大阪府では「豊かな漁場環境の創出と「はま」が活気づく新たな都市型漁業の実現」を目標に水産関連事業を実施しています。その取組みの一つとして、大阪湾の魚介類資源を増やすために様々な稚魚を育成し、自然の海に順応できる大きさまで成長させて放流する「栽培漁業」を推進しています。
このたび、キジハタの稚魚を以下のとおり放流することとなりましたので、お知らせします。
※1この事業は府が「公益財団法人 大阪府漁業振興基金」に業務委託し、実施しているものです。
※2この放流は令和8年11月に開催する第45回全国豊かな海づくり大会「魚庭(なにわ)の海おおさか大会」記念リレー放流の一環としても行います。
1.放流対象種 キジハタ(あこう)
キジハタは大阪では「あこう」と呼ばれ、夏の「あこう」は冬の「フグ」と並び称される最高級魚です。90年代後半にはほとんど獲れなくなり、幻の魚とされていましたが、近年の大阪府による大量放流によって、 漁獲量は3トン前後にまで増えてきました。大阪府では一定の基準のキジハタを「魚庭(なにわ)あこう」としてブランド化しています。今後さらに資源の増大を図り、「あこう」が大阪の名物となるよう稚魚放流を継続して行います。
2.放流尾数 計6万3千尾
3.放流日時及び放流場所
令和7年4月15日(火曜日)
10時30分から 泉佐野市地先
11時30分から 泉佐野市北中通地先
14時00分から 泉南市岡田地先
令和7年4月16日(水曜日)
9時30分から 岸和田市地先
11時00分から 岸和田市春木地先
13時00分から 忠岡町地先
14時00分から 泉大津市地先
15時30分から 高石市地先
令和7年4月17日(木曜日)
10時00分から 堺市浜寺地先
11時00分から 堺市地先
13時30分から 大阪市住之江地先
15時30分から 大阪市地先
令和7年4月18日(金曜日)
10時00分から 岬町深日地先
11時30分から 阪南市尾﨑地先
13時30分から 岬町谷川地先
15時00分から 岬町小島地先
令和7年4月21日(月曜日)
10時30分から 田尻町地先
令和7年4月22日(火曜日)
10時00分から 阪南市箱作地先
11時00分から 阪南市西鳥取地先
13時30分から 岬町淡輪地先
15時00分から 泉南市樽井地先
※放流尾数は、各箇所ともに約3,000尾です。
4.放流効果の調査
地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所 水産技術センターが放流効果の調査を実施しています。
5.放流後の稚魚の成長予測
3年で全長約30センチメートル(約500グラム)に成長し、漁獲対象サイズとなる見込みです。
6.その他
キジハタは、近年になって種苗生産技術(卵をふ化させ稚魚をつくる技術)が確立した魚種であり、技術を有するのは大阪府のほか数県のみです。
種苗生産については地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所 水産技術センターが技術指導しています。
「魚庭(なにわ)あこう」の基準(平成30年5月に大阪府漁業協同組合連合会刺網漁業管理部会で協議決定しました。)は以下のとおりです。
(1)全長35センチメートルかつ重さ600グラム以上のもの
(2)傷のないもの、弱っていないもの
(3)漁業者が出荷するときに活魚であるもの
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放流するキジハタ稚魚 |
キジハタの放流風景 |
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キジハタの姿造り |
キジハタの小鍋 |
国連では、2030年までの国際目標として「持続可能な開発目標(SDGs)」を2015年9月に策定しました。本事業は、SDGsに掲げる17のゴールのうち以下のゴールの達成に寄与するものです。

大阪府は「SDGs未来都市」として、SDGsの推進を図ってまいります。
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