骨髄移植について

更新日:2022年11月24日

ドナー登録について

1年間で約1万人の方が白血病をはじめとする重い血液の病気と診断されていることを知っていますか?

骨髄バンクは、血液の病気などのため「骨髄移植」などが必要な患者さんと、骨髄の提供を希望するドナーをつなぐ公的事業です。適合するドナーが見つかる確率は兄弟姉妹間でも4人に1人それ以外であれば数百人から数万人に1人とまれなため、骨髄移植を受けられない患者さんが少なくありません。移植を希望するすべての患者さんがチャンスを得るためには、1人でも多くの方々のドナー登録への協力が必要です。

ドナーとは:移植を希望する患者さんに骨髄・末梢血幹細胞の提供を希望する方です。

血液の病気と治療について

 人間の体では、「造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)」が骨の内側にある「骨髄」の中で血液を造る働きをしています。ところが、血液の病気が原因で造血幹細胞が正常に働かなくなると、正常に血液を造れなくなり、免疫が機能せず感染症にかかりやすくなったり、出血しやすくなったりします。こうした血液の病気の治療法には、薬による治療のほか、病気に冒された造血幹細胞を健康なものに置き換えて正常な造血機能を回復させる「造血幹細胞移植」があります。この移植方法には、「骨髄移植」「末梢血幹細胞移植」の2種類があります。

骨髄移植とは
 骨髄移植はドナーに全身麻酔をして注射器で骨髄液を吸引し、採取した骨髄液を患者さんに点滴で注入する治療法です。
 ※太い神経である「せき髄」に針を刺すことはありません。

末梢血幹細胞移植とは
  末梢血幹細胞移植は骨髄にある造血幹細胞の数を増やして血液中に流れ出すようにするための薬をドナーに注射した後、腕から採取した造血幹細胞を患者さんに点滴で注入する治療法です。

ドナーの現状
 毎年、2000人以上の方が骨髄バンクを介した移植を必要としており、そのうち、実際に移植を受けることができる方は約6割です。
 現在、日本骨髄バンクへドナー登録されている方は全国で約54万人ですが、40代の登録者数が最も多く、若年層の登録が伸び悩んでいます。提供可能年齢が55歳までであることを踏まえると、現在40代の方が55歳となり、ドナー登録が取り消された後、ドナー不足の発生による移植件数の減少が懸念されます。
 そのため、より多くの方にドナー登録を頂くことが必要です。

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ドナー登録と提供について

 骨髄バンクの役割
 骨髄バンクは、患者さんに骨髄・末梢血幹細胞を提供してくれる方を募集し、ドナー登録者としてその情報を登録・管理しています。移植を必要とする患者さんがいると、ドナー登録者の中から患者さんと適合するドナー候補者を探します。ドナー候補者が見つかると、コーディネーターが移植に向けて必要な連絡と調整を行います。

▼詳細は下記をクリック
ドナー登録の流れについてはこちらをクリック 提供までの流れについてはこちらをクリック

骨髄ドナー登録説明員について

 ドナーになるためには、様々な要件が必要となりますが、まず骨髄移植についてよく御理解いただくことが前提となっています。
 このとき、ドナー希望者に骨髄移植について一定の研修を受講した「骨髄バンクドナー登録説明員」による説明が必要です。
 説明員になるには、「説明員養成研修」を受講していただきますので、医療等に関する特別な知識は必要ありません

▼詳細は下記をクリック

骨髄ドナー登録説明員についてはこちら

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事業主の皆様へ
骨髄ドナー休暇制度の導入にご協力お願いします!

