建物概要 | ||
所在地 | 泉佐野市りんくう往来南 | |
建築主 | 株式会社りんくうメディカルマネジメント | |
設計者 | 株式会社日建設計 | |
用途 | 診療所 | |
敷地面積 | 6,285.63平方メートル | |
建築面積 | 1,091.47平方メートル | |
延べ面積 | 4,608.26平方メートル | |
構造 | S造 | |
階数 | 地上6階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 3.4 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.8/省エネ対策 4.6 | |
パンフレット 大阪府知事賞 メディカルりんくうポート [PDFファイル/1.43MB] |
【審査講評】
機能的な自然換気システム、日射熱取得を制御する先進的な調光ガラス、十分な容量の太陽熱温水器、ICT を活用した見える化や照明・空調制御技術の導入など、様々な環境配慮技術を導入した建物であるとともに、環境デザインが極めて秀逸に意匠と融合している。なかでも、西面からの日射負荷を克服し、卓越風を自然換気のために最大限利用するための「ソーラーリボン」は、重要な環境配慮技術であるとともに同建物の意匠の最も重要な要素となっている。病室についても、自然換気のみならず、快適性と省エネルギーをバランスさせる天井放射空調が導入されており、快適な療養空間が構築されている。
以上のとおり、本建築は非常に多くの特徴的な環境配慮技術が採用され、建築と設備が高次元で融合した優れた建築であり、大阪府知事賞に相応しいと判断した。
建物概要 | ||
所在地 | 大阪市北区茶屋町 | |
建築主 | 学校法人常翔学園 | |
設計者 | 服部・石本・安井設計監理共同企業体 | |
用途 | 大学 | |
敷地面積 | 4,650.41平方メートル | |
建築面積 | 2,416.21平方メートル | |
延べ面積 | 33,853.94平方メートル | |
構造 | S造、一部SRC造 | |
階数 | 地上22階、地下2階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 4.1 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.0/省エネ対策 5.0 | |
パンフレット 大阪市長賞 大阪工業大学梅田キャンパスOIT梅田タワー [PDFファイル/1.59MB] |
【審査講評】
高層部の外装材として、北面は断熱を重視し、自然採光と空調負荷低減を実現した超高断熱ガラスを、南面は遮熱を重視し、エネルギー創出と日射抑制による省エネを実現した太陽光発電一体型の日射遮蔽庇や多機能ダブルスキンを採用するとともに、アースチューブピットにより地中熱を利用し、熱交換した空気を空調に利用するなど、様々な省エネへの取組みは独創性、先進性に優れている。
また、取り組んだ環境配慮の手法について建物各所に説明パネルを掲示するなど、学生への啓発を積極的に行う姿勢も窺える。
梅田中心部への良好な緑環境の提供など、周囲の街並みとうまく調和し、優れた環境性能を反映した建築デザインとなっており、大学の都市型キャンパスとして他の規範となる建築物であり、大阪市長賞に相応しいと判断した。
建物概要 | ||
所在地 | 吹田市藤白台3丁目 | |
建築主 | 大和ハウス工業株式会社、住友商事株式会社 | |
設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
用途 | 集合住宅 | |
敷地面積 | 29,654.83平方メートル | |
建築面積 | 7,740.89平方メートル | |
延べ面積 | 46,240.26平方メートル | |
構造 | RC造 | |
階数 | 地上10階、地下1階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 1.7 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.0/省エネ対策3.8 | |
既存の外構と周囲緑地を活用し、また、最寄駅からの付近住宅地へのアクセス歩道を取り込んだ外構計画が特徴的な集合住宅群である。住人に貸与するミニガーデン、周辺街路に設けた休憩用ベンチとミストを噴霧する遊び場空間などの公共提供も素晴らしく、周辺環境への調和配慮は特筆に値する。災害対応のためのかまどベンチ等の設備、4 等級を基本とした住宅性能、HEMS によるデマンドレスポンスへの対応など、最新技術も数多く採用されている。付近自治会から今後の集合住宅の規範となることが期待されている点も高く評価された。
建物概要 | ||
所在地 | 大阪市東成区東中本2丁目 | |
建築主 | 小泉産業株式会社 | |
設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
用途 | 事務所 | |
敷地面積 | 1,466.41平方メートル | |
建築面積 | 1,128.04平方メートル | |
延べ面積 | 5,225.73平方メートル | |
構造 | S造 | |
階数 | 地上6階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 3.0 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.0/省エネ対策 4.0 | |
