令和4年(2022年)6月23日 知事記者会見内容

更新日:2022年6月27日

会見項目

  • 梅毒の感染状況と早期発見について

 職員

 知事記者会見を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 初めに、知事よりご説明がございます。よろしくお願いいたします。

梅毒の感染状況と早期発見について  ※この項目で使用した資料についてはこちら

知事

 今日は1点のみです。梅毒の感染状況と早期の発見、治療についてです。梅毒の報告件数が今年、過去最悪のペースになっています。対前年同期で見ますと2倍になっています。これは、大阪だけというわけではなくて、大都市部で、中心部では起こっている状態だというふうにも聞いています。当然、大阪は第2の経済大都市でもあります。大阪においても同様にこの梅毒が前年同期で約2倍で推移していると、非常に多いという状況ですので、その注意喚起等についてです。とりわけ、女性の10代後半から20代前半の増加が顕著です。このままのペースで増加しますと、過去最大になります。ですので、府民の皆さんに注意喚起をさせていただきます。
 年齢別に見ますと、まずこのペース、今現在で6月上旬ペースですけども、2022年、もう昨年度に近い数字になってきています。あと半年ありますから、これが乗っかれば、過去、2018年の数を上回る、報告数を上回るという状況になるペースで増えているというのが現状です。これは四半期ごとですけれども、2021年の第1四半期と2022年の第1四半期見ましても、もう倍以上になっています。これが2021年から徐々に増えてきて、四半期ごとに見ると増えてきてますけど、このままさらに増えていけば、今年については梅毒の報告数が過去最悪のペースになる可能性が非常に高いということです。
 年齢別の報告者の割合ですけれども、とりわけ女性においては20代が非常に多いです。10代後半から20代前半にかけて非常に多い、増加が顕著です。男性については20代、30代、40代で増加しているということです。
 原因ですけれども、異性間の性的接触、これによる感染が約7割です。感染部位と粘膜、皮膚の接触による感染が約7割になっています。感染経路についてですが、これは主に性的接触が感染経路になります。口周辺に皮膚症状があると、キスでも感染をするということがありますので、注意をお願いします。
 予防方法ですけれども、コンドームで一定の予防効果はありますが、ただ、HIVと比べてそれでも感染力が強いと言われてますので注意が必要です。ぜひ、症状がある方はすぐ検査を受けていただきたいと思っています。検査を受ける方法ですけれども、これは血液検査で感染の有無が分かります。保健所で検査をやっていますし、それからchot CASTというところ、これ東心斎橋にあるところなんですけども、ここは平日の夜間、そしてまた土日昼間に無料で検査等を実施する施設もございます。もちろん保健所でも無料で検査ですけれども、このchot CASTという、東心斎橋にある平日の夜であったり土日の昼間に受け入れるところがあります。そういったところ、保健所やchot CASTで無料で、匿名で検査も受けることができますので、ぜひ症状のある方は早めに検査をお願いしたいと思います。非常に梅毒が広がっているということを知っていただきたいと思います。
 症状が出ましたら、すぐに医療機関を受診をお願いします。皮膚科、泌尿器科、産婦人科等で受診をお願いします。どういった症状が出るかということなんですけども、これは感染後の経過によって、症状が異なります。
 まず、感染初期については、感染部位にしこりであったり潰瘍であったり、股の付け根あたりのリンパ節が腫れるというのが初期です。3か月以上経過しますと、手のひらとか足の裏とか体全体に赤い発疹が出ます。バラ疹と言われるものが出ます。これがその写真ですけども、バラ疹、こういった体全体に赤い発疹が出てくると。これが典型的な症状になります。
 そして、そこから治療もせずに放置していますと、数年経過して、皮膚とか筋肉とか骨などにゴムのような腫瘍ができたり、あるいは脳神経や臓器などに重大な障がいが生じることもあります。これらの症状というのは、痛みやかゆみもありません。そして、一定期間で消失したりもします。ただ、その間、治っているわけではなくて、無症状のまま進行することがあるというものです。ですので、長年にわたり感染に気づかないことがありますので、ぜひこういった症状があれば、速やかに検査をしていただきたいと思います。
 これは抗生物質が有効でして、早期・継続治療によって完治する病気です。これはきちんとお医者さんの治療を受ければ完治する病気なので、匿名でも検査を受けられますから、速やかに検査を受けていただきたいと思います。
 感染が分かったときには、気づかないうちに自分のパートナーにうつしている可能性もあります。ですので、パートナーにも検査を勧めていただいて、必要に応じて一緒に検査であったり治療をしていただきたいというふうに思っています。それが重要です。
 府のホームページで「大阪府 梅毒」というのを検索していただきますと、情報提供もしていますし、おおさかエイズ情報NOWというところでも検索できます。パートナーももしかしたら感染している可能性が高いですので、一緒にぜひ検査していただきたい。無料で検査も、匿名でも受けられますので。そして、検査を受けて、梅毒だと分かっても、これはきちんと治療を受けることで完治をいたしますので、放っておくことがないようにお願いをしたいと思います。
 また、人によっては症状が軽快することがあるので、もう治ったと思い込んで途中で治療やめるという方も多いと聞いていますけども、それはお医者さんの指導の下できちんと、症状が出ていなくても完治していない場合がありますので、治療を受けていただきたいと思います。また、梅毒、完治しても繰り返し感染することもあるので、再感染の予防はぜひお願いをしたいというふうに思います。
 私からは以上です。

