平成27年9月臨時委員会会議会議録

更新日:平成27年10月29日

大阪府教育委員会会議会議録

1 会議開催の日時

   平成27年9月3日(木曜日) 午後2時57分 開会

                午後4時37分 閉会

2 会議の場所

   大阪府公館 

3 会議に出席した者

教育長向井 正博
委員小河 勝
委員立川 さおり
委員井上 貴弘
委員岩下 由利子
委員竹若 洋三
教育監和田 良彦
教育センター所長津田 仁
教育総務企画課長水守 勝裕
教育振興室長中野 伸一
高等学校課長橋本 光能
高校再編整備課長土佐 邦之
市町村教育室長浦嶋 敏之
小中学校課長坂本 暢章
教職員室長河西 陽三

4 会議に付した案件等

◎ 議題1 平成26年度教育行政に係る点検及び評価結果の報告について

◎ 議題2 大阪府立学校条例及び大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画に基づく平成27年度実施対象校及び再編方針の案について

◎ 報告事項1 平成27年度全国学力・学習状況調査における大阪府の結果概要について

5 議事等の要旨

(1) 会議録署名委員の指定

 岩下委員を指定した。

(2) 議題の審議等

◎ 議題1 平成26年度教育行政に係る点検及び評価結果の報告について

【議題の趣旨説明(教育総務企画課長)】

大阪府教育振興基本計画(教育委員会の権限に属する事項のみ)の進捗状況に関する点検及び評価の結果並びに教育に関する事務の管理及び執行の状況に関する点検及び評価の結果の報告について決定し、大阪府教育行政基本条例第6条第1項及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律第26条第1項の規定により、教育行政に係る点検及び評価報告書を平成27年9月定例府議会に提出することを決定する件である。

 

【質疑応答】

(向井教育長) 分量が多いが、年間の取組みを網羅しているものである。

(井上委員) 毎年行われているものと思うが、非常に貴重な財産。できたところ、できなかったところを、次の予算や人事に反映させていくことが大事。しっかり活かしていただきたい。事務局で相当しっかりとたてた指標を自己評価し、その上評価委員の先生方にまでチェックしてもらっているという、非常に重要な資料。我々委員も含めて、次に活かしていくことが大事と思う。教育委員の自己評価だが、期の途中で退任された委員はどうなるのか。たとえば隂山前教育委員長は去年、前期は全部いらっしゃったのでは。

(水守教育総務企画課長) いらっしゃった。

(井上委員) 中原前教育長や木村委員も前年度は年度途中で退任されて、自己評価を書かないなら、ルールとして、自己評価をする時期にいる教育委員に書いてもらう、ということか。

(水守教育総務企画課長) そういうルールになっている。

(井上委員) それもルールの決め次第ではないか。府民の観点からすると、期の途中で辞めた人、たとえば半年で辞めた人、あるいは2月で辞めた委員なら11ヶ月間しっかり務めた、という人もいるかもしれない。そういう人が何をやったかをしっかり書いてもらうのも一つの考え方かな、と思った。

(水守教育総務企画課長) こういう人が自己評価を書く、ということがどこかに詳細に書かれているわけではないが、運用として、途中で変わられた委員は、評価時点でいらっしゃらないので、対象から外す、というルールになっている。

(井上委員) たとえば、自己の点検評価が、誰かに評価されるものならその時点でいなければならないかなと思うが、務めた年数、月数について書くのであれば、本来であれば書くべきかと思う。ご検討いただきたい。

(向井教育長) わかりました。

(竹若委員) のちほど、全国学テの報告があるとのことだが、基本方針1の「小中学校の教育力の充実」の12ページに「授業改善への支援」とあるが、具体的に、ワーキングとはどういうも(のか。どのような取組みをしているのか。

