平成26年7月委員会会議会議録

更新日:平成26年8月27日

 大阪府教育委員会会議会議録

 1 会議開催の日時

   平成26年7月23日(水曜日) 午前9時28分 開会

                       午前10時37分 閉会

 2 会議の場所

   大阪府公館

3 会議に出席した者

委員長隂山 英男
委員長職務代理者小河 勝
委員立川 さおり
委員木村 知明
委員井上 貴弘
教育長中原 徹
教育監津田 仁
教育次長

橋本 正司

教育センター所長

和田 良彦

教育総務企画課長見浪 陽一
教育振興室長丸岡 俊之
高等学校課長

橋本 光能

高校再編整備課

土佐 邦之

支援教育課長

水守 勝裕

市町村教育室長

吉美 学

教職員室長中野 伸一

4 会議に付した案件等

議題1 知事からの意見聴取に対する回答の承認について

議題2 平成27年度開校予定の北河内地域における支援学校及び高等支援学校の校名(仮称)並びに中河内・南河内地域における支援学校の校名(仮称)について

報告事項1 大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画(平成26年度から平成30年度)に基づく平成26年度実施対象校選定の考え方について

報告事項2 エンパワメントスクールの概要について

 5 議事等の要旨

(1) 会議録署名委員の指定

 井上委員を指定した。

(2) 前回の会議録について

 全員異議なく承認した。

(3) 議題の審議等

 ◎ 議題1 知事からの意見聴取に対する回答の承認について

【議案の趣旨説明(高等学校課長)】

地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条の規定により知事から意見を求められた平成26年7月臨時府議会に提出される次の議案について、異議がない旨を回答したことを承認する件である。

○事件議決案

平成26年度大阪府公立高等学校の入学者の選抜における合格者の決定の過誤に関する損害賠償の額の決定及び和解の専決処分の件

 

【委員の質問及び意見】

(隂山委員長) 当該ご家族の方には了解を得ているということで良いのか。

(橋本高等学校課長) はい。

(中原教育長) 私も直接謝罪に伺ったが二度とあってはならないと強く思った。今回は我々が提供したマニュアルを見ずに、自分達で作った内規で勝手に作業をしていたということであったが、現在、府立学校全体で内規を全て見直しており、学校長の責任において8月末までに作っていただく作業をしている。

 

【採決の結果】

原案どおり決定した。

 

 

◎ 議題2 平成27年度開校予定の北河内地域における支援学校及び高等支援学校の校名(仮称)並びに中河内・南河内地域における支援学校の校名(仮称)について

【議案の趣旨説明(支援教育課長)】

平成27年4月開校予定の北河内地域における支援学校及び高等支援学校の校名(仮称)並びに中河内・南河内地域における支援学校の校名(仮称)について、大阪府立枚方支援学校(仮称)、大阪府立むらの高等支援学校(仮称)及び大阪府立西浦支援学校(仮称)に決定する件である。今後は、この校名(仮称)を使用して広報等を行うこととする。なお、校名の正式決定については、条例により定める必要があることから、平成26年9月定例府議会に、大阪府立学校条例の一部改正の議案を提出する予定である。

 

【委員の質問及び意見】

(隂山委員長) 計画はあったが財政的に中々進まなかったものか。

(水守支援教育課長) 20年度末に整備方針を策定し、府内4地域に整備することとしたものであり、今回で計画に基づく整備が完了するもの。

(隂山委員長) グローバルリーダーズなど大阪府ではトップ層だけを狙っているイメージがある中で、実質的にはむしろエンパワメントスクールをはじめとしたセーフティーネットにしっかり取り組んでいることを認識していただくことが大事である。早めに名前を決めて宣伝していただくことは良いことである。

(井上委員) 校名決定を昨年より前倒しすることで、誰に対するPRとなるのか。

(水守支援教育課長) 新たな学校の名称をこの段階でオープンにすることで地域はもちろん、支援学校への進学を考えている保護者、生徒へのPRがメインとなってくる。基本的には学校説明会や相談会においてPRしていくこととなる。

