平成20年度第13回大阪府経営企画会議 議事概要

更新日:2015年8月5日

  • と き 平成21年1月22日(木曜日) 16時から17時45分
  • ところ 特別会議室(大)
  • 出席者 知事、副知事、教育長、水道企業管理者、危機管理監、政策企画部長、総務部長、関係部局

議題 センチュリー交響楽団の現状認識と将来像について

生活文化部から資料をもとに説明。

【政策企画部長】
・補助金を廃止する場合に相当する、「23年度に検証して府民の支援を得られない場合」とはどういう状況を想定しているか。マーケットリサーチチームの活用も考えているのか。

【生活文化部】
・マーケットリサーチも踏まえ、今後活動を続けた結果でも、府民から次世代育成に資していない、と評価されたとき、ということ。
・次世代育成にポジションを採って活動するか、大阪市の大フィルへの補助額を参考に一定額の支援に限ってオーケストラの自主性に任せるのか、部内で検討したが、設立の経緯や府の役割を考えたとき、次世代育成に力を注ぐ方向性はいいと判断した。

【政策企画部】
・次世代育成の機能を大フィルに委託する、ということは考えられないのか。

【生活文化部】
・なかなか想定している回数は公演できないのではないか。センチュリーとしても、年間100公演は非常に厳しい。

【教育長】
・次世代育成という行政目的に沿って活動するということに着目して支援するとなると、直営の音楽団の時代に戻ったような印象。
・オーケストラは都市が抱えて、府民・市民が支援するというものではないか。自主公演と、次世代育成活動とのシェアが逆転することが、いいのか。
・教育委員会としては、次世代育成に力を注いでもらうのはありがたいが、大フィルの形を参考に必要な部分に支援するという、参考案の方が府民に説明しやすいのではないか。

【生活文化部】
・定期公演などで、演奏のレベルは維持しながら活動する。
・前回の議論で、オーケストラの質を追及するか、次世代育成に特化するか、という議論があった。小中学生に働きかけていくことで、将来的に府民のオーケストラとして理解され、支えてもらえる。

【水道企業管理者】
・フルオーケストラ相当で、100回はできるのか。パフォーマンスとして成立するのか。

【生活文化部】
・タッチ・ジ・オーケストラで実施している、オーケストラハウスや市町村のホールでの1日2公演などの形態も想定してカウントに入れている。

【政策企画部長】
・次世代育成に力を入れる結果、他の活動が減って収入が減少した場合には、経費を落として対応するのか。

【生活文化部】
・そう想定している。

【三輪副知事】
・質を追及していくのであれば、他のオーケストラとの統合も考えられるのではないか。そういう選択肢を採らずに次世代育成に特化する方策を選ぶという理由が必要。
・団員の中にも、高い質を追求したいという意見があると思うが、なぜ次世代に特化すると説明するのか。

【生活文化部】
・財源の問題や、それぞれのオーケストラの経緯もあり、統合はなかなか難しい。

【三輪副知事】
・複数のオーケストラへの支援より、1つに絞って支援する方が、税金の使い道として有効という府民も多いのでは。高い質を求めて統合しても優秀な団員が流出してメリットが出にくいといった、なぜ統合しないのかという理由が必要。

【政策企画部長】
・次世代育成活動を100回にという点で、ニーズの根拠などはあるのか。

【生活文化部】
・回数は物理的な限界から設定したが、タッチ・ジ・オーケストラなどでもオファーは多く、機会を設定すればニーズはあると思う。

【知事】
・計画が3年間というのは長い。半年間、方向性が出るのを待ってきた。
・存続ありきでなく、次世代育成活動が本当に必要なら、どんな音楽をどれくらいの頻度でやるか、具体的な「教育的プログラム」を示してもらわないと、判断できない。

【生活文化部】
・21年度のスケジュールはほぼ確定しているので、22年度の活動の結果を23年度の早期に判断すると考えた。

【知事】
・音楽団のときは、どういう活動だったのか。

【教育長】
・府の直営でやっていた。
・センチュリーの設立当初は1年契約で更新という想定をしていたが、公的な雇用形態に近い運用になってしまった。そうした中で、聴衆のニーズよりオーケストラとして追求したい音楽を優先する傾向もあったのでは。
・大フィルとは規模に差があり、迫力の違いなどの問題は意識されてきたが、議論が止まったままになっていた。
・府の支援は、基本的に賛助企業に肩代わり願って、例えば事務局職員の給与などベースの部分についてのみ、府が支援。それで、府民、企業の理解や支援が得られなければ、団員の給与水準を下げる、という方向になるのではないか。
・次世代育成というのが、後づけの理由に聞こえなければいいが。

【知事】
・都市格として、オーケストラが必要という議論はあきらめるのか。

【生活文化部】
・府の関与する部分は次世代育成活動。質については、民間からの支援の中で追求していくことを考えている。

【三輪副知事】
・質の追求と次世代育成、どちらかがゼロになるわけではない。姿勢としてどちらを優先するか、という問題。主要な目的、力点を芸術性から次世代育成に転換する。