(蛭田教育センターカリキュラム開発部長) 市町村研修支援プロジェクトについては、市町村が、たとえば英語教育の授業づくりをテーマに研修をしたいといった要望を出すと、その市町村のニーズに合致するよう、センターがもっているリソースを活用して研修を実施するもの。狙いとしては、市町村の教育委員会が今後、自律的に自分の市町村で研修を行えるようにするために、まずセンターが市町村で研修を実施するとともに、研修実施に必要なリソースを市町村教委と共有することで、市町村教委のいわば研修体力を向上させようとするもの。内容的には授業づくりをはじめ、人権教育、支援教育などの、教育課題に基づいた研修メニューを用意している。校内研究支援プロジェクトというのは、市町村教委や各学校が学力向上に向けて自律的に授業研究ができる体制を構築するために、市町村教委の指導主事あるいは学校内で校内研究を中心的に進めている教員を集めたプロジェクトチームを作り、校内研究の進め方や、全国学テのデータの活用を通した授業改善の推進、といった研究を行っている。将来、学校や市町村で中核となって学力向上に向けた授業研究を推進していただく、そういう人材育成を狙ったプロジェクトになっている。

(竹若委員) 23ページの府立学校の学校教育自己診断が80数%で止まっている理由を聞かせてほしい。

(橋本高等学校課長) 府立学校の自己診断は100%実施しているが、公表が100%ではないのは我々も残念。昨年度末で公表していないところを一つ一つ確認したところ、ホームページの更新ができていなかったという理由がすべてだった。学校教育自己診断は当然公表すべきであると、指導した。本日までに100%となっている。

(竹若委員) 49ページで道徳教育の推進を謳っている。33市町村で111中学校区で取り組んでいるとのことだが、具体的な説明を。

(坂本小中学校課長) この事業は3年事業で、3年間ですべての中学校で事業をやってもらう。そこに書いているのは2年目の状況であり、今年度が最終年度。取り組む内容については、授業研究と、地域に開くということで、保護者の方々、地域の方々に対して公開授業をするということが事業の中心。実際、昨年まで2年間で、各学校が地域に対して、道徳教育を地域と一緒になって進めていく、というような機運が生まれてきた、と聞いている。今年度が最終年度なので、しっかりやっていきたい。

(竹若委員) 昨今、子どもを取り巻く教育環境に段差、開きが感じられる。現に子どもたちが学校で、どういう道徳教育を受け、心を育んでいるか、保護者の方に周知いただきたい。中学校区で実施されている、大阪府教育委員会独自の取組みであり、さらに推進していただきたい。

(立川委員) 12ページ、英語教育で、「フォニックスの活用、英語学習パッケージの開発に着手」とあるが、もう着手したのか。

(坂本小中学校課長) 2年事業で取り組んでいる。昨年から、小学校の研究指定校で研究を進めていただいて、今年度、民間業者が、順次、小学校1年から全学年の教材を作って、完成に近づいている。すでに市町村にお見せする見本版ができている。先日も北地域と南地域で、学校の先生に来てもらって、紹介する会を開いた。南地域では100名を超える先生が来られたというのが現状。今年度末の完成を目指して頑張っているところ。

(立川委員) 基本方針2の33ページ。「長期入院している生徒等への学習支援」ということで、全国初の取組み、先進的な取組みと以前お聞きした。2校で遠隔授業サポートシステムを確立したとのことだが、現在、その状況、ニーズや方向性をお聞きしたい。

(橋本高等学校課長) 校数は手元にないが、ニーズには応えられるようになっている。数は多くはないが。

(立川委員) 34ページの審議会からの意見で、基本的方向(1)の「グローバルリーダーズハイスクールなど進学に特化した学校や課題を多く抱える学校においての取組みが充実している点は評価するが、いわゆるボリュームゾーンである中位層への取組みも重要」とある。私はどちらかというと、エンパワメントスクールや、セーフティネットである通信制高校への支援策について課題意識があるが、ボリュームゾーン、中位層の学校の授業改善が進んでないな、というのを肌で感じている。そのあたりの進捗をお聞きしたい。

