平成20年度第9回大阪府経営企画会議 議事概要

更新日:2015年8月5日

  • と き 平成20年12月8日(月曜日) 9時45分から10時50分、16時15分から16時45分
  • ところ 特別会議室(大)
  • 出席者 知事、副知事、水道企業管理者、教育長、危機管理監、政策企画部長、総務部長、関係部局

議題 彩都・中部地区について

資料1、2を住宅まちづくり部から説明。企画室政策マーケットリサーチチームから、資料3を説明。

【住宅まちづくり部】
・ニーズの状況に応じて、21年3月のURによる募集が開始されれば、府も岩阪橋梁の調査・設計(4千万円)に着手。
・21年7月にURとの契約に至る企業があれば、府は用地買収(6千万円)に着手。
・以上のような段階的な投資を想定して推進することについて議論いただきたい。

【木村副知事】
・工程表から見て、事業着手までにもう一度判断できるタイミングがあるということか。景気の状況が非常に厳しい中、企業も判断が変わることがあると思うが、対応できるか。

【住宅まちづくり部】
・今後、企業の立地意向の詳細を把握しながら開発の条件整備を行い、21年春には、事業着手の判断を行う。また夏ごろを想定しているが、企業が契約に至らない場合は、府として橋梁の用地買収には入らない。

【木村副知事】
・橋梁への着手を判断する、3月、7月というのは、工程の関係で、どうクリティカルポイント(重要な判断が求められる時期)になっているのか。調査設計も7月からでは、どう問題があるのか。

【住宅まちづくり部】
・立地希望企業には、24年には工事に着手したいというところが多い。URの造成については、それまでに完成が必要。造成は夏に発注をしようとしても、大規模契約で国際入札になると5ヶ月かかる。工期を考えると21年春がギリギリ。
・府の橋梁についても、用地買収の期間や工期を考えると、調査設計を延期すると、25年末には間に合わず、アクセスといえない状況になる。

【総務部長】
・リスク回避の判断の時期を2回用意してもらっているのは理解するが、執行留保の条件付といえ、当初予算に計上できるタイミングではないと思う。中部地区に踏み込むという予算計上は大きな議論となる。財務省とURの関係で見極めるタイミングもある。

【政策企画部長】
・府が当初予算で計上しないとすると、URが動き出した時の府の対応はどうなるのか。

【財政課】
・補正で対応してはどうか。

【教育長】
・立地希望企業には自動車関連産業の企業も含まれている。業種としては今後も厳しい状況が続くと思うが、3ヶ月くらいで企業は進出を決断できるか。契約の形は、正式なものか、仮契約か。

【住宅まちづくり部】
・今後、土地利用の見直しに係る都市計画手続きが必要になるが、その手続きの完了を待って、本契約になる。
・立地希望企業に対しては、アンケート実施後も毎月意向を確認している。工場自体の建替計画があって、内部留保もされていると聞く。行政側のスケジュールを示してほしいと求められている。

【三輪副知事】
・予算自体を、今、決める必要はない。2月の査定に向けて、今日は、大きな方向性を議論する場。
・改めて確認するが、今日の論点は、岩阪橋梁か、彩都事業全体か、その両方なのか。中部地区はURが推進の責任を負うのか、府もその責任の一端を担うのか。

【住宅まちづくり部】
・府として、工程表のような流れで、判断を積み重ねていこうということを確認したい。URも今週のうちに、方向性を決めると聞いている。
・区画整理の施行者はURだが、彩都構想を推進してきた立場から、府、茨木市もいわば共同責任。

【三輪副知事】
・維新プログラム(案)にあるように、URにあわせてだから、橋梁は進めるという姿勢でいくが、予算については、その時期までの状況を踏まえて最終判断するということが基本でよいのでは。
・併せて、事業そのものについても、この場で考え方を確認する。

【都市整備部】
・橋梁建設には建設事業評価が必要。「建設事業評価にかける」という判断を遅らせると、橋梁が土地利用に間に合わなくなる。

【三輪副知事】
・そうすると、「建設事業評価にかけるか」ということも、今日決めるということ。但し、予算の査定は別。

【危機管理監】
・木村副知事が、判断のタイミングを確認されていたが、実際にはURが撤退を決めるなどのことがないかぎり、大きな状況の変化はないのではないか。府が事業を止めた場合の影響もあるはず。
・今日の議論を通じて、府としては進めていく考えがあるということを、URや建設事業評価委員会に示していくということ。