【知事】
・子どもに年間100回も演奏を聞かせる活動を行うと、大阪文化の「柱」とはいえなくなる。質を追求し、繊細な芸術性を磨くことはできないということになる。
・大方針の転換でもいいが、教育に力を入れるなら、小中学校の間に1回ということではなく、年に一回くらいは聴けるようにするとか、しっかり計画を組み立ててもらいたい。

【総務部長】
・次世代育成活動は、オーケストラとしての本質ではない。

【三輪副知事】
・部としても、今日の時点で2つの方向性で決めかねているところもあるし、オーケストラ自体の考え方もある。

【生活文化部】
・参考案の考え方は、一定の金額だけは支援するから後はオーケストラとして努力して運営していくということ。いずれにしても、23年には、センチュリーが必要か判断する。

【総務部長】
・大阪市の大フィルへの支援程度で抑えるなら、知事が答弁していた運営の1/4を負担する形になる。あとは、ファンクラブの状況等を見極めていく。

【知事】
・ファンクラブには府職員はどれくらい入っているのか。部として、センチュリーを支えていきたいなら、府職員にファンクラブに入るように働きかけるべき。
・センチュリー設置の決定自体は、当時の知事や議会が行ったかもしれないが、センチュリーの現状については、運営を管理してきた府の職員側の責任もある。

【生活文化部】
・ファンクラブ会員のうち、職員の数はつかめない。「センチュリー・ワンコインサポート」に協力してくれる職員もいる。
・もう一度、評価するチャンスを与えてほしい。

【知事】
・本格予算のときに言っていた、経費の1/4程度の支援に限定し、あとは財団が必死になって運営するということでいいのか。

【総務部長】
・1/4に設定するのは23年度の到達点と考えるのか。

【知事】
・それは甘い。まずは、職員がファンクラブに入って支えるべき。教職員等を含めて8万人の府職員が2000円の会費を負担すれば、1億円を越える。税を1億円投入するというなら、職員も支えないと、府民の理解は得られない。

【生活文化部】
・21年度は既に公演等が決まっているという事情はある。

【三輪副知事】
・その方向で決まるのなら、あえて反対はしないが、私は次世代育成が説得力があると思う。

【危機管理監】
・本来は、質の向上と次世代育成活動のバランスの中で考えるべきものではないか。

【教育長】
・次世代育成の具体的な検討には協力する。

【知事】
・チャンスを与えてほしいというのは、どういうことか。民間なら、今、必要でなければ、すぐにクビになる。

【政策企画部長】
・取組みの効果が出て、見極めるまでの時間。デッドエンドまでの時間ということ。

【木村副知事】
・設立責任のようなものか。

【知事】
・府の職員の人件費の枠の中で賄うべきものではないか。大阪に公が関与するオーケストラが2ついるのか。

【水道企業管理者】
・大阪として過去に2つのオーケストラを作った。府民から見て、オーケストラをつぶすのが「恥」と映るのか、今の状況で仕方がないと考えられるのか、それを見極める時間が必要ということ。
・オーケストラが汗をかくのかどうかを見る、といった不遜なものではない。

【知事】
・そこは、私の考えとは異なるところ。設立以後の管理に問題はなかったのか。センチュリーにチャンスを与えるというのなら、税の負担を求めるのではなく、職員の人件費の枠の中なら理解できる。

【政策企画部長】
・センチュリーが不要と言う判断までは、府民も、議会からもまだはっきりしない。取組みの効果を見極める時間は必要ではないか。

【知事】
・安易に、段階的にというのは認められない。府職員が自覚をもって、ファンクラブで支えるべき。私も、庁内に大号令をかける。

【三輪副知事】
・もう一度、方向性について議論する必要があるか。

【総務部長】
・予算の判断の時期も迫っており、今後は予算議論の中でやらせてもらいたい。

【政策企画部長】
・次世代育成に力点を置くか、府は一定額の支援に限定して財団の自主性を尊重し質を追求するか、いずれの方向性についても、23年度までの具体的なプランを部で整理したうえで、引き続き議論していくこととしたい。

議題 サイクル・イベントの開催について

生活文化部から資料をもとに説明。

【小河副知事】
・まず最初に、サイクル・イベントを実施するに当たり、知事が一番重視するポイントを確認したい。湾岸線を使うことか、多くの人に参加してもらうことか、大阪の各地を回ってもらうことか。
・代替案(3)であればほぼ確実に実施可能だと思うが、皆で賑やかにやろうということであれば他の選択肢も。

【知事】
・これだけ不景気なので、とにかく皆で賑やかにと。

【小河副知事】
・ということであれば、泉北で毎年行われている国際サイクルロードレースと協調し、その前後にイベントとして実施するという方法などもある。

【知事】
・それは何名ぐらい参加するのか。

【小河副知事】
・ロードレースなので参加者はレーサー。レースの前後に一般の人が参加するイベントとして実施する方法が考えられる。

【生活文化部】
・ちなみに、関空〜湾岸線のコースについては、関空としては協力するとのこと。

【小河副知事】
・湾岸線で実施すると観客がいない。せっかくイベントをするのであれば、参加者だけでなく観客もいた方がいいのでは。

【政策企画部長】
・このイベントの行政目的をどこに置くかが一番重要。「高速道路を気持ちよく走りたい」ということであれば、コストパフォーマンスからも代替案(3)になる。沿道も一体となり、例えばミュージアム構想に入っているような箇所を回るということであれば、高速道路を止めてということではなく、一般道路で地域一体となってサイクルを楽しむというレースにすべき。

