第39回 大阪府人権施策推進審議会

更新日:2021年1月20日

第39回大阪府人権施策推進審議会


【日  時】令和2年11月9日(月曜日)9時30分から11時
【会  場】マイドームおおさか8階第1・第2会議室
【出 席 者】内田委員、小野委員、金光委員、黒田委員、志水委員、新ヶ江委員、善野委員

【配布資料】

資料1 「大阪府人権施策推進基本方針」変更の考え方 [その他のファイル/47KB]
資料2 「大阪府人権施策推進基本方針」変更案 [Wordファイル/53KB]
資料3 「大阪府人権施策推進基本方針」 [Wordファイル/31KB]
資料4 第38回人権審における委員の主な意見 [その他のファイル/44KB]
参考資料1 大阪府人権施策推進審議会 [Wordファイル/20KB]

【議事概要】

○開会

○議題

(1)大阪府人権施策推進基本方針の変更について

 【質疑応答】

○委員  3点ご検討いただきたい。
     1点目は同和問題について、相談体制の充実や教育・啓発に取り組んでいくと書かれているが、
     記述の中でも触れられている部落差別解消推進法では第6条で実態調査の実施を定めており、
     法の趣旨に合わせるのであれば部落差別の実態把握についても付け加えるべきではないかと
     思う。
      次に、感染症に関して、誹謗中傷や差別的行為に苦しんでいるのは医療従事者だけではなく、
     運輸業や保育、介護の従事者も同様の状況なので、実際にあったことと照らしあわせて書いた方
     がいいのではないか。エッセンシャルワーカーと書けばよいのか、書きぶりは検討が必要だが。
      3点目は災害時の人権について、今回初めて盛り込まれたのはよかったが、避難所生活を非常
     にクローズアップした書き方になっている。これも大事なことだが、そこへ至るまでの平時におけ
     る対応が重要だと思う。災害弱者とよばれている人たちへの避難誘導や情報伝達など、避難所
     までの前提として平時からの対応が重要であることを書き加えてみてはどうか。

○委員  変更案全体の構成は、1番目として大阪府における人権の状況が書かれてあって、その後理念
     が続き、最後に具体的な施策が書かれてある。この構成を変えて、基本理念を最初にしてはどう
     か。また、「国内外の人権尊重の潮流」の項目のところで、地域共生社会というものを位置づける
     こと検討してみてもいいのではないか。

○委員  この変更案の構成では、第一章にウェイトが置かれていて新しい内容もたくさん出てくるのに比べ
     ると、第二、第三は分量も軽いという印象。文章を作るとき、基本理念というものは最初に来るもの
     だと思うので、現行の構成の変更を検討するべきだと思う。また、第一章は「大阪府における人権
     をめぐる状況」というタイトルになっているが、内容は世界の人権状況を総括して全ての問題を網
     羅しているように見える。大阪府の基本方針なのだから、ジェネラルな内容よりも大阪府が取り組
     む論点をわかりやすく示すほうがよいのではないか。
      もう一点、地域共生社会というご発言があったが、人権政策は従来から、事象が起こったときにど
     うするか、相談対応をどうするかという点に重点を置いていたが、共生、インクルーシブな社会が
     一人ひとりの人権を尊重する社会ということになるので、人権が生かされる社会を作るために大阪
     府はどう考えるのかということを前面に出して書く方がポジティブだと思う。とはいえ、行政の文章
     なので、やれないことは書けないとは思う。それでも、どういう社会を作りたいのかということに関す
     る理念があってもいいのではないか。

○委員  今回の変更案は、個別の人権課題についてはかなり具体的に取り上げられていると思うが、人権
     がたち一人ひとりの問題であるということをもうちょっと強調する書き方の方がいいのではないか
     と思う。
      今、かなり社会が不安定化していて、私たち一人ひとりの人権が侵害される可能性は十分にあると
     思うので、たとえば日本国憲法の基本的人権の尊重についての記述を深めるなどしてもいいので
     はないか。2点目として、戦争を経験された方は高齢化していると思うが、戦争被災者の人権につ
     てり上げなくてよいのか。
 
     次に、性的マイノリティに関して、同性パートナーの人たちで子どもを育てている方は結構おられるの
     だが、同性パートナーに育てられる子どもの人権は、これから注目していかなければいけない課題。
 