【総務部長】
・財プロでは、府は、URや財務省の判断にあわせて進めて行くということではなかったか。

【住宅まちづくり部】
・契約までの時点で、立地企業が1、2減少するということなら継続して進められるが、ほとんどの企業が契約しない状況なら、進めることはできない。その時点で判断できる。
・しかし、行政が先に考え方を示さないと、希望企業は経営判断さえできないことになる。

【木村副知事】
・そのあたりは、来年春にはビジネスライクに判断できるということか。

【小河副知事】
・今、登録募集をしているが、それが絞り込みのプロセスにはならないのか。3月までの企業の判断の情報把握は、どう行うのか。

【住宅まちづくり部】
・登録は、いま10社。だいたい意向はわかるが情報漏れを考慮して登録しない企業もあった。
・登録すると、URが企業の要望を踏まえて、具体的な造成計画を立案していくことになるので、企業の状況はわかる。

【小河副知事】
・春までの企業の意向把握はURがやるということ。

【三輪副知事】
・今は、企業の立地動向などの留保をつけた上で、全体としてこの方向で進めていく。橋梁についての府としての最終的な判断は、予算として示すということ。

【政策企画部長】
・今は、新たに着手すべきでないという議論が出てきた場合の影響はどうか。

【住宅まちづくり部】
・これまで25年度末には利用できるということで企業と話をしてきたので、彩都自体が止まる。

【三輪副知事】
・今の希望企業にはライフサイエンス関連の業種がほとんどないが、それでいいのかという判断はどの場面で行われるのか。この会議も、その一つか。

【住宅まちづくり部】
・メインは、土地利用の見直し手続きの過程で茨木市と共に判断していくことになる。

【商工労働部】
・まずは、保留地を処分して事業費の確保を図る。バイオ、ライフサイエンス関係は、府など土地所有者が今後処分する換地部分で対応していく。

【木村副知事】
・彩都の方向性が変わっていくという取り上げられ方がされることが考えられる。どう説明するかを整理しておく必要がある。

【住宅まちづくり部】
・「中部地区に関わる提案型市場調査検討会」の中では、学識経験者から、西部地区ではできなかった製造機能の確保を中部地区で行っていくということで理解を得ている。

【知事】
・ライフサイエンスという理念を変えるということか。まずは、保留地を処分して事業費の確保を優先するということになるのか。

【住宅まちづくり部】
・中部地区について、ということ。ただし、国際文化公園都市という理念がなくなったのではなく、その理念と合わせて、ライフサイエンス分野やイノベーショナルな企業の集積を図りたいと考えている。
・保留地は、業種を広げて対応するが、府や市が持っている換地部分では、バイオ・ライフサイエンスなどの立地、誘致に取り組む。

【知事】
・今後の府の事業への関わりは、モノレールを除けば、岩阪橋梁だけか。

【住宅まちづくり部】
・地区外の河川改修が少しあるが、URの負担金はある。
・行政の役割は地区外の公共施設整備。茨木市も関連道路を整備する。地区内は区画整理で対応。
・中部地区は、立地希望企業との間でモノレール整備は条件にしていない。バスを運行する予定。

【知事】
・予算としての判断は2月。リスクは調査・設計費用くらいか。

【政策企画部長】
・調査・設計は全くムダになるのか。

【住宅まちづくり部】
・都市計画道路なので、いずれは整備する。契約企業がなくても、設計は先行投資になる。
・UR、府、企業が同時に判断し行動する必要がある。その都度、必要なタイミングでチェックを入れるので、進めていきたい。

【知事】
・彩都を進める府としてのメリットは何か。

【住宅まちづくり部】
・元気で、投資意欲のある企業を中部地区に受け入れる。これが、ものづくり企業への支援になる。

【水道企業管理者】
・国際文化公園都市から彩都へと、時代とともに説明原理が変遷してきた。ライフサイエンスという計画理念を進めてきた府として どういう責任を果たしていくのか。
・売却だけなら、売れれば成功だが、理念があるなら、簡単に放棄すべきではない。
・説明もあったが、中部地区だけで説明するのではなく、西部地区とあわせて説明すべきか。理念の今日的な見直しは、常に必要。