パンフレット 事務所部門賞 コイズミ緑橋ビル [PDFファイル/2.78MB] |
【審査講評】
知的生産性の向上に配慮した照明計画や、照度・人感センサーによるLED 照明の点滅・調光制御や空調制御、電動ブラインドの連動など、先進的な取組みを行っており、事務室空間の照明、空調の最適化を図り、執務者個々に応じた快適な空間を実現できるように工夫されている。
隣接する住宅地に配慮した南面のセットバックや緑化、幹線道路沿いである北面の遮音ダブルスキンなど敷地特性を考慮した建築デザインとしても非常に優れている。中規模オフィスの規範として高く評価できる取組みである。
建物概要 | ||
所在地 | 大阪市北区中之島3丁目 | |
建築主 | 株式会社朝日新聞社、株式会社竹中工務店 | |
設計者 | 株式会社日建設計 | |
用途 | 事務所、ホテル、飲食・物販店舗、集会場、美術館、自動車車庫 | |
敷地面積 | 8,377.84平方メートル | |
建築面積 | 6,106.48平方メートル | |
延べ面積 | 151,146.45平方メートル | |
構造 | SRC造、一部RC造、S造 | |
階数 | 地上41階、地下4階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 3.1 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.0/省エネ対策 4.0 | |
パンフレット 事務所部門賞 中之島フェスティバルタワー・ウェスト [PDFファイル/1.89MB] |
【審査講評】
窓周りに外気条件と室内負荷に応じた制御を行うアクティブスキン、建物の中心に外気導入を行うエコボイド、中之島という立地を活かした河川水利用による高COP の地域冷暖房の採用など、先進的な取組みがなされている。
敷地周辺への風環境に配慮し、中之島の地域特性を踏まえた周辺のまちなみに調和した統一感のある建築デザインであり、公共歩行空間の確保や周辺の緑化など、建物の公共性に配慮した点も評価され、街の賑わいづくリに貢献している。
建物概要 | ||
所在地 | 吹田市千里万博公園 | |
---|---|---|
建築主 | 三井不動産株式会社 | |
設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
用途 | 物販店、飲食店 | |
敷地面積 | (EXPOCITY 全体)171,485.63平方メートル | |
建築面積 | 39,859.06平方メートル | |
延べ面積 | 125,433.47平方メートル | |
構造 | S造 | |
階数 | 地上3階、地下2階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 1.8 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.0/省エネ対策 4.0 | |
【審査講評】
万博公園を望む広大な丘陵地に作られた大規模商業施設である。土地の高低差を活かしたアクセス道路、駐車場、建物群の基本配置、残土の再利用による廃棄縮減、13本の既存樹木を保全し土地のアイコンとするなど入念な外構計画が特徴である。内部も万博の記憶を象徴する空間を施設内に設けるなど地域の歴史性と緑を点景として効果的に配した空中庭園、大型吹抜け上部のハイサイドライトによる自然採光、CO2制御換気などの省エネ技術も数多く採用し、郊外型大規模モールの環境配慮の模範となる計画といえる。
建物概要 | ||
所在地 | 東大阪市御厨栄町1丁目 | |
---|---|---|
建築主 | 学校法人谷岡学園 | |
設計者 | 株式会社久米設計大阪支社 | |
用途 | 学校 | |
敷地面積 | 8,709.92平方メートル | |
建築面積 | 2,714.21平方メートル | |
延べ面積 | 7,465.83平方メートル | |
構造 | S造 | |
階数 | 地上4階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 1.8 | |
重点評価(注2) | CO2削減 4.6/省エネ対策 4.2 | |
【審査講評】
南面の庇、東西面の大型縦ルーバー、Low-E ガラス、自然換気の採用などのパッシブな環境制御手法に加えて、床吹出し空調による個別制御、LED 照明、CO2制御換気など、多くの省エネルギー技術を採用している。加えて、屋上面には太陽光発電パネルと緑化を導入するとともに、駅から大学キャンパスへの動線を敷地に取り込んで地域交流施設を設置し、緑の親和空間を生み出すなど、地域づくりに対する積極的な参加意識が見られる点も評価できる。
建物概要 | ||
所在地 | 大阪市中央区大手前3丁目 | |
---|---|---|
建築主 | 株式会社大阪メディカルサポートPFI | |
設計者 | 大阪府立成人病センター整備事業 日本設計・竹中工務店共同企業体 | |
用途 | 病院 | |
敷地面積 | 12,833.42平方メートル | |
建築面積 | 6,821.79平方メートル | |
延べ面積 | 68,268.61平方メートル | |
構造 | RC造、一部S造、免震構造 | |
階数 | 地上13階、地下2階 | |
CASBEEランク | A | |
