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府民の声 公表(詳細)

テーマ 職員対応に関するもの
府民の声 私の親は生前、○○市にある介護老人保健施設に入所しており、新型コロナウイルス感染拡大期には、面会制限で1回5分程度しか私は親に会えなかったが、足しげく親のもとに通っていた。
親の亡くなるひと月半ほど前にも、私は介護老人保健施設に出向いて親と面会をしたが、その時に親は辛そうに息をしながら、「胸も痛いし、しんどい。すごく苦しい」と言い、その後も面会のたびに胸痛などを訴えたため、私は介護老人保健施設の職員に、20回も電話をして「親が胸痛の症状などを訴えているので、病院で診察を受けさせてほしい」と伝えた。しかし、施設側が契約している週1回の嘱託医の健診を受けさせるのみで、親の症状に即した病院の受診をさせず放置された。そのため、親は症状が急変し、病院へ搬送されたときには体重が30キロにまで落ち、肺炎で衰弱しきっており、搬送先病院の医師からは入院当日に「助からない」と告げられ、その言葉通り、親は苦しんで亡くなってしまった。
私はこのことについて、介護老人保健施設の職員とやり取りをしたが、到底納得のいく回答が得られず、福祉部 高齢介護室 介護事業者課の職員に連絡をし、介護老人保健施設の対応を伝えて、調査および指導をしてもらうように頼んだ。
その後、職員と私はそれぞれ介護老人保健施設に、日誌や、食事量や体重なども含めた診察カルテなど、何百ページにも及ぶ親の生活状況全般の資料を請求し、交付を受けてすべて読み込んだ。ところが、介護老人保健施設の日誌や診察カルテには、週1度の健診結果のみで、親の症状に対しての病院受診の記録が一切ないどころか、私が20回も電話をかけて訴えた内容の記載は一切なく、たった1日「電話あり」のみの記載であった。
その後、職員から何の連絡もなく、私が何度か催促したのち、今年6月にようやく電話で「施設側に違反はなかった」という報告をもらった。しかし、職員に調査を依頼してから1年半以上経過しており、人も亡くなっているのに電話一本での簡易な回答に私は納得できなかった。そのため、「本当に介護老人保健施設の親への対応に違反はなかったのか」と問い詰めたが、職員は「施設側は週に1度健診を行っているので、それでいいんです」との回答した。
私は「施設の診察カルテなど1日で確認できる内容であり、審査結果に1年半も待たせるものではなく、今回のように親族が何度も入所者の病状を訴えたのに受診させなかったことに違法性がないのであれば、介護施設での高齢者虐待で通報する人はみんな無視されている。そのような施設の対応が認められるのなら、老人ホームは高齢者にとって安全な施設ではない。介護施設を運営するうえで、入所者の介護について法律などの決まりごとがあるのではないのか」と職員に尋ねたところ、「介護保険法の基準の十三条に基づいて運営している」と上からものを言ってきたため、私はどのような法律なのか見せてほしいと頼み法律をコピーしたものを受け取った。
その中には3行ほどの文章で「入居者に対しての情報や必要なことは、具体的に日誌に記入しなければならない」旨の記述があった。
私は「介護施設は私の連絡回数を正確に記録せず、たった一度だけ「電話あり」と記入しているのみであるため、この基準を満たしていない。書いてないことは何もしていない事だから、法律の定めた通り、内容を記入していない介護老人保健施設の行為は違法ではないのか」と質問を投げかけたが、職員は無言のままであった。そこで私が「違法ではないという判断は職員の独断で回答したのか」と尋ねたところ、職員は「私ひとりの判断ではなく、グループ全体で話し合い、判断した結果をお伝えしている」と回答した。
また、私は再び健診カルテのみでこの結果を判断したのなら、親のすべての資料を読み込むまでもなく、早期に回答がもらえるはずだが何故回答が遅れたのか」と問いただすと、職員は「私が読みたかった」と回答してきた。
再調査に必要ない資料を読み込んだうえ、親の病状を見逃すような健診を盾にこのような回答をされたのは納得がいかない。
また、これ以上の事は裁判を起こさなければならないことは私も十分承知しているが、それ以前に、大切な親が苦しんで亡くなったことから、大阪府の職員として、知識も正義感も誠意もない職員の対応や、その上長の対応は、私としては断じて許しがたい。
私は同様の意見を福祉部 福祉総務課、総務部 人事局 人事課にも伝えているが一向に改善がない。府の職員が不適切な判断をしたときに注意する人がいなければ、介護施設の怠慢など野放しのままである。
今回の親のことについては、介護事業者課が誠意を持って再調査し、文書で回答してほしい。また、大阪府はその調査結果を元に、介護老人保健施設を指導してほしい。
カテゴリー 府政運営・市町村
受付日 2023年12月13日
公表日 2024年1月31日