平成30年9月委員会会議会議録

更新日:2018年11月14日

大阪府教育委員会会議会議録

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1 会議開催の日時

   平成30年9月14日(金曜日)  午前10時00分 開会

                       午前10時53分 閉会

2 会議の場所

   委員会議室(別館6階)

3 会議に出席した者

教育長酒井 隆行
委員竹若 洋三
委員井上 貴弘
委員良原 惠子
教育監橋本 光能
教育次長中野 伸一
教育センター所長木村  雅則
教育振興室長向畦地 昭雄
高等学校課長網代 典子
支援教育課長柴田 尚彦
保健体育課長田中 実
市町村教育室長坂本 俊哉
教職員室長田村 真二
教職員人事課長伊庭  亨
施設財務課長佐々木 浩之
文化財保護課長森屋 直樹

4 会議に付した案件等

◎ 報告事項1 平成30年9月定例府議会提出予定の議案について

◎ 報告事項2 大阪府運動部活動の在り方に関する方針について

◎ 報告事項3 平成30年度(平成30年4月28日以降)における教職員の懲戒処分の状況について

5 議事等の要旨

(1)  会議録署名委員の指定

 井上委員を指定した。 

(2) 議題の審議等

◎ 報告事項1 平成30年9月定例府議会提出予定の議案について

【議題の趣旨説明(教育総務企画課課長補佐)】

平成30年9月定例府議会に提出予定の、歳入歳出予算のうち教育に関する事務に係る部分その他特に教育に関する事務について定める議会の議決を経るべき事件の議案について、次のとおり報告し、委員会に意見を求める件である。

 

【質疑応答】

(井上委員)この前の台風で学校に生じた被害にはどのようなものがあったのか。また、今回の地震についてはこれで予算措置がなされると思うが、台風で被害を受けたところの予算措置については、どういった形で行うのか。

(佐々木施設財務課長)この度の台風21号では多くの高校、支援学校で被害があった。主な被害としては、体育館・校舎等の屋根の破損、学校の防球ネットの支柱が強風の影響を受けて転倒したり、少しゆがんだり、ネットが破れたりしたもの、外周のフェンスで少し傾いたものや、照明設備の支柱の転倒等があった。これらの復旧のための予算要求については現在、庁内で検討中であり、今後の動きになると思う。現在、被害額を集約中である。

(徳永教育総務課長補佐)補足すると、学校だけではなく、社会教育施設等についても色々な破損状況等が上がっている。現在、修復費用、補修費用等について集計中である。これは教育庁だけでなく大阪府の色々な施設でも同じように台風21号で破損しているので、補正予算で対応するのか、既定予算の中でどれだけ対応できるのかを検討している途中である。また、教育庁としては、学校などで子どもたちの教育に支障のないよう、各課が検討中なので、また分かり次第報告したいと考えている。

(酒井教育長)いずれにしても修復は急ぐため、今のお金のやりくりで可能であればそうするが、できなければ補正予算を組むということになる。

(良原委員)「福祉・医療関係人材活用事業費」について、このメンタルケアは具体的におよそ何時間くらいの支援医師の配置時間数を想定しているのか。

(柴田支援教育課長)地震の関係なので、北部の地域を中心に普通学級9校に対して延べ300時間の配置を予定している。

(良原委員)その300時間が十分なのか足りないのかは難しいところだとは思うが、その時間を確保するのであれば、大阪府のスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーは、個人の面接だけでなく、先生方にコンサルテーションを行うなど学校全体への支援という点を意識して進めている。それと同じように、限られた時間を個別面接だけでなく、学校全体や、先生方へのサポートという視点を、いつもより意識してほしいと思う。

(柴田支援教育課長)ご指摘の通り、個別のコンサルテーションだけではなく、子どもに対してどのように接したらいいのかという教員へのコンサルテーションや、保護者に対する指導などにも、300時間の追加配置で対応したい。

(井上委員)ブロック塀については、状況が改善するのに時間はかかると思うが、現在はどのように、立ち入らないように、近づかないように、といった措置をしているのか。

(佐々木施設財務課長)ブロック塀については、カテゴリーごとに分類し、特に危険な所については、既に現在、工事に着手しているところもあるが、注意喚起のコーンを置いたり、壁面に「ご注意ください」という案内を貼ったりしている。一方、小学校の通学路では、今は念のために道を変えて通学してもらっているところもある。震災直後の調査点検の結果、今すぐに倒れるというものはないが、3mを超えているもの、これは見るからに圧迫感のあるもの、また、経年劣化のあるものから順次撤去している。特に危ない箇所については、注意喚起に努めている。

