企業のがん対策について(株式会社八代塗装へのインタビュー)

更新日:2024年2月19日

株式会社八代塗装の取組み紹介

株式会社八代塗装は昭和46年に創業し、八尾市で塗装や印刷事業を展開する企業です。

健(検)診受診への取組みや社内でのイベント、保険への加入等を通じて、従業員の健康管理に取り組んでおられます。

今回は、代表取締役社長の友田様(写真右)、管理本部課長の城本様(写真左)に、健(検)診を始めとした社内での健康に関する取組みについてお話を伺いました。株式会社八代塗装のロゴマーク

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健康に関する取組みについて

株式会社八代塗装 代表取締役社長 友田様(右)(以下、T)、管理本部課長 城本様(左)株式会社八代塗装 代表取締役社長 友田様(右)(以下、T)、管理本部課長 城本様(左)

―従業員の数、男女比をお聞かせください。

(T)従業員は84名で、男性が50数名、女性は30名位です。


―女性の従業員の方も一定数いらっしゃるということで、子宮頸がん検診や乳がん検診といった女性のがん検診も重要になってきますね。

(T)男性職員であれば私もコミュニケーションが取りやすいのですが、女性職員だと立場的に聞きにくいこともあります。そのため、セミナーの実施などを通して健(検)診についての知識の普及を行っています。


―実施している健(検)診について教えてください。

(T)協会けんぽが実施する健診(※)を受診しています。また、毎年10人ずつではありますが、健診とは別で人間ドックも受診してもらっています。(※生活習慣病予防健診)


―健(検)診や精密検査の結果についてはどのように把握していますか。

(T)健(検)診の受診後、結果通知書とともに私のもとへ報告することを義務化しています。結果が芳しくなければ私から声掛けを行い、要精密検査となった場合はその場で総務課を通して精検の予約を取ってもらっています。その場合、精検受診を業務とみなし、就業時間の中で受診しに行ってもらっています。

精密検査の結果については、従業員から口頭で、良かったか悪かったか聞いています。ですので、結果が悪かったまま放置、といったことはありません。

なお、令和6年からは女性の健(検)診に関して、半日休で受診してもらい、有休扱いにしない取組みを実施予定です。


―そのような取組みがあると、従業員の方は健(検)診に行きやすいですね。

(T)やはり中小企業だと人数も少なく、健(検)診受診で仕事を抜けられない雰囲気があるので、結果報告の時点で予約を取ってあげることで、健(検)診や精密検査に行きやすい雰囲気を作っています。

なぜこのような仕組みづくりを行うかというと、先代から教わった「親が食べる前に子どもを食べさせなければならない」という言葉があります。

また、以前、ある従業員が保険に入っていなかったことから、実際に病気にかかった際に苦労をしたことも、従業員の健康に関して取り組まなければと感じたきっかけです。当時多くの従業員が自身の保険を解約しており、それなら会社として保険に加入しようと思いました。


―企業側がそこまでしてくれるというのは貴重ですね。

(T)令和6年1月には、すべての従業員にがん保険に加入してもらう予定です。

従業員の健康管理について、私を含め管理職が真剣に考えるべきだと思っています。私は従業員を守るべき立場なので、そのような取組みを実施しています。

 

会社としての保険への加入について


―全員保険に加入しようという取組みはいつから実施しているのですか。

(T)死亡保険・傷害保険については15年ほど前からで、医療保険については10年ほど前から実施しています。最低でも2年に1回は保険の見直しを行っており、色々な種類の保険を比較しています。


―外部に向けて取組みの情報発信などは行っているのですか。

(T)基本的にこちらからそのようなことは行っていませんが、健康経営優良法人ブライト500(※)を2022年に1回目に取得した際は、保険会社から取組みの説明に関してオファーをいただいたこともあります。

(※地域の健康課題に即した取組みや日本健康会議が進める健康増進の取組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している企業等が認定される「健康経営優良法人」の中でも上位の法人が認定される。)


―がん検診の受診勧奨についてはどういったことをされていますか。株式会社八代塗装 代表取締役社長 友田様(右)、管理本部課長 城本様(左)

(T)令和6年からは子宮頸がん検診に関して、年に1回は受診してもらう仕組みにする予定です。

また、普段は体の不調があった場合はそれに見合う検査を受診させたり、併せて人間ドックなどでは会社負担でオプションを追加してもらい、気になるところは全て検査してもらうようにしています。


―実際に健(検)診でがんが見つかったケースはありますか。

(T)1人、血便が出たという人がいて、検査を受診させたところ、ポリープが見つかったことはあります。その後、定期的な受診を勧めるところまで関与したこともあります。


―健康経営に熱心に取り組まれていますが、きっかけはなんですか。

(T)4年前から取り組んでいますが、始めは保険会社の方が健康経営について教えてくださったことがきっかけです。

その時初めて健康経営について知りましたが、弊社では既に実施していることが非常に多く、健康経営に取り組むにあたって困ったことなどは特にありませんでした。


その他の取組みについて

―その他に取り組まれていることがありましたら、教えてください。

(T)年に2回から3回、乳がんのしこりについて学ぶなどの、健康に関するセミナーを実施しています。健康だけではなく、交通安全に関するセミナーなども実施しています。

また、ラジオ体操の実施や、チームを作って万歩計の歩数で競争してもらう取組みも実施しています。

従業員のことをわが子のように思っているからこそ、このような取組みを実施しています。感覚としては、親が「自分の子どもをどのように守れるだろうか」と考えるのと同じです。


(T)よくお話させていただくことなのですが…例えばビスケットを従業員と分けようとなったら、私は従業員に大きい方を必ず渡します。従業員が食べるまでは自分の分は食べません。従業員が食べて「美味しい」と言えば、自分の分をさらにもう一度割って、大きい方を渡します。そのくらいの気持ちで従業員のことを考えています。


―ありがとうございました。従業員のことを心から大切に思われ、たくさんの取組みを実施しておられるのですね。健(検)診についても、従業員が受診に行きやすい環境を会社全体で整えることが重要だと感じました。

このページの作成所属
健康医療部 健康推進室健康づくり課 生活習慣病・がん対策グループ

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