【三輪副知事】
・前回の副知事会議のときにも言ったが、3千人のために7億円の金を使うのか。これは府の状況を考えると慎重にならざるを得ない。
・また、資料には書いていないが、南阪奈道路などを使えば、緑の風、緑の風景ということで、よっぽど気持ちがいい。高い警備費、安全対策費がかかるようなコースでの実施はもったいない。

【木村副知事】
・京阪奈には「けいはんなサイクルレース」というのがある。ママチャリではなく、プロから小学生まで約千人が参加するスピードレース。緊張感があるレースなので見ていて楽しい。安全確保は大変だが、スピードレースであれば観客も来る。
・家族連れで湾岸線を走るといってもキャパの問題がある。3千人で観客がいないとなると価値がない。1万人くらいいないと。街中で、例えば御堂筋ででもお金をかけずに楽しむ方がいい。

【知事】
・東京マラソンの参加申込者が38万人と聞いたが。

【生活文化部】
・26万人。

【木村副知事】
・サイクルレースはマラソンと異なり自転車の待機場所もいる。京阪奈でも前日から2.5haくらいの駐車場をオープンにして場所を確保。

【知事】
・一番多くの人が参加できる案はどれか。

【生活文化部】
・代替案(2)。新御堂筋周辺には高いマンションがあり、マンションからも見ることができる。また、高架になっていない部分では、沿道の観客も期待できる。関空〜湾岸線が無理であれば、我々としては新御堂筋で実施したい。

【総務部長】
・この資料では、代替案(3)の第二京阪の参加者が一番多いのでは?

【生活文化部】
・第二京阪は、供用前の1回限りのイベントとなる。

【知事】
・関空〜湾岸線は、費用と人数の関係などから無理か。

【政策企画部長】
・現実的なのは、開通前の第二京阪。

【教育長】
・サミットを大阪に誘致しようとしたとき、かなりの交通規制が必要で反発があった。新御堂筋もいいが、代替道路をどこに用意して、交通遮断時間は何時間、しかも日曜日でないといけないなどの条件があるはず。そこをしっかり設計しないと。
・思いつきだが、万博の周回道路を使う方法などもある。周囲に与える影響が大きいので、もう少し目的を絞って設計すべき。

【生活文化部】
・できたら街中でやりたい。

【総務部長】
・空港連絡道路の開通イベントから現在の「泉州国際市民マラソン」につながっている例などもある。

【政策企画部長】
・まずは第二京阪でやってみて次のプランを練るというのも。

【知事】
・もともと第二京阪は、供用開始前に何かイベントをすることになっているのか?

【小河副知事】
・だいたいどこの道路でも開通時にウォーキングかマラソンのイベントを実施。自転車はなかなかないが。今回はNEXCOと連携して実施する方法もあるのでは。

【政策企画部長】
・担当部としては、関空〜湾岸線が無理なら新御堂筋で実施したいとの意向だが。

【知事】
・新御堂筋での開催費用は?

【生活文化部】
・約2億円。

【知事】
・参加費用で回収できるのか?

【生活文化部】
・関係団体等と支援金の相談をしているが、新御堂筋も高速道路とほぼ同じ形態ということであれば、参加費用も含め6千万円くらいの収入かと思っている。差引き1億4千万円くらいが府の持ち出し。

【知事】
・第二京阪だといくらか?

【生活文化部】
・約1億1千万円くらい。4千万円くらいの収入があるとして、約7千万円の持ち出し。

【小河副知事】
・NEXCOなどとの連携で、さらに削減可能性も。

【知事】
・代替案(2)の実現可能性は? 府警との関係などではどうか。

【生活文化部】
・府警には相談には行っているが、まだ具体の指示はいただいていない。通行止めにより迷惑を受ける事業者の意見を聴取していくことになる。

【知事】
・東京都はレインボーブリッジを止めてウォーキングイベントを実施するとのことだが、警視庁がOKしたのか?

【生活文化部】
・オリンピック招致という話で皆が一体となってやっている。

【知事】
・単発の事業か?

【生活文化部】
・2年目を実施するかどうかきいていないが、オリンピックが決まる年まで実施すると思われる。

【小河副知事】
・既にある国際サイクルロードレースとの連携可能性も検討してほしい。双方のイベントともアピールできる。

【三輪副知事】
・国際サイクルロードレース、南阪奈道路など、比較する材料がない。この資料の中だけで方向性を決めてくれということであれば、私は意見を留保する。

【政策企画部長】
・それでは、イベントのコンセプトを明らかにするとともに、副知事からご意見のあった国際サイクルロードレース、南阪奈道路なども含めて整理し、改めて審議することとしたい。

※ 本日の会議コストは、1時間45分で、42万3,575円。

このページの作成所属
政策企画部 企画室政策課 政策グループ

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