(隂山委員長) 一応仮称となっているが、最終的にはこの名前で落ち着くということか。

(水守支援教育課長) 条例改正の議案が通るまでは仮称として使用していく。

(中原教育長) 昨年、都道府県の教育長の集まりがあり、大阪の支援教育は進んでいるとの評価を頂いた。今年、イタリアにインクルーシブ教育の視察に行ったが、全てインクルーシブとなると費用対効果を見た時にそこまでの効果があるのかが疑問であった。今の大阪は支援学校があり、小学校、中学校、高校の中でも一般の生徒と一緒になって勉強している生徒もおり、あるいは共生推進教室など、色々な選択肢があるということで、基本的には今の形が正しい方向なのかと考えている。データを含めてなぜそう考えるのかについては近々に皆さんへお見せしたいと思っている。

(隂山委員長) 現実に費用の問題を考えると私自身も現状が適切ではないかと考えている。

 

【採決の結果】

原案どおり決定した。

 

 

◎ 報告事項1 大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画(平成26年度から平成30年度)に基づく平成26年度実施対象校選定の考え方について

【議案の趣旨説明(高校再編整備課長)】

大阪府立高等学校・大阪市立高等学校再編整備計画(平成26年度から平成30年度)に基づく平成26年度実施対象校の選定の考え方について報告する件である。今後、この考え方に基づき、平成26年度実施対象校(案)を9月定例府議会の開会までに教育委員会会議で決定し、公表する。

 

◎ 報告事項2 エンパワメントスクールの概要について

【議案の趣旨説明(高校再編整備課長)】

平成27年4月に設置するエンパワメントスクールの概要について報告する件である。今後、この概要に基づき、教育内容の詳細検討や広報活動を行っていく。

 

【委員の質問及び意見】

(中原教育長) 普通科総合選択制や総合学科と色々な学校がある中でエンパワメントスクールが出来ることについて、ある市町村の首長や教育委員とお話した時に、どうせまた同じことの繰り返しでしょうと言われた。色々と形を変えているが、例えば社会の授業では20年前と同じプリントを使っているだけじゃないのかという不信感がある。当初、事務局で出てきた案も、単にエンパワメントという看板を付けただけで授業のコンテンツの部分が整理されておらず、学校任せとなっており、何も変わっていなかった。そのため、導入を一年延期しようかという案もあったが、それを乗り越えて出てきたのが、報告事項2の2−2ページの左下のイメージ図にあるカリキュラム表である。例えば、1年次には30分授業を国数英で習熟度別に行う。東京都のエンカレッジではこの部分が数1等となっており、ある程度学習指導要領の内容を取り入れなければならず限界があると聞いている。東京都の経験も取り入れて、授業を提供する学校が決められるようにした。学校設定科目にすることで、数1をやってはいけないというものではなく、積み上げが無いものについては無理してやらないというものにできた。元々、1時間授業を6、7コマもできない中で、そのようなカリキュラムが出てきても絶対できないため、30分授業を毎日集中して行うことで勉強の感覚を持ってもらうこととした。理科、社会についても中学校からの連続性もあり、興味を持ってやってもらうために、学習指導要領を超えて、学校設定科目としてオリジナルで作っていくこととした。その後に実技科目が続き、正解のないことを考えるエンパワメントタイムとなる。2年次、3年次は当初の案ではエンパワメントタイムがなく、学校の選択科目に任せるという案であったが、事務局で多くのエンパワメントタイムの事例を検討して先生たちに提示できるフォーマットを作っていくことで、エンパワメントタイムを続けることとした。そのことからも、教育委員の皆さんも注視して、それぞれの見識を持ってチェックしていただきたい。エンパワメントスクールが計画通りに進んでいるかというとそうではなく、今はかなり苦しい中で進めているというのが実情である。このエンパワメントの話は報告事項1の1−3ページの3のところにも関連する。この部分についても本当に教育内容の分野を特化したいのであれば専門学科を作れば良いとなり、学び直しの意味も含めてリベラルアーツ的なアプローチでいくならエンパワメントのフォーマットを使えばよい。総合学科や普通科総合選択制は加配が多くついたが、それが本当にニーズに答えているのかどうかはこれから中身を精査していかなければならない。基本的には専門学科があり、エンパワメントの学び直しプラス、リベラルアーツ的なプログラムがあり、普通科があるという3つのタイプの学校にシンプルにしていく方がよいのではないかと考えている。この点についても教育委員のみなさんにも色々な意見を頂かなければならないと思っている。