(橋本高等学校課長) 授業改善については、いわゆるボリュームゾーンだけでなく、府立高校全体で弱いところと思っている。特効薬はないが、教育センターと連携して、ことあるごとに授業改善の指導をしていきたい。

(立川委員) 特に中位層、ボリュームゾーンは授業改善が大事と思うので、お願いしたい。基本方針9、さきほど竹若委員からもお話があったが、中学校区を中心とする地域コミュニティづくりに今、大阪府が取り組んでいて、私もコーディネーターの一人として関わってきた。自己評価にも指摘にもあるが、親学習リーダーとか、いろいろなボランティアの養成講座があって、その前は子ども家庭サポーターとか、部局をまたがるいろんなボランティアを作られるが、地域に対して孤立してしまうとか、連携がうまくいかなかったり、固定化、高齢化が進んでいる。スクール・エンパワーメント事業でも、島本町の事例とか聞いていると、地域のコーディネーター役が固定して増えていないという現状がある。すこやかネット自体が、統廃合が進み、中学校区での広がりが難しくなってきている。小学校、中学校と連携して、という中で、コーディネーター、地域のボランティアを、府教委としてどのように育成支援していくかが重要と思うので、お願いしたい。もう一つ、その関連で、89ページの自己評価の、「(3)家庭・地域における教育力の向上を図る」の「公私立幼稚園と連携している小学校の割合100%となっている」というところで、気になったのは、公私の幼稚園が連携しているのが100%というのはいいが、保育所と認定こども園はどういう扱いになっているのか。就学前の発達障がいや多様な課題を抱えている子供が増えていて、小学校と連携していただくのはいいことだが、教委の管轄外かもしれないが、保育所、認定こども園も含むという形での100%が望ましいと思う。

(浦嶋市町村教育室長) 校区に保育所がないところもあるし、公私立がすべてそろっているわけではないので、小学校から見て、自分のところに通う子どもと関係あるところとの連携は100%。個別のデータはないが、もちろん保育所とも連携している。

(立川委員) 認定こども園は。

(浦嶋市町村教育室長) 認定こども園については、連携先が認定こども園になっていたりするということ。

(小河委員) 102ページの評価審議会の全体に対する意見の5行目、「子どもの発達や学びの連続性という観点を踏まえると、校種や幼小中高の設置者の違いによる役割分担が、教育施策の『分断』とならないように」という指摘があるが、この点は構造的な問題で、就任以来ずっと申し上げてきた。制度的な違いがあって、これを独自に議論する、なんらかの体制の設置が必要ではないか、と感じる。そうしないと、教委と他の部局のそれぞれの立案を統一的な理念の下で進めることが、なかなか難しい。今日の状況を、大きな視点で見ると、子どもの発達の非常に早い時代から、ちゃんと健全な体制を守ってやるということが大事な課題であるにもかかわらず、その対応が後手後手にまわって、大きくなってから問題が発生して対応する、という構造にどうしてもなっている。学習内容から考えても、たとえば小学校段階のつまずきを中学校で補正しなければならないという問題があって、これは構造的に非合理。この点の打開策をなんとか講じていく必要があるのでは、とずっと思っている。何らかの対策を是非、方針化していただきたい。今、明確な資料的根拠をもって提案できる状態ではないが、検討を願いたい。

(向井教育長) 幼稚園、小・中学校は市町村教委の所管。当然私どもは市町村教委とは連携しているが、そこを飛び越えて府教委が小学校・中学校と、というのは難しい。当然、市町村教委からご要望がある場合は入っていく。施策を大阪府の施策として作った場合には市町村の方にも手を挙げていただいて、という形でやっている。

(坂本小中学校課長) 我々が直接、市町村立学校に行かせていただいて指導助言する機会は増えている。一昔前より、風通しは良くなっている。

(小河委員) 私学との協力関係が非常に重要と思う。幼稚園・保育所、子どもの育ちのベースを考えると、小さい時期の枠組みについて、政策的な手を打っていくことが大事と思う。保護者の注意とか、親の関心を高める、ということも大事ではあるが、親としては、自分の家庭での対策はいろいろやったとしても、自然の中で遊ばせてやるとか、政策的なところはなかなか手の打ちようがない。子どもの時代から、遊びとして、いろいろなタイプ、要素を盛り込んだフィールドが豊かにあるということに持っていこうとすれば、これは政治の問題では。枠を越えてうんと論議をしていくべき。