BEE値 | 1.9 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.0/省エネ対策 4.0 | |
【審査講評】
バルコニーによる日射抑制や病室窓部の外気取入れスリットなどの工夫を行っており、病室の水回りを窓側に設けるなど将来的な改装が容易な構造になっている点や鉄骨梁によるロングスパン構造を採用し、コンクリートの使用を最小限に抑えている点も評価できる。
外構では、歩道の拡幅や緑地帯の設置など、地域の潤いとアメニティの向上を図るとともに、建設中に出土した大阪城の刻印石を利用した石庭を整備し地域の歴史性の継承にも配慮しており、大阪城を望む官庁街である大手前の景観と調和した建築物である。
建物概要 | ||
所在地 | 吹田市千里万博公園 | |
---|---|---|
建築主 | 三井不動産株式会社、株式会社海遊館 | |
設計者 | 株式会社竹中工務店大阪一級建築士事務所 | |
用途 | 博物館(水族館) | |
敷地面積 | EXPOCITY全体 171,485.63平方メートル | |
建築面積 | 3,512.49平方メートル | |
延べ面積 | 7,220.75平方メートル | |
構造 | S造、一部SRC造・RC造 | |
階数 | 地上3階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 2.3 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.5/省エネ対策 3.9 みどり・ヒートアイランド対策 3.5 | |
【審査講評】
ウェブ・ウォール・ストラクチャーの採用により生み出された特徴的な外壁の菱形開口部やトップライトによる自然採光及び自然換気が、展示内容にうまく生かされている。また、人工海水を濾過循環する小型水槽の採用は、水族館につきものの海水輸送を不要とする省エネ・省資源の一つの回答であろう。特徴ある建物形状は、太陽の塔への眺望の確保に対するこだわりにより生み出されたもので、地域への配慮のあらわれとして評価できる。
建物概要 | ||
所在地 | 茨木市彩都あかね | |
---|---|---|
建築主 | プロロジス(茨木特定目的会社) | |
設計者 | 清水建設株式会社関西支店一級建築士事務所 | |
用途 | 倉庫業を営む倉庫 | |
敷地面積 | 80,243.54平方メートル | |
建築面積 | 32,630.41平方メートル | |
延べ面積 | 189,741.77平方メートル | |
構造 | RC造一部S造 | |
階数 | 地上6階 | |
CASBEEランク(注1) | S | |
BEE値 | 3.0 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.9/省エネ対策 3.9 みどり・ヒートアイランド対策 3.2 | |
【審査講評】
先進の物流システムを具現化した大規模な倉庫建築であり、外皮の断熱性を高め、全館LED 照明、調光システムを採用するなど、省エネルギー性が高く、屋根面で2MW もの太陽光発電を行うグレードの高い物流施設である。また高台の立地を活かした眺望の優れた休憩スペースや、将来の分割使用に対する配慮など、建築デザインとしても優れており、地域の自生樹木や環境条件に応じた多様性ある植栽など自然保全への取組みも評価できる。
所在地 | 守口市春日町 | |
---|---|---|
建築主 | 守口市 | |
設計者 | 株式会社浦辺設計 | |
用途 | 義務教育学校 | |
敷地面積 | 17,415.10平方メートル | |
建築面積 | 5,332.18平方メートル | |
延べ面積 | 14,206.58平方メートル | |
構造 | S造、一部RC造 | |
階数 | 地上5階 | |
CASBEEランク(注1) | A | |
BEE値 | 1.9 | |
重点評価(注2) | CO2削減 3.7/省エネ対策 3.7 みどり・ヒートアイランド対策 3.7 | |
【審査講評】
周囲を戸建て住宅やマンションに囲まれた市街地内に建つ公立学校の模範となる事例である。狭小敷地でありながらセットバックによる緩衝緑地の確保や歩道の拡幅・桜並木の整備・既存樹木を生かしたバタフライガーデンや屋上のあおぞら菜園の設置などの取組みによって、地域への配慮や子供の環境意識の育成に努めている。ワークスペースのある教室計画や太陽光発電の設置、吹抜けからの採光と風の塔の自動開閉換気窓による排気や教室のガラリの自然給気など多様な取組みも見られる。
この作品集は下記団体様のご協力により印刷いただいたものです。
(公社)大阪府建築士会、(公財)大阪府都市整備推進センター、(一財)大阪建築防災センター、(一社)大阪府建築士事務所協会、
(一財)日本建築センター、(一財)日本建築総合試験所、(一社)不動産協会関西支部、近畿建築確認検査協会
(注1) 建築物の総合的な環境性能レベルをBEE値の指標によって、S(最高)、A、B+、B−、Cの5段階でランク付けするもの
(注2) CASBEE評価項目のうち、CO2削減、省エネルギー対策、みどり・ヒートアイランド対策を重点的に評価するもので、1から5(最高)までの数値の5段階でランク付けするもの
このページの作成所属
都市整備部 住宅建築局建築環境課 建築環境・設備グループ
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