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更新日:2014年11月10日

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第4回みどりのまちづくり賞(愛称:大阪ランドスケープ賞)の受賞作品について

第4回みどりのまちづくり(愛称:大阪ランドスケープ賞)の受賞作品について

1.ランドスケープデザイン部門 (まちが美しくなるみどりづくり)

【大阪府知事賞】グランフロント大阪 (大阪市北区大深町)

  • 事業主 NTT都市開発(株)、(株)大林組、オリックス不動産(株)、関電不動産(株)、新日鉄興和不動産(株)、積水ハウス(株)、(株)竹中工務店、東京建物(株)、日本土地建物(株)、阪急電鉄(株)、三井住友信託銀行(株)、三菱地所(株)
  • 設計者 (株)日建設計、(株)三菱地所設計、(株)NTTファシリティーズ、(株)大林組、(株)竹中工務店、鳳コンサルタント、(株)環境デザイン研究所、(株)ランドスケープデザイン、(株)安藤忠雄建築研究所
  • 施工者 梅田北ヤード共同企業体((株)大林組、(株)竹中工務店)

グランフロント大阪の写真その1 グランフロント大阪の写真その2 グランフロント大阪の写真その3

  • 講評
    大阪の再生をリーディングするビックプロジェクトに相応しい、伝統的な作法に基づくディテールを持ちながらも、モダンデザインを基調に水都大阪を象徴するような新たな風景の創出に挑戦している。市の骨格をつくる緑、ハレの舞台となる緑、都心の森、都市の被膜となる緑の立体回廊が設けられており、街全体の基盤を構成している。都市の骨格となる緑は2軸あり、南北軸は大阪のシンボル樹木であるイチョウの3列列稙、東西軸はケヤキ並木から構成され、ハレの舞台となるうめきた広場はケヤキ並木に彩りを与える3種のサクラとカスケードから構成され、樹木による統一感のある風景の創出とともにそれぞれ多様な都市活動が展開できるパブリックな空間が生み出されている。一方、敷地北側には伝統的な庭園のディテールとともに多様な樹木や植物を用いて都心の森が創造されており、都市住民の自然の癒しとともに野鳥をはじめとする多様な生物群の飛来が期待される。緑の立体回廊は6階から9階にかけて配置され、淀川河川敷の草原をイメージした構成となっており、大阪の新たな都心へ格好の展望の場を提供しているとともにオフィスワーカーや来街者の憩いやコミュニケーションの場となっている。(審査委員長 増田 昇)

【大阪府知事賞】中之島 四季の丘・ダイビル (大阪市北区中之島)

  • 事業主 関電不動産(株)、ダイビル(株)
  • 設計者 (株)日建設計
  • 施工者 (株)大林組、住友林業緑化(株)

ダイビルの写真その1 ダイビルの写真その2 ダイビルの写真その3

  • 講評
    大阪都心部を東西に流れる堂島川と土佐堀川に囲まれた中之島はかつてもいまも大阪の顔となる場所のひとつだ。大大阪の時代、大阪を代表するオフィスビル「旧ダイビル本館」の建替えに際して、その意匠を復元した「新本館」の建設と一体的に計画されたのが本作品である。この丘は中之島全体のまちづくり構想にもとづく立体的な緑道ネットワークの結節点となるシンボル空間としての役割を担っている。水辺とまち、そしてまちと建物、これらを繋ぐ重要な位置に風景の輪郭となる印象的な丘を配置し、そこに植えられた花木や緑がまち行く人々を包み込み、水辺の風景とともに季節の移ろいを感じさせてくれる。水都大阪・中之島のシンボルとなる風景をつくり、都市レベルでのネットワークを担い、そして緑あふれる憩いの場所として親しまれ、周囲の建築と調和した景観を生み出しているその姿は、中之島にとってかけがえのない場所づくりに成功したといえるだろう。今後の中之島のまちの成長とともに成熟し、さらに発展していく場所となることを期待する。中之島に新しい顔が生まれたことを素直に評価したい。(審査委員 嘉名 光市)

【公益財団法人 国際花と緑の博覧会記念協会長賞】ライオンズ南千里 佐竹台グランハート (吹田市佐竹台)