【木村副知事】
・受け止められ方を意識して、整理しておくことが必要。

【知事】
・URの施行には税が投入されるのか。府が、国税の使途に影響を与えたことになるか。

【住宅まちづくり部】
・公共施設については補助が入るが、基本的には市場から資金を調達して事業を実施する。

【知事】
・そういうことなら、中部地区についての大きな方向性としては、留保条件つきで進めるということをここで確認しておくことにしたい。

【三輪副知事】
・調査検討会からは、今後、中部地区の開発戦略会議を立ち上げるという意見もあり、そういった場などで彩都の位置づけなどについて改めて関係機関の合意形成に努めてほしい。

【政策企画部長】
・今日の議論を基本に進めていき、予算の判断は査定で行うこととする。今後、いくつかのチェックポイントで、さらに必要な議論、 判断を行うこととしたい。

議題 府営住宅家賃減免制度について

住宅まちづくり部から資料に基づき説明。10月に一度、この場で議論しているが、経済情勢も変化しており、経過措置の延長など少し手直した上で、改めてこの場で確認をしたい旨、補足。

【知事】
・減免制度の見直しについて、考え方は維持していくべきかどうか皆さんに確認したい。

【総務部長】
・内容に意見はないが、実施時期は遅らせるべきではない。府営住宅の入居者以外の府民の方との公平性の観点もある。

【木村副知事】
・経済情勢を踏まえ、どう見直しているか、府としての姿勢をしっかり説明していくべき。

【三輪副知事】
・今回の見直しで、減免対象から外れる人も、経過措置の延長はないが、1年目の負担増の上限を3千円とするという点は受けられるということか。

【住宅まちづくり部】
・そのとおり。

【政策企画部長】
・本日この案で確認がとれたということで、進めていくこととする。
・今日の会議コストは、1時間15分で、30万円。


※以下の2項目は、16時15分から再開して、報告・了承された。

報告事項 府立高等職業技術専門校再編事業の推進について

商工労働部から資料を説明。

【三輪副知事】
・整備費は、今の技専校用地の売却で賄うということ。今後基本計画や設計を進めるにあたっては、経済経済情勢を受けて用地売却収入が下がることもあり得ることを十分踏まえて、「収入の範囲」となるよう、よく精査していただきたい。

【商工労働部】
・そう考えている。東淀川の売却の状況も踏まえて、進めたい。

【木村副知事】
・実際に就職の支援になる、ニーズの高い学科に定員をシフトさせていくべきと思うがどうか。

【商工労働部】
・学科の編制や定員は、地元の企業の声を聞いて進めていく。


報告事項 今後の広報事業「実施方針について

広報室から資料を説明。この内容で、今週中に情報主任者会議で周知する予定、と補足。

【三輪副知事】
・今年は、すでに来年度予算編制に入ってしまっているが、22年度予算に向けては、予算編成の前から、この方針にもとづいて、しっかり議論していってほしい。時期をまとめて広報したほうが効果的、など広報室から指示・調整して。

【広報室】
・そういう認識で対応したい。

【知事】
・広報は、広域自治体として重要な役割。しっかりお願いしたい。「携帯電話の学校への持ち込み禁止」など、大きく効果的に取り上げられることもある。
・個別の広報普及事業は原則として認めない、ということで対応は大丈夫か。

【広報室】
・予算計上はなくても、事業費の中で広報するものもある。そこは、よく見ていきたい。

【危機管理監】
・原課でいろいろ工夫している部分まで、杓子定規にカットされないように配慮してもらいたい。

【総務部長】
・イベントの連携、共同実施などは、よく調整しないと難しい。具体的にどこまでできるか。

【広報室】
・行政改革課、企画室などとも相談しながら、進めていきたい。

【木村副知事】
・府政だよりや維新通信なども、内容があるだけに、もっと見てもらえる。認知度を上げるように工夫していかなければもったいない。

【知事】
・府政だよりの認知度アップや、維新通信の配信登録者増の数値目標などについて、広報室と、木村副知事でよく相談して、検討していただきたい。

このページの作成所属
政策企画部 企画室政策課 政策グループ

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