきたというのは僕の基本的な認識です。なので、業務の負担の軽減という視線だけでいくと、必要はないと僕は思っています。だから、HER−SYS項目を徹底的に簡素化したほうが便利だし、それによって個人が特定されるわけだから、配食サービスにしても宿泊療養にしても、その方が悪化した場合についても、療養証明の保険についても全てひもづくので、それをそのまま使ったほうが絶対的に便利でしょう。入口のところだけ徹底的に簡素化すれば、ひもづけたほうが、まさにデジタルの活用じゃないかというふうに思っているわけで、実際その側面が強いと僕は思っています。なので、事務負担の軽減だけが論点になるのであれば、緊急的にする必要は全く僕はないだろうと思って今に至っているわけです。
 でも、じゃ、ずっとやるんですかということを考えたときに、やっぱりコロナとの向き合い方、そっちが僕は主じゃないかなと思っているんです。今の2類相当というのをこのまま続けていくのか。ただ、そこは岸田政権です。すぐに踏み込むとは思わないので、じゃ、今の支援策を一定期間維持するということを前提としたときに、全数把握をやめて維持できるのか、現場が混乱しないスキームというのを考えてやる必要があると、僕はそう思っていますので、それを9月20日前後ですか、システムの改修が完了するまでに整えたいと思っています。システムが完了しない限りは、手を挙げることは絶対にない、基本的にはない。今日のアンケートを見て判断しますけれども、基本的にはないだろうと思っています。
 ただ、システムが改修されれば当然、年代別の感染者数というのは、みんなHER−SYSの使い方を分かっているわけだから、それは、年齢や名前を入れるよりは、今の7項目よりもっと、超簡素化するわけなので、しかも、使い方を分かっていますから、改めて何かファクスでやり取りしたりメールでやり取りしたりする必要はない。それは少なかったらできるかもしれないけど、大阪のような大都市って、2,700の医療機関がやってくれているわけですから、あと、オンライン診療スキームとか入れたら、延べ数でいうともっとなる。陽性者数でいくと2万人単位が陽性になるエリアなので、それを毎日3,000近い施設から報告を受けて、大阪府で集計して、そして発表するだけでも大変な作業になるので、それを何か今から別途作業でやるつもりはありません。むしろ、それは現場の負担が増えると思っています。

記者

 もう少しだけ質問が続くんですけども、その中で、今日の岸田総理の会見の中でもウイズコロナ、コロナとの向き合い方という言葉はあるんだけども、具体的な方針とか考え方について国や政府から出てこないことについては、どう思われますか。

知事

 具体的な方針、向き合い方が全く出てきません。ハイリスクでない方については全数把握をやめると言うんだけど、じゃ、やめて、その人をどうケアしていくのか、支援していくのか。あるいは、もうそれはしないのか。このウイルスをどう向き合うのかということについては、全く情報ありません。それで入口のところだけの話になっているので、それだったらなかなか難しいよねというのが恐らく現場の多くの知事の意見だろうと思います。よっぽど入力に大変だというところは違うかもわかりませんけれども。でも、入力については、僕ら徹底的に簡素化してきたので、そうなってくると、やはりもうちょっと具体的な方針とか時期とか、示してもらいたいと思います。
 ただ、これを言うと、いやいや、これ、知事のほうから、全国知事会から要望しているのに、どうなんだという意見もあって、それも確かにもっともだというふうにも思いますから、知事としても責任取って判断していくということが重要だと思います。恐らく、僕の読みでは、この扱いについて急に大きく変わることはないと思うので、今のこの支援策、扱いを維持しながら、ただ、入口部分の全数把握はやめるというスキームについて、現場の混乱がないようにして構築をしていきたいと思っています。それが全国一律になれば当然全国一律でやりますし、全国一律でやるかどうかもちょっと分からないので、時期も明確にされないし、今日の記者会見でも全国一律の時期も明確におっしゃらないし、中身もちょっと分からないので、それを特に、何て言うのかな、だからといって、あまりこう、現場の知事も責任持って進めていかなきゃいけません。ですから、僕とすれば、少なくともHER−SYSの改修、これは9月の20日前後にやるというのは既に言っているわけですから、9月の20日前後にHER−SYSの改修、これを完了して、お医者さんが今使っているのをそのまま全数報告で使えるようになった時期において、大阪府において全数把握はやめるという判断をしたいと思っています。そのときまでに課題を整理して混乱が生じないように、できるだけそのようにしていきたいと思います。その心は、事務負担の軽減ではなくて、コロナと共存する社会を実現するためにはそっち側の方向を向いた、避けて通れない道だという考え方です。