(小河委員長職務代理者) このエンパワメントの取り組みは非常に重大なチャレンジである。大阪の教育の特性的な課題はここに集約されているように思う。子どもに分かり易く呼びかけていく姿勢は非常に重要である。農作業やものづくりでも獲得しなければならない様々な技術的な壁があることは体験していかなければならず、子ども達はその経験を欲している。バーチャルのイメージを実現する道のりは簡単ではないことをしっかり教えていくためには大事な課題である。デンマークでは自分が何になりたいかを一定期間自由に探す制度がある。例えば牧場に入って行ったり、医療機関に入って行ったりと色々なことを体験していく制度である。義務教育、高校の段階から小刻みに体験的な道のりを自由に確認して、自分の勉強の意義を見つけるような制度を考えてみたい。現実化するには難しいであろうが、工科高校や農業高校などの技術的な系統の学習環境にフリーに動けるような制度も含めて検討に値するのではないか。

(隂山委員長) 指導要領との関係で言うと、例の未履修問題があってから、教育課程に関する管理と言う厳しい目がある。実際、高校では教科書のレベル設定は多岐にわたっている。そのような中で、今回の取組みの指導要領との整合性は大丈夫か。

(中原教育長) 必履修科目はしっかりしていく。無理に必履修をやったように見せかけることは先生も辛くなってくるので、そこは学校設定科目として行っていく。国が要求している卒業までの必要単位については余裕をもってクリアできるように設定している。やることと科目の名前を素直に一致させて保護者や生徒に分かり易くしたいというもの。

(隂山委員長) 高校の場合は内容がきちんと保証されれば良いということか。

(橋本高等学校課長) 高校では学校設定科目を設定できる。普通科では卒業認定としては20単位以内となり、エンパワメントスクールは総合学科となるためその枠は外れる。

(隂山委員長) 高校はかなり柔軟性が持たされているということですね。

(中原教育長) 英語は必履修として3年間で最低3単位、文科省が指定した内容をやれば後は自由にできる。何をやるかのコンテンツが大切である。今まで似たようなことを看板を替えてやってきた経験があるので、現場の先生も同じようなことをやればよいのだという認識になってしまっている。事務局の中でもアイデアが出てきてコンテンツを作れるようにしなければならない。だからこそ、教育委員も実際の教材を見ていただいてアイデア出しをしていただき、事務局幹部がそれを理解し、校長に伝え、現場の先生達に伝えていかないと、先生達は20、30年同じ方法でやってきた中で、すぐにはやり方を変更できない。このプロジェクトは、コンテンツの方から入っていかないと上手くいかない。

(小河委員長職務代理者) 子ども達に勉強と現実の結びつきが無いという所に風穴を開けていかなければならない。勉強は面白く役に立つということを歩いているうちに分かっていくようなシステムを作っていかなければならない。子ども達の実情を我々も掴み、先駆的な経験を集めて活かしていくことが必要と考える。

(隂山委員長) 何が一番難しいかと言うと授業形態でなく教材である。授業改善ばかり重視されており、教材研究がなされていない。授業改善は教材研究がベースとなり、子ども達に何をさせるのかという具体の物があって初めて先生の指導が広がっていく。教材作りの能力やノウハウが無いと時間が経つと元に戻ってしまうこととなる。新しい教材を作っていくということを進めていかなければならない。

(中原教育長) 私の感覚では、教材で国数英はノウハウがあって現場でも試行錯誤して自信がありそうだが、理科、社会やエンパワメントの部分についてはまだまだ案が未熟である。国数英はある程度目途が立っているので、理科、社会とエンパワメントに関して皆さんからのアドバイスを頂ければと考えている。

(立川委員) 何度か申し上げているが、神奈川県では、県立の田奈高校と戸塚高校が民間企業や行政と協力して取り組んでいる仕組みとして、インターンシップとバイトを兼ね合わせたバイターンがある。これは究極の実践的なキャリア教育につながっていくのではないかと思っている。滋賀県にある綾羽高校も実務代替を活用し、バイトを単位認定している。どのように大阪に取り入れるのかという点を是非検討していただきたい。

(中原教育長) 個別のコンテンツの中身についてはこの場で話す内容ではなく、コンテンツの制作部分が一番の課題であるという認識を持っていただき、協力を頂きたいということを整理できれば良い。

