平成28年3月委員会会議会議録

更新日:2016年4月19日

大阪府教育委員会会議会議録

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1 会議開催の日時

   平成28年3月25日(金曜日) 午前9時27分 開会

                 午前10時24分 閉会

2 会議の場所

   大阪府公館 

3 会議に出席した者

教育長向井 正博
委員小河 勝
委員井上 貴弘
委員岩下 由利子
委員竹若 洋三
委員良原 惠子
教育監和田 良彦
教育次長橋本 正司
教育センター所長津田 仁
教育総務企画課長水守 勝裕
教育振興室長中野 伸一
高等学校課長橋本 光能
高校再編整備課長土佐 邦之
市町村教育室長浦嶋 敏之
地域教育振興課長津田 清
教職員室長河西 陽三
教職員人事課長後藤 克己
施設財務課長福本 芳次

4 会議に付した案件等

◎ 議題1 第3次大阪府子ども読書活動推進計画について

◎ 議題2 大阪府立学校条例及び大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画に基づく平成27年度実施対象校である府立西淀川高等学校について

◎ 議題3 大阪府教育委員会通則の一部を改正する規則について

◎ 報告事項1 平成29年度大阪府公立学校教員採用選考テスト等について

◎ 報告事項2 府立学校施設整備方針(府立学校施設総合管理計画)について

5 議事等の要旨

(1) 会議録署名委員の指定

 井上委員を指定した。

(2) 2月19日の会議録について

 全員異議なく承認した(2月19日に出席していない岩下委員及び良原委員を除く)。

(3) 議題の審議等

◎ 議題1 第3次大阪府子ども読書活動推進計画について

【議題の趣旨説明(地域教育振興課長)】

標記について、決定する件である。

 

【質疑応答】

(岩下委員) 今までの取組み、そしてさらにこの計画も、大変すばらしいものになっていると思う。資料5ページの図表10の「本を好きでない理由」(イ)(ウ)のところがパーセンテージが高くなっていて、さらに6ページ、「読書をしない理由」のところに関しては、(ア)から(ケ)のところで、理由はそれぞれだが、時間がない、というのがほとんどの理由になっている。読書が好きだということであれば、ゲームをする時間が読書の時間になると思う。他の子は、現代社会、時間がないので、子どもは一番好きなものをすると思う。子どもたちが全員集まる場所は学校になる。なので、現場の強化をしていくことが大変重要と思う。資料で「全校で一斉読書の取組み」とあるが、詳しい状況がわかれば教えていただきたい。

(津田地域教育振興課長) 正確にパーセンテージまではわからないが、「朝読」という形で一斉読書の取組みは、各校で相当取り組まれていると認識。

(岩下委員) 小学校、中学校の時に、本を読む習慣をつけるのが大変大事。現場ではさらなる工夫をしていただいて、長期に継続する一斉読書の取組みをしていただけるよう、お声掛けをしていただければ。資料の中にも、たとえば国語の時間、授業の時間を使って読書の時間とあったが、月に二回でも、3年生の時期、5年生の時期でもいいから、1年間ぐらいかけて、月に二回でも構わないので、読書の時間を設けたりして、とにかく習慣化させてほしい。

(津田地域教育振興課長) 資料16ページに取組みの指標ということで、9個の指標を並べており、そのうちの「全校一斉の読書活動」の取組みということで、現状は、こういった数字であり、それぞれ目標値を達成するように取り組んでまいりたい。

(向井教育長) 第3次計画を作ったので、市町村に対しては、今回、「指導・助言事項」の中に、読書活動の推進を追加で入れている。

(津田地域教育振興課長) さらに新年度に入って、市町村に対するいろいろな会議とかあるので、新しく作った計画について説明して、各市町村における取組みについても一層進めていただけるようご理解いただきたい、と要請をするつもり。

(小河委員) 今ご指摘のあった一斉読書だが、1−4ページで、修正後の方を見ると、小学校で一斉読書を実施している割合が91.9%、中学校で75.9%。ほぼ大半の学校で実施しているという現状がある。実際やっているところを見ると、子どもたちは、わーっとしていて、いざ始まったらぱっと静かになって、スーッと本に溶け込んでいくという実態で、すごくいい。むしろいろんな本の条件整理とか、いろんなことを応援していく。廃棄処分されそうな本とかいっぱいあるが、どんどん活用していく。教室の中に、カフェだとか食堂だとかに、本が読めるようにという工夫があったが、教室でそれをどんどん広げて行けば良い。住宅地とかで、本の廃棄処分の仕方がわからないという現実が一方であるが、もったいないと思う。そのへんのもう少し活用の社会的流動性を高めていく、という方向での工夫は、お金もいらないし、先生たちもありがたいと思う。是非工夫していっていただきたい。

