令和元年(2019年)7月10日 知事記者会見内容

更新日:2019年7月12日

記者会見項目

    ・なにわ筋線の鉄道事業の許可について
    ・質疑応答

 職員 

  ただいまから知事の記者会見を始めさせていただきます。
 最初に知事からお願いいたします。

なにわ筋線の鉄道事業の許可について

知事

 僕からは1点です。なにわ筋線についてです。
 大阪府においては、鉄道の広域ネットワークの充実に向けて、いわゆる公共交通戦略に基づいて、なにわ筋線や、大阪モノレール線の延伸、それから北大阪急行と、いわゆる重要4路線とか戦略4路線と言われるやつですけども、そういった整備を進めているところです。
 今回、なにわ筋線について、1989年に国の運輸政策審議会では整備が適当と答申されましたが、その間、具体的に話が進むことはありませんでした。一方で、2014年に、大阪府市と鉄道事業者による検討会、これを府市一体で進めていきましょうということを橋下知事時代に大きく打ち出して、この間、府市一体で進めてきました。2017年の9月には、府の戦略本部会議、そして市の戦略会議においても、いわゆる最終意思決定機関ですけど、そこで意思決定をして、そして2019年3月に国において新規の予算化が決まりました。
 なにわ筋線についてですけども、これは関空へのアクセスの強化です。北梅田、大阪の都心部であるうめきたから関空までの交通アクセスを強化していく。そして新大阪とつないでいくと。新大阪は国土軸でありますから、まさに国土軸である新大阪から関空までを最終的にはつないでいくという、いわゆる広域の鉄道ネットワークです。これによって、大阪、うめきたのエリア、梅田のエリアから関空までの所要時間が、JRでは20分、南海では10分、短縮をされると。大体、今、平均して1時間、まあ、70分弱ぐらいかかってるやつが大体44〜45分でということになります。もちろん、これをすることによって、ここに書いてないですけど、JR環状線の混雑緩和であったり、さまざまな効果が期待できると認識をしています。
 この鉄道については、2030年度末に開業を目標としています。
 この事業の中身ですけども、北梅田、うめきたから出発して、中之島、西本町、そして難波につながっていくという整備区間です。総事業費は3,300億円、事業主体は関高鉄が行いまして、運行についてはJRと南海が行うというスキームになっています。いわゆる上下分離と言われるやつでありまして、関高鉄が整備をする。そこに、国や府市それぞれ、JRや南海なんかが出資をして、そして施設を南海とJRに貸し付けて、その線路使用料で借金を返済していくというスキームです。
 これにつきまして、本日、7月10日、国交大臣から鉄道事業の許可がなされました。鉄道事業の許可そのものは、なにわ筋線の具体的な事業着手に向けた第1歩であると。そして、今回、事業の許可がされたことで、いよいよこのなにわ筋線が本格的に事業をスタートするということになりました。今後、調査・設計に入っていきますが、必要な手続をして、用地買収などにも着手して、そして、なにわ筋線を2030年度に完成させるという、これが計画です。で、進めていきたいと思います。
 今年度から、この関係者との協議、国の事業の許可が出ましたのでいよいよ用地買収に入っていくと。そして、ここからですけども、2030年度には開業を目指して進めていきたいと思っています。
 僕からは以上です。

質疑応答

 職員

 それでは、会見項目に関するご質問をお受けいたします。
 最初に、幹事社の産経新聞さんからお願いいたします。

なにわ筋線の鉄道事業の許可関連について

記者

 産経新聞の井上です。
 なにわ筋線の鉄道事業の許可に関連してなんですけれども、答申から30年近くたちましたが、事業許可を受けての知事の感想を教えてください。

知事

 答申が行われて30年ということですから、その間、なぜこれだけ進まなかったのかなとも思います。これはやはり、大阪府市それぞれにまたがるところであって、大阪府市の連携というのが、かつての府と市の関係ではできてこなかったのが僕は大きな要因だと思ってます。もちろんそれだけではなくて、さまざまな要因がありますが、大きなところでは、府市が同じ方向を向いて進めることができてこなかったのが、僕は大きな原因なんじゃないかなと思います。
 いわゆる大方針の決定について、実務的にはされたとしても、大きく動かすためには、やっぱり政治が、それぞれの役所が大きな旗を振って、やる必要があったわけですけども、ここはなかなかできてこなかったと。もちろん、大きな事業でもあるということもあってできてこなかった中で、大阪府市の方向性が今は一致して進んでいると。大阪全体の成長、市域も含めた大阪全体の成長を府市協力でやっていこうよという大きな方向性の中で、このなにわ筋線というのが大きく進んできているんだと思います。
 府市が連携して、これはやろうとなれば、鉄道事業者もやっぱり動き出しますし、鉄道事業者も、じゃ、これは。鉄道事業者はもともと必要だという認識ですね。その上で、やっぱり行政、地元の自治体、府市が、やろうということになれば、鉄道事業者も動き出すし、そして、地元が動き出せば、国もやっぱり、それは必要だということはわかってるわけですから、それでゴーサインを出すということだと思います。
 このなにわ筋線を整備することで、いわゆる関空から新大阪、まずはうめきたですけども、うめきた2期もできます。そんな中で、うめきたや中之島のまちづくりをしていく上で、中之島の駅に入っていけますから、関空、それから難波を通って、そのまま直接、中之島、そして、うめきたにつながっていく直行の路線ができるというのは、大阪の広域戦略にとって非常に大きな前進だと思っています。
 さらには、ここから北側に延びてくるとなれば、今度、新大阪と関空が一直線につながってくることになりますので、大阪を縦断する非常に重要な路線、まさに、海外の方も増えてますけど、いわゆる国土軸と関空とをつなぐ、そして大阪の都心部をつなぐ、大阪の国際都市化の上においても、産業競争力の強化においても非常に重要な都市インフラがいよいよ動き出すということにこぎつけれたことをうれしく思います。
 今後、この路線を強化していくことで、次代、次の世代の大阪の成長に資することになると思います。だから、着実にこの都市インフラについては整備を進めていきたい、大阪市と協力しながら整備を進めていきたいと思います。

記者

 ありがとうございます。

 職員

 それでは、次の会見項目に関しまして、ご質問をお受けいたします。ございますでしょうか。よろしいですか。
 それでは、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。

記者会見で使用した資料

記者会見で使用した資料

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府民文化部 府政情報室広報広聴課 広報グループ

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