     他の自治体では、まだそこまで取り組んでいるところはないので、大阪府ではぜひそれについても
 
    盛り込んでいただきたい。

○会長  各委員のご発言に共通するものは、人権の問題は、未然防止そして適切な対応と再発防止という、
     大きく言うとリスクマネジメントの流れの中にあると思う。事が起こってからの適切な対応については
     丁寧に書かれているが、未然防止という視点も必要ではないかというご指摘と受け止める。

○委員  資料15ページの基本理念のところで、冒頭に「大阪府人権尊重の社会づくり条例」と出てくるのは唐
     突感があるので、この条例の説明が要ると思う。
      また、基本理念については、四角囲みのすぐ後に企業やNPOなどの様々な主体が取り組んでいます
     という記述があるが、ここは行政の取組について書くべき。
      さらに、それに続く文章は理念というより現状や今の課題を書いてあるので、基本理念は何なのか
     よくわからない。対照的に、現行の基本方針では、理念的なこともうかがえる書きぶりになっている。
     何か大事なものが消えてしまったように思う。

○会長  ここまで、基本理念について、その位置が冒頭でなく二番目であること、現行の記述から変更され
     ていることについてご意見があったが、事務局から付け加えることがあれば発言いただきたい。

○事務局 基本理念に関して、今回の変更の意図は、四角囲みで記した基本理念が、府政運営の基本理念
     であることを明確に記述することをめざすというものであるため、現行基本方針の記述をコンパクト
     まとめる形となった。その過程で、大事な内容が消えてしまったというご指摘をいただいていると思う。
      今ご意見いただいた、基本的人権の尊重という視点を入れるべきではないかとか、基本方針の中で
     どこに位置づけるかという点も含め、基本理念の項目の記述から、理念やそれを支える考え方な
     が立ち上がってくるようなものとなるよう再検討したい。

○委員  再検討の方向が出たのはよかったと思う。現行基本方針の記述の中には、かなり理念について示
     している部分があるので、これをベースに検討するのも一案かと思う。
      そして、基本理念の四角囲みの中の二つ目をしっかり明記して示すことは、これからの社会にとって
     重要なことだと思う。この二つ目の理念の中で、自己実現を図るということまで踏み込んで表現して
     いるので、施策に反映させる際にメッセージとしてしっかり伝えられたら良いのではないか。
      格差、社会的排除が広がる中で、誰もが排除される可能性がある中で、人権とは実は自己実現と
     いうことに関わっているんだというメッセージをしっかり出すことは重要だと思う。このあたりをもう少
     し明確に伝わるようにしていただきたい。
      人権というと、どうしてもマイナスの状態をゼロに戻していこうというところまでで終わってしまうので、
     そうではなく自己実現というところを含めての問題なんだということを認識の中で示し、具体的な施策
     はそのためにやっていくんだということ。
      また、NPOや企業の取組という話があったが、そういう主体の取組も含めてどのように進
めていくの
     かということについては、もう少し検討できるように思う。こういったことを特色として打ち出すことは、
     一つの方向性としてあり得るのではないかと考える。

○会長  基本理念に関しては、基本方針の中でどの位置にもってくるのかということに加えて内容についても
     意見が出てきたので、事務局が第2案をまとめる際には、内容についても検討していただくという方向
     でお願いしたい。

○委員  基本理念のところについては、現行基本方針の基本理念についての記述の最初のパラグラフぐらい
     はそのまま残した方がいいのではないか。

○委員  人権問題に関しては、昔ながらの課題が形を変えずに残っている状況だと思うが、昔よりはマシに
     なっているのではないか。
      どういう背景があるのかわからないが、人々が真面目になった分、その真面目さと背中合わせの不
     寛容さが、自粛警察に表れているような「他者は許さん」的な姿勢につながって、新しい人権侵害を生
     み出している状況になっている。それが今、私が気になっているところ。
      私の専門は道徳教育だが、寛容というのは一番難しいものだと思う。協力や思いやりは、人間が群
     れで生きる社会的生物であるため、ある程度は生まれつき身についている部分もあるが、寛容とい
     うのは生まれつき身についているというものではない。だから、教育して作っていかなくてはならない
     というところがある。そういうことを、こういう行政文書に盛り込めるかどうか考えているのだが、なか
     なか難しいと感じた。
      人権問題に対応するとき、人間は「自分が正しい」と思ったときが一番たちが悪いんだと
いう意識を
     持っておくことが必要だと思っている。