(竹若委員) 小河委員が常々、小学校入学前の教育とおっしゃるのは、そのとおりと思う。各市町村で、幼稚園や保育所でどんな教育をされているのか。地域との連携ということで、入り込んで連携をとりながら、小学校に入学する段階で役立つような施策を、市町村教委と一緒になってやり出しているのも事実。地域での取組み、ただ単に学習だけではなくて、子どもたちの生活も含めてやり出している。これも大阪の教育の一つの特徴。心配すればいろいろあるが、市町村の取組みを支援できるように。58ページの補足意見の基本的方向(5)のところで、「学校と他機関をつなぐスクールソーシャルワーカーの果たす役割が非常に重要」とある。大阪府教委が全国に先駆けて、スクールソーシャルワーカーを配置したのは事実だが、先だって寝屋川市の痛ましい事件があった。関係があるとは言い切れないが、単に学校での居場所というだけではなく、子どもたちの生活の中で、子どもたちの居場所が安定することができていれば。スクールソーシャルワーカーの役割として、ひょっとしたら手を差し伸べることができて、セーフティネットが確立できたのではないか。先だって、全国の教育委員の連絡協議会で、スクールソーシャルワーカーの話が出て、大阪府の取組みを紹介したが、他府県と比べると大阪は進んでいるなと思いつつ、ああいう事件が起こってしまうと、更なる充実を、という思いもする。全国的にスクールソーシャルワーカーの数が足りない、制度が確立されていない状況の中で大変だとは思うが、大きな課題として真摯に受け止めて、是非よろしくお願いしたい。

(立川委員) 関連して、先日、中教審の担当部会の文書を見ていて、不登校の対策の一環として、原因が多岐であるということで、個別支援の個人用シートを作成するのが良いのでは、という方針が出されていた。小中高を引き継ぐ、継続的な支援をしていくシートを作ったら良いのではないかということで、私は幼少期、つまり保育所や幼稚園といった就学前を含めて、というのが、子どもを守る、育ちを支える一つの取組みかなと、共感した取組みだった。今、寝屋川の事件の話が出たが、寝屋川市が防犯チェックシートを寝屋川市内の全生徒に配布された。去年の神戸市の事件を受けて、神戸市教委が作ったチェックシートを元に作った、ということを報道で見た。寝屋川市の近隣の四條畷市や大東市は心配しており、奈良とかでも事件があったこともあり、防犯意識は非常に高いが、こういう事件が起きてしまうと、もう一度、原点に返って、活用するというのは市町村が判断されると思うが、こういったチェックシートというのは情報提供し、共有して、活用してほしい。

(小河委員) 今、竹若委員がおっしゃった子どもの居場所づくりの活動。いろんなNPO法人があり、私も理事をやっている団体があるが、やっている状況を見ると、熱心に、地を這うような努力をやっている。そういう組織とも連携、あるいは応援してやっていくということも大事な課題。

(橋本高等学校課長) そういった事業を、府立高校だけで10数校、私立入れて20校で、青少年課が行っている。

(立川委員) 高校内における居場所のプラットフォーム化事業。子どもたちが喜んで、不登校だった子が通えるようになった、と聞いている。

 

【採決の結果】

賛成多数により原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、小河委員、立川委員、井上委員、岩下委員、竹若委員)

 

 

◎ 議題2 大阪府立学校条例及び大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画に基づく平成27年度実施対象校及び再編方針の案について

【議題の趣旨説明(高校再編整備課長)】

標記について、以下のとおり実施対象校及び再編方針の案の周知を行うことを決定する件である。その上で、様々な意見を踏まえ、11月の教育委員会会議において決定する。

1 再編方針(案)

