初めてのファシリテーター 学習プログラムの解説/多様な見方・考え方 解説/準備

更新日:2010年3月17日

学習プログラムの解説


多様な見方・考え方(人権学習シリーズvol.4『ちがいのとびら−多様性と受容−』所収


解説/準備

ねらい

 同じ1枚の写真や絵を見ていても、人々の捉え方は違います。その人の捉え方は、ものの見方、考え方、またそれぞれの状況、判断の違いから生じてきます。その人の捉え方に影響を与えるものとは何なのかを考えます。それは、その人が持っている価値観・気分・状況によって異なります。その多様なものの見方や考え方はどこから身についたものなのかを考え、それがどう影響していくのかを考えます。

 学習に入る前に

・参加者との出会いを大切にしましょう。
・参加体験型で始まるというイメージづくりも必要です。

(詳しくは「参加体験型学習(ワークショップ)を始める前にポイント4」参照)

参加体験型学習の説明

○参加体験型学習とは

 皆さん、こんにちは。
 今日は参加体験型学習(ワークショップ)で、多様な見方・考え方について学びます。「ワークショップ」というのは、もともと「工房・作業場」という意味、つまり何かを作り出す場、ということです。ですから、今日の参加体験型学習では、学びを作り出すことをめざしています。作り出すのは、参加者の皆さんです。やりとりしながら、それぞれの方にとって「なるほど」と思えることや「こうしてみよう」と思えることが生まれればいいなと思います。

○ファシリテーターの自己開示

 今日のわたしの役割は、皆さんの気持ちや考えを大事にしながら進めていく役です。
 皆さんと共に学ぶ気持ちでいます。共に実りある学びの場になりますようご協力ください。

 ワンポイント

☆自分の気持ちや状態に向き合う。
☆参加者が不安にならないよう、簡単に自分の気持ちを伝える。
☆共に学ぶというスタンスを大事にする。

学習を始める

○学習のねらいの説明

 今日の学習のテーマは「多様な見方・考え方」です。人権教育の中では「違いを豊かさに」ということが大切にされています。お互いの気持ちや考えは違っていて当然です。
 特に、何かを見たり聞いたりしたことに対する人のとらえ方はさまざまです。それは、その人が持っている価値観や気分、状況によって異なります。
 では、わたしたちの多様なとらえ方がどこから身についているものなのか、また一人ひとりの見方・考え方の違いが影響を与えるものは何なのか、それぞれの状況、判断の違いから多様なものの見方や考え方があることを学びます。
 この学習では一方的な講義形式ではなく、皆さんの感じられたことや考えなどを大切にしながら共に学びます。
 その見方・考え方が良いかどうか、正しいか間違っているかではなく、そのとらえ方の違いがなぜ起こるのかを一緒に考えます。

 
○ルールの説明

 そのために、皆さんが安心して話せて、できるだけ本音で語り合える場にしましょう。
 皆さんが安心して学びを深めるために必要なこととして、ここでは「協力」「尊重」をあげます。

◎黒板かホワイトボードの端に「協力」「尊重」と書く。
(ボードを作って貼っても良い)

◎「協力」を指す。

 学習の場ですので、ぜひ皆さん、協力してください。もうすでにここに参加し、私の話を聞いてくれていることが協力になっていると思っています。
 さらに、こちらからの問いやお互いの話し合いに対して出てくる皆さんの発言や表現、行動は、それぞれがお互いに大切にしていきたいと思います。

◎「尊重」を指す。

 この尊重は、お互いを大切にするという意味です。例えば、誰かが発言したことは、この学習の後や他の場では、その人の許可がない限り勝手に持ち出さないことをお願いします。


(詳しくは「参加体験型学習(ワークショップ)を始める前に ポイント5」参照)

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このページの作成所属
府民文化部 人権局人権企画課 教育・啓発グループ

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