安倍元総理の国葬について

記者

 あと、最後に別件で国葬についてお伺いいたします。
 今日、岸田総理の会見の中で、国葬について、地方公共団体や教育委員会については弔意の表明などは求めないと、一方で組織委員長決定として、省庁、内閣府や各省庁に対しては黙祷や半旗は求めるという考えを示されました。昨日、知事が囲みの中で、大阪府の庁舎などにおいては半旗掲揚などはする考えだという話がありましたけども、つまりこれは、大阪府知事の判断として行うということでしょうか。

知事

 そういうことです。これは国葬としてやるわけですから、そして国葬としてやる以上、これは大阪府も国の一部の自治体なので、であるならば、これは当然、自治体の長として僕は参加すべきだと思いますし、参加をします。国葬として実施する以上、この知事部局の、この本庁舎等の施設において弔意を表するために半旗の掲揚を行います。
 ただ、黙祷等について、ちょっとここも詳細な情報がまだ来てないので、何とも言えないですけれども、職員に黙祷を、府の業務命令としてお願いするようなことは考えていません。あとは教育委員会、それから警察においてもそれぞれ施設管理者がいますので、そこについては教育委員会の判断になると思います。大阪府知事から、例えば教育長に対して半旗を掲揚するようにというようなことを要請するつもりはありません。ただ、知事部局、私自身のこの施設管理権の及ぶこの施設においては、当然弔意を表して、半旗を掲揚します。

記者

 ありがとうございました。

 職員

 次、日経新聞さん。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(4)

記者

 日経新聞の三宅です。
 全数把握の見直しについてお伺いします。こちら、課題整理をされるということでしたが、どのような場面でやられるおつもりでしょうか。

知事

 今、実務的に詰めています。一番課題だなと思っていたうちの一つが療養証明書だったんです。どうやって療養証明書発行するのというのはすごく疑問に思っていて、My HER−SYSを使わずに、保健所はもうノータッチになるわけですから。発生届が出てない対象者の方については、どうやって療養証明書発行するのかなってずっと思ってたんですけれども、これは言っている知事もいるし、僕も言っているし、いろんな課題も出てきているとおりで、先行して手を挙げられた4県の知事さんも、療養証明書についての、代わる仕組みを準備せよということを国に要望されている、そのとおりだろうなと思います。
 ですので、この課題がどうするかなと思っていたんですけど、昨日の報道が事実かどうか分からないですけれども、保険業界として、もう保険の対象外にするということになったんであれば、使う場面がほとんどなくなるんだろうと思います。これは会社とか事業所について療養証明書はもう不必要としてくださいというのは、要請でできます。大阪府庁ではそれは求めていません。だからこれは要請、経済団体や学校等に要請すれば実現できるだろうと思っています。ただ、保険会社の保険請求はお金が発生しますので、当然必要書類として要るんだろうなというふうに思っていましたから、それに対する手続として非常にMy HER−SYSは便利でしたから、だからこそMy HER−SYSから簡単に撤退するというのは、僕は考えなかったわけです。ただ、その保険がもうなくなるというんであれば、ほぼ活用場面がないので、何らかの対応措置は考えるとしても、大きな対応策というのは必要なくなってくると思います。
 あと、それ以外にも様々な当然、今の支援策を維持するとしたら、何が課題になるかというのを今整理していますので、それが続くという前提で、現場ができるだけ混乱しないような、また、府民の皆さんが今受けている支援策を受けられるようにするということを前提とした仕組みというのを、今検討してます。これを9月の20日ぐらいまでに、いわゆるHER−SYSの改修が完了するときぐらいまでには準備をしていきたいと、そう思っています。少なくとも、何度も申し上げますけど、HER−SYSの改修が終わった段階、そこが分岐点だと思っています。とてもじゃないけど、2,700の病院から、ファクスやメールか何かで、毎日毎日、年代別の人数を集計して発表するというような、そんな新たな事務を発生させるのは絶対あり得ないと思っているので、ここはHER−SYSの改修、いずれにしても9月20日頃にできますし、冒頭申し上げましたけど、今、感染は減少傾向にあるというのを、私もそう思うので、恐らく今後も減少傾向に入ると思います。なので、より一層その事務負担というところについては弱まってくると思うので、あるべき論をやっぱり議論して決めていくべきだろうと思ってます。ただ、僕のあるべき論は、コロナと共存する社会をやはり目指していかなきゃいけないし、であるならば、このリスクが非常に低い人、僕なんかも含めてですけども、そういった人を一人一人全数把握するという今の仕組みは、やっぱりやめるべきだというふうに思ってます。コロナ以外の病気も世の中にはたくさんあるわけですから、そう考えたときに、リスクの高い人に絞るということをやるべきだろうというふうに僕は思っています。
 あとは現場の事務、これは現場の責任者でもありますから、現場の事務が不当に増えないようにするために何が必要かというのを、今一生懸命、医療部含めて考えているところです。