 平成27年度は、エンパワメントスクールへの改編、普通科総合選択制から総合学科または普通科専門コース設置校への改編に着手する。また、入学を志願する者の数が3年連続して定員に満たなかった高等学校2校については、再編整備の対象校とするが、募集停止の決定に際しての志願動向の見極めや再編整備の手法の検討を行う。

2 実施対象校(案)

 ○ エンパワメントスクールへの改編

  ・布施北高校

 ○ 普通科総合選択制から総合学科への改編

  ・門真なみはや高校

  ・伯太高校

 ○ 普通科総合選択制から普通科専門コース設置校への改編

  ・東淀川高校

  ・かわち野高校

  ・りんくう翔南高校

 ○ 募集停止の決定に際して平成28年度入学者選抜における志願動向を見極める学校

  ・西淀川高校

 ○ 再編整備の手法について検討を行う学校

  ・能勢高校

 

【質疑応答】

(立川委員) 布施北高校と成城高校は何度か見させていただいていて、エンパワメントスクールらしいというか、ふさわしい取り組みをすでにされている学校なので、安心して開校していただければ、と思う。在籍生徒、受験生のニーズに応えられるエンパワメントスクールになってほしい。西淀川高校と能勢高校だが、能勢高校は2−7ページに「平成28年度中に再編方針を決定し、30年度当初からの実施をめざす」となっており、西淀川高校は2−6ページ、「決定する」となっているが、そのあたりを説明してほしい。

(土佐高校再編整備課長) まず能勢高校だが、今から検討を始めて、9月府議会での議論を経て、11月に正式に決定して、そこからが正式なスタートとなる。能勢町と約1年かけて、2−7ページ記載の検討例などの検討を進めて、平成28年中に再編方針を決定して、それにしたがって、主に平成29年度は準備の期間になり、平成30年度当初からの実施を目指す、という意味。西淀川高校は、平成28年度選抜の結果を見た上で、今年度中に29年度選抜からの募集停止を最終決定して、具体的な再編整備の手法については、少し時間をかけて、どのような再編整備の手法がふさわしいのか、というようなことを検討して、平成28年中に決定するということ。

(井上委員) 西淀川高校と能勢高校、特に能勢高校は事情が違う。能勢高校は、能勢町において果たす役割がどうか、というところがポイントになってくる。その観点からすると、私も町長や教育長と話をしているときに、日本全国どこも抱えている課題で、過疎化というか、どんどん人口が減って高齢化が進んでいく、そういう町がどんどん出てくる中で、ある意味シンボルというか、地元の高校のあり方をどうするかがポイントとなってくる。能勢町の活性化と高校の位置付けをリンクさせていかなければならない。大阪府教委と能勢町教委でのプロジェクトチームとなっているが、能勢町の組織はコンパクトで、ある意味町と町教委は一体かなと思うが、できれば大阪府も知事部局の方、どこか担当部局の方に誰か入ってもらって、能勢町の活性化を大阪府も支援する、そういった位置付けも踏まえながら、この高校再編の手法というのをしっかり考えてほしい。能勢町の活性化がセットとなる。

(土佐高校再編整備課長) メンバーも、検討事項も、これから能勢町と。そういう視点も考えていきたい。

(竹若委員) この改編は、エンパワメントスクールを進められているが、生徒が選べる学校にしてほしい。充実させてほしい。一つ気になるのは、子どもがそういう高校を選んで行った、その高校の先生方のコミュニケーション、意識である。先生方は自分の学校は再編された、だから生徒には3年間楽しんで学校生活を送ってほしい、というような気持ちをもってもらえれば一番ありがたいが、再編された学校の先生方の研修は。

(土佐高校再編整備課長) 一つの例として、エンパワメントスクールを3校スタートさせているが、社会で活躍できる力を身につける。これは正解が一つではないことをみんなで話し合う、コミュニケーション力をつける、ということを申し上げてきたが、では具体的にはどうするんだ、ということで、現場の先生方、研修をしたり、そのノウハウを次の学校に情報提供したりで、学校も努力しているし、我々も知恵を出してやっている。