(竹若委員) 小河委員がおっしゃった、地域全体としての本の在り方だが、市によっては、市の図書館の廃棄する図書を、市民全体の方、小中学校、幼稚園を含め、送り出すシステムを持っている。それぞれの学校がそれぞれの児童生徒に、相当な数だが、持って帰ってきて、それぞれの教室等に置いている。おそらくどこの市でもなされていること。もう一つ、今おっしゃった、一斉読書の習慣だが、朝、子どもたちが登校してきて、グランドで遊んだりするが、読書を一斉に実施している学校は、始まった途端、本当にスーッと静かになる。それが授業に影響してきて、落ち着いた雰囲気の中で学習活動ができる。そういう意味では、ここに謳っている100%を目指して、府教育委員会が中心となって、市町村にもそういった思いを啓発する中で、良さを発揮していただければいい。そうすればこの計画もさらに活きてくるのでは、と思う。

(井上委員) 1−2の府議会の質問に対する答えで、「府の関係部署、市町村、読書ボランティアや民間企業等とも連携しながら」とあり、その具体策はここにいろいろと織り込んでいるのかなと思うが、次の「目標達成に向けて取組みを進めるとともに、進捗管理をしてまいります」とあるが、進捗管理は具体的にどうやっていくのか。

(津田地域教育振興課長) 読書が好きな子どもの割合については、全国学力学習状況調査の中の統計データをとって、教育振興基本計画の目標にも読書に関する目標とさせていただいている。毎年毎年データが出てくる。そういったもので毎年進捗管理をしていきたいと考えている。あと、16ページに個別の取組みの指標等が記載されており、これらについても、全国学テ以外にも国がやる調査、毎年のものも隔年のものもあるが、そういったものを活用して、具体的な取組みについても進捗管理していくことを考えている。

(井上委員) 単位は、小学校単位なのか、市町村単位なのか、どのぐらいの単位で指標を作るのか。また半年ごとなのか、一年後なのかとか、どのぐらいの期間で。

(津田地域教育振興課長) これは一年ごと。調査によっては二年に一回の隔年のものもあるが、基本は毎年調査する。

(井上委員) 単位は、どういったくくりか。小学校単位か、市町村単位か。

(津田地域教育振興課長) 読書の好きな小学校6年生と中学校3年生が対象。把握は市町村単位で行っている。

(井上委員) たとえばそこの小学校が低いとなると、何か施策をこちらからやるのか。

(浦嶋市町村教育室長) 府の方は市町村単位のデータを把握しているのみだが、各市町村は学校ごとのデータを持っているので、各市町村において今ここに出ているような指標について状況がわかるので、市町村が、その状況に応じて、指導・助言または必要な支援をしていくことになる。

 

【採決の結果】

賛成多数により、原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、小河委員、井上委員、岩下委員、竹若委員、良原委員) 

 

◎ 議題2 大阪府立学校条例及び大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画に基づく平成27年度実施対象校である府立西淀川高等学校について

【議題の趣旨説明(高校再編整備課長)】

標記について、平成28年度入学者選抜における志願動向を踏まえ決定する件である。

 

【質疑応答】

(向井教育長) 2−2ページの一番上の囲み、「附帯決議を踏まえ、統合整備の手法について検討を進め、平成28年中に決定」ということにしている。統合整備についてもう少し説明してほしい。

(土佐高校再編整備課長) 統合整備は西淀川高校と別の府立高校の取組みを発展させる形で統合して、新たな高校を設置するということ。それ以外に、機能統合という形もあるが、それは西淀川高校の特色ある教育活動を別の高校に継承していくというもの。

(竹若委員) 11月の教育委員会会議において定めたもの。28年度の募集状況の目安を確認したときに、「1」という数字が出てきた。募集の定数に対して、志願者の倍率が「1」に届かない状況。そういう経過を受けて、今回、それぞれ頑張っていただいたとは思うが、こういう結果になってしまったのは断腸の思いではあるが、結論は仕方がないかなと思う。28年度に入学してくる子どもたちが、3年間西淀川高校で生活するのだから、その3年間が、良い高校生活を送れるように、卒業までしっかり教育活動をやっていただきたい。