記者

 こちら、もしHER−SYSの改修が完了して、全数把握を見直すとなった場合は、これは対策本部会議の会議事項になるのでしょうか。

知事

 それは必要性を含めて判断したいと思います。前回の本部会議では、全数把握をやめるかどうかについては、医療部と知事との協議で決するということを前回の本部会議でもう決定していますので、改めてするかどうかというのはあるかもしれませんけど、ここは状況に応じて判断したいと思っています。

記者

 分かりました。ありがとうございます。

 職員

 次のご質問。大阪日日新聞さん。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(5)

記者

 大阪日日新聞の木下です。
 今の全数把握の見直しの関連ですけれども、課題の整理という中で、一つ、健康観察の部分があるかと思うんですけども、知事もおっしゃっていましたハイリスクでない方への対応とか、その中で相談体制とかパルスオキシメーターという話もありましたけれども、そういった方々の健康観察がなくなることへの不安というのは、かなり専門家からも出ています。都市部だと、やっぱり一定の数でハイリスクでない方から重症化とか、あるいは死者までいってしまうこともある。そのあたりの対応についてはどのようにお考えでしょうか。

知事

 My HER−SYSに日々入力するという形にはならないわけですけども、全数把握をやめるとなると、ただ、リスクが高い方の容体が悪くなるということは、これはあり得ますから、そのときに、その人が相談できる先、ここをきちんと確保する、ここが重要だと思っています。その中身について、今構築しているところです。

記者

 あと、ちょっと別の話題で出ていましたけど、「ほうせんか」の話なんですけども、医療と介護の連携というところでかなり効果が出ているかと思うんですけども、お話を伺っていると対象が割と在宅介護の方、そちらのほうがちょっとリスクが高いということもあるんですけども、が多くて、今、介護のクラスターが出ている状況の中で、個室の介護施設はまだましなんですけども、ユニット型で4人で1部屋だとか、そういったところで出た場合にかなりクラスターになってしまう、発展してしまうということがあります。
 それで、この「ほうせんか」、いろんな条件があって出てきたとは思うんですけど、介護と医療が連携している施設、これをどうにか増やしていくというようなお考えはありますでしょうか。

