ぶどうの主な管理作業

更新日:2017年7月12日


ぶどうの主な管理作業

剪定の写真

剪定
 11月から1月に葉が散ったら枝を切ります。
 ぶどうの枝は1年で、2〜5メートル伸びますが、大部分を切り捨てます。
 また枝の混みぐあいをみて、間引きます。
 剪定の技術は品種ごとに少し異なります。
 コツと経験が必要な作業です。

ハウス張りの写真

ハウス張り
 風のない日を選んで行います。
 ハウス張りは人数が必要なので、何軒かで協力してハウスを張ります。
 大阪では、ハウスを使った施設栽培が盛んです。
 ハウスを張った後は、毎朝ハウスを開けて換気し、夕方に閉めます。
 ハウスを多くもっている農家では、作業に1時間以上かかることもあります。
 地温が上がってくると、根から水を吸い上げて、枝先に水滴がつく様子が観察されます。

根から吸水し枝先に水滴がついている写真

ぶどうの芽の写真

芽かき
 ぶどうの芽です。
 余計な芽はかき取って、数を調整します。

新枝を誘引している写真

誘引

 ぶどうの枝が伸びてきました。
 40cmほど伸びた所で、針金やテープを使ってぶどう棚に固定します。

1回目のジベレリン処理の写真

第1ジベレリン処理
 ぶどうに種ができないようにする作業です。
 デラウエアの場合は、 葉が10枚ほど出てきたところで、ジベレリン液をコップに入れて、花穂を一つずつ漬けていきます。
 ジベレリン処理の適期は短く、3日間くらいなので、とても忙しい作業です。
 慣れた人でも、1日に3アールくらいしか処理できないので、露地だけだと一人で10アールほどしか栽培できません。
 ハウスを使って多くの作型に分けることで、栽培面積を増やしています。
 品種が変わると、ジベレリン処理の方法も大きく変わります。

ピオーネ花穂整形前の写真

花穂整形
 ピオーネの花穂です。
 左の写真の状態だと、1房1kg以上になり、色も味も悪くなります。
 そこで、余分なつぼみを切り落とし、右の写真のような状態にします。
 

ピオーネ花穂整形後の写真

デラウエアの開花の写真

ぶどうの開花
 デラウエアの場合一つの房に200個近くの花がさきます。一つの花は小さくてあまり目立ちません。 右の写真は、マスカット・ベリーAとピオーネの花です。
 ベリーAは軸が赤く見分けやすいぶどうです。ピオーネの花は、デラウエアの花よりも少し大きいです。

マスカット・ベリーAの写真

ピオーネの写真

ジベスプレーを使って2回目のジベレリン処理をしている写真

第2回ジベレリン処理
 花が咲き終わって10日後に、もう一度ジベレリン処理をすることで、ぶどうの実を肥大させます。
 コップを使って処理することもありますが、左の写真のようにジベスプレーという機械を使って吹き付けることが多くなっています。
 ジベレリンを処理したあとは、右の写真のように余分な液を払い落とします。
 こうしないと、ぶどうの粒に傷が残ることがあります。

2回目のジベレリン処理後の写真

摘粒の写真

摘粒
 ぶどうの実が大きくなってくると、押し合いになって割れてしまいます。
 そこでハサミを使って、粒を間引いておきます。
 デラウエアなど小粒ぶどうではあまりしませんが、巨峰やピオーネなど大粒ぶどうでは必要な作業です。

傘紙着せの写真

傘紙着せ
 ぶどうの房に一つずつ傘紙や袋をかけていきます。
 こうすることで、病気が出にくくなり、鳥の被害も減ります。

切り落とした房の写真

摘房
 ぶどうを成らせすぎると、色や味が悪くなるので、ぶどうの房を切り落として、調整します。
 デラウエアでは、2〜3割程度のぶどうの房を減らします。
 大粒ぶどうでは、この時に半分程度に減らします。
 

デラウエア収穫40日前の写真

肥大・着色
収穫前40日ぐらいのデラウエアです。
このころは、緑色をしていますが、右の写真のように少しずつ赤紫色になっていきます。
赤いぶどうも黒いぶどうも、最初は緑色をしています。

着色が進んでいる写真

収穫時期を迎えたデラウエアの写真

収穫
 きれいなぶどうにできあがりました。
 収穫作業は、早朝に行います。昼に収穫するとぶどうが傷みやすいのです。
 ぶどうをハサミで切り取って、首からかけた収穫箱に入れていきます。
 

収穫作業の写真

サビ取りの写真

出荷・調製作業
 割れていたり、傷がついていたりしている粒をハサミを使って取り除きます。
 「サビ取り」ともいいます。
 直売所の店番をしながら、サビ取りをしていることもあります。

このページの作成所属
環境農林水産部 中部農と緑の総合事務所 農の普及課

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