 

【採決の結果】

賛成多数により、原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、小河委員、井上委員、岩下委員、竹若委員、良原委員)

 

◎ 議題3 大阪府教育委員会通則の一部を改正する規則について

【議題の趣旨説明(教育総務企画課長)】

標記について定める件である。

 

【質疑応答】

(向井教育長) 大阪府議会が終わった。議案ではなかったが、常任委員会での各教育常任委員の先生方のご意見を踏まえて実施していく。

(井上委員) 常任委員会でもみなさんおっしゃったことと思うが、全国で初めての試みなので、しっかりと、いろいろとご指摘を受けている点を踏まえて進めていかないといけないと思っている。このチャンスを活かして、私学のやっている良いことを公立に取り込んでいって、公立がやっている良いことを私学の方がしっかり取り込んでいくことができればいいなと思う。私学に関して大事なのは、みなさんご心配なさっていた私学の独自性、建学の精神、独自の教育をされているというところ、そこをしっかり守っていくということだと思うし、いいものがどんどん生まれてきて、独自のものが生まれて、それをまた公立に反映させて、ということを全国で初めてやっていく、というのを我々がしっかりやっていくのが大事かなと思っている。

(竹若委員) 組織のことだが、教育長に対する負担が今まで以上に大きくかかるだろうと思っている。教育常任委員会での質問の中でも、私学監の果たすべき役割が大きなものだと。一方で、教育監以下、事務局は私学に携わらないという前提がある。それは大阪の教育の向上のためには大事。私学監、私学課。連携を密にして、井上委員おっしゃった、どうすれば向上していくかということを常に練っていかなければ。それがひいては教育長の負担軽減につながる。表には出さないかもしれないが、新しくスタンスを示す。我々として心積もりをしておかないといけない。よろしくお願いしたい。

(向井教育長)  議会でお答えしたが、これまでは私学課と連携という形でやってきたが、これからは所管ということで、大阪の公立と私学が組めば、具体的にはまだ施策としては決めていないが、何か大きなことができるのではないかな、と考えている。

【採決の結果】

賛成多数により、原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、小河委員、井上委員、岩下委員、竹若委員、良原委員)

 

◎ 報告事項1 平成29年度大阪府公立学校教員採用選考テスト等について

【報告の趣旨説明(教職員人事課長)】

標記に係る採用予定数及び選考日程について、報告する件である。

【質疑応答】

(竹若委員) 受験者の多い大学は、具体的にはどういう大学か。

(後藤教職員人事課長) 国立大学では大阪教育大学とか、私立の大学でも、多数受験いただき、合格者が出ている大学もある。複数の大学を、我々、教職人事の採用担当者だけでなく、現役の教員も一緒になって、教員の仕事のやりがいだとか、生の声を聴いてもらえる場面設定をさせていただいている。

(竹若委員) 先般、大阪教育大学の学長とお話する機会があった。是非、優秀な教員を養成いただいて、大阪府教育委員会を受験いただきたいと話していた。現実的に、受験者のどのぐらいの率が受験しているのか、後でデータを教えてほしいが大阪の教育を向上させていこうと思えば、大阪教育大あたり、こだわりがあるというか、即戦力となり得るような教員の養成に力をいれていただくのが課題でもある。あとでデータを教えてほしい。

(井上委員) 選考テストの少し先だと思うが、チャレンジテストをやるということだが、特別にホームページ等でPRしていくというのは、どういうことを考えているのか。

(後藤教職員人事課長) チャレンジテストについては、日程や出題分野の変更等をHPで掲載し、周知していきたい。メールマガジンも配信している。次年度のチャレンジテストについて広報を行ってまいりたい。

(井上委員) メールマガジンは興味のある人に届くのか。

(後藤教職員人事課長) 教職を志願している方にご登録いただいている。そういった方にとっては、教員チャレンジテストというのは非常に近い、興味のあるテーマかなと思うので、そういった方にも情報提供していきたい。

(井上委員) 何かをぱっと見て火が付く人というのも世の中には結構いるのかなと思うが、そういう人たちに向けたPRを特段には考えていないか。たとえば、駅にポスターを張るとか。

