大阪府景気観測調査結果(2024年7月から9月期)
景気は、持ち直しの動きが弱まっている
大阪府(大阪産業経済リサーチセンター)では、四半期毎に府内企業を対象とした景気観測調査を実施しています。
このたび、2024年7月から9月期の調査結果をとりまとめましたので、お知らせします。
[調査結果の要点(2024年7月から9月期)]
「景気は、持ち直しの動きが弱まっている」
コロナ禍からの回復以降、景気は緩やかな持ち直し基調が続いている。ただ、今期は円高基調への反転に加え、南海トラフ地震臨時情報の発表、台風接近に伴う豪雨、記録的猛暑などを背景とする社会経済活動の停滞などもあり、全産業の業況判断DIは-17.7と2四半期連続で低下した。製・商品単価DIが2四半期ぶりの低下、営業利益水準DIも2四半期連続の低下となるなど、景気は持ち直しの動きが弱まっている。
回答企業によると、来期は業況が改善する見込みであるが、海外情勢や物価高のほか、金利や為替動向などについても注視する必要がある。
≪業況判断DIの推移≫

≪結果概要≫

[特設項目]
賃金引上げの実施状況(2019~2024年の推移)、夏季・冬季賞与について
2024年の「賃上げ実施企業」の割合は、前年に比べて製造業では減少、非製造業では増加と明暗が分かれたが、賃上げ率1.5%以上の割合はともに増加した。また、賞与について「増額」「横ばい」「減額」を合わせた「支給あり」の割合でみると、2024年は夏季実績・冬季見込みともに減少となったが、「増額」はそれぞれ4年連続で増加した。なお、夏季賞与と営業利益(黒字・赤字)の関係をみると、統計的に有意な差があり、黒字企業の方が赤字企業よりも賞与を増額する傾向が強い。
《賃上げ実施企業の割合の推移》

《夏季賞与の実績》

《冬季賞与の見込み》

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