  • 事業主 (株)大京、関電不動産(株)、(株)長谷工コーポレーション
  • 設計者 (株)長谷工コーポレーション
  • 施工者 (株)長谷工コーポレーション

グランハート佐竹台の写真その1 グランハート佐竹台の写真その2

  • 講評
    マンションのランドスケープは住民の方々が専有使用する内部空間と周辺外構や提供公園などの外部空間に区分されるが、大阪ランドスケープ賞では広く一般の方々と関わりをもつ外部空間が量的にまた質的にどのように処理されているかが評価の大きなポイントとなる。本件は応募作品中で一番広く外部空間を確保されている。また周りにある緑地帯と巧みに連携させながら、周辺の方々が、マンション敷地ということを意識せずに快適に使用できる美しい遊歩道や広場として整備されていることが高く評価された。外観全体としては、従前の桜並木のイメージを残す景観形成も行われている。内部には広い中庭があり、流れや芝生広場、屋外テラスなどの施設とともにボリューム感のある樹木がうまく配植され、高層住宅に囲まれた圧迫感をなくし、心地よい快適なスペースが確保されている。吹き抜けのロビーは壁一面のガラス面となっており、そこから中庭の緑豊かな景観が望めるようになっている。自然と人間との共生」という花博の理念に合致し、潤いのある豊かな地域環境の創造に寄与する優れた物件であるので、花博記念協会長賞に選ばれた。今後の維持管理によりさらに魅力ある集合住宅となることを期待する。(審査委員 當内 匡)

【一般社団法人 ランドスケープコンサルタンツ協会関西支部長賞】Guli Guli (池田市鉢塚)

  • 事業主 Guli Guli
  • 設計者 (株)荒木造園設計
  • 施工者 (株)荒木造園設計

グリグリの写真その1 グリグリの写真その2

  • 講評
    閑静な住宅地の一角に魅力的な本物の庭が佇んでいる。明るく、にぎやかな植物が道路に面している。その前に立つと先に進みたくなるようなコンクリートの洗い出しの舗装が奥に続いている。誘われるように中に入ると、ハイゴケで苔蒸したラクウショウの森が広がる。ちょうど小雨時に訪問したこともあり完成後わずかな時間しかたっていないにもかかわらず、コンセプトである屋久島の緑を彷彿とさせるとともに悠久の時間を感じさせてくれる。森を通り抜け、黒御影石の階段を下りると、何年も前からそこにあったようにどっしりとした石組から清涼な音を立てながら水が流れ落ちている。屋久島産の小端積みが庭全体の基調であり、アクセントとなっている他、荒木芳邦が得意とした技法が継承されているばかりでなく、新たな荒木スタイルへの挑戦も感じ取れる。使われている石が全体調和の中でそれぞれ主張しており、庭の風合いと深みを醸し出している。建物はカフェ、アートギャラリー、コミュニティルームと多様な機能から構成されており、地域の癒しの空間ばかりでなく、コミュニティの場となるようにプロデュースされており、正に「自然のご馳走」が楽しめる。(審査委員 増田 昇)

【奨励賞】あべのハルカス (大阪市阿倍野区阿倍野筋)

  • 事業主 近畿日本鉄道(株)
  • 設計者 (株)竹中工務店
  • 施工者 (株)竹中工務店、(株)奥村組、大日本土木(株)、(株)錢高組 共同企業体

あべのハルカスの写真その1 あべのハルカスの写真その2

  • 講評
    大阪の新たなランドマークとなった超高層ビル、あべのハルカスは、複合的な都市機能が立体的に構成されている。この新しく誕生した立体都市に対して、緑やオープンスペースが果たせる可能性を積極的に追求しているのが本作品の特徴といえるだろう。屋上庭園としての機能はもとより、それらが機能や空間をつなぐ間としての役割を担いつつ、地上から離れた立体都市で季節が感じられる場を提供し、そして都市を俯瞰的に眺望する場の演出にも一役買っている。また、天空に浮かぶ緑の空間を実現するにあたり導入された新たな技術も高く評価できる。立体都市における緑、オープンスペースの新たな姿の実現という目標に果敢に挑んだ関係者の熱意が随所に感じられた。その爽快さも印象に残る作品であった。(審査委員 嘉名 光市)

【奨励賞】シティテラス今福鶴見 (大阪市城東区今福東)

