第66回大阪母親大会実行委員会 要望書(教育庁あて)

更新日:2023年3月27日

要望受理日

令和4年11月16日(水曜日)

団体名第66回大阪母親大会実行委員会
取りまとめ担当課教育庁 教育総務企画課
表題要望書

要望書

要 望 書


 私たちは、今年6月の大阪母親大会と各地域での大会で、平和や暮らし、子どもと教育について話し合いました。その中で、子どもたちが豊かな環境の中で育ち、学ぶことができるようにと、要望をまとめました。
 現政権は、平和憲法9条を改憲し、戦争できる憲法に変えようとしていますが、大阪府教育委員会としては、府民の平和の願いの上に、平和を守る立場を堅持し、教育分野においても平和の尊さを子どもたちに教え・伝えることを強く要望するものです。
 また、アベノミクスによる親の貧困と格差の増大は子どもたちにも大きな影響を及ぼし、健やかに育ちゆく環境が壊されています。
 三年に及ぶコロナ禍は子どもたちの生活や学校生活にも大きな影響を与え、子どもたちの成長にとってさまざまな問題がおきています。コロナ禍の中で子どもたちの学ぶ権利をどう守っていくのか、それは教育委員会としての一番大事な課題です。
 また、チャレンジテストやすくすくテストの導入は子どもたちを競争教育に追い立てています。大阪府教育委員会がどの子どもも健やかに伸びてほしいと願う私たちの要望をうけとめ、教育行政に生かすことを強く要望します。

要望事項

一 2020年度から実施の新学習指導要領に基づく競争と格差を広げる教育施策はやめ、憲法と子どもの権利条約にもとづいた教育をすすめてください。
(1)子どもの学ぶ権利保障の観点から、すべての小・中・高校の全,クラスでの三十人以下学級を実現してください。当面すべての学年で三十五人学級を実現してください。
(2)不登校の児童がここ数年で増えていると聞きます。実態はどうなっているのでしょうか。どんな対策をとっているのか明らかにしてください。
(3)2021年の春、コロナ禍の中、大阪市長が現場の声も聞かずに一斉休校にし、オンライン授業を実施させました。行政が教育現場へのトップダウン式のやり方で教育に介入したことは、憲法の理念に反します。府の教育委員会がそれを黙認したことはまちがいでした。今後このようなことはやめてください。
(4)教職員が不足しています。正規の教職員を必要数、増やしてください。
(5)大阪府教育基本条例及び「大阪府の施設における国旗の掲揚、および教職員による国家の斉唱に関する条例」を廃止して、教職員への日の丸・君が代を強制する条例を廃止してください。
(6)保護者、生徒を教師のランクづけに加担させる「授業アンケート」は行わないでください。教職員への強制と教職員のランク付けをやめてください。管理職にそのチェックを押し付けないでください。
二 子ども達を競争教育に追い立てる学校教育はやめてください。
(1)中学一年生から受験競争に追い立てる府内統一テスト(チャレンジテスト)は廃止して下さい。また、小学校からの大阪府新学力テスト(すくすくウォッチ)は子どもたちの内心に踏み込み評価するもので内心の自由を侵すものです。このようなテストはやめてください。
(2)「全国学力・学習状況調査」への参加、結果の公表、学校間のランク付けをやめてください。  
三 
(1)給食は教育の一貫です。全ての中学校に給食室を設置し、全ての中学校で給食を実施してください。また、民間に任せず、すべての小・中学校で直営自校調理での給食を実施し、給食費の無償化を図ってください。
(2)学校給食は行政の責任で行い、地場の食材を大切にし、安全・安心な食材を提供できるよう、給食費の予算を増額してください。
(3)給食指導に必要な栄養教諭の正規配置もしてください。
四 学校は子どもたちにとっても地域住民にとってもいのちを守るための重要な場所です。
(1)近年の自然災害は、学校施設にも甚大な被害を与えています。施設設備の整備、耐震補強をするよう十分な予算措置をし、防災教育を徹底してください。
(2)異常な高温続きの夏に備え、支援学校含む特別教室すべての教室、体育館にエアコンを設置して下さい。
(3)子どもたちの安全を確保するために警備員などが配置できる予算を復活してください。
(4)住民の声を無視した小・中学校の統廃合や小・中一貫校推進などをやめてください。   

(1)ギガスクール構想による学校現場へのタブレット配付は様々な問題が起きています。タブレット教育は本当に必要なのか根拠を聞かせてください。小学校低学年は活用が困難な子どももいて学習についていけない子どもが生まれています。中学校で授業中にタブレットを触り、注意された生徒が教師へ暴力行為を働いた事件も起きています。なぜタブレットを使うのか、使用の仕方についての生徒たちとの話し合いを深めて、子どもの実態に合った教育ができるようにしてください。
(3)タブレット授業の強制はやめてください。
(4)大きなタブレット充電器を教室においたり、スクリーンを置いたりで、給食の配膳場所が無くなり、廊下で配膳している学校がほとんどと聞きます。不便で不衛生なこんな状況は直ちに改善してください。 
六 希望者全員入学をめざし、全日制高校の入学枠を確保してください。
(1)3年連続定員に満たない高校は再編整備の対象としている府立学校条例第2条を廃止して下さい。平野、かわち野、美原高校の2024年度からの募集停止の撤回をください。
(2)2022年実施した大阪市立高校の府立への移管は認められません。大阪市立にもどして下さい。
(3)大阪府立高校の大規模校を解消し、生徒に行き届いた教育をしてください。
(4)すでに募集停止がされた学校の教育条件を低下させず、生徒が卒業するまで安心して高校生活をおくれる学校環境を府教育委員会の責任で保障してください。
(5)すべての生徒の学ぶ機会を平等にするために、給付型奨学金制度を充実させてください。
七 公立学校の非常勤講師の給与は時間給をやめ、月額払いにもどしてください。
八 正規の教職員を増やしてください。定数内講師を正規採用してください。代替講師等の配置状況を把握し、すみやかに配置できる方策をたててください。
九 教職員の過労死ラインをこえる長時間過密労働を解消して下さい。
十 公立はもちろんのこと、私立高校の学費は無償にしてください。
(1)そのため、大阪府下の私立高等学校支援補助金(私立高校無償化)で「所得制限」を撤廃するなど制度を拡充し、国に就学支援金予算増額を府として要請してください。
(2)私立学校の運営費への補助金である経常費助成を抜本的に拡充し、公立高校への公費支出との格差(公私間格差)を縮小して下さい。さしあたり、経常費助成の児童・生徒一人当たり単価を「国の基準額」以上としてください。
十一 府内支援学校の増築・増設をしてください。大阪の知的障害支援学校の生徒は今後さらに増える見込みです。国の設置基準による全国の支援学校の調査によると、教室の不足は大阪は528教室にも上り、人口の多い東京より多く全国ワースト1になっています。大阪の障がいを持つ子どもたちは日本一悪い環境の中で学習しています。早急に、小・中・高等部のある適正規模の支援学校を増設し、増加する児童生徒数に対する計画的な教育条件整備を実施してください。
十二 大阪府の私学課は、○○を認可した責任の下に、最後まで真相を究明して下さい。

二〇二二年十一月十六日                               
                                    
大阪府教育委員会 教育長 橋本 正司 様               
第66回大阪母親大会実行委員会委員長

このページの作成所属
府民文化部 府政情報室広報広聴課 広聴グループ

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