質疑応答

 職員

 それでは、ただいまの発表事項につきまして、質問をお受けいたします。質問される方は挙手の上、社名とお名前をおっしゃってください。
 朝日新聞さん。

梅毒の感染状況と早期発見について(1)

記者

 朝日新聞の新谷と申します。
 細かいところですが、確認させてください。この現在の報告数なんですが、いつの時点で何人が過去最悪のペースになるんでしょうか。

知事

 現時点で過去最悪のペースになっていますけど、詳細の数までは分かりますかね。

 職員

 現在、6月上旬で592です。昨年、同じ時期で313ということで、2倍ペースということで書かせていただいております。

知事

 あとは、これを見ても、四半期ごとで増えていっていますので、ここからさらに四半期ごとに増えていけば、予測値とすればさらに増える可能性があるということだと思います。ですので、先ほど担当部が申し上げたのは、数字はそのとおりですけれども、このままいけば過去最悪のペースになるというふうに思いますので、ぜひ感染の対策と、また症状がある方は早期に検査を受けていただきたい、非常に流行しているんだということを知っていただきたい。とりわけ、年代別でいっても20代女性、10代後半の女性、20代前半の増加が顕著だということですので、ぜひ注意をお願いしたいというふうにお願いします。
 あと、数で何か分かることはありますか。

記者

 現在の集計方法になったのがいつ以降とかが、もし分かればと思いますが。過去というのが多分、現在の集計方法になって以降のだと思いますので。もし今分からなければ、後で問い合わせさせていただきます。

梅毒の感染状況と早期発見について(2)

 職員

 ほかに質問よろしいでしょうか。どうぞ。

記者

 NHKの清水です。
 これ、全国的な動きというところで、ちょっと知事に伺うべきかあれなんですが、過去最悪ペースになっている背景というか、どんなところにこうしたことになる要因があるのかという見立てがありましたらお願いします。

知事

 なぜ今これが非常に流行しているのかというのは、なかなか僕自身は分からないところがありますが、担当部で分析していることはありますかね。都市部では増えてきているということで、非常に全国的にも多いという状況になっているということです。これ、専門家の分析というのはありますかね。

 職員

 はっきりとしたエビデンスはないんですけども、今、いろんな出会い系サイト等もありますし、今、HIVも含めて予防のお薬が出てきて、コンドームをつけないパターンも増えてきているのではないかということでは聞いていますけども、明確な根拠というのは分からない状態です。

記者

 分かりました。ありがとうございます。

知事

 あと、妊娠中の女性が感染すると、母子感染の可能性もあります。その場合、胎児の死亡のリスクの向上であったり、あるいは骨とか神経等の異常を招くおそれがあります。先天梅毒の可能性も出てきますので、今、10代後半、20代前半の女性の方に増えているということですので、注意をお願いしたいと思います。

梅毒の感染状況と早期発見について(3)

 職員

 ほかにご質問はよろしいでしょうか。どうぞ。

記者

 共同通信の丸田といいます。
 今の全国的な部分との関連なんですが、例えば人口当たりで見たときとかに大阪だけ突出しているとか、そのあたりの何か特徴みたいなのはあるんでしょうか。

知事

 国立感染研でデータが出ているんですけれども、特に大阪が突出しているというものではないです。人口当たりで見ても、報告数の推移とすれば全般的に都市部で増えているというのが現状です。

梅毒の感染状況と早期発見について(4)

 職員

 どうぞ。

記者

 時事通信の小西と申します。
 検査は保健所やchot CASTで行うということなんですが、この施設は2008年にできたということなんですけれども、感染が増えているということで、東心斎橋以外にも新たな施設をつくられたりとか、検討はされていないんでしょうか。

知事

 今時点ではchot CASTで対応するということを想定していますので、chot CAST自身は平日の夜間6時から8時までやっておりますし、休日の昼間もやっていますので、ぜひそこで、匿名でも受けられますから活用していただけたらと思います。そこがキャパオーバーで完全にオーバーフローするようなことであれば、これは当然、その対応は考えていきたいと思います。また、保健所でも当然受けることができますので、保健所で匿名で検査を受けられますから、保健所も活用いただけたらと思います。東心斎橋にあるというので、平日夜もやっていますから非常に便利だということでchot CASTの利用が多いわけですけれども、ぜひそこを活用してもらえたらと思います。

 職員

 ほかにご質問は。よろしいでしょうか。
 それでは、これで記者会見のほうは終了させていただきます。

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広報グループ

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