(井上委員)注意喚起というのは、紙を貼っているということか。

(佐々木施設財務課長)紙を貼っているところや、コーンを立てているところがある。

 

◎ 報告事項2 大阪府運動部活動の在り方に関する方針について

【議題の趣旨説明(保健体育課長)】

  標記について、報告する件である。

 

【質疑応答】

(竹若委員)趣旨はよく分かるが、現場に周知徹底できるかどうかというのが大きな課題だと思う。今の段階で高体連、中体連、もしくは市町村の教育委員会への説明等はどのような状況か。

(田中保健体育課長)それぞれ体育活動、運動部活動に関する団体や市町村教育委員会に対しては、まだ案の段階であるが、このような考えになっているということを伝え、基本的には理解いただいている。

(竹若委員)説明会なので異論はなかったと思うが、現実的に考えた時、私自身も教員時代に部活動に没頭していた時期があるが、ガイドラインに基づいた方針が、どれだけ実のあるものになるのかという懸念がある。中学校の場合、平日2時間と言うのは授業が終わってから下校するまでの時間帯を考えれば妥当かと思うが、高等学校では、現状ではかなり遅くまで部活をしているのではないか。これから先、学校の方針や指導計画が出るとのことだが、その指導計画の骨格自体は教育庁として考えているのか。

(田中保健体育課長)個々の指導計画、活動計画については顧問が作成し、校長が確認する、ということにしている。まずは学校の方で確認したり、指導してもらいたいと考えている。

(竹若委員)当然そうなるだろうと思うが、今まではなかった部活動指導計画を、その都度提出しなければならないとなると、教員の負担は増えるのではないか。その点でも方針が円滑に周知徹底されることを望むが、顧問一人ひとりの意識改革ということが大きな問題となると思う。ただ単に高体連、中体連の組織に一方的にさせるのではなく、運動部文化部を含め、顧問の研修会等、今後計画する中で先生方の意識改革を行う必要がある。また、一番心配するのは、これを決めたことによって、万が一事故が起こった時は誰がどのように責任を取るのか。心配をしたらきりがないが、そこまで考えているのか。

(田中保健体育課長)これまでもずっと部活動は行われてきたので、学校管理下で行われたことについては顧問がしっかり引率や管理、付き添いなどを行い、管理職はそのことをしっかり把握するということで、基本的には変わりはない。一点目の研修については、現場で様々な声があると聞いているので、効率的な練習の仕方などをテーマとしたものを、今後考えていきたい。

(竹若委員)先ほど、顧問の意識改革と言ったが、そういうことも含めて意識改革を図っていかなければ、計画案が単に絵に描いた餅に終わってしまう。その場合、万が一事故が起きたときにはどう責任を取るのか、先生方も意識をして部活指導にあたってほしい。そういうことばかり言いすぎると、かえって負担が増える可能性があり、難しいかもしれないが、意識改革にはそういったことも含んでいるということを併せて指導してほしい。

(井上委員)スポーツ庁のガイドラインには、夏季に温度が何度以上になると活動したら駄目だとか、湿度が何パーセント以上だとかは書いてあるのか。

(田中保健体育課長)スポーツ庁のガイドラインにそういった表記はない。ただ、今年の夏は酷い暑さであったが、スポーツを行う際の活動指針を日本スポーツ協会が出している。暑さ指数というものを指標として、気温が三十何度以上のときは、原則外での活動は中止するなどというように明確に示している。この指針をこの夏、府内の学校に示して注意喚起をした。もう1点、資料2−6ページ、ウのところ、熱中症事故が懸念されることから、活動中や終了後のこまめな水分補給など、健康管理、健康観察を徹底するよう記載している。国のガイドラインが3月に出たが、この夏の暑さに鑑み、国から改めて通知があった。都道府県が方針を作成する際には、この暑さに対する対策や事故予防についても含めるように通知があったため、このような内容にした。

(井上委員)この熱中症予防指針というのは、先生方全員がきちんと読むものなのか。

(田中保健体育課長)学校で校長先生から顧問や体育の先生にはきちんと周知されている。

(井上委員)気象庁の高温注意情報が発せられた場合は、原則として活動を行わないようにすると書いてあるが、「原則として」ということは例外としては行ってもよいということか。

(田中保健体育課長)「原則として」の意味を詳細に承知はしていないが、エリアによっては日陰などもあるため、その場所その場所に応じた対応をするという趣旨で「原則」と書いてあると推測する。一度確認する。

(井上委員)この指針が先生方の全員に読まれていることを望むが、先生の目に触れるように、ここにきちんと明記したほうがよいと思う。例えば、気温が何度以上だったらやらない、とか、湿度が何パーセント以上だったらやらないとか書けないものか。