○会長  昨今は、何か言葉を出せば、それはパワハラだ、それはアカハラだと言われてしまうこともあり、
     「ハラスメント」ハラスメントと呼ばれる言葉もみられる状況であるが、毅然とした対応の必要性も認識
     しつつ、今のご意見も踏まえて変更案に組み込んでいくのは、大変工夫のいるところではないかと思
     う。皆さまのお知恵もいただきながら、第2案の作成をしていただきたい。

○委員  今回の変更案は、さまざまな人権課題の認識に関して、今の時代を反映して記述がなされていると
     思う。このことに、まずご苦労様と申し上げたい。そのうえで内容についてみていくと、犯罪被害者の
     人権をしっかりと掲げられていることは、これ自体はいいと思うのだが、取り上げるのは被害者側だ
     けでいいのかどうか。加害者というか、刑を終えて出所した人については「さまざまな人権課題」とい
     う項目の中で取り上げているが、バランスとしてどうなのか。犯罪者の人権の問題は、立ち直りの問
     題、再犯防止に向けた支援などの取組に関わってくる問題だと思う。
 
     災害時の人権問題に関して、先ほどのご発言にもあったが、避難所生活だけに言及するのではなく
     平時の対応についてもしっかりと、高齢者や障がい者などの災害弱者と呼ばれる方たちについての
     課題認識を掲げるのがいいのではないかと思う。そして、災害時に欠かせないのが自助共助公助と
     いう考え方であり、それは行政だけではできないことなので、地域のつながりや府民のみなさま方の意
     識の中でしっかりと災害弱者の方々を支えていくという方向につなげていただければありがたいと思う。
 
     最後にインターネット上の人権侵害について、対応には法整備を含めた制度構築が必要とあって、
 
    これは毎年府と市町村が国家要望をしているテーマでもあるが、表現の自由などをめぐって議論が
     いている状況。法整備が整うまでの間をどう耐え忍んでいくのか、この変更案では、結局「啓発に
     努めていく」となっている。最後は啓発に努めることが求められるわけだが、それだけではないので
     はないか。モニタリングということにもつながっていくのかもしれないが、課題意識として法整備がな
     されるまでの間をどう耐え忍んでいくのか、しっかりとチェックをしていくことも必要ではないかと思う。

○委員  外国人の人権に関する記述について、この変更案は今の状況を受けて書かれてあると思うが、外
     国人というとき、オールドカマーと呼ばれる在日韓国朝鮮人の方々とニューカマー外国人とがおられ
     るわけで、現行の基本方針ではオールドカマーの人権のことに触れられているが、変更案では新し
     く来た外国人労働者の人たちを想定した書きぶりとなっている。当事者の人たちや運動に携わって
     きた人たちから、大阪府が在日の問題は終わったと考えているかのように受け取られてしまう可能
     性があるのではないか。やはり、外国人の人権についての記述の中に、在日韓国朝鮮人の方たち
     の人権に関する記載もあったほうがいいと思う。

○委員  基本理念については、現行の内容のほうがふさわしいように思う。
     現行の基本理念の記述の中に、「たとえば」として障がい者の人権についての記述があるが、その中
     に障がいとは本人の問題ではなく社会が作り出したんだという、障がいの社会モデルと呼ばれるよう
     な考え方が書かれてあるが、この部分を削ってしまうとちょっともったいないように思うので、これも残
     していただきたい。現行のままの表現でいいかどうかについては、検討が必要ではあるが、理念その
     ものについては残していただきたいと思う。

○会長  まだまだご意見はおありかとは思うが、今日いただいたご意見につい、事務局で整理いただき、こ
     の変更案に再度検討を加えていただいて、次回の審議会でお示しいただきたい。

 

(2)その他

○会長 では、議題2「その他」に移らせていただく。事務局から説明をお願いしたい。

○事務局 今後のスケジュールについて。次回は3月下旬の開催予定。本日の変更案に修正を加えたもの
      をお示ししてご審議いただくことを想定している。その際、人権問題に関する府民意識調査につい
      ても、一定の結果報告をする予定。
       その後は、5月に答申をいただいて変更案をまとめ、6月から7月にかけてパブリックコメントの手
      きを行う。そして、「大阪府人権尊重の社会づくり条例」の規定により、基本方針の変更には府議会
      の意見を聴く必要があることから、9月下旬に開会となる府議会にかけることを予定している。

 

このページの作成所属
府民文化部 人権局人権企画課 企画グループ

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