(竹若委員) そういう意味では、営業という言い方は語弊があるかもしれないが、よく来てくれました、と。3年間、我々はこういうことをします、というアピールできるような意識が大事。そのためには、企業意識というか、成果を上げる、そういう研修にも力を入れてほしい。

(井上委員) エンパワメントスクールに改編していくというときに議論になったことと思うが、エンパワメントスクールに改編されるということがネガティブにならないように、しっかりPRしていきましょうということを相当話し合われたと思う。高校がエンパワメントスクールに改編されるというときに、在校生や先生が少しネガティブな印象を持っているということがあるのかないのか。あと、行く中学生が、「エンパワメントスクールに行く」ということを、実際自分や周りがどういうふうに捉えているか。もし少しでもネガティブな、「その学校はあまり良くない」というようことを、高校の在校生や先生が少しでも思っているのなら、それは大いなる誤解なので、対策をうっていかなければならないと思うので、教えてほしい。

(土佐高校再編整備課長) この春開校するまでは、井上委員がおっしゃるようなことがもしかしたらあるのでは、と我々も心配していたが、まず、現場の先生は全然ない。良い学校にしようということで準備を進めていただいている。受験する側の中学生も、志願倍率も含めてどうなるかと心配していたが、去年からPRを頑張って、こういう学校なのでやる気のある人に来てほしいとPRを続けて、積極的な意味でこの学校で頑張りたいという子が手を挙げてくれて、志願倍率も含めて良いスタートが切れた。

(向井教育長) 西成高校を視察して、校長とも話したが、エンパワメントスクールになって、生徒の前向きさ、積極性というのが非常に出てきている。一番強調されたのが、学校行事への参加率が非常に高くなったというお話をされていて、非常に有り難く思った。

(井上委員) 良かった。

(和田教育監) 進学フェアを開催したが、エンパワメントスクールの前に、ずっと、途切れることなく保護者と生徒が来てくれた。非常に期待が高い。もう一度やり直したいと思っている生徒と保護者が一定おられるというのは実感した。

(橋本高等学校課長) 今年スタートした三校のうちの一校の入学式に、来賓として行った。新入生の代表の生徒が誓いの言葉を述べた。「勉強は苦手だが、やり直したい、この学校でやり直す希望を持って入学してきた」と。それを聞いて大丈夫と確信した。

(立川委員) 複数の保護者の方からエンパワメントスクールについての相談を受けて、是非、足を運んでほしいと。期待を寄せている声をいただいている。

 

【採決の結果】

賛成多数により原案どおり決定した。

(賛成者 向井教育長、小河委員、立川委員、井上委員、岩下委員、竹若委員)

 

 

◎ 報告事項1 平成27年度全国学力・学習状況調査における大阪府の結果概要について

【報告の趣旨説明(小中学校課長)】

標記について、報告する件である。

 

【質疑応答】

(小河委員) 8月26日の新聞では、内申との関係ということで、あわてて現場では過去問をさせるとか、そういう指導が影響を与えて一挙に平均点が上がったのではないか、という評価、解釈が圧倒的だった。どの新聞を読んでもそう書いてある。私は率直に申し上げて、新聞社のレベル、厳しい言葉で言わせてもらうと、そんな解釈で通るのか、という思いを抱いた。今ご報告いただいたように、何年にもわたった地道な学校の取組みが底流にあり、維持されてきた。ある年度では、教育センターの訪問回数は2年間統計で合計4千回を超え、現場に出向いて、学校との打ち合わせを積み上げられてきている。地を這うような努力を営々と積み上げられてきた。そこに今年の1月のチャレンジテスト。ただやるというのではなく、学校全体が取組み、指導してこられた。そういう現場の非常に地道な積み上げが、報道ではほとんど取り上げられていないことに愕然とした。カウントすると、決定が4月10日で、実施が4月21日。その間、10日、11日ぐらいしかない。その間の日数を数えていくと、土日や身体測定等の行事を除いて、実際の状況を考えると、仮にテスト対策に取組めたとしても、1日、せいぜい2日しかないということが、ある新聞に1、2行書いてあっただけ。その物理的状況を考えてみて、そういう表現、解釈だけで、かなり劇的なアップを達成したということを解釈しきれるものではない、と感じていた。率直に申し上げて、あまりにも現場で先生のご苦労や子供たちの頑張りに対する評価がなさすぎると感じた。

