国民経済計算体系(SNA)への対応

更新日:令和3年1月29日

大阪府民経済計算(平成30年度 確報)

国及び大阪府における推計の沿革、SNAへの対応

 国民所得統計は、内閣統計局(現総務省)が昭和3(1928)年にまとめた「大正14年における国民所得」が最初である。

 以後、国民所得の推計がいくつか行われたが、戦後、国民所得の総額に重点を置く推計から経済の構造的循環をとらえる国民所得勘定へと発展し、昭和28(1953)年に「昭和26年国民所得報告」として閣議報告されて以来毎年、政府による推計及び公表が行われている。

 一国の経済状態についての記録として、国民所得統計はいく度かの改定を経ながら推計が続けられてきたが、昭和53(1978)年に、昭和43(1968)年の国際連合勧告に基づき、従来の「国民所得統計」から国際的な基準である「国民経済計算体系(System of National Accounts:いわゆる68SNA)」に移行した。さらに、平成12(2000)年に、平成5(1993)年の国際連合勧告に基づき、新たな国民経済計算の基準である「1993年国民経済計算体系(93SNA)」に移行した。これにより、制度部門別の勘定体系の詳細化を中心に、コンピューター・ソフトウェアの資本化、社会資本に係る固定資本減耗の記録、国民総所得の概念の導入等を行った。その後、93SNA策定後の経済・金融環境の変化等に対応するため、国際連合においてその改定作業が進められ、平成21(2009)年、新たな国民経済計算の基準として「2008年国民経済計算体系(08SNA)」の使用が勧告された。この勧告に基づき、平成28(2016)年に93SNAから08SNAに移行した。

 大阪府では、昭和25年に「大阪府民所得(統計)」の推計を開始し、以降、昭和45年度版から国民所得統計の改定に伴い計算体系や表章形式を改め、昭和53年版から段階的に68SNAへ移行を図り、平成12年度確報から93SNAによる「県民経済計算標準方式(平成14年版)」に基づく推計を行い、その後、08SNAによる「県民経済計算標準方式(平成23年基準版)」に基づき移行作業を進め、平成27年度確報から08SNAに移行した。

 国民経済計算及び県民経済計算については、5年ごとに基準改定を行うことされている。平成27年度確報での基準改定により、名目値のベンチマーク年である体系基準年が平成17暦年から平成23暦年に、物価の総合指数であるデフレーターの基準が「平成17暦年=100」から「平成23暦年=100」に変更された。



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08SNA移行に伴う主な変更点

  08SNAへの移行(平成27年度確報)により、県民経済計算では新しい概念の導入や表章形式の変更等が行われている。

研究・開発(以下「R&D」という。)の資本化に伴い、市場生産者/非市場生産者にかかわらずR&Dサービスの産出額を計測するとともに、その需要先を総固定資本形成として扱うこととなった。

年金受給権の記録に係る勧告の変更に伴い、確定給付型の雇用関連年金制度(DB企業年金)について、発生ベースで記録することとなった。

保証(定型保証)の扱いの精微化に伴い、住宅ローン保証等のように小口化・定型化された保証取引について、非生命保険と同様に産出額等を記録することとなった。


所有権移転費用の扱いの精微化に伴い、中間消費として扱ってきた住宅・宅地の売買に係る不動産仲介手数料について、総固定資本形成として扱うこととなった。


その他中央銀行産出額の明確化等の改定が行われた。

 


 

 08SNAの特徴、内容、推計方法については、内閣府経済社会総合研究所が公表している「国民経済計算の平成23年基準改定に向けて」(平成28年9月15日)、「国民経済計算の平成23年基準改定の概要について」(平成28年9月30日)、「2008SNAに対応した我が国国民経済計算について(平成23年基準版)」(平成28年11月30日)、「国民経済計算推計手法解説書(年次推計編)平成23年基準版」(平成29年3月24日)等を参考にされたい。

内閣府「国民経済計算の平成23年基準改定および2008SNA対応について」へのリンク(外部サイト)



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実質化方法の変更

 国民経済計算では、総合的な物価指数(デフレーター)を固定基準年方式で算出してきたが、平成16年公表分から、国内総生産(支出側)については、連鎖方式によるデフレーター及び実質値を正式系列とすることとなった。また、平成16年度確報からは、国内総生産(生産側)にも連鎖方式を導入した。

 大阪府民経済計算では、平成16年度確報から府内総生産(生産側)に、平成27年度確報から府内総生産(支出側)にも連鎖方式を導入した。

 

固定基準年方式と連鎖方式

 固定基準年方式(fixed-base methods)では、デフレーターの計算においてはパーシェ型(比較年のウェイト構成で計算)、実質値の計算においてはラスパイレス型(基準年のウェイト構成で計算)を用いており、基準年から経過するほど、相対価格の変化が大きいものほど「指数バイアス」が著しくなる。
 
連鎖方式(chain-linking methods)は、このような問題点を踏まえ、実質化において常に前年を基準年とし、それらを毎年積み重ねて接続する方法である。つまり、「指数バイアス」が最小限となり、実質化において常に最新のウェイト構造が反映されることとなる。

  

 23年基準改定に伴う主な変更点

1 経済活動別分類の変更

 国際標準産業分類(ISIC Rev.4)との整合性を図り、市場生産者の活動と非市場生産者の活動を活動内容に沿った形で変更を行った。
 なお、非市場生産者の活動と経済活動別分類との対応は次表のとおり

非市場生産者の活動と経済活動別分類との対応

2 生産・輸入品に課される税の範囲の変更

 「生産・輸入品に課される税」としていた事業税(法人事業税、個人事業税、地方法人特別税)は「所得・富等に課される経常税」へ算入することとなった

3 役員賞与の取扱いの変更

 「財産所得」の配当としていた役員賞与は、平成17年の会社法改正により役員給与と同様に費用処理されることになったことから、雇用者報酬へ算入することとなった

 

 

このページの作成所属
総務部 統計課 情報企画グループ

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