知事

 まず、介護医療の臨時のセンターです。ですので、ここについて今回、7月1日に施設として開始ですが、その前からかなり準備をして進めてまいりました。ここについては利用者も多く、必要とする方が多く受けることができたと思っています。ただ、この後感染が減少してくるとこの施設の空き状態が続くというようなこともあるんだろうと思っています。
 加えて、人の確保であったり、場所の確保、医療従事者、介護従事者というのはそう多くありませんから、それぞれがそれぞれの場所で働いておられます。とりわけここは重度の方が来ますので、非常に軽い方であれば今、大阪のホテル療養なんかでも入れるようにしているんですけども、非常に重度の方ですから、そういった方の人材確保というのは簡単ではありませんので、そこの課題整理ができるかどうか見極めていきたいと思います。その見極めが重要かなと思っています。
 この前やった大規模医療療養センターも当時はデルタ株がはやって、若い人が自宅でどんどん亡くなるというのがあったから、それは絶対避けるべきだというので、酸素を受けることができる大規模センターをつくりましたが、デルタ株からオミクロン株に変わって、これは秋の段階では想像できなかったわけですけど、想定できませんでしたが、そこで若い方が肺炎で重症になるというケースはほとんどなくなった。活用されることがなかった、非常に低い利用率でした。ここについてもメディアの皆さんから相当強烈な批判も受けました。今回の「ほうせんか」ここも使われなかったら、また「何でこんなもんをつくったんだ」と言われたと思いますけど、今回は活用されました。
 今後どうするのかということについては、当然、費用もかかるし、人材の確保という面でも非常に課題の部分も多いということを考えた上で、どうするかというのはしっかり考えていきたいと思います。
 何を言いたいかと言うと、臨時のセンターというのはなかなか簡単にはつくれないので、波がありますから。ウイルスの種類も違うし、当然、費用もかかるということを考えたときに、どこまでやるかというのはしっかり考えていきたいという趣旨です。

記者

 あと、検査と陽性率の関係で1点お伺いします。
 今の会見の中で陽性率も下がってきているという話でしたけども、検査数が必要なところで4万件ぐらいとおっしゃったと思うんですけども、7月27日の検査が4万5,747件で、公表段階ですけども、これが過去最高だったということです。このときの陽性率は表上のグラフでちょっと分かりづらいですけども、50%を超えているのかなと思うんですけども、この陽性率に対して検査件数というのは足りていないんですけども、この検査に対しての考え方についてお願いします。

知事

 これは行政検査ですけれども、いわゆる無料の検査場等も設置をしていく中で、全てを検査するということは難しいと思います。特にオミクロン株になってくると。検査を必要とする人に検査をするというようなことになってくるんだろうと思います。そういった意味では、当然、陽性率が非常に高いわけですけれども、検査件数とすれば、検査能力とすれば、僕は一定確保できていると思っています。
 ただ、懸念すべき事項とすれば、もっともっとどんどん検査すべきというような話よりも、発熱外来等の逼迫が今回生じましたから、例えば、今度は第8波、それからインフルエンザ、これがもし両方重なったときに外見からは分からないですから、そういった発熱外来の急激な逼迫に対してどう対応するのかということをしっかりと、この波がもし今から下がれば、これから準備をしなければいけないと。検査件数だけを追い求めるというのは、もうちょっと違うんだろうなと。違うステージ、検査が必要な人が検査を受ければいいと思いますし、全てを検査であぶり出すというのはもう違うんじゃないかなと思っています。
 また、保険もなくなってくると検査が必要な人が検査をするというようなことが、保険に絡むわけではないですけれども、本当に検査を必要とする人が検査を受けられる体制を構築すべきであって、全ての人を検査であぶり出すべきだという発想はもう必要ないと思いますし、あとは医療や検査を必要とする人が、どうしても発熱外来の数に限界がありますので、そこをどうしていくのかということのほうが僕は課題としてあるんだろうと思っています。

記者

 ありがとうございます。

 職員

 次のご質問、NHKさん。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(6)

記者

 NHKの清水です。何度もすいません。
 全数把握の見直しについて確認なんですが、今後の検討内容かとは思うんですが、知事のおっしゃる全数把握は見直すべきだというお話については、国が当初言っていた、数は毎日報告してね、つまりHER−SYSに紐づかなくなるというデメリットを持ったような形でということではなくて、単純に若者は数さえ把握せずにセルフで医療にアクセスする形で体制を構築しましょうよという趣旨でおっしゃっているんですかね。