(竹若委員) 今、小河委員がおっしゃった結果について、府教委と市町村教委と学校現場の三者が一体となって、苦しみながら積み上げた成果であり、やっとスタートラインに立てた。問題はこれから。さきほどの点検評価でも質問したが、府教委と市町村教委と学校現場でプロジェクトチームを作って取り組みだした。人材育成にこれから力を入れるべきではないか。財政難、非常に厳しい状況だが、プロジェクトチームが、府のチームとして、福井県なり、秋田県なり、先進県の取組みを学びに行ける。そういう旅費、予算獲得がこれから府教育委員会の大きな課題では。若い先生が増えている中で、ベテランの先生が辞めていく。せっかく、ここまでスタートラインに立てたものが、消えてしまうかもしれない。継続は力と言うが、そういう授業力や授業改善の方策を、受け継いでいかなければならない。プロジェクトチームを府教委として継続して確立させ、そこに大阪府内の先生方も入ってくる。そういう目標をもって今後も取り組んでほしい。

(小河委員) データ、グラフを見て、上がり方が尋常ではないと思う。この背後に何があったかしっかり究明していくと、教訓になる。平均点なので、実際には、全国平均よりはるかに飛びぬけて前進しているところもたくさん実現していると思う。個々の学校の取組みを緻密に分析していくと、謎解きの答えが出てくると思うので、これから分析されていくだろうから、ぜひそこのところを教訓化していく。竹若委員が言われたように、ここがまさに我々のスタート地点である。ここからさらに前を向いていく。ここにはげましのエールが一つ現れたと受け止めて、府下の教職員の方々、頑張ってほしい。子どもたちにも応援のメッセージになるのではないかと思う。

(井上委員) 小河委員がおっしゃったように、伸び方が驚異的。右肩上がり。厳しい言い方をすると、スタートラインに立つのが全国平均と同じ「1」だとすると、まだ立っていないのかなと、客観的に思う。ややもすると、上がったから良かったね、ということではなくて。先生や事務局の努力は結果に出ていると思うが、良かったねではなく、まだまだだなと反省を大いにすべき。一つの例として、たとえば1−3ページの「結果を教育活動に活かしているか」で、「よく行った」「行った」、どういう基準でつけているのか。「よく行った」はどういうことをして、「行った」はどんな感じなのか。

(坂本小中学校課長) 数値的に何パーセント、ということではない。学校アンケートについては、「よく行った」という数値にのみ注目している。やれば「行った」と答えるが、それでは不十分。学校が自信を持って「よく行った」と言えて、はじめて動いている、と判断している。「よく行った」という回答が、学校に何か変化があったものと考え、検証を進めている。

(井上委員) 竹若委員がおっしゃったように、人材育成の観点で「よく行った」とは何をしたのか、よく行ってかつ結果が出ているところの事例をしっかり吸い上げて、次の年に指針、こういうことをしっかりやってください、というのを出しても良いのでは。「よく行った」が標準。「ほとんど行っていない」というのは論外。「行っていない」というのはバツ。「よく行った」、これが8割とかになるように、チェックしていかないといけない。上がって良かったとは思うが、「やっぱり大阪の教育、良いですよね」と言われるためには「1」を大きく超えていかなければならない。良い流れができたのかなと思うので、そういうところを大事に取り組んでもらえれば、と思う。

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教育庁 教育総務企画課 広報・議事グループ

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