(立川委員) 私は、キャリアコンサルタントでもあるので、専門的に様々なアイデアを持っている。エンパワメントで期待することは、経済格差や貧困という点で、学力格差もあるが、経験や体験の格差が大きいので、補えるよう進めていただきたい。

(木村委員) 隂山委員と同様に教材が重要であると考えている。30分授業はプラスになりアピールしていきたい。毎日、国数英の勉強が出来き、継続は力なりであり、躓いているところに戻って繰返し反復学習することで自信を付けてほしい。初年度の試みとして絶対成功させたいという思いがあり、教材については私も研究しているので、アイデアを出していきたい。NHK高校講座の映像を活用するようだが、子ども達が映像を見て集中できる時間は5から8分程度であり、長くても12分以内である。また、映像の教材も見せていただきたい。

(土佐高校再編整備課長) NHKの講座は、あくまで一つの映像の教材であり、他にもある。皆で話し合うための題材であるため、それほど長くないものを使う。

(井上委員) 今回のエンパワメントスクールで一つ大事になってくることとして、産業界や経済界との繋がりがある。色々な体験をさせてもらったり、現場で働いている方々に来ていただいて話していただくということも重要である。例えば経済同友会や商工会議所などでは教育や観光といった分野ごとの研究部会があると思うので、そういう所に働きかけて、大阪で新しい教育の仕組みを作っていくので産業界や経済界に全面的にバックアップしていただきたいとお願いに行き、色々な方の話を聞いて研究する取り組みを、私も協力するので、進めていただきたい。社会に出てどのように役立つのかというのを出口側の人達に協力してもらうことが大切である。

(小河委員長職務代理者) この問題が出てきたころから産業界との協力については進めるようしてきたが、中々うまくいっていないので、実務的に進めていくことが必要。

(井上委員) 今回は枠組みがしっかりできたので、説明をしっかりすることで今までとは異なる取り組みが出来るのではないか。一番の理想の姿は一緒に作っていただきたいということで協力してもらうことである。中々忙しいかもしれないが、こちらから語りかけていくことは大切である。また、教育長が民間出身なので、非常に近い感覚で経済関連の方々と話が出来ると思う。我々も含めて積極的に話しかけていかなければならない。このような取組みについては中々届いていないと思う。英語教育改革やグローバルリーダーズハイスクールなどは関心の高いところかもしれないが、一方で、このように頑張って行こうという高校生に対する改善を行っている取組みをしっかり知ってもらう必要がある。

(中原教育長) これまでは面白い人が来てくれそうでも入れる時間が無く限定されていたが、エンパワメントタイムは、毎週4時間もある。先日、堀江さんとの対談もあったが、1週間に1回でも面白い人に来てもらえる形があれば、やりたい人もいるのではないかとの話もしていた。

(隂山委員長) 何が難しいかと言うと、外部の人に来てもらう際の様々な調整が難しいのでその辺は工夫が必要となる。また、国数英は面白くなくてもやらなければならないが、理科や社会と言うのは面白くなくてはならない。知的好奇心を触発することで子ども達の興味関心が広がっていくので、教科のミッションを明確に方向づけられる。エンパワメントだから好きなことをすればよいとなると、ゆとり教育になってしまうので、やるべきことはやり、やりたいことを見つけるというメリハリが大切になる。

(小河委員長職務代理者) 現在の大阪府の教育システムの良いところを利用する仕組みがあっても良いのではないか。例えば、工科高校や農業高校での体験を組み入れることも考えておいてほしい。

(中原教育長) 今の高校入試を受けて入ってくる生徒のパフォーマンスを見ると、4分の1から3分の1の生徒は習熟度の差はあるが、エンパワメントのようなスタイルで行った方が良いのではないかと思っている。当初は10校程度を考えているが、上手くいくのであれば増やしていきたい。それもコンテンツ次第である。

(小河委員長職務代理者) やりがい、学習のしがい、生きがいと言うものを見つけさせられるような体制を是非作っていただきたい。

(隂山委員長) お金や人の問題が伴ってくるので、その点も今後、考えていかなければならない。

 

このページの作成所属
教育庁 教育総務企画課 広報・議事グループ

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