知事

 そうです。リスクが高くない人、僕も含めての年代については通常医療にできるだけ近づけていくべきだという考え方です。全くノーケアという意味ではないですよ。通常医療にできるだけ近づけていくべきだという考え方です。65歳以上の高齢者とか、あるいは重症リスクの、治療が必要な方とか、リスクの高い方については、やはりこれまでどおりしっかりと保健所の対応も含めてやっていくということが必要だとは思いますけれども、そうではない層について、できるだけ通常医療に近づけていくべきだと思っています。
 そうなってくると、本当は岸田総理の中で議論してやってもらわなければいけないのは、オール医療でこの病気と対応するんだという、そこなんですよ。これはいわゆる医師会と正面からやらなければいけません。医療界において、これはオール医療で対応する病気なんだ、そういうことも本来やらなければいけない。それはでもやっていないですよね。僕は最後の進むべき方向性だと思っています。
 でも、今後は特にリスクの低い、明らかにオミクロンになって、ワクチンも誰でも打てるようになって、あるいはもう余っているような状態になって、今のいろんな重症化率、致死率というのも含めて考えたときに、僕らのような若い世代において本当にこの措置を続けるのか、あるいは通常医療に近づけていくのか。僕は通常医療に近づけていくべきだというふうには思っています。というのが基本的な価値観です。
 ただ、僕が単独でそう言っても変わらないわけですから。今まで実際変わってこなかったわけなので。そこについても総理もはっきり発信をされないから、であるならば、個人としては特定しなくても、そういった方が今受けている支援策に近い形で様々な支援策が受けられるような仕組みというのを自治体としては構築する必要があるだろうと思っています。それを今、準備をしているところです。
 なので、事務負担の軽減という観点だけから見て何か判断していくのは、大阪においてはちょっと違うんだろうなと、HER−SYS事務負担からの軽減という意味であれば。徹底的にHER−SYSは簡素化していますから。むしろ、それがあるほうがやりやすいという声のほうが結構多いので。今の措置を続けるのであればね。でも、それをずっと、続けるんですかというと、やっぱりそうではないだろうと思います。ほかの病気もあるわけだし。そう考えたときに、どうやって対応するのか、どうやって向き合うのかというところのほうが僕は議論として重要なところだと思っています。そこが抜けていると思うんです。
 何かぽーんと、入口のHER−SYSの入力が非常に大変なのでやめます。そこだけのひもを切ったら、あとのとこはどうなるのと。あとの切られたひもの話の整理もしていないのに、入口のとこのひもだけ切ってどうするのかなというのが、多分多くの知事が感じているとこじゃないかなというふうに思います。ただ、これは国が悪いとかじゃなくて、知事会として要請した事項だから、国とすれば、「いや、知事会から要請したことやんか」ということだとは思うので、ちょっとそこの整理をやっぱり知事としても責任を持ってやっていく必要があると。だから、僕はそれを今やっているんです。
 全数把握は、そういう意味で、若い人の分については見直す方向性で今進めています。じゃ、開始時期はいつからですかというと、やはりHER−SYSの改修が完了する、ちゃんと終えるときじゃないと大阪府としては開始しません。それは何度も言っているとおりです。今さら改めて2,700の医療機関にお願いをして、何かファクスやメールや何やで別途の報告を受けるというのは、医療機関も大変だし、保健所も大変ですから。それでいて個人が特定されていないので、仕事ばかり増えていますから、それはもうやらない。HER−SYSが使えるのであれば、3,000の医療機関にとっても、今まで使ってきたシステムなので、それを活用しながら、あるべき方向性に進んでいきたいというか、あるべきというか、進むべき方向性に進んでいきたいと思っています。

記者

 すみません、今のHER−SYSのお話ですけど、あれですかね、全く個人情報を入力しないわけではなくて、新しい改修されたHER−SYSにおいて若年者とかリスクの低い方の個人情報は一定登録するという方向ですかね。