(田中保健体育課長)スポーツ指針の中に、原則しない、状況に応じてしない、休憩を取るなどが書いてあるので、それを改めて周知したいと思う。また、熱中症の観点で、体育館かグラウンドの近くに大きな看板があって、温度計とともに、この場合はやめるとか、この場合は休むなどについて、どの学校でも必ず置かれているので、必ず先生方の目には触れている。

(井上委員)子どもの命に関わってくるほどの暑さなので、先生方が読まないということはないと思うが、先生方の目に入りやすいように、明記されているとか、この指針に書いてあるほうがいいと思う。

(田中保健体育課長)別紙として追加し、指針としてまとめる形で少し考えたい。

(井上委員)資料2−2ページで、2時間程度や3時間程度との記載があるが、「程度」とは何分くらいのことを指すのか。

(田中保健体育課長)何分というのは特に定めはないが、部活動によっては、機材や道具を準備するなど、倉庫に入っているものをグラウンドに持って行くまでの何分間かや、片付けの時間もあるため、その時間を含まないという意味で、そのような事前準備や片付けの時間を除く部活動時間として、「程度」と記載した。

(井上委員)そのような趣旨であれば、例えば「2時間以内」と書いた上で、「準備や片付けは除く」と書くべきである。「2時間程度」と書いてあったら、先生方によって、2時間20分や2時間半など、あいまいな運用になってくるのではないか。

(田中保健体育課長)校長に対してQ&Aを示しているが、片付けなどは含まれないため、多少、5分、10分、何かの理由で伸びたとしても、2時間を守ってもらいたいと考えている。学校が方針を定めた場合は、ホームページで公表するように伝えている。2時間ということを意識して学校にも対応してほしいと考えている。

(井上委員)2時間以内、3時間以内、ただし準備と片づけは除く、と書くことに差し障りがあるのか。

(田中保健体育課長)「以内」と書くと、例えば1分、2分遅れるとどうなるのかということもある。練習の具合で少し伸びることも考えられるので、その点も考慮して2時間程度とした。

(井上委員)それもわかるが、ここで言っているのは、生徒の心身のバランスや、夏季のこのような異常気象の中でどのように活動するか、また、先生方の働き方改革という点にも関わることである。「程度」というようなあいまいな表現ではなく、以内と書くべきだと思う。2、3分から5分オーバーするのはやむを得ないと思うが、「程度」と「以内」で意識は相当変わるのではないかと思うが。

(田中保健体育課長)「程度」としたのは国のガイドラインに「程度」という表現があるため、それに準じたためである。また、先生方の意識の点で、確かに指摘されたようなことが考えられるが、あまり厳密過ぎるとなかなか運用として難しいと思われる。ただ、過度に時間を超えることになってはいけないので、学校が2時間程度という風に表現したり、それを公表した場合はその点は十分意識されると思う。これを守ってほしいということではなく、最低限これは守ってほしいという、ミニマムスタンダードなので、各学校においては2時間以内とか1時間半以内とかそういった設定をすることはできる。そのような対応ができればよいと思う。

(井上委員)週末に対外試合がある場合は、練習の休みの日などは変わるのか。

(田中保健体育課長)例えば野球では、春夏秋と対外試合が続く場合があり、勝ち続けると週末が潰れてしまうということもある。試合に出るために練習をしているということもあるので、その点も考慮してこのようにした。

(井上委員)他の陸上競技でもバレーボールでもいいのだが、金土日と試合が続いた場合、休みはどのようになるのか。

(田中保健体育課長)一般に土日などに試合があった場合は、多くの高校では月曜日が休みになる場合が多い。

(井上委員)学校が休みと言うことか。

(田中保健体育課長)部活動が休みという意味である。

(井上委員)金土日と試合があって次の月曜が休みということは、加えて2日3日休むということなのか。それとも試合の場合は例外なのか。そういうことは明確に書いてあるか。

(田中保健体育課長)この表の中で平日と週末少なくとも1日を休養日とする、つまり平日と週末で必ず1日ずつ休むというのが基本なのだが、試合なのでそれができない場合は、今設けているノークラブデーを含めて年間104日以上を休んでもらう。これは例えば部活動をしない期間、テスト前や、入試の登校禁止時期、年末年始などを含めて104日である。ただし休日や週末が全て連続的に潰れるのはよくないため、その場合でも1月あたり2日の週末は休むように呼びかけている。

