人権問題に関する府民意識調査報告書(分析編) 大阪人権意識 6.同和問題がなくならない理由と効果的な解決策<視点4> (1)同和問題に関する意識の現状と人権意識

更新日:2012年3月28日

人権問題に関する府民意識調査検討会委員
神戸学院大学文学部教授 神原文子

6.同和問題がなくならない理由と効果的な解決策<視点4>

 それでは、なぜ同和問題は解決しないのでしょうか。どんな施策が有効なのでしょうか。様々な視点から検討したいと思います。

(1)同和問題に関する意識の現状と人権意識

 最初に、同和問題の現状認識として、今日の差別意識についての捉え方と人権意識との関連をみておきます。
 表6-1では、「同和問題は知らない」という人も加えて、同和問題の現状認識の違いによる人権意識の違いを検討しています。

表6-1 同和問題の現状認識と人権意識

 

 

排除問題

体罰問題

人権推進

被差別責任

差別容認

結婚排除

反忌避

反集団優遇

人権交流

 

 

意識

意識

支持意識

否定意識

否定意識

否定意識

意識

イメージ

イメージ

問13(1)差別意識は

平均値

3.0

2.4

3.9

2.8

3.2

12.1

2.8

2.3

2.8

変わらず

度数

114

114

109

110

110

110

111

109

112

残っている

標準偏差

0.7

0.9

0.8

1.0

1.0

1.7

1.1

0.9

0.9

問13(2)差別意識は

平均値

2.7

1.8

2.8

1.5

3.8

11.3

2.9

1.6

2.8

さらに強く

度数

3

3

3

3

3

3

3

3

3

なっている

標準偏差

1.6

0.8

2.0

0.9

2.1

3.8

1.7

0.5

1.5

問13(3)差別意識は

平均値

3.1

2.3

3.9

2.9

3.4

12.3

2.9

2.4

3.1

薄まりつつ、

度数

437

446

434

436

437

434

432

436

437

残っている

標準偏差

0.6

0.9

0.8

1.0

0.8

1.7

1.1

0.8

0.7

問13(4)差別意識は

平均値

3.1

2.2

3.9

2.8

3.7

12.7

3.5

2.7

3.3

もはや残っ

度数

73

75

75

74

74

74

69

73

74

ていない

標準偏差

0.7

1.0

0.9

1.0

0.9

1.3

1.1

0.8

0.7

問13(5)わからない

平均値

3.0

2.4

3.8

2.6

3.4

12.7

3.1

2.7

2.9

 

度数

113

115

111

109

112

113

109

107

108

 

標準偏差

0.6

0.8

0.8

0.8

0.8

1.6

1.0

1.0

0.9

問11(14)同和問題

平均値

3.0

2.4

3.9

2.7

3.6

12.7

3.1

 

 

知らない

度数

25

26

27

28

28

27

26

 

 

 

標準偏差

0.7

0.9

0.8

0.9

0.9

1.4

1.0

 

 

 

 

*

**

*

***

***

***

 表6-1によると、様々な人権意識尺度の中で、同和問題の現状認識と関連するのは、「被差別責任否定意識」「差別容認否定意識」「結婚排除否定意識」「反忌避意識」「反集団優遇イメージ」「人権交流イメージ」です。
 ただ、関連の仕方をみると、「差別意識はさらに強くなっている」と認識している人の人権意識が高いわけではありません。また、「同和問題は知らない」という人の人権意識が低いわけでもありません。
 「差別意識は薄まりつつあるが、まだ残っている」と認識している人は、最も人数が多いのですが、「被差別責任否定意識」が最も高い傾向にあります。この結果は、これまでの同和問題解決に向けた人権教育・啓発の取組みの成果と考えられ、非常に好ましい傾向と評価できます。
 「差別意識はもはや残っていない」と認識している人は、「差別容認否定意識」、「結婚排除否定意識」、「反忌避意識」、「反集団優遇イメージ」、「人権交流イメージ」が最も高い傾向にあります。
 「差別意識はさらに強くなっている」と認識している人は3名だけであり、関連性について判断するには慎重を期す必要があります。

【知見】
同和問題における現状認識として
○「差別意識は薄まりつつあるが、まだ残っている」と認識している人において、「被差別責任否定意識」が最も高い。
○「差別意識はもはや残っていない」と認識している人において、「差別容認否定意識」、「結婚排除否定意識」、「反忌避意識」、「反集団優遇イメージ」、「人権交流イメージ」が最も高い。
○「差別意識はさらに強くなっている」、「差別意識は現在もあまり変わらず残っている」と認識している人の人権意識が高いとは一概にはいえない。



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このページの作成所属
府民文化部 人権局人権企画課 教育・啓発グループ

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