知事

 違います、違います。全く個人情報は入力しないんです。今、HER−SYSの改修、何をしているかというと、まず前提として、HER−SYSはすごい入力項目があるんですけど、自治体の判断で簡素化できます。極限まで簡素化できるのを大阪府は選択をしています。それが今の状態。だから、名前とか生年月日とか、住所も市町村までとか、非常に簡素化された、あるいはお医者さんじゃなくてもその紙が入力できるような、そんな、超簡素化しています、若い人とかリスクが低い人について。
 ですので、それを、今後どう改修するかというと、個人名も入れないわけです。何を入れるかどうか。HER−SYSの改修ですから、うまく改修してくれると思うんですけど、要は、年代別の陽性者数、それをHER−SYSで入力できるように改修すると聞いています。どういう入力の仕方か分かりませんけどね。いずれにしても、HER−SYSで今までみたいに名前とか電話番号とかも入れない入力の仕方になるということです。
 つまり、今、国が求めている年代別の陽性者を毎日把握して発表せよという、あの国からの要請は、今は独自でやれということなんです。それ以上に今のHER−SYS入力がしんどいんだったら独自でやれよというのが今の国の考え方。
 でも、大阪はそういう状況じゃないと僕は思っているので。今日、アンケート見ますけど。そこを改修して、今後は個人の名前も入力しないということなんです。件数と年代別件数をHER−SYSで入力できるようにするというのが国の説明。これは9月20日ぐらいにやるというような、説明会でありましたから。そうすると、お医者さんは今までのとおりHER−SYSは使えるわけです。でも、個人は特定されませんよ。全数把握、今までのような個人特定はもうやらないから、保健所としてはもう分からないということになります。ただ、国が求めている全数の報告は、HER−SYS上できると。そしてまた、2,700ある大阪の医療機関等に日々の報告をファクスやメールやなんかで求めて集計する必要はなくなる。そのための技術的な措置を今やっているので、それを待っている状態です。それを待たずにやろうとすると、さっき申し上げた、大阪が独自で、数万、万単位で陽性者が出ているのに、2,600の医療機関が日々、件数と年代別の陽性者数を報告しなければならない。それを役所でまとめて全体を報告しなければならないと、新たな事務作業が生じるので、それを、HER−SYSを改修することでやる必要がなくなるというのが趣旨だと思います。
 ちなみに、2,700と言っていますけれども、いまだにファクスでやり取りしている医療機関はあります。それが30%ぐらいあるのかな。だから、70%ぐらいはHER−SYS入力ができるようになっているので、それだけやってもらったら十分。それまでと比べると、第6波はそうじゃなかったから、それまでと比べると非常に進んだし、それに対する支援金制度をつくってやってきました。
 30%のところはありますけれども、ここは、いわゆる保健所が外部に委託もして、入力作業ですから、単純な入力作業なので、外部から応援なんかも入ってもらって、この間やってきたというところもあります。それも一定定着してきました。最初はやっぱりトラブルもあるけども、徐々に定着して、今では保健所のところでやってくれると、助かるというような状態になっています。ですので、それをまた元来た道に戻るのは、事務ばかり増えますから、それはやらないということです。しかも、9月20日にできるんだから、20日程度の話なので、感染減少期でもありますし、20日程度ですから、その間に整理すべき課題もありますから、整理すべき課題をちゃんと整理して、20日前後でHER−SYSを改修した時点で全数把握の見直しをする、僕はそれが一番スムーズだというふうに思っています。

記者

 分かりました。ありがとうございます。

 職員

 ほかにご質問のある方、ちょっと挙手をお願いします。
 そしたら、1社。産経新聞さん、お願いします。

新型コロナウイルス感染症対策関連について(7)

記者

 産経新聞の尾崎です。
 すみません、ちょっと今、一つ前か二つ前の質問で、今の全数把握の部分でちょっと確認したいところなんですけども。現状の、国として、いわゆる2類相当的なやり方をしている限りは、結局、陽性になったら若い人であっても宿泊療養なり配食なりのサービスを続けるという、普通の病気とは違うやり方というのは現状の体制である以上は取らざるを得ないという理解でよろしいのでしょうか。

知事

 はい、その理解でいいです。

記者

 そこはもう、最終的にはやっぱり、当然、そういったことは、普通の、通常の医療にするということは、そういうこともなくなっていくというのが本来の最終的な目標になってくると。

知事

 そう思います。

記者

 ありがとうございます。

知事

 ただ、感染症の分類は、本来、国が当然決めるべきことだけど、それを決めずに、例えば大阪府だけが「もう宿泊療養をやめます」とか「配食サービスをやめます」「パルスオキシメーターを配るのをやめます」とかというのは僕はやりません。

 職員

 よろしいでしょうか。
 それでは、記者会見のほうを終わらせていただきます。ありがとうございました。

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広報グループ

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