(井上委員)私立高校に対しては何か指導や呼びかけをしているのか。

(田中保健体育課長)この内容を私立の学校に対しても通知し、各学校の設置者として方針を定めるようにお願いしようと考えている。

(竹若委員)この話題は非常に難しいと思う。というのは、大阪の中学校、高等学校の中で、部活動そのものが非常に学校生活の生きがいとなっている生徒たちがたくさんいると思う。先生方もそういう生徒たちを大事にしたい、生かしたい、という意欲も強いと思う。そういうことが背景にあるということを十分踏まえ、大阪の教育の中で育んできた部活動の良さをできるだけ削がないように、先ほど言ったことと矛盾するかもしれないが、背景には現場ではそういうこともある。

(井上委員)そういう背景があるからこそしっかりした方がいいと思う。「程度」などのあいまいな表現だと熱心な先生だとずるずると伸びてしまうと思う。きちんとルールがある中で熱心にやるという風にしないと、結局は先生方の働き方改革にならないし、生徒の心身のバランスをとることもできないと思う。私も決して部活動を否定しているわけではなく、私自身も何十年か前に364日くらい部活動をさせられた経験があり、それはそれで自分にとっていい経験になったが、今は時代が違う。私は今50歳だが、先生方もどうしても当時の価値観や自分の原体験を基にして指導をする可能性が有る。熱心な先生は、生徒のことを思えば思うほどのめり込んでしまうからこそ、ルールをきちんと決めることが大事だと思う。言っていることは竹若委員と同じだが、私はルールをちゃんと決めるべきだと思う。

(向畦地教育振興室長)クラブ活動の熱心な顧問で、例えば平日も頑張って夜遅くまで活動しているような実態もあると思うが、今回初めて平日2時間程度という基準を示し、3時間4時間もできるものではないという意識付けをしていきたい。部活動を熱心にやっているところでも決められた時間内に集中してやることが非常に効果が高いと思うので、そうした意識付けを顧問も含めてしていきたいと思う。

(酒井教育長)初めてガイドラインを作成し、微妙なバランスのところもあるが、作成した以上は、それがきちんと運用されているのかどうか、点検していきたい。

  

◎ 報告事項3 平成30年度(平成30年4月28日以降)における教職員の懲戒処分の状況について

【議題の趣旨説明(教職員人事課長)】

  教育長が専決した標記状況について、報告する件である。

 

【質疑応答】

(良原委員)一般服務関係3つ目の児童生徒へのわいせつ指導、不適切行為と生徒との不適切な交際とはどのような違いがあるのか。

(伊庭教職員人事課長)児童生徒への不適切な指導は、指導上にかかる中で身体に接触するとか、不適切なわいせつの発言をするなどで、不適切な交際は、児童生徒への不適切な行為からさらに進んで交際にまで至ることを意味する。

(竹若委員)資料3−3ページ、2の卒業式における不起立2件について、この男性教諭と女性教諭は別の学校か。

(伊庭教職員人事課長)別の学校である。

(竹若委員)起こってしまったことの報告を聞くたびに、残念だという言葉が出てくる。一生懸命頑張っている教員の多い中、本当に一部の不心得というか、公務員そのものを否定してしまうような行為が毎年報告される。しかも昨年に比べて10件も多いというのは残念で仕方ない。ただ、資料3−5ページの(3)1の公務外非行の中で、39歳で首席というのはあまりないと思うが、このような人が過去からのぞき行為、盗撮行為を繰り返しており、懲戒免職となるのはいかがなものかと思う。この時点で初めて出てきたことなのか。

(伊庭教職員人事課長)この逮捕を機に事情聴取をしたところ、過去から同様の行為を繰り返していたことが判明したもの。

(竹若委員)同じように、(3)3の強制わいせつの市立中学校40歳も、「平成29年6月以降、数回にわたり」とある。私から言いたいのは、規範意識そのものが足りないのは本人の責任だが、学校内同僚の教員の中に、恐らく見て見ぬふり、気が付いてながら何もしないなど、そういうこともあるのではないか。私も中学校で校長をしていたときに、気になる教員がいたら、複数の目できちんと見て観察する、何かあったらその場で注意するようにと言っていた時期もあった。こういうことも大事なことだと思う。犯罪を生んでしまうよりも、犯罪を起こす前に、非行を起こす前に同じ学校の同僚などが組織として未然に防止するという意識を培っていく必要があるのではないか。4月に府立学校長会の第一回目の会合があったと聞いたが、学校長会や教育長会議で、年度初めに言いにくいかもしれないが、こうして毎年毎年同じ事案が出てくるということについて、今言った組織として学校として同僚としていかがなものか、という話をしてほしいと思う。

(伊庭教職員人事課長)繰り返し指導を行っているが、ご意見を踏まえた伝え方の工夫などを考えながら今後も指導を継続していきたいと思う。

 

このページの作成所属
教育庁 教育総務企画課 広報・議事グループ

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