(後藤教職員人事課長) ポスターの掲示等は考えてはいなかったが、たくさんの志願者に受けていただきたいと思っているので、広報のあり方についてはさらに研究して、効果的なものについてはどんどん取り組んでいきたい。

(井上委員) 具体的にPRしていくとすればいつぐらいから始めるのか。

(後藤教職員人事課長) チャレンジテストに限定した広報というのは予定がないが、本格的な広報は大体10月頃に実施するつもり。

(井上委員) あと半年くらいある。かなり予算を使ってやるテストなので、できる限り多くの方に興味を示していただくのが大事。PR方法というのをぜひとも考えてもらって、効果的に人を集めていただきたい。よろしくお願いしたい。

(小河委員) 昨日、大阪各地で終業式があった。知り合いの様子を聞いた。新任の先生は本当に教師をやめようかなと迷いの中でたどっていって、最後は感動の坩堝でその学級を終えた。生徒も先生もみんな感動して、声も出ない、言葉も出せないような状態。そういうエピソードも聞こえてくる。昨今、いろんな問題を見ていると、教育とは何なのか、という原点が問われている時代ではないか。その一番大事なところが、受験される大学生の方々にきちっと心に響くような、そういう情報伝達の仕組みをもっと考えていかないといけない。ずっと今までの話、させていただいたが、大阪には大阪のビジョン、教育はこうあるべきだ。そして教師像はこういう人に教師になってほしい。そういう理念をすごく議論してきたと思う。そこの大事なところを、これからも、ここは本当に質の高い、志の高い人たちが大阪にどんどん来てほしいと思っている。それにふさわしい制度設計を工夫してどんどん変えていかないといけないと思っている。我々の改革をしていくとともに、先走った宣伝になるが、全国の教師にならんとする方々の心に届くような情報化を是非お願いしたい。形式的にこうしたああしたではなく、生の感動、現場の先生方の息吹、そういうものが吸収され、それが受験生の方に伝わっていく。そういう大きな役目があると思うので、よろしくお願いしたい。

(向井教育長) 大阪府教委は東京で受験説明会をやっている。入って2、3年のフレッシュな先生を連れてきて、そこで現場の状況とか、自分のご経験とかを話していただいて、現場の喜びを実感として聞きに来た人に持って帰っていただく、という取組みを行っている。

(後藤教職員人事課長) 説明会が終わった後も、参加した若手の教員が個々にデスクを設けて、そこで個別に参加者の方から質問を受けて答える、そういった取組みも行っている。小河委員がおっしゃったような生の声を伝えるのは大切なことと思うので、今後も効果的な方法を考えていきたい。

(小河委員) 私自身はそういう領域は全然ダメだが、ネット関係は若い人達はものすごい駆使できる世界なのだから、是非よろしくお願いしたい。

 

◎ 報告事項2 府立学校施設整備方針(府立学校施設総合管理計画)について

【報告の趣旨説明(施設財務課長)】

標記について報告し、委員会に意見を求める件である。

 

【質疑応答】

(向井教育長) 2−2ページには、28年度から概ね3年間で調査を行い、各学校の中長期保全計画、修繕実施計画を策定とあるが、それは調査の次の年ぐらいに行うのか。

(福本施設財務課長) 基本的に28年度に約2割、29年度に約4割、30年度に約4割、3か年で100%調査をする。来年は約2割、約35校程度を調査した上で、計画を策定する。

(岩下委員) 有効活用のところだが、保育園・保育所は少ない。できるだけコストをかけない形で活用していくことを考えていただければありがたい。

(井上委員) 改築時期を60年から70年に延ばしたと聞くと、一般の人たちは10年延びて大丈夫かなと思うのでは。資料をしっかり読めばわかるとは思うが、どのようにわかりやすく、みなさんに理解してもらえるように説明するのか。みなさんにどのようにお伝えするのか。

(福本施設財務課長) 基本的には躯体は大丈夫だが、配管とか設備系が手を入れてないので、そこをしっかりと改修することによって寿命を延ばす、ということなので、そこをしっかりオープンに説明していきたい。

(井上委員) そこをわかりやすくお伝えしないと、不安に感じてしまうと思う。

このページの作成所属
教育庁 教育総務企画課 広報・議事グループ

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