  • 事業主 住友不動産(株)
  • 設計者 (株)長谷工コーポレーション
  • 施工者 (株)長谷工コーポレーション

シティテラス今福鶴見の写真その1 シティテラス今福鶴見の写真その2

  • 講評
    住宅と工場等が混在する既成市街地でのマンション開発。三方を道路に囲まれた敷地条件を、周辺環境に貢献する視点から捉え、まちとの連続性に配慮したオープンな緑地がたっぷり設けられているところに価値がある。四季の眺めのみならず、安全な見通しとプライバシーの両面に目配りをした植栽計画や、通り抜けの楽しみを兼ね備えた防災空間の確保など、地域の暮らしの質と安全性を高める工夫が評価できる。マンション開発にともなうランドスケープデザインが、地域環境を改善していく好例であり、今後、緑地を活用しながらコミュニティを育てていく取り組みをはじめ、地域への一層の波及に期待したい。(審査委員 弘本 由香里)

2.ランドスケープマネジメント部門 (まちが笑顔になるみどりづくり)

【公益財団法人 国際花と緑の博覧会記念協会長賞】高槻景観園芸クラブ (高槻市)

  • 活動者 高槻景観園芸クラブ
  • 所在地 大阪府高槻市

高槻景観園芸クラブの写真その1 高槻景観園芸クラブの写真その2 高槻景観園芸クラブの写真その3

  • 講評
    本活動は、開始から既に10年を超え、その過程で様々に創意工夫を重ねながら、活動内容を発展させてきた点が高く評価される。まず特筆すべきは、そのエリア展開である。高槻警察署、JR高槻駅前といった拠点的な活動から、各点をつなぐ道路へと線的な拡がりをみせており、さらなる面的拡がりを視野に入れた積極的なエリア展開を図っている。現在の主な活動場所は、市への玄関口、学校等の公共施設、城跡公園へのアプローチに該当し、人々が行き来する公共空間の質的向上に寄与していると言えよう。また、高校生との「共植」を図ったり、行政と共にコーディネーター養成講座を開催したりと、担い手の拡充にも意欲的に取り組んでいる。これは活動の持続性を支えると共に、本活動がまちづくりとして定着・発展していく基盤を構築する行為と評価できる。さらに、一部宿根草を利用した効率的な手法を導入し、エリアごとに異なる歩行者の視点に対応した配植がなされている等、技術面にも優れた特徴を見て取ることができる。この背景には、専門家とも連携した研修の蓄積がある。常に新たな視点から花と緑のまちづくりを目指す本活動の向上心を評価すると共に、今後より広い世代への拡充を期待したい。(審査委員 井原 縁)

【一般社団法人 ランドスケープコンサルタンツ協会関西支部長賞】森のみどり公園 公園の施設管理、草花・樹木の植栽管理 (泉大津市)

活動者 森町花づくり会
所在地 大阪府泉大津市森町

森町の写真その1 森町の写真その2 森町の写真その3

  • 講評
    住宅地の中に設けられ、コミュニティ・ガーデンの趣を醸しだす「森のみどり公園」。平成11年の竣工時から、花を愛し花の成長を楽しむ市民グループ「森町花づくり会」がけん引役となり、市からアドプト制度の委嘱を受け、クオリティの高い公園の運営管理・植栽管理等に取り組まれている。526.39平方メートルのコンパクトな規模であることが、きめ細かな管理を可能にし、その確実な手ごたえが、コミュニティの場としての求心力を保ち、参加する方々のパフォーマンスを継続的・発展的に引き出している様子がうかがえる。第一、第二、第三の「花壇」と一カ所の「小さな雑木林」は、中低木、球根類、宿根草など、それぞれの場所の特性に応じた植栽が工夫され、花ガラの堆肥化も行われるなど、植物にとっても人にとっても心地よく持続可能な環境づくりが探究されている。また、公園内に井戸を掘り散水用の水を確保するとともに、非常時には防災井戸としても活用可能にするなど、地域の公園としての存在感を発揮している。芝生の広場は、年間をとおして多彩なイベントが繰り広げられる舞台でもある。コミュニティの核となる良質な公園管理のハートと技が次世代へと受け継がれていくことを期待する。(審査委員 弘本 由香里)

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