骨髄バンクを介して骨髄・末梢血幹細胞を提供する場合、患者さんとHLA型が適合してから採取後の健康診断に至るまでに、説明や検査のため、平日の日中に医療機関へ足を運ぶ必要があります。ドナー登録から提供までの必要期間は7日から10日程度となっていますが、休業補償がなく、提供を諦めるドナーが多く存在しています。多くの患者さんが移植を待っている中、実際に移植を受けられるのは登録患者の6割程度にとどまっているのが現状です。

「骨髄ドナー休暇制度」とは、ドナーが提供するために、受診などで必要な期間に取得する休暇を、ドナー自身の有給休暇ではなく、勤務先が特別休暇として認める制度です。勤務先に「骨髄ドナー休暇制度」があることは、ドナーにとって、心理的、肉体的な負担の大きな軽減になります。ドナーが安心して提供できるよう、骨髄ドナー休暇制度への理解が広がり、整備されていくことが望まれます。

 詳細はこちら:日本骨髄バンクホームページ『ドナー休暇制度導入企業』

10月は骨髄バンク推進月間です!

 10月は、骨髄バンク推進月間です。令和4年度は、包括連携協定を締結しているFC大阪の試合会場において、ブースを出展しリーフレットの配布を行いました。また、第48回すみよし区民まつりでは、リーフレットの配布や啓発ポスターの掲示を行い、ドナー登録を呼びかける啓発活動を行いました。 
 一人でも多くの患者さんの命を救うために、大阪府では様々な機会を通じ、広く府民の方に対して骨髄移植等に関する正しい知識の普及啓発に取り組んでいます。一人でも多くの方の骨髄ドナー登録をお願いします!

FC大阪写真@  FC大阪写真A
(FC大阪の試合会場におけるリーフレット配布の様子)

よくある質問

Q1 どこで登録がきますか。
A1 最寄りの献血ルームや血液センター、献血バス、一部の保健所などでいつでも登録できます。登録できる献血バスの予定は、大阪府赤十字血液センターのサイトより「献血バス運行スケジュール」にて確認できます。
ドナー登録には、腕から2mlの採血が必要です。※混んでいなければ15分程度です。

Q2 ドナー登録にはお金がかかりますか。
A2 ドナー登録をはじめ、提供のための検査費用、入院費等の費用は一切かかりません。ただし、ドナー登録手続きの際の交通費は自己負担となります。

Q3 登録時に家族の同意が必要ですか。
A3 ドナー登録する際は、必ずしもご家族の同意の必要はありません。ただし、提供する際はご家族の同意が必要となります。登録をしたらご家族にドナー登録したことをお伝えいただき、パンフレットの「チャンス」又は「骨髄バンク公式サイト」等をご案内ください。

Q4 ピアスを開けると登録はできませんか。
A4 骨髄バンクの登録は可能です。ただし、提供の際には、血液を介したウイルス感染が問題になるため、ピアスを開けてから1か月以上経過し、局所の炎症がないことを確認します。また、1年以内に他人と器具(ピアッサー)を共有した場合や、唇・鼻などの粘膜を貫通しているピアスの場合は、患者主治医による確認が必要となります。

Q5 献血ができないとドナー登録はできませんか。
A5 献血ができなくてもドナー登録はできることがあります。例えば、風邪薬など一時的な薬の使用、出血を伴う歯科治療、予防接種、海外渡航等のため、期間を空けないと献血できないことがありますが、骨髄バンクの登録は可能です。

Q6 採取後はすぐに仕事に復帰できますか。
A6 採取後は通常2日から3日間入院し、安静に過ごしていただきます。通常は、退院後から普通の生活に戻れますし、復職・復学が可能です。なお、しばらくの間、針を刺した個所は清潔に保ち、過度の運動は避けるようにしてください。

Q7 提供にはお金がかかりますか。
A7 提供のための検査費用、入院費といった費用などは一切かかりません。また施設へお越しいただく際の交通費は実費をお支払いします。

 詳細についてはこちら:日本骨髄バンクホームページ『Q&A コンテンツ一覧』

関連リンク 

 ◆日本骨髄バンクホームページ

 ◆日本骨髄バンク−スペシャルサイト−『教えて 骨髄バン子ちゃん!』(外部サイト)

 ◆造血幹細胞移植情報サービスホームページ(外部サイト)

 ◆NPO法人関西骨髄バンク推進協会ホームページ(外部サイト)

このページの作成所属
健康医療部 保健医療室地域